2009年01月10日

ドラマ雪山飛狐 その11

第三十七集
 苗若蘭はまた記憶を失い福康安の下へ。
 福康安が都へ帰ると、苗人鳳と無塵道人の死体をさらそうとしている(いつもの如く、往復二千キロの旅は何日かかったのだろう)。
 乾隆帝は福康安に田帰農を高官にしたのは策略だと告げる。福康安は田帰農を酔わせて暗殺者に襲わせるが失敗。田帰農の恐ろしさを知ることになる。このあたりの田帰農の酔っている様子が見事。一目見ただけで酔っていることが判る。メイクのせいか演技力なのか。
 胡斐は気が付いて、よろよろと宝の洞窟に入っていく。落ちたところが違うだろう。山荘から落ちたならば、そこのサルノコシカケ状の出っ張りに引っかかっても(そこには樹がなくて、引っかかるはずがないが)、吊り橋から落ちてそこに行くはずが無い。
 福康安は苗若蘭を道具にして、田帰農を陥れようとしている。
 苗若蘭は福康安の正妻を簪で刺し(と言っている)、田帰農のいる部屋に逃げ込む。そして田帰農の帰りに同行し福府から逃れる。
 若蘭は少し思い出したこともあるようだ。
   …………………………

第三十八集
 田帰農は若蘭に父と無塵道士の遺骸を見せる。遺骸はよく形を保っていたなあ。殺されてから何ヶ月たつやら。もちろん千里の道も一日で往復するようなので二三日かも知れない。
 なんと若蘭にナイフを持たせ、苗人鳳を刺させる。
 若蘭は田帰農に毒を飲ませ、力を奪うが、鉄花会との争いに田帰農は逃げてしまう。
 若蘭は胡斐たちが助けに来ても拒否する。そのあとの述懐では、いつか記憶が戻っていたようだ。「帰っては父の仇が討てない」と。
   …………………………


第三十九集
 胡斐たちは二人の遺体を持ち帰る。苗人鳳の首筋には胡斐たちに伝えるために文字か刻まれていた。「提撩剣 白鶴亮翅に破綻あり 脇下を攻めよ」これが三カ所の欠点か。しかし、どうして田帰農は文字があることに気づかなかったんだ?
 この前後の胡斐の行動は三流、脇役としても魅力がない。
 雪が消えて新芽が吹き出した時期。初めてだ。いままで真夏でさえ雪があったのに。
 田帰農は五万の軍を引き連れて玉筆峰まできた。もう帰る気はない。宝を手にして、独立する気でいる。胡斐たちは若蘭を助け出し、田帰農の企みを阻止しようと画策する。
 田帰農が酔って、若蘭を蘭と勘違いし、苗人鳳を殺したことを話して聞かせるのは鬼気迫る。若蘭の様子では完全に記憶が戻っているようだ。
   …………………………

第四十集
 山ではまだ雪がしんしんと降っている。胡斐が袁紫衣たちの墓に詣で、雪のふるなかで「美しい夕焼けだ」って、どうでもいいのだが、いちいち引っかかる。
 若蘭はもう一度田帰農に毒薬を飲ませようとする。だが田帰農は用心していた。その毒の入れ方だが、銚子に粉を入れて箸でかき回す、ってそれでは無理だよ。田帰農は若蘭を疑っていたのだ。たちまちばれてしまった。生きたまま棺桶に入れられて、埋められてしまう。
 胡一刀の墓の前で、胡斐と田帰農の一騎打ち。胡斐の刀が折れてしまうが、田帰農が墓石を割ってしまうと墓石の中に宝刀があった。その宝刀は墓石が建てられてから墓の前の土のなかに埋められたものだ。どうして墓石を割ると出てくるのだ。
 しかも「提撩剣 白鶴亮翅に破綻あり 脇下を攻めよ」には関係なく、田帰農の斬りかかってきた剣を宝剣で受けると田帰農の剣は折れてしまい、それで勝つ。
 麓の東に広がる草原で、付近の村人まで動員して、ようやく若蘭を捜し出す。
 ラストは、まあそれらしい終わり方をして、苦情を言うほどではない。
   …………………………
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 飛狐外伝と雪山飛狐は別々に作られた話なので、設定に矛盾がある。そのため、それを併せるのに、いろいろと工夫しなければならない。しかし、このドラマは、矛盾解消よりもそれを無視して、独自のストーリーを作成してしまっている。そのため矛盾がさらに広がった。
 わたしは金庸小説に惚れて、武侠の世界に入った。そして他の作家の本を読むようになったが、それらはあれば読む程度で、夢中になれる作家は金庸だけだった。金庸小説は再読しても三読してもおもしろい。
 ここで問題は、このドラマの作者のストーリー作成能力だが、恋愛シーン以外は見るべきものがない。はっきり言って三流。そのため、金庸ストーリーのような魅力がなく登場人物の個性が生きてこない。
 たとえば七心海棠の話は矛盾だらけで、お話にならない。設計図もなく材料だけに金をかけて新米大工が建てた家のようなものか。この内容ならレンタルビデオで一度見たら充分。判っていたらレンタルでも見ないだろうな。
 金庸に匹敵するストーリーを期待するのは酷であろう。しかし、それなら、原作に沿って作れば見られるものを。創作部分も酷いが、改作した部分はあきれるほど酷い。なんのために改作したのか。
 痛快性がなくなった。恋愛部分だけはなんとかまともな物語になっているが、そのために武侠が死んでいる。恋愛もミステリーも、武侠を助けるものでなければ意味がない。金庸小説が大恋愛小説でありながら、武侠小説といわれるのは、そのあたりの扱い方が適切だからではないか。
 宝にしてもそうだ。いままで李自成だの、胡と苗など三家の過去の因縁だの、謎の詩文だの、密書だのと、さんざん伏線を張っておきながら、それとは関係なく簡単に見つかる。なんのための伏線だ。せめて、謎を解いて宝が見つかるとか(小説ではそうなっている)、田帰農が剣の破綻で死ぬとかすれば、格好は付く。
 山荘は、崖の上の、よく絵にある仙人の住むような質素な家を考えていた。それがなんと豪邸。そんな場所にそんな豪邸を建てられるわけがない。
 地理の考察もなく、もはや原作金庸というのさえ問題になりそう。金庸さんがこの内容で許可を与えたのだろうか。
 初めて買わなければよかったと思ったDVDだった。それでも前半はそれなりに面白かったことを付記しておく。


posted by たくせん(謫仙) at 08:50| Comment(6) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月24日

ドラマ雪山飛狐 その10

第三十三集
 胡斐と苗人鳳の戦いが始まった。場所は吊り橋の上、苗人鳳と胡一刀が戦ったこともあるところだが、必然性がない。胡一刀と苗人鳳はいろいろなところで戦ったのだ。ここが後半のクライマックスで、大決闘になるはずだが、そこへ来た苗若蘭が止めに入って、谷へ落ちていく。そこへふたりも飛び込むが、なんのため。谷底まで、十秒以上もかかるような落下をえて、下の岩に叩きつけられながら、三人とも生きていた。これも何か説明が必要じゃないか。とくに内力のない苗若蘭が生きているとは。
 苗若蘭と苗人鳳は福康安に見つかり掠われる。そして苗若蘭は治療を受けるが、記憶を失っている。福康安に婚約者だと吹き込まれ、都につれて行かれる。
 残った宝樹と劉元鶴は、籠に乗って上に行く途中で宝の洞窟を見つける。今頃になって見つけるなよ、って、目の前に巨大なサルノコシカケのように大きく張り出した岩場の上にあり、今まで見つからなかったのがありえないンだが。これを見つけられない人がいるとは思えない。そして二人は中にいた田帰農にあっさり殺されてしまう。
   …………………………
第三十四集
 胡斐は鉄花会が助ける。若蘭たちの行方は福康安の下らしい。「動くのは本部からの連絡を待とう」。本部は天山、数ヶ月先になるぞ。
 田帰農は胡家刀法と苗家剣法を本で覚え、福康安の所に帰る。捕虜の苗人鳳にさらに教わるが、苗人鳳は三カ所間違えて教えた。これは致命的な欠陥で、本人にはどこに欠陥があるか判らないという。この獄吏は着ている物に「獄」の簡体字が書かれている。ゴシック体のようだ(^。^))。

 若蘭は福康安の妾にされそう。
 胡斐は若蘭の行方を知り、玉筆山荘から北京へ向かう。いつもの如く直線距離千キロを一日かな。胡一刀は一晩で往復したが。
 婚礼当日胡斐は北京に着いた。
 助け出そうとしたが、若蘭が胡斐を覚えていないため、思わず胡斐を剣で刺してしまい、救出に失敗。逆に捕まってしまう。
   …………………………

第三十五集
 田帰農は、福康安が反逆者苗人鳳の娘を娶ったことを乾隆帝に報告。乾隆帝は福康安の兵部尚書を解き、田帰農に与える。
 いくらなんでも、それはないだろう。当時の清帝国は、世界史上最大に近い大帝国。人材はいくらでもいた。私設秘書とでも言うべき田帰農にいきなり兵部尚書か。
 鉄花会の四人(文泰来駱冰夫妻・常兄弟)が現れ、胡斐は救われる。胡斐はまた若蘭を救うため、福府に忍び込む。
   …………………………

第三十六集
 苗若蘭は福康安に暴行されてしまう。そして涙を流している。その前でいつまでも見つめる胡斐。おい、さっさと助け出さないか。暴行された女は、もう助け出す価値がないとでもいうのか。
 なんとか助け出し護衛兵との斬り合い。一転場面は郊外の林の中で少数の兵との戦い。そこへいつもの鉄花会が救出に駆けつけた。いつの間に城外へ出たのだ。斬り合いながら城門(北京城)を通れるわけはないし、大軍に追われるはずだ。
 牢内では田帰農がついに苗人鳳を殺害。そして苗人鳳を処刑するとの触れ。
 胡斐は苗若蘭が記憶を取り戻すようにと玉筆山荘へ。
 苗人鳳救出のために処刑場に向かうのは、無塵道人・常赫志・常伯志・文泰来・駱冰の五人。もちろん罠で、無塵道人は命を落とす。無塵道人は小説では片腕だが、ドラマは両腕が使える。
 胡斐はすぐに福康安に追いつかれ玉筆山荘で決闘。苗若蘭が少し記憶を取り戻したところで二人は崖から落ちる。今度はあとから落ちた胡斐が空中で追いついた(笑うな。定番の設定だ)。前回、普通に落ちたのが不思議なほど。まあ胡一刀のように空を飛べばかまわないのだが、あれは一度きりの演出。
 上から落としたはずの福康安がなんと下で受け止めた。ギャー、落下する若蘭より早く下に下りるとは。無理して解釈すれば、胡斐が下から放り上げた?。編集ミスかな。
 胡斐は木の枝に引っかかって気絶している。
posted by たくせん(謫仙) at 17:00| Comment(10) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月12日

ドラマ雪山飛狐 その9

第二十九集
 田帰農が雪山飛狐の名で、宝を見つけたから玉筆峰に集まれ、と手紙をあちこちに出す。閻基(えんき)には三日後に集まれと。どこにいるのか知らないが三日後で間に合うのか。三ヶ月後なら判るが。
 田帰農も三日で北京から玉筆峰まで千キロ以上の旅ができるつもりなのかな。そうだ、お前は死んでいたのではなかったか。それでお前のあばずれ娘や、次の掌門が来るはずだった。これは大変な設定の変更だ。
 このあたり、すでに福康安は田帰農を敵と見なしている。

 その日集まった人が平阿四を脅し、玉筆峰に案内させる。玉筆峰の山荘に登ったのは、平阿四の他に袁紫衣(円性)・苗若蘭・田帰農・閻基・劉元鶴・陶百歳。

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 こんな自力で上がるエレベーターが唯一の山荘に行く手段。綱をたぐる人より、ふたりの体重が軽くないと上がれないはず。特別な滑車を使っている様子はなく、重りも着いていない。
 しかもだ。この途中に宝のある洞窟があり、一目で判るはず。それを誰も気づかない。後から上がる福康安やその配下まで。

 小説には袁紫衣はいない。田帰農はすでに不可解な死に方で死去。ドラマにはいないが小説にいた人は、苗若蘭の付き添い琴児と下男の阿牛、田帰農の娘と二代目掌門、陶百歳の息子など。
 苗人鳳は遅れてくる。
 福康安も近くに来ている。
 于差配も杜希孟もいない。ドラマでは山荘の主は杜希孟ではなく胡斐。

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 わずか七年で、たったふたりで人知れず、このような巨大な家を建てられるか。強いていえば、大勢の人を雇って道を作り、家を造り、その道を壊してしまった。大勢の人はみな口が固かった。ということだろう。
 そもそも、上記の籠で上がるしかないのに、こんな広大な階段が必要か。

 平阿四はまるで老人。まだ四十代のはず。胡斐の生まれたときは小僧といわれていた。
   …………………………

第三十集
 ここでは胡斐が話を聞く展開。田帰農は口がうまい。回りもそれに合わせる。肝腎の平阿四が、見たことを覚えていない。閻基が毒を塗っていたのを見ていたのだ。仇は苗人鳳が中心だと思っている。閻基や陶百歳や田帰農の後継者たちを討とうとするのが本来のはず。
   …………………………

第三十一集
 仇は苗人鳳と思いこんでいる平阿四は、田帰農に丸め込まれそうな様子を見せる。
 七心海棠は実をつけたのに、明日は収穫できるのに、苗若蘭がぶちこわしてしまう。苗若蘭が水を遣っているのに、止めもせず終わってから若蘭を責めても…。それに明日なら薬になるといっても、初めての栽培でどうしてそんなことが判る。鉢に植えて、雪の中に置いていて、水を遣ってはいけない? それならとっくに枯れている。しかも袁紫衣は明日までの命。一日違いで、つまり稔るのが一日遅ければ袁紫衣は助からなかったというのか。
 結局は、袁紫衣は明日を待たず死んで行く。ならば七心海棠が稔っても助からなかったのか。
 ここらはもうあちこちでイライラしてくる。原作の痛快さは跡形もない。胡斐の豪快さもなければ、苗若蘭の清冽さもない。本来、飢死目前で回りがうろたえているにの、苗若蘭があわてず騒がず、司会になって回顧談を聞いたのに。

 さて、平阿四が助けるようなふりをして、皆を庭に連れ出す。そして曰く。
「あなた方が罪を悔いていれば真相を語ってくれるはず。だが皆さんはそろってウソの告白をした。恥知らずにもほどがあります」
 やっとすっきりした。(でも平阿四は胡斐まで騙した?)
 そして、平阿四はに殺され、田帰農は胡斐に崖から落とされる。
   …………………………

第三十二集
 田帰農が崖の途中に落ち、命が助かった。そこには宝の洞窟がある。それを見つけた。
 別な部屋に通じそこにはフビライの剣と刀など、その中に老頑童の武芸書(^。^))。
 さて、福康安は下の旅籠で、山から下りてきた苗若蘭を捕まえ、人質として山に連れて行く。そのあと苗人鳳が馬で追いかける。若蘭が歩いて二時(ふたとき、日本では約4時間だが)の距離、馬ではずいぶん時間がかかる。雪の深い山の道なのに、雪のない砂漠を走ったり、雪のない林があったり。どこを走っているんだ。若蘭が歩いて二時の距離たぞ。こうして時々無関係な映像が入る。それがなければ問題ないのに。
 玉筆山荘は福康安に襲われ、若蘭も危機に。胡斐は裸の若蘭を救い、苗人鳳に戦いを挑む。小説では、胡斐が裸の若蘭を救ったのを、苗人鳳が誤解し胡斐に戦いを挑む。
 このあたり、二つの小説の矛盾をどうするかと見ていたが、うまい解決法とはいえない。
posted by たくせん(謫仙) at 08:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月28日

ドラマ雪山飛狐 その8

第二十五集
 掌門人大会の栄誉を、少林寺と武当派は出家ゆえ位は要らないと去る。大会を見守らない。
 なんと始まったばかりで、海蘭弼が出て、袁紫衣が登場し、胡斐が続き、苗人鳳が登場。
 いきなり「大会は中止、逆賊を捕らえよ」と命令、あっさりし過ぎ。2〜3集分はこの話かと思っていた。
 鉄花会が乱入し、苗人鳳が海蘭弼を倒して、官軍を蹴散らして終わる。海蘭弼は剣で突かれても傷つかない。鎖入りの服を着ているのかと思ったら鉄のような皮膚の持ち主。剣で打つとカンカン音がする。ウップ。
 小説では、大会を巡っていろいろな駆け引きがあり、武当派の当主も重要な役割がある。会場を福府から荒野に変えたため省略せざるをえないか。
 砂漠の真ん中のような荒野に、わずかの官軍をつれて、福康安が出てきている。福康安は逃げてしまう。田帰農は逃げる途中で苗人鳳に捕まる。そして義兄弟の縁を切ることに。

 袁紫衣は師匠の下で出家を決意。
 さて、胡斐と程霊素は宿に帰るが、胡斐はまたもや程霊素の前で袁紫衣からもらった翡翠の蝶を落としてしまう。
 胡斐は程霊素に教えられ、都はずれの尼寺まで袁紫衣に会いに行くが拒まれる。
 このあたり、胡斐は侠の名が泣く。鐘阿四の仇を討とうとしたころとは別人。ドラマオリジナルは、見ていて違和感がある。よかったのは程霊素と11歳の苗若蘭のやりとりくらい。
   …………………………

第二十六集
 胡斐が留守の間に、程霊素は、薛鵲(せつじゃく)(鵲に「がく」とかなを振っている。「がく」とも読むか、小説では「じゃく」)に捕まってしまう。胡斐は薬王谷まで助けに行くことに。お互いまた片道千数百キロの旅だ。薛鵲は薬王谷の自宅まで帰ってから程霊素を責める。この間一ヶ月ほど何をしていたのだろう。前にもいったが、北京から薬王谷まで一ヶ月くらいはかかるだろうと思うのだが。
 そのとき使う毒は、丹頂鶴の脳と蜘蛛の卵と孔雀の肝で作ったもの。それが猛毒になるのかはともかく。
 うるさいことをいうが、中国語では丹頂鶴と言っているかも知れないが、日本語に訳すときは「丹頂」としなれればいけない。もっともここでいう「丹頂鶴」は日本の「丹頂」とは違うなら、わたしの不明。孔雀は悪食で毒虫でも毒蛇でも食うので、肝はもしかしたら……。
 ここで石万嗔が薛鵲に助力する。小説では毒手薬王の兄弟子だが、ドラマでは弟弟子。
 さて、その猛毒を程霊素と袁紫衣が受けてしまう。その毒を解毒する七心海棠の実は一個だけ。程霊素はそれを袁紫衣に食べさせ、種を袁紫衣に預けて死んでいく。更に七年後、もう一度実を食べなければ毒は消えない。七心海棠は七年に一度しか実を結ばない。
 遺体を墓に収め、袁紫衣を尼寺まで送る。袁紫衣は種を胡斐に託す。
   …………………………

第二十七集
 胡斐は袁紫衣を尼寺まで送り、程霊素の墓に別れを告げる。片道千数百キロ(道沿いでは二千キロ?)もの旅を何度も何度もご苦労様。
 長白山(ここも北京から東北へ千キロ以上)に行くと、そこで平阿四に再会する。そして袁紫衣のために七心海棠を育てる場所を探す。長白山はカンカン照りながら大雪が降っている(^。^))。
 それはともかく、暗くて寒い場所、そして水を与えてはいけない。酒を与える。それなのに選んだ場所は絶壁を登った、わずかな隙間で深い雪の中。雪は融けると水になるんだ。そこはいちばん条件が悪いところだろう。雪が融ければ、枯れてしまうのだろう。かといって一年中雪の中では芽も出ないだろう。洞庭湖の近くで育つ草だ。それを一年の半分は雪に埋もれている所では無理だと思うが。二粒の種のうち一粒はそこに植え、もう一粒は風で崖から落としてしまう。落とした種が崖の中腹で、芽を出した。それも雪の中で日の照るところ。
 近くの崖に酒の瓶が埋まっていた。それで芽を出したって、おいおい、匂いがするだけで芽を出すか。水の代わりに酒をかけなければならないだろうに。そこには横穴があり財宝があった。その横穴のような、暗くて寒くて水気のない場所こそ適地であったろう。
 それで、さんざん伏線を張った財宝が、そんなに簡単に見つかっていいのか。その横穴だが、目の前に背より大きい人工の穴があるのに、なかなか気が付かない。そこに行ったら最初に目に付く穴だぞ。
 その雪山の中でのふたりの食料が心配。そこからは動けず、たいした荷物は持っていなかった。こうなるともうメチャクチャだ。
 財宝を見つけてからは、財宝を使って食料も手に入れているが、それまでの間どうしていたか。

 七年後、新しい苗荘には苗人鳳と若蘭が召使いと一緒に住んでいた。
長白山から遠いらしい。
   …………………………

第二十八集
 小説なら後に出るはずの琴児も登場。
 若蘭に嫁入りの話があるが、若蘭がとんでもないこと言って、相手が逃げ出してしまう。若蘭は十一歳の若蘭に顔はあまり似ていないが、態度がそっくり。射G英雄伝の黄蓉にイメージが似ていて(^。^))。見ていて楽しい。
 苗荘はもうひとつ門があって古い苗荘とうり二つ。映像が紛れ込んだか。

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 新しい苗荘の門。(古い苗荘の門は門だけで屏がない)

 福康安と田帰農は大金百五十万両の輸送を引き受けた。しかしそれを雪山飛狐に奪われてしまう。もとより雪山飛狐は胡斐であろう。
 重さ十万斤という、五十トンか。しかし荷は数トン(馬車三台かな)しかなさそう。

 苗人鳳は胡斐との決闘を控えて、万一の場合「若蘭を頼む」と鉄花会に頼む。天山の鉄花会にそれを頼むのに往復で七日間。ウワー七ヶ月なら話が判るが。天山ではなく、北京近くの支部、たとえば東風谷三石荘のようなところなら判らないでもない。もっとも袁紫衣も近くにいるし、砂漠地帯なので、天山でなくては話が合わない。
posted by たくせん(謫仙) at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月05日

ドラマ雪山飛狐 その7

 いよいよ後半。

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 上左 程霊素、少女ながら人間ができすぎている。もっとも魅力的な登場人物。
 上中 胡斐、わたしはあまり思い入れがない。どこか魅力がない。
 上右 苗若蘭、こどものときは悪ガキ。長じて「悪」はとれたが、人を騙したりするのは相変わらず。こどものときの若蘭は好きです(^_^)。
 中央 苗人鳳、教養(?)もあり、剣は江湖随一。世間知が欠如している。若蘭の父親、農場経営者。
 下  田帰農、腕は平凡だが策士、演技力あり。皇帝の腹臣。本職は強盗。

第二十一集
 袁紫衣は福府に忍び込み、毒消しは男女の契りと知り、戻ってきたとき、程霊素によって胡斐の毒は消されていた。その意味を悟り、ひとりで飛び出す。山の景色は、木の枝まで雪が積もっている。平地は新芽が出ていたので春先かな。
 福康安と馬春花との言い争いがあり、武侠を離れて、恋愛ドラマになっている。
 薛鵲(せつじゃく)が福康安に協力することになった。
 福府ではまたもや袁紫衣をおびき出す計画を立て、鳳天南を罪人扱いして運び出す。これを袁紫衣が助けるがもちろん罠だ。
 胡斐と程霊素が、北京で掌門人大会が開かれるのを待っている間、福府では馬春花の息子が正室に殺されそうになり、なんとか助けようと必死の馬春花と正室は争いになり、偶然ながら正室は持っていた鋏で自分を刺すことになる。即死だ。
   …………………………

第二十二集
 馬春花は息子を連れて逃げ出そうとするが、結局、馬春花はひとりで逃げ出し、よりによって、胡斐と程霊素がいる部屋にたどり着く。「途中で息子は奪われて、重傷ながらなんとか逃げ出せた」というが、薛鵲があとを追っている。馬春花は息子の命を助けるための、必死の演技をしているのであった。
 途中で薛鵲が鳩を捕まえると通信文が。そんなに都合よく通信文を持った鳩が通るか。鳩によって通信ができる基本的な理由を知らないからだ。
 程霊素は馬春花を疑っている。
 胡斐は福府に忍び込むが、福府では待ちかまえていて毒に当てられる。程霊素には判らない毒だった。そして馬春花が胡斐に薛鵲の毒を盛ることによって効力が出る。合わせ技だな。
   …………………………

第二十三集
 胡斐の毒は程霊素が輸血によって消す。
 馬春花は息子を人質に取られ、胡斐の秘伝書を盗ろうとするが、胡斐の気質を知り白状してしまう。胡斐は秘伝書を差し出す。刀譜ばかりでなく棋譜まである。父が書いたのだろうと言うが、胡一刀は文盲だ。
 秘伝書と馬春花の息子を交換するはずだったが、田帰農は騙すことしか考えておらず、秘伝書は奪われる。そして、たったいま目の前で騙されたばかりなのに、そっくり同じ手で胡斐が騙される(いくら胡斐が智慧が足りないと言っても)。そこへ登場した鉄花会の人たちによって、秘伝書と息子を取り返すことができた。馬春花は息子を胡斐に託して死んでいく。小説では、掌門人大会が終わってからの話だ。
   …………………………

第二十四集
 袁紫衣はまた父親に騙され、福康安に捕まるが師父百暁神尼のおかげで助かる。百暁神尼は小説では名前だけしか出てこない。
 福府では掌門人大会のため、海蘭弼(かいらんひつ)を呼ぶ。満州第一の勇士にして将軍。鉄布衫(てつぶさん)は神業という。
 田帰農のお世辞に対して、「いけ好かぬ男だが、言うことは耳に心地よい」とはっきり言えば、田帰農は「恐れ入ります」とにっこりして頭を下げる。田帰農の面目躍如の場面。

 百暁が袁紫衣に言う、「袁士霄の手紙によれば掌門人大会は危険をはらんでいる」から来た。袁士霄は天山にいる人なのに都の現状を知っている。いつもの如くだが、天山から北京まで何ヶ月かかるだろう(^_^)。
 そのあと袁紫衣と程霊素はそれぞれに胡斐に決断を迫る。袁紫衣は師父の下で修行するため天山に帰ると宣言。本来「円性」という出家者だがドラマでは、在家として修行していたようだ。
 鳳天南は福康安に捕まり、毒の体にされる。掌門人大会には出られないようだ。
 掌門人大会は荒野で開かれる。福府ではなかった。杯の数も違う。田帰農は「玉龍杯」というが九個の爵であった。三品官の位を与えるという。爵と杯は違うだろう。小説は杯。
   …………………………
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2008年10月26日

ドラマ雪山飛狐 その6

 前にも書いたが、ドラマはオリジナル。原作にはない話だ。場面だけ見れば金庸作品に似ているようでも、どこか冷えを感じる。全体の構成力が欠如するため、整合性が無くなっているせいだ。

第十七集
 三石荘では苗人鳳が刺客に襲われる。それは追い返したが、その刺客の長は、重傷のまま支えられて田帰農のところに失敗したと報告に行く。だから北京の近くだ。
 田帰農は盤上ゲームをしている。碁を打っているといいたいのだが、碁盤碁石を使いながら、碁とは似ても似つかぬゲーム。
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 ここで田帰農は勝利宣言をする。投了を促したのだが、なんだろうな。明らかに碁を知らない人が形だけまねようとしたが、真似もできなかった、というお粗末であろう。

 田帰農の豪邸は北京城内ではない可能性もあるが、福康安が何度も訪ねてくるのでそれほど遠くないはず。三石荘はどんなに短く考えてもその日のうちに行ける距離ではなさそう。
 田帰農は南蘭の葬儀を行うという噂を流す。若蘭は焼香したいと家出してしまう。胡斐と程霊素は若蘭を保護するが、街の騒ぎの間に若蘭は田帰農に捕まってしまう。
 田帰農は若蘭に「父様のいるところを教えろ」。おいおい、お前が刺客を放ち、失敗の報告も受けたんだろう。見張りが飛ばした伝書鳩で詳しい報告も受け、それで若蘭が家出したことを知ったのだろう。それで若蘭を捕まえたのだろう。それなのに教えろとは話が合わないぞ。居場所がわからず、どうして襲撃できたのだ。
 田帰農は、菓子を出し宝石を出し、若蘭の機嫌を取ろうとするが、「母様にも同じ手を?」で激怒してしまう。急所を突いたなあ。
 小説では、田帰農は一門の総帥でありながら小物。ドラマでは乾隆帝に取り入る大役。
   …………………………

第十八集
 胡斐と程霊素は若蘭を助け出す。帰る途中また襲われ、偶然通りかかった袁紫衣に助けられ、苗人鳳のところまで連れて行く。
 苗人鳳は程霊素に三日間包帯を取るなと言われており、まだ包帯をしていた。三日間で帰ってこられたということ。そんなに近いところか。
 程霊素と袁紫衣と胡斐の三角関係はメロドラマ。若蘭は何度も程霊素に助けられ、父親の目を治してもらい、程霊素は大恩人だろう。それなのに恩を忘れて程霊素に意地悪をする。それで袁紫衣には好意的。もっとも、もし程霊素がいなかったら、袁紫衣に好意的になるかどうか。女心は判りません(^_^)。
 袁紫衣は母からもらった二個の翡翠の蝶の片方を、愛の証として胡斐に与える。それを胡斐は程霊素の前で落としてしまい、程霊素はそれを拾って、袁紫衣に見せてしまう。誤解して袁紫衣は出て行ってしまう。偶然が重なりすぎ。そんな大事なものをどうして都合よく(悪く)落とすのだ。翡翠って重いんだぞ。
   …………………………

第十九集
 袁紫衣は罠にはまり、福康安に捕まる。
 一方、馬春花は福康安の妃によって牢に入れられ、福康安に助け出される。福康安には大事にされているようだ。子は妃の下にいて会えない。子はひとりのようだが小説では双子。
 苗人鳳の目は治った。胡斐は父と苗人鳳の決闘の様子を聞き、若蘭のために七年待って、仇討ちに来るという。そして程霊素と一緒に出ていく。
 苗人鳳は今いる家から出て行くことを決意。寧古塔へ引っ越しするのか。
 袁紫衣は福康安が好意を持ったため、簡単に逃げることができた。
 乾隆帝は「香妃が死んで20年」という述懐がある。その前にも田帰農に「財宝探しを命じて20年たつ」。つまり20年と考えていいだろう。小説では10年である。この10年の差は大きい。
 また、「陳家洛と鉄花会は公私にわたり朕の生涯の敵なのだ」という。してみると、乾隆帝が陳家洛の兄であるという設定は崩していないようだ。
   …………………………

第二十集
 胡斐と程霊素は冬木立の中を北に向かって歩き出す。北京を目指すという。してみると今まで北京の南にいたのか。それなら小説通りだが、長白山の位置が…。辺りの景色は落葉樹林の冬景色。この「北に向かう」以外は、いまいるところが北京の南と思われる情景はない。「南に向う」と言うべきだったか。
 その途中、程霊素は妻になりたいのだが、それを拒否されたため別れることに。しかし、胡斐は放っておけず、同行することになる。そこで胡斐は義兄妹になろうという。誓いの時に程霊素は、はっきり言わない。妹と言うところを胡斐に聞こえないように妻といったのかな。
 掌門人大会を目指して北京にきたはずの袁紫衣が、母親に会いに衡陽まで戻る。
 同じく、鳳天南も田帰農を頼ってきたが、袁紫衣の素性を調べれば…と言われ、衡陽まで戻る。そして胡斐と程霊素も行く。胡斐は袁紫衣の変心の理由を探るため。
 尼寺では尼たちは皆殺しにされ、もちろん袁紫衣の母も殺される。袁紫衣は鳳天南に騙され点穴され、身動きのできぬまま福康安の屋敷へ連れて行かれる。
 北京から衡陽まで、まるで日帰り旅行扱い。
 そして胡斐と程霊素は福府から袁紫衣助け出そうと忍び込むが、程霊素を待たせて、胡斐は袁紫衣を助け出し、そのとき、毒薬「桃花霧」を吸ってしまうが、ともかくふたりで逃げてしまう。敵地に置き去りにされた程霊素はひとりで逃げ出し、胡斐たちを探す。袁紫衣は毒消しを探しに行き、程霊素は胡斐がひとりで苦しんでいるところを探し当てる。この毒は異性を求めるものだった。福康安が袁紫衣に使うつもりだったのだ。
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2008年10月17日

ドラマ雪山飛狐 その5

 飛狐外伝の地図、易家湾の北側あたりに苗人鳳が住んでいた。ドラマでは北京の近く。この設定の変更によってあちこちで齟齬が生じる。
   hikogaidenchizu.jpg 

第十三集
 ここは興味深い。胡斐は北京に向かう途中で、苗人鳳に会うこともなく、もちろん程霊素に会うこともなく北京に着いた。
 ここで蘭の手紙を苗人鳳に届けることになった。
「鳳陽の苗家荘」から40里(20キロくらいか)の「胡楊鎮」まで来て、苗若蘭に会う。「胡楊鎮」も創作っぽい。どこにあるのだろう。雪の残る町である。
 若蘭は十一歳なんだが、けっこう役者。嘘泣きがうまい(^_^)。射G英雄伝の黄蓉を思わせる。一晩だけの家出をしていて、胡斐に取り入る。
 苗人鳳の家で官軍と戦いになる。胡斐は北京から馬で飛ばして来て、寄り道は二日ほど、しかし官軍が先回りしていた。苗人鳳が毒で盲目になるのは小説通り。
 この第十三集あたりから、ほとんどドラマオリジナル。
 苗人鳳の目を治し、掌門人大会があり、玉筆山荘の話があり、七年後胡斐と苗人鳳の戦いがある。が、これらの話は原作にあるから仕方なく入れたという程度の扱い。もともと、この話で40集は無理だったか。半分の20集でよかったかな。

   …………………………
第十四集
 戦いの後、苗荘は焼け落ち、使用人はほとんど死に、苗人鳳は行方不明。苗人鳳の行方も判らないのに、胡斐と若蘭は洞庭湖畔の白馬寺まで毒消しを探しに行くことになる。片道直線距離でも千二百キロを越える旅。しかもこの旅には若蘭を伴っていた。無理があるなあ。(何も言っていないが、北京から薬王谷まで一ヶ月くらいかかるのかな。往復二ヶ月か)
 村人も集まっていたので、先に盲目の苗人鳳を捜すのが先だろう。裏山で今でも戦っているのかも知れないのに。

 若蘭は十一歳。つまり商家堡から七年後の設定になる。そうなると胡斐は二十一歳か。小説では四年後、胡斐十八歳だ。
 なお南蘭は自分の手紙に毒が仕込まれたことを知り、田帰農の心を知って首をつる。
 このあたり、酔った田帰農は迫力がある。何も言わずとも、目を見ただけで酔っているのが判る。俳優の演技力に驚嘆した。この俳優は何か言われたとき、一呼吸置いてから表情を作ることが多い。たとえば「好、好、好a」と言って、「そうか、かまわん、それは素晴らしい」と言うような日本語訳で、沈んだ顔、意を決した顔、あとの謀略を思いついたお世辞の笑顔、を使い分ける。このお世辞の顔が真顔でも笑顔でも迫力がある。
 南蘭は小説では外伝の最後にも登場するので、こんな死に方はしない。

 白馬寺薬王谷でのあれこれは、登場人物が違ったものの似たような話。
 谷の近くの街から同行した鐘三兄弟はあっけなく死んでしまうが、小説では同行するのは鐘兆文だけで、しかも死なない。この三兄弟は十数年前、南蘭たちの一行を襲い、南蘭の父親を殺した過去があるのだが、このドラマでは無関係のようだ。
 薬王谷では姉弟子が敵役になるが、兄弟子がふたりいたはず。ドラマでは無視か。
 程霊素の住まいは、見かけは乞食小屋だが、中は都会風。外の灯りはまるで商店のよう。薬売りで生計を立てているのかな。
 家の前は花畑なのだが、別画像の合成。あの有名なCG画像か。足首を隠す程度の草花の中を人が通っても一切揺れない。動きがあまりに嘘っぽい。こんな時こそ、得意の造化を使えば良いのに。
 そこへ胡斐が毒に当てられた若蘭を連れて行く。
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 こんな洒落た内装の家。毒の心配もせず食事をしている。この料理は毒消しを含んでいる。
 なお、女優の箸の持ち方は中国でも問題がありそう。

   …………………………

第十五集
 若蘭の毒消しには大量の発汗が必要だったが、程霊素はそのことを黙って若蘭にいろいろ仕事を命ずる。重労働もある。それを根に持ったのか、若蘭はことあるごとに程霊素に逆らう。程霊素は適当にいなしているが、若蘭と程霊素の恋の鞘当てが始まっていた。程霊素と姉弟子薛鵲(せつじゃく)との確執は小説のまま。薛鵲は毒手薬王の一番弟子だが、小説では三番弟子。
 ここに登場する女たちは、ほとんどが現代ファッション雑誌から抜け出たような服装。時代考証はしていない。
 制作者は「どうせ本当の服装は判らないから」というが、それでは偽装だ。武侠はSFだが、時代背景に乾隆帝の時代を使うなら、それに合わせなければならない。架空の国架空の時代ならかまわない。
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程霊素 こんな服装の人が乾隆帝の時代にいたか。

   …………………………

第十六集
 帰路もいろいろと邪魔が入る。
 苗荘は焼け落ちたままだった。若蘭は、東にある風鈴とその下の三つの石から、東風谷三石荘に父がいると解く。そこに向かうが、途中の程霊素と若蘭のやりとりが面白い。たとえば、若蘭が程霊素の靴を流してしまう。ところが靴には毒が塗ってあって、若蘭の手は赤く腫れてかゆくて仕方ない。それでも意地を張って謝らない。これから父の目の治療をしてもらおうという相手にそんなことをして、うまくいかずふくれている。
十一歳で女の戦いをしています(^_^)。

 程霊素は苗人鳳の治療に当たる。
 飛狐外伝では、苗人鳳は洞庭湖の南に住んでいて、そこで盲目になり、暗殺団との戦いがある。父娘ふたりっきりの生活なので、さほど大きい家とは思えない。雪山飛狐では北方寧古塔にいる。このドラマでは長白山の北方のようだが、関外では話が合わない。北京の近くと考えるべき。
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2008年10月06日

ドラマ雪山飛狐 その4

第九集
 胡斐は趙半山とともに西域に行き、鉄花会で鍛錬し、更に鉄花会の総舵手陳家洛の師である袁士霄(えんししょう)の下に行く。ここまではいわゆる子役。そして何年か過ぎ、武芸を習得して、鉄花会の用事で仏山鎮に行くことになった。

 ここからは大人の役で、小説に沿うようになる。小説では趙半山とは義兄弟にはなるが、鉄花会に入るわけではない。
 仏山鎮の話は小説通り、鳳天南の料理屋で一騒動起こし、質屋に行き大金をゆすり、博奕場をあらし、鳳天南と対決。騙されて鐘阿四一家は皆殺しにされてしまう。

   …………………………
第十集
 仏山鎮では鳳天南に逃げられ、その後、袁紫衣と遇うことになる。
 袁紫衣との同行は原作に近い。ただ袁紫衣は鉄花令を持っていた。それは鉄花会では総舵手の代理。この設定は小説にはない。袁紫衣が駱冰の馬に乗っていたので、紅花会と関係があると思った。この馬は24歳以上になるが元気だ。(書剣恩仇録で活躍し、それから20年(小説は10年)。二代目と考えるかな。ついでにいうと、紅花会の人たちもそれだけ年を取ったはずなのに若い(^。^)。
 それにしても鉄花令と鉄花会の組織には矛盾を感じる。鉄花会はそんなことで会員をしばる組織だろうか。末端の会員が鉄花令が本物かどうか判るのだろうか。

   …………………………
第十一集
 ほぼ小説にちかく話は進む。袁紫衣は各派の掌門になる。武林掌門人大会を壊すためだ。
袁紫衣の母が袁紫衣を尼に預けた衡陽で、鳳天南は策略をもちいて、胡斐と袁紫衣の殺害を企む。小説では、逆に取り入ろうとするので不自然な感じがした。ここはドラマの方が自然な感じ。
 袁紫衣の母親が盲目の尼として登場した。生きていたのだ。

   …………………………
第十二集
 ここでは原作とは異なり母は尼として生きていた。母は十九年前、鳳天南に暴行され、一年ほど妾にされたあげく、新しい妾に赤子ごと追い出されたのだった。ここでようやく父の名が明かされた。鳳天南は未練があって母を探していた。しかし、もう18年前の話、鳳天南はそんな情のある男ではないはず。
 小説では仏山鎮で鳳天南に暴行され、泣き寝入りせざるをえず、なんとか袁紫衣を産んだことが知れて、仏山鎮を追われ、ここまで逃げてきた。ここで下働きの仕事を得たが、ここでも湯沛に暴行され自決。
 袁紫衣は母の仇討ちのために仏山鎮まで行ったはず。他の目的もあったがそれはついでであろう。西域から仏山鎮までは遠い。

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 周辺の景色は雪も残り落葉樹林の北国の風景。南国衡陽ではない。
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2008年09月29日

ドラマ雪山飛狐 その3

第五集
 苗人鳳は蘭と一緒に家に帰るが、家は田舎の荘園、苗荘の当主であった。
 その苗荘は田舎なので豊かとはいえない。門も形だけで片側の屏がない。田舎暮らしのできない蘭は、苗家のわずかの蓄えを使ってしまった。

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 今でもそうだが、田舎の質素な暮らしと、都会の差は激しい。金額ベースなら農家の一年の収入も、都会の人の数日の費用ではなかろうか。南家は役人で裕福なはず。蘭には貧しさの意味が判っていない。蘭にも浪費している意識はあるようだが、家産が傾くほどとは思ってはいない。
 数ヶ月で10年分の支出と同じほど使ったという。
 蘭と苗人鳳は会話もとぎれがち。そのため蘭はさらに浪費する。
 苗人鳳は家産の畑を売ってまで金策に走る。そのため、蘭と苗家の使用人とはそりが合わなくなる。しかも苗人鳳が胡夫人と蘭を比べてしまうのを聞いてしまって、心が離れてしまう。
 そんなおり田帰農が来て、蘭の機嫌を取りながら、苗家の密書を手に入れようとするが、どこにあるか判らず、ついに屋敷に火をつける。火事になれば密書を持ち出すと思ったからだ。だか苗人鳳が持ち出したのは胡一刀の位牌だった。蘭と娘の若蘭を助け出したのは田帰農。蘭が田帰農と駆け落ちする予感。このあたりの田帰農はジゴロだと評する人もいる。

 もし恋愛映画ならなかなかのものと思うが、わたしはあまり興味がないので、二回目に見たときは早回しだ。
 小説では苗人鳳は使用人が大勢いるような大きな家の主人とはとても思えなかった。せいぜい借家住まいかと。

   …………………………

第六集
 苗若蘭が四歳。もう五年もたったのか。小説では三年、若蘭は二歳である。この四歳の若蘭役、けっこう表情が豊か。いわゆる子役節ではない。
 蘭は田帰農と苗荘を出て駆け落ちをする。田帰農は李自成の宝だけが目的だったが、今ではそれだけかどうか微妙。
 苗人鳳は若蘭の希望を入れて二人で母親探しの旅に出る。これも雪の中。猫車に若蘭を載せて歩く。これで千キロ(長白山から武定鎮まで)以上の旅は無理だ。荘園の主なら、いつものように馬にしてくれ。

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  雪山飛狐版 子連れ狼

 話は変わって、胡斐と平阿四の逃避行は続く。すでに十五年経つことになる。長白山近くの街で料理を頼む。平阿四が席を外したとき、成り行きで、胡斐は5斤(ビールの中瓶が約1斤)の酒を飲んでしまう。更に飲み比べをする。十二三歳にしか見えない少年がそんなに飲んで大丈夫か(^_^)。
 胡一刀の墓は長白山のはず。雪景色である。命日は12月6日(小説では3月15日)。胡斐たちが父と母の墓参りを済ませると、続いて苗人鳳も墓参りに来た。田帰農の家は北京かその近く。そこを目指して歩き、途中に長白山があっては、苗荘は長白山の北ということになる。関内にあるはずだ。それなら長白山によったのが解せない。

 大阪から京都に行こうとして、途中で東京に立ち寄るような話。武侠物にはよくある話だが、金庸小説では記憶にない。
   …………………………

第七集
 鉄花会(小説では紅花会)なる団体がある。登場人物は紅花会と同じ。どうやらこのドラマの作者が変えてしまったらしい。
 苗人鳳が墓参りしている。そこに鉄花会の人が五人登場する。田帰農の策は、苗人鳳と鉄花会を戦わせることだった。しかし鉄花会では田帰農の策を見破っていた。

 ようやく外伝の物語の発端である商家堡の話になる。
 商家堡はどこにあるのか。強盗団の閻基(えんき)は飛馬鏢局(頭は馬行空)を斉南からつけていたというので、武定鎮で辻褄が合う。苗人鳳は長白山から歩いて、田帰農は馬車で来て、同時にここに着いた。
 故人である商剣鳴は強盗で商家を維持していたのだった。あるとき行き詰まり、友人である馬行空の荷を襲った。そのとき強盗は成功したが、商剣鳴と馬行空は大怪我をしている。そこまでは辻褄が合うのだが、馬行空が承知で雨宿り(雪宿り?)したのが腑に落ちない(小説では、友人ではなく商剣鳴の家と知らずに入った)。それで馬行空を仇呼ばわりは逆恨みだ。
 苗人鳳と田帰農はにらみ合う。そして、田帰農は刀を差しだし、「殺してくれ」と必死の演技。一生一代の大ばくちか。もっとも苗人鳳がそのような形で殺すことは考えられない。蘭も止めに入る。
 ここで「鳳陽の苗家荘」という言葉が出てくる。鳳陽はどこだろう。安徽省に鳳陽県があるが、辻褄が合いそうもない。創作の地名か。
 苗人鳳と若蘭が出て行ってしまうと、田帰農はさっそく強盗に早変わり。飛馬鏢局(馬行空)の荷物30万両を閻基と山分けしようとする。商家と飛馬鏢局と胡斐が協力して防ぐ。
 田帰農はいまでは天龍門北宗の掌門だ。山中に隠れているわけではない。もともと「元手いらずの商売」の出身ではあるが、そんなに堂々とやっていいのか。
 ここでの少年胡斐はなかなかの演技。
 さて商夫人は商剣鳴は胡家刀法で殺されたというが、このドラマでは胡一刀が苗家剣法で殺したはず。
   …………………………

第八集
 飛馬鏢局の馬行空は胡斐から商家の悪巧みを知らされ、奇計を立てて逃げ出そうとする。しかし、配下の徐錚(じょそう)が力もないのに戦いを挑み、つまり逃げ出す計画を敵にばらしてしまう結果になり、逃走計画をぶち壊してしまう。
 商家堡での戦いで、商宝震も死んでしまう。小説では商宝震の死は四年後だが、それでもろくな死に方ではない。
 趙半山が女の子をつれて、修羅場に乗り込むのが腑に落ちない。
 馬行空の娘馬春花は少女らしくない。父は殺され、そのまま福康安に一目惚れして情婦になることに。「父も兄もいない」と言いなから、福康安の腕の中でにっこり。が、父は商夫人に殺されても、徐錚(兄弟子)はまだいる。兄弟子はアテにならないということか。小説では徐錚と夫婦になるが、どうでもいい男だ。
 馬春花にとっては、父の死と交換ながら、乗ることのできた玉の輿なのだろう。
 胡斐は趙半山と義兄弟となり、平阿四と別れて西域に行くことになる。

 このDVDには中国語字幕がないのが残念。時々なんて言っているのか気になるが、原文が無いのだ。
胡夫人が「あなた」と呼ぶときは、声は「大哥」と言っている。つまりお兄さんだ。
南蘭が苗人鳳を「あなた」と呼ぶときは「丈夫」かなあ。確認しようと思って原文(中国語字幕)が無いことに気が付いた。
 趙半山が登場したときは、「趙半山と申す」とあるが声は「我姓趙」。趙だけで相手には鉄花会の趙半山と判るのだ。
 「陛下」は「皇上」。
 こうして時々、中国語では何て言っているのか気になることがある。
posted by たくせん(謫仙) at 06:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月24日

ドラマ雪山飛狐 その2

第二集
 戦いは五日間に及んだが、その途中で胡一刀に子が生まれる。胡一刀は無筆なため、苗人鳳に名を付けてもらう。字が読めなくてどうして胡家の武芸を習得したのだ。なんのため武芸書を持っているのだ(武芸書は漢字で書かれている)。
 胡夫人は李自成の死から90年たったと言っている。李自成の死はいつだろう。1673年の三藩の乱のときは生きていた(他の小説の話で史実ではない)。
 胡一刀の回想の中に「呉三桂が裏切り…」とあるが、史実は違う。呉三桂は明の臣であり、清と対峙していたのを、後ろから攻撃したのが胡一刀の先祖たちの李自成の軍である。強いていえば、裏切ったのは李自成軍つまり胡一刀の先祖たちである。
 胡一刀の回想で李自成は死ななかったことが判る。鹿鼎記に続くわけだ。

 胡一刀と苗人鳳の殺陣は、少しイライラする。二人とも持っている刀剣の威力を使っていない。手を伸ばせば相手に届く接近戦。剣道なら鍔ぜりあいの距離だ。刀剣で攻撃するとき、手が相手の頭に届く距離では、武器は邪魔なだけではないか。まして苗人鳳の「剣」は突くのが中心。手を伸ばしたとき剣先が届く距離がいい。
 雪はしんしんと降っているが、日は照っていて空は青空。これは撮影の都合ということで。
 戦いは田帰農が投げた刀が苗人鳳の背を刺して終わる。傷が治ると(一晩で治ってしまう)戦いを再開するがそれは次回。

 胡夫人は「書剣恩仇録」の駱冰を思わせる。名は出てこない。

   …………………………

第三集
 傷が治るとまた戦いが始まった。
 夕食の時の苗人鳳の台詞、
「俺は根無し草だから結婚などとても」
 この時は小説のイメージ通りと思っていた。しかし、後で出てくるが根無し草ではなく、田舎ながら荘園の主。
 苗人鳳は商家堡の商剣鳴に家族を殺され、仇討ちをしたいのであった。時間が無くて長白山の戦いが先になったという。それを聞いた胡一刀は夜の間に商家堡まで行って、商剣鳴の首を獲ってくる。馬を何頭も乗り潰したと言うが、長白山から商家堡まで往復二千キロ、一晩で走るには新幹線なみの速度がいる。小説は唐官屯からなので問題ない。
 それにしてもだ。七日も前から戦うつもりでいた、関内から来た苗人鳳なら、来る途中だろうに。時間がないといっても一晩くらいあっただろうに。
 苗人鳳の剣法に「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」という(小説では白鶴舒翅)技がある。中国武術を習っている人が、あれは白鶴亮翅ではないと言っていた(^_^)。金庸ファンはドラマにはうるさいのだ。
 小説の白鶴舒翅は金庸創作か。

 田帰農の命で、獣医(小説では普通の医者)の閻基がふたりの剣に毒を塗る。平阿四はそれを見ていたのだが、意味が判らない。そして胡一刀は軽傷ながら絶命してしまう。
 胡夫人も狙われ胡斐を平阿四に託し、戦って死ぬことに。田帰農の目的は胡家の武芸書。しかし、本当の目的はフビライの宝。
 この戦いの場所は、雪の深い断崖絶壁のある山だが、宿のあるあたりは平坦で、雪もわずか。一部では地面が露出している。見渡す限り低い里山程度の山しかない。それが戦いになると、いきなり雪深い切り立った断崖絶壁に変身。
 武芸書は赤児の胡斐とともに平阿四が持って逃げるが、途中で最初の二枚を閻基に奪われてしまう。平阿四は片手を失いながらも胡斐を抱いて逃げる。
 苗人鳳は半年も胡斐たちを探し続けるが、見つけられない。胡斐の育ての親になる平阿四は苗人鳳も悪人と思い、見つからないように隠れていたのだ。
 七ヶ月後、苗人鳳を見送る平阿四は腕の傷は治ったようだが、生まれたばかりの胡斐もいるのに、どこでどうしていたのか。12月から七ヶ月後は七月初めだが、あたりは雪深い冬景色。葉を落とした落葉松(?)林。いつ葉をつけるのだろう。

 零下二十度とか三十度とかの酷寒の地で撮影したという。俳優は大変だったと思うが、半分割り引いて考えている。神G侠侶や碧血剣でもそうだが、夏のシーンでも吐く息が白いことがある。
 なにも真夏のシーンを零下二十度の雪の中で行うことはない。暖かくなってからやればよいこと。それで寒くて大変だったと言われても…。
   …………………………

第四集
 平阿四は実家に帰って、お米を探す。この時代長白山の近くで貧しい庶民が、米を食べたのか。米は江南からの輸入品、貴重であろう。ここは北国、小麦の地域ではないかと思う。しかも、そこは寺だった。平阿四の実家は寺か。親は寺男だったのかな。
 そして三年後か、皇帝は田帰農に、李自成の財宝のありかを示す四通の遺書を早く見つけろときつく指令。そして田帰農を天龍門の掌門にする。
 さらに七年後。苗人鳳は「胡一刀が死んで十年」といっている。苗人鳳は南家の一行とすれ違い、ならず者の一行ともすれ違う。それなのに入った宿は同じところ。引き返したのかな。
 南蘭の父はならず者に殺されてしまう。苗人鳳は少女南蘭を助ける。そして南蘭を娶ることになるが、恋の道はまるで無学文盲状態。南蘭も行く宛がなく、苗人鳳を頼ったので、恋しているわけではない。そして花嫁に先祖伝来の簪を贈る。この簪は宝を探す重要な意味を持っているはず。

 田帰農は皇帝に対して、七年間雪山で苗人鳳を捜したが見つからないと言い訳している。知っていて隠しているのだ。乾隆帝が見破れないのはありえない。その部下は知っているはずだからだ。
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2008年09月23日

ドラマ雪山飛狐 その1

 新しくドラマ雪山飛狐が出た。全40回の大河ドラマだ。
 もちろん原作は金庸。しかしかなり改編されている。他の雪山飛狐と区別するため、いくつか記しておく。
監督:王晶
胡斐:聶遠
苗人鳳:方中信
胡一刀:黄秋生
袁紫衣:朱茵
    setuzanhikozenhan.jpg
 小説の「雪山飛狐」と「飛狐外伝」を合わせて一本のドラマにした。
 外伝は飛狐の少年時代。その始まりより更に前、飛狐の生まれたときからドラマは始まる。小説とは異なり振り返ることができないので、判りやすく最初に持ってきたのだろう。そのためミステリー性が薄れる。
 胡斐が誕生し、数日後、胡一刀が死ぬ。
 以下は、小説との違いを中心にして説明します。小説通りのところはほとんど言及しません。小説のあらすじは別に書いてありますので、そちらを参照してください。
   setuzanhikochizu3.jpg
 この地図は小説雪山飛狐のもの。ドラマとは決闘場所が違う。

第一集
 はじめ、遺体を運ぶ大勢の村人。胡一刀の住むと思える雪山に向かって、仇を討ってくれと叫んで頭を下げる。いったいそこはどこだ。どこから来たのだ。雪の原野なので、遠くまで見渡せる。
 頭を上げると胡夫人がいて、話しかける。いつの間に来たか。そしてあたりが爆発し、空を飛んで胡一刀が登場。いつものことながら、バカバカしい設定。
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 この山のどこに住んでいるか判らない。が一瞬に空を飛んでここまできた。胡夫人は空を飛ばず瞬間移動したので、腕は上かも知れない(^。^))。

 間もなく胡一刀と苗人鳳の戦いが始まると、なんと空を飛ばない。飛べない説明はない。空を飛べるのなら、この戦いでも苦労しないはず。
 苗人鳳の言葉の伝言は「胡一刀が中原に来るまで殺し続ける」という。村人はその伝言はどこで聞いたのだ。中原から千キロも死体を持ってきたのか。麓の村なら、苗人鳳は近くに来ていることになる。そして胡一刀は臨月の妻と共に苗人鳳に会いに行く。
 苗人鳳の住まいはどこだ。後に寧古塔(地図参照)に引っ越すようだが、現在は関内(長城の内)のはず。
 実際は手紙を受け取り、長白山に向かって旅立つ。

 一方田帰農は乾隆帝の命令を受ける。「胡一刀と苗人鳳を殺せ。胡家が守る宝を探し出せ」その手始めにふたりを戦わせることを企む。そして苗人鳳は7日後、長白山で戦うことにし、手紙を託す。
 苗人鳳の悪事を聞いた胡一刀は苗人鳳はそのような人ではないと思い、実情を知ろうとする。しかし、胡一刀も田帰農にはめられていて、胡一刀と苗人鳳の戦いになる。場所は長白山。戦い始めるのは12月2日。五日後に胡一刀が死ぬ。小説では場所は北京の南東にある唐官屯で命日は3月15日。

 戦いは宿で始まり、雪山に舞台を移す。そこは巨大岩壁があり、雪崩が起こる。このシーンは極地で海に崩れ落ちる氷山のよう。で、雪崩と共に急斜面を滑り降り、崖下に転落。それなのに胡夫人の視線は変わらない。

 この始まりの部分は、外伝では思い出として数行、雪山飛狐では回想だがすこし詳しい。もちろん唐官屯は雪山ではない。
 胡斐の育ての親である平阿四を高虎が演じている。少年役はちょっと無理。何歳の設定だろう。
「飛狐外伝」では苗人鳳の住まいは洞庭湖の白馬寺の南、洞庭湖からは馬で二日の距離。読んでいるときは、恒久的な住まいというより、仮の住まいという感じだった。
「雪山飛狐」では寧古塔、そこは北京の北方約千四百キロのところ。回顧では胡・苗・范・田のうち胡家のみ関外(万里の長城の外側)に住んだとある。だから苗人鳳の根拠は関内。苗人鳳は洞庭湖の南方から寧古塔に引っ越すことになる。
 さてドラマではどのあたりに設定してあるのか。
 乾隆帝のいう宝とは、もとはフビライの残したものだ(小説では李自成が北京で集めた物)。それを李自成の将李岩が探し出したが、使う機会もなく、4通の密書に残した。それを胡・苗・田・氾家が持つ。
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2008年09月21日

雪山飛狐のあらすじ

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 乾隆四十五年三月十五日。
 関外長白山を四騎が走っていた。天龍門北宗の掌門の曹雲奇・曹雲奇の弟弟子の周雲陽・田帰農の弟弟子で天龍門北宗一の凄腕の阮士中・天龍門南宗の掌門の殷吉の四人である。そしてあとを追う田帰農の娘田青文。前を走る五騎を追っている。
 追われているのは陶百歳とその息子陶子安、飲馬川の馬塞主などであった。
 曹雲奇たちは陶親子が師の田帰農を殺害したと疑っているのであった。娘の田青文はそうではないと思っている。
 前の五騎が山中で止まり、地を掘っている。陶子安の鋤が金属に当たったとき、下から暗器が飛び出した。数日前からそこに穴を掘り潜んでいた者が四人いたのだ。その上は雪が降り積もり判りにくくなっていた。
 北京平通鏢局の総統目熊元献(ゆうげんけん)と鄭三娘、御前侍衛の劉元鶴と百會寺の静智大師。紹介したりするがすでに戦いは始まっている。熊元献は飲馬川に護送の荷を奪われたことがある。鄭三娘の夫は飲馬川に殺された。飲馬川の盗賊団を恨んでいるのだ。そこから掘り出された箱の取り合いになるが、そこへ曹雲奇たちが襲った。三者入り乱れての戦いである。
 そこへ宝樹という老僧が割って入り戦いを停める。老僧のわりに下品。近くの烏蘭山玉筆峰の玉筆山荘まで案内する。そこは絶壁の上にあり、エレベーターのような昇降機の籠で上下するしか上がることができない。
 山荘の主杜希孟が雪山飛狐と戦うため、宝樹を助っ人に頼んだのだった。
 話をしているうちに飛狐の使いの双子のこどもが来た。外伝の馬春花のこどもかな。この二人は曹雲奇よりかなり腕が上。
 その途中、新たに来客があった。苗人鳳の娘の苗若蘭と侍女の琴児たちであった。さらに下男のふりをした平阿四もいた。
 戦いの後、宝樹はそれほどの腕ではなく、皆を誘ったのは箱を横取りするためと判明。それが判ったところで、双子のこどもが昇降機を爆発させてしまう。こどもたちはすでに下に下りてしまっている。
 もはや下りることはできない。残された食料は十日分。
 苗若蘭の、「飢え死にを免れないならば、せめてその理由を知りたい」という発言で、今までの経緯を話す。
 宝樹が話を始める。まず例の箱を開けた。そこには宝剣が入ってた。李自成の剣であった。それは宝のありかを示した。
 話は、李自成と胡・苗・范・田の四人の護衛の話。そして李自成が何者かに殺されたこと。そして詳しくは、苗若蘭からと言う。
 それに続けて苗若蘭が説明。
 李自成を殺したのは胡。胡は呉三桂の臣となった。他の三人は主君の仇討ちを図り、昆明で胡を殺したこと。胡の子は「父は恥辱に耐え、主君を売ったとの悪名に耐えているに、何故その真意を汲もうとしないのか…」、そして一年の余裕を与え三人を討つ。それ以来四家の確執が続く。
 宝樹は胡斐が生まれた時の話をした。場所は唐官屯。その時立ち会った田舎医者閻基がのちの宝樹だったのだ。胡斐の父胡一刀は苗人鳳との戦いを控えていた。五日間の戦いの後、致命傷を負った胡一刀は自決してしまった、という。
 しかし、苗若蘭は、最後は閻基が刀に毒を塗ったため、軽傷でありながら亡くなったと訂正する。
 そこで、平阿四が登場し、食い違いはどちらかが嘘をついていると、自分の見たところを話す。平阿四は胡一刀に感動し、胡斐を助け育てた人であった。胡が李自成を逃がしたこと。その後の真相。そのことは閻基も知っているのに話さなかったこと。ここに来た目的は胡一刀の仇討ちであること。すでに十日分の食料は落としてしまって、皆餓死する身であること。胡一刀は刀の毒で亡くなり、奥さんも自殺したこと。その子はいま雪山飛狐と言われる胡斐であること。

 胡一刀と苗人鳳は話し合いをしようとするが、田帰農に騙され決裂し、戦いの末胡一刀は軽傷ながら毒によって死ぬ。胡一刀の妻は生まれたばかりの子を苗人鳳に託し自決。しかし子は田帰農に狙われ、宿の下働きの少年平阿四が助け出すが行方不明になる。
 この辺りが真相のようだ。

 胡斐が糸をつけた伝書鳩を飛ばし、それを引き揚げることによって、下に下りる手段ができた。
 胡斐が上がってきて、江湖の英雄たちが隠れてしまったのに、苗若蘭はひとりで相手をした。胡斐は苗若蘭が武芸を知らない理由を聞く。父が確執をやめさせるために教えなかったと。苗若蘭も胡斐を信じた。胡斐は重傷の平阿四を背負ってすぐに下りた。
 しかし一同はすぐに下りることはできず、話は続く。田帰農も昔は強盗だったこと。田帰農の最後の様子や、田青文の密かに生み殺した嬰児の話。その宝刀は宝のありかを示すこと。それはこの近くであること。
 こう話しているうちに、いつしか、言葉も内容もごろつきに変わっていく。話の途中では何度も戦いなどがある。
 この山荘も、杜希孟が宝探しのために建てたものだった。

 その宝とは、李自成が北京を占領したとき、資産家から集めた物を李岩に隠させた物。
 それが長白山では設定に無理がある。地図でも判るように、清の本拠地に近いところだ。李岩は略奪を禁じるよう進言し、李自成に嫌がられていた。まもなく他の将軍の中傷で殺される。そんな人に託すかねえ。しかも長白山まで行く時間もない。(碧血剣参照)

 苗人鳳も上がってきて一悶着ある。
 その後、皆山を下り、宝の洞窟を見つけるが、そこは万年氷に閉ざされていた。
 胡斐は裸の苗若蘭を助けるが、それを見た苗人鳳は胡斐を卑劣漢と勘違いし、胡斐と知らず戦いを挑む。
なお、この結末は、第2巻に続きと思いきや、次のような文で終わり1巻完結である。
   …………………………
 胡斐は無事に帰ってきて苗若蘭と再会できるであろうか。
 あの一刀は振り下ろされるのであろうか。
posted by たくせん(謫仙) at 06:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月20日

雪山飛狐の世界

   金庸   訳 林久之   徳間書店   1999.2
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 (一部「書庫−雪山飛狐」と重複します)
 明末、李自成が反乱し明朝を倒した。翌年(1645)李自成死去。
 その時、胡・苗・范・田という四人の護衛がいた。実は胡斐の先祖が偽の死体を作り、清に差し出し、李自成は密かに逃げた。このため胡家はそのことを知らない他の三家に恨まれる。胡家ではそれは秘密とし、百年経ったら他の三家に話してもよいと伝わった。
 それから約百年がたった。

 その子孫である胡一刀と苗人鳳は話し合いをしようとするが、田帰農に騙され決裂し、戦いの末胡一刀は死ぬ。胡一刀の妻は生まれたばかりの子を苗人鳳に託し自決。しかし子は田帰農に狙われ、宿の下働きの少年平阿四が助け出すが行方不明になる。子は死んだと思われていた。
 二十七年後、関外の長白山に武林の英雄女侠が集まった。目的は田帰農が持っていた宝の箱の奪い合い。そこに割ってはいる僧がいて、近くの玉筆山荘に誘われる。
 そこで下りるすべを失った江湖の英雄たちの、回想による胡一刀の死の謎解きである。
 映画「羅生門」に似たプロットだが、その途中から、いつもの如く武術の争いになる。
 最初は君子然としていた、江湖の英雄やお嬢様が、少しずつメッキが剥がれていき、氷に閉ざされた宝の山に到ると、宝の山に群がるごろつきに変じていく。
 最後に胡斐と苗人鳳は戦うことになる。

   ……………………………………………………

1644 李自成、北京を占領。明朝滅ぶ。李自成の天下は四十日。清軍に追われる。
1645 李自成死去。実は胡の策で逃げることかできた。
1736 乾隆初年
1750 外伝では、胡斐はこのころ生まれる。(外伝と本書では差がある)
1751 外伝では、このころ胡一刀死去。ただし胡斐の生まれと同じ年と思われる。(外伝と本書では差がある)
1753 胡斐はこのころ生まれる。数日後、胡一刀死去。烏蘭山玉筆峰(長白山の一部かその近く)の玉筆山荘に江湖の英雄が集まる27年前。
1780★乾隆45年3月。烏蘭山玉筆峰の玉筆山荘に集う。胡斐は二十七歳。

1795 乾隆帝退位。
1799 乾隆帝死去。
   ……………………………………………………

   登場人物
胡斐  :(こひ)雪山飛狐といわれる侠客、胡一刀のひとり息子。父の死の真相を探る。
胡一刀 :故人、胡斐の父。
苗人鳳 :金面仏といわれ、打遍天下無敵手といわれる稀代の侠客。決闘で誤って胡一刀を殺してしまう。
平阿四 :胡斐の育ての親。片腕。
苗若蘭 :苗人鳳の娘。
琴児  :苗若蘭の侍女。

田帰農 :前の天龍門北宗の掌門。自室で不審な死をとげる。先祖は李自成の護衛。
田青文 :田帰農の娘。
曹雲奇 :天龍門北宗の掌門。田帰農のあとを継ぐ。
周雲陽 :曹雲奇の弟弟子。
阮士中 :田帰農の弟弟子。天龍門北宗一の凄腕。
殷吉  :天龍門南宗の掌門。
陶百歳 :老齢ながら鉄鞭の使い手。盗賊の頭。
陶子安 :陶百歳の息子。田青文の婚約者。
馬塞主 :飲馬川の塞主。
范幇主 :丐幇(乞食の組織)の幇主、龍爪檎拿手の使い手。先祖は李自成の護衛。

熊元献 :(ゆうげんけん)北京平通鏢局の総統目。盗賊から運送荷物を守る運送業・護衛業者。
鄭三娘 :双刀の使い手。夫を飲馬川との戦いで失った。
劉元鶴 :乾隆帝の御前侍衛。
賽総官 :劉元鶴の上官。狼牙棒の使い手。
宝樹  :老僧。本名閻基。武術の達人。元は田舎医者で胡斐の誕生に立ち会う。胡家の武芸書の最初の二枚を得て覚え、盗賊団の頭領となる。
杜希孟 :玉筆山荘の主。老侠客。杜希孟の娘が胡斐の母。
于差配 :玉筆山荘の差配で実直な男。

李自成 :明朝を倒したが、臣の統率ができず、40日で清に倒される。
胡・苗・范・田:李自成の護衛。
posted by たくせん(謫仙) at 08:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月17日

飛狐外伝のあらすじ 三

三 風に散る花
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 胡斐はその夜、何者かの招待を受けた。行ってみると福府(福康安の邸宅)であり、馬春花が待っていた。そこへ福康安が帰宅し、胡斐は紹介される。
 そこを辞すと、まだ福府も出ないうちに襲われる。福康安の指図であった。
 馬春花はこどもを取りあげられ、すでに毒を飲まされていた。これを助け出し、程霊素に毒を消してもらおうと胡斐の屋敷に連れて帰る。しかしすぐには消せないため安全な場所へと屋敷を出るが、街は捕り方で身動きでない状態。とある屋敷に忍び込む。西嶽華拳門の掌門選出の集まりがあった。胡斐はその場で華拳門の技を覚え掌門になってしまう。そしてその屋敷で馬春花の治療をする。
「…これから十二時間は、誰が入ってきても馬姑娘を…」 時間?(当時は時間ではなかったと思うが、原文はなんだろう。翻訳ミスか)
 策を弄して、馬姑娘の息子を福府から掠うことに成功し、母の元に送った。

 数日後、変装して程霊素と華拳門の蔡威・姫暁峯と一緒に武林掌門人大会に出てみると各地各派の掌門が集まっている。
 福康安は玉杯八・金杯八・銀杯八を用意していた。各人の技を披露して欲しい、そして上の者から順にこの杯を与えるという。大事に保管せよ。盗まれたら順位が変わる。
 腕比べで相手に怪我をさせても、一切責任は問わず、怪我をしたり死んだりした者は見舞金を出すと。
 晏嬰の「二桃殺三士」の計である。二十四の杯で武林の抹殺を図ったのだ。
 延々と戦いが続くが、ここに登場する多士済々は紹介しない。
 円性も登場する。そして母の仇である、父鳳天南を討ち取ることができずにいたが、目の前で鳳天南はもうひとりの仇湯沛に殺されてしまう。湯沛は討ち取れなかった。
 紅花会の人たちや程霊素によってこの大会は、失敗に終わらせることができた。
 胡斐と程霊素と円性は逃亡し、程霊素は馬春花の治療に当たるが、すでに処置無しとなった。
 そこへ馬蹄の音がする。福康安にそっくりな男が頭だった。胡斐は官軍と誤解する。そして試合を挑むが歯が立たない。だが再会することを約束する。円性は去り、胡斐と程霊素は、馬春花を置いて約束の慈悲庵という尼寺に行く。
 そこでは紅花会の主だった人が、カスリーの死後十年の祭祀をしていた。福康安そっくりな男は、陳家洛であったのだ。祭祀のために十年ぶりに西域から北京に出てきたのだった。陳家洛に福康安のふりをしてもらい、馬春花の臨終に立ち会ってもらう。趙半山にも再会できた。
 紅花会の人たちが帰ったあと、石万嗔・慕容景岳・薛鵲の襲撃を受ける。程霊素は胡斐の身替わりとなって死に、胡斐を助ける。
 そして慕容景岳と薛鵲も死に、石万嗔は盲目となる。
 胡斐は父母の墓に向かう。その途中で、石万嗔が騙されて、自分の毒を飲むはめになるのを見る。
 墓では南蘭に会い過去の話を聞くことになる。そのまま墓の前で夜を過ごすことになるが、円性が現れた。その忠告もすでに遅く田帰農に襲われる。そして南蘭に墓の後ろに宝刀を埋めてあると教わり、危機を脱出したが田帰農は逃がしてしまった。

      …………………………

 ここでこの物語は終わり、「雪山飛狐」に続く。だだし、小説としては別な小説なので、完全に一致するわけではない。
posted by たくせん(謫仙) at 06:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

飛狐外伝のあらすじ 二

二 愛憎の父娘

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 袁紫衣の奪った胡斐の衣には大事な武術書が入っていた。取り返そうと、北に向かい易家湾まで来ると、九龍派の掌門が旅立つところ。そこでも袁紫衣が横槍を入れ戦いになっていた。袁紫衣の危機に胡斐が助け、袁紫衣が勝ったところで、九龍派の包囲から二人は馬で抜け出す。
 間もなく雨になり古い廟で雨宿りする。深夜になると、鳳天南の一行が入ってきた。
 胡斐は戦いになるが袁紫衣の邪魔で逃がしてしまう。袁紫衣も鳳天南の後を追って出ていく。
 その後、怪我をしているらしい劉鶴真と若い女が入ってくる、訳ありの様子。苗人鳳に手紙を届ける途中らしい。更に鐘兆文・鐘兆英・鐘兆能の鄂北鬼見愁鐘家の三兄弟が劉鶴真を追ってくる。劉鶴真を守ろうとして戦いになるが三兄弟がいさぎよいので見逃す。その間に劉鶴真は逃げていた。
 その後、劉鶴真を見つけ何日か後に後をつけて、苗人鳳のいるところに行き着く。劉鶴真が手紙をわたしたが、手紙には毒が仕込まれていて、苗人鳳は失明する。そこにもう四人が加わり戦いになる。結局謎が解け、四人は毒を仕掛けた田帰農の使いだったのでそのまま帰し、劉鶴真は自ら盲て詫びとし、胡斐は苗人鳳の娘を預かることになる。
 手紙を渡した男は、毒は「毒手薬王」から手に入れたものと告げて帰った。
 胡斐と鐘兆文は毒手薬王を訪ねる旅に出る。昼夜兼行で一日で目的地の洞庭湖の白馬寺に着く。
 鐘兆文に「三十里以内では、飲み物も食べ物も一切口にしてはいけない」と注意される。
 そこではすでに毒手薬王亡く、その末の少女弟子が、花の世話をしているところに出る。道を訊いても冷たい返事。鐘兆文は先にいってしまうが、胡斐が丁寧に再度訊くと、畑仕事を命じられる。それが済むと花をプレゼントされた上、道を教えられた。
 結局遠回りして、目的の建物らしきところにはいると、毒にやられた。なんとあの花に解毒作用があって助かる。なんとか逃げて花畑の脇の茅屋に先ほどの娘を訪ねた。夜も遅かった。
 食事の接待を受け胡斐が食べるが、それが毒よけであった。鐘兆文は食べなかったため、泥酔状態になってしまう。
 少女の名は程霊素といった。胡斐と程霊素で出かけると兄弟子二人と姉弟子の奇妙な愛憎の争いになる。しかも目的は少女の持っていた、師匠の「薬王神篇」である。上の三人の人格を信頼せず、末の程霊素に託したのだった。なんとか二人は助かり、程霊素と三人で苗人鳳のところに戻ることができた。
 戻ると家は田帰農の一団に襲われていた。これをなんとか退ける。そして目の治療ができた。話で、苗人鳳が父の仇と判ったが、目が見えず首を差し出す苗人鳳を討つことができず、 胡斐と程霊素はその家を飛び出す。いった先で、胡斐はお大尽の扱いを受ける。義堂鎮の荘園が胡斐の物だという。誰がその手配をしたのか不思議だった。
 何日か後、飛馬鏢局の一行を助太刀することになる。幼い二人の子を連れた徐錚と馬春花の夫婦であった。だが敵は、徐錚は殺してしまうが、馬春花には丁寧だった。敵は福康安の配下だった。しかもこどもはなんと福康安の子であり、徐錚と馬春花の夫婦の仲は冷えていたのだ。福康安の配下に商宝震もいたが、これは戦いで死ぬ。こどもを奪われた馬春花は説得に応じ、徐錚と商宝震を埋葬し、都に行くことになる。
 胡斐と程霊素は、ようやく旅の当初の目的地である北京に到着した。
 北京ではその日の内に汪鉄鶚と再会し博奕場に連れて行かれる。そして一万両以上勝ってしまい、広大な屋敷を手に入れた。明らかにいかさまであり、誰かがそのようにし向けたのだ。
 翌日、その屋敷で宴会を開く、そして判明した。その家屋敷も義堂鎮の荘園も鳳天南の差し金だった。それで許しを請おうとしたのだ。
 しかし、許さず戦いになるが、またもや袁紫衣に邪魔される。袁紫衣は更に三門を加え六門の掌門になっていた。ここで更に三門を加え九門の掌門となる。
 そして客人が帰ったあと、胡斐と程霊素に自分の過去を語る。
 母は鳳天南に暴行され、妊娠してしまった。その後も酷い仕打ちをされたがなんとか女の子を産んだ。十九年前のこと。それでも殺されそうになりなんとか逃げ延びたが、間もなく亡くなる。赤ん坊は紅花会に引き取られ、育てられた。
 師父の助言により、親子の縁があるので三度だけは助けたが、これで義理は済んだ。こんどあったときは、母の仇を討つと。
posted by たくせん(謫仙) at 07:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月12日

飛狐外伝のあらすじ 一

   金庸  訳阿部敦子  徳間書店  01.3
飛狐外伝のあらすじ 一 風雨追跡行
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               地図はクリックすると大きくなります。

 山東・武定鎮で突然の雨で、商家堡に雨宿りする人がいた。
 飛馬鏢局の一行で鏢頭は百勝神拳といわれる馬行空、その娘馬春花と弟子の徐錚(じょそう)。何思豪など三人の役人。隻腕の男と痩せこけたこども。
 馬春花と徐錚はこの家の商夫人と息子商宝震の武術の稽古を見てしまう。その稽古は商宝震の父商剣鳴の仇である、胡一刀と苗人鳳を倒そうとするものだった。たが、胡一刀はすでに故人である。
 そこへ飛び込んできた駆け落ち者がいる。南蘭と田帰農だ。
 雨に濡れた南蘭に着替えを貸す馬春花。二人が着替えのため別室へ行くと、それを覗こうと立ち上がる役人。そこで徐錚と争いになり商宝震がことを収める。
 馬行空は十五年前に、商剣鳴に重傷を負わされたことがあった。その商剣鳴は胡一刀と苗人鳳に殺されていた。
 そこに、強盗団が来る。目的は飛馬鏢局の運送荷物だ。その強盗団の頭領閻基(えんき)は不思議な武術を使う。その技は、隻腕の男と痩せこけたこどもが求める技だった。守ろうとして馬行空は重傷を負う。
 結局田帰農が盗賊の味方となって、荷を奪われてしまう。
 田帰農が驢馬車で逃げようとしたとき、長身の痩せた男が、その車を停めてしまう。そして一同は家に入ることになる。男は苗人鳳であり、二歳の赤子を抱いていた。南蘭は苗人鳳の妻であり、その赤子の母だった。

 ここで苗人鳳が南蘭と知り合った回想が入る。
 十三年前、腕比べをするつもりで、(話し合いが決裂し戦いになったという記述もある)誤って胡一刀を殺してしまった。そして三年前、南蘭の父が持っていた宝刀が大勢に狙われていた。この賊の中に鐘兆文・鐘兆英・鐘兆能という鄂北鬼見愁鐘家の三兄弟もいた。南蘭の父は殺されたが、南蘭と宝刀は、浙南から来た苗人鳳が守った。その時毒に当たった苗人鳳を南蘭が看護して、夫婦になった。しかし、苗人鳳の失言から亀裂が入る。そして苗若蘭が生まれたが、南蘭の心は戻らず、ある日、客として来た田帰農に心を奪われて苗人鳳から去る。

 南蘭の心は帰らず、苗人鳳は娘を抱いて去っていく。押さえのいなくなった強盗団は居直るが、商婦人に抑えられる。
 馬行空は荷物を別の鏢局に頼み、商家堡で療養することになった。隻腕の男と痩せこけたこどもも世話になる事になった。
 このこどもこそ、胡一刀の息子胡斐だった。胡斐は優れた武術者だが、残念なことに家伝の武術書の最初の二枚がなかったため、問題があった。その最初の二枚を強盗団の頭領閻基が持っていたのだった。それを取り返し、めきめき上達した。
 八ヶ月後、商婦人が馬行空を引き留めた理由が明らかになる。夫商剣鳴の仇のひとりと思っていたのだった。
 商婦人の企みを知った馬行空は、商婦人が馬春花を商宝震の嫁にと言い出す前に、馬春花と徐錚の婚約を決めてしまう。
 その日、胡斐は商宝震の武術訓練の邪魔をして、商婦人に騙され縛り上げられる。それは自力で抜け出す。
 そんな日に王剣英・王剣傑兄弟などが、福康安の護衛として、商家堡にくる。ふたりは商剣鳴の兄弟弟子だった。福康安は書剣恩仇録に登場した乾隆帝の私生児である。
 馬春花はたちまち福康安に夢中になり、婚約した次の日には福康安の情婦になってしまう。この辺り伏線であろうか。
 皆が大広間に集まったとき、胡一刀が死んだことを知った商婦人はその息子の胡斐を殺そうとする。そこへ紅花会三番差配、趙半山か現れた。紅花会が紫禁城を騒がして、消息を絶ってから、六年になる。
 その大広間でいろいろと戦いになったとき、商婦人親子はそっと抜け出し、扉を閉めてしまう。そして外から火を焚いた。その大広間はいざというときそうできるように鉄板で囲われていた。床も天井も鉄板だった。
 胡斐や趙半山以外の無関係の人まで、いっしょに焼き殺そうというのだった。
 ここは、小さな穴があり、胡斐だけが抜け出せた。そしてなんとか扉を開けて、他の人も助け出すことに成功する。しかし、馬行空はまた商婦人に捕まり、商婦人とともに炎の中に入る。
 胡斐は趙半山と義兄弟となって別れる。
 さてそれから数年後、逞しくなった胡斐は、思い立って広東の仏山鎮に行った。そこは五虎門の掌門鳳天南が牛耳っていた。このころ18歳。
 鳳天南一味の悪行を聞き、懲らしめようと、鳳天南の店である、料理屋を荒らしたり、質屋を脅かしたり、賭場を荒らしたり、戦ったりするのだが、勝てないと気づいた鳳天南たちは、全財産を投げ出して見事に逃げてしまう。
 北京の福大帥府で掌門人大会が開かれると聞き、そこに行けば、鳳天南たちの情報が入るかも知れないと、北へ向かった。途中で、趙半山が乗っていた白馬を見る。乗っているのは紫の衣を着た若い女性だ。その後を追って衡陽の料理屋に入ったとき、自分の荷物を気がつかないないうちに盗られてしまった。白馬は消えている。
 仕方なく店の若い衆の勧めに従って、今夜のねぐらのために、楓葉荘の万老拳師の初七日に行った。
 そこで、万老拳師のあとを継ぐ少林寺韋陀門の掌門選出のための戦いが始まった。胡斐の見るところ凡手ばかり、そこへ紫衣の女が現れて、その争いに加わって圧倒してしまう。掌門となることになり袁紫衣と名乗った。そこへ異議の声があがる。万老拳師こと万鶴声とともに韋陀双鶴と言われた劉鶴真である。結局戦うことになったが、辛うじて袁紫衣が勝つ。
 その間に胡斐は白馬を盗み出す。そして荷物を取り戻すことができた。それなのに胡斐はまたもや騙され泥の中に落とされる。川の中で体を洗っている間に、袁紫衣は胡斐の衣を奪って逃げてしまう。
 胡斐は、若くして武林の絶技を身につけ、趙半山に見込まれ義兄弟となり、どこの組織にも属さず、自由に生きる。


参考 書庫−飛狐外伝
posted by たくせん(謫仙) at 07:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月09日

飛狐外伝の世界

   金庸   訳 阿部敦子   徳間書店   01.30
 清朝の乾隆帝の時代。
 書剣恩仇録で、カスリーが死んで、紅花会が紫禁城を騒がしたときから、六年くらいたったころ。山東武定の商家堡で物語が始まる。そこで胡斐(こひ)が登場し、一波乱あって胡斐が大きく成長するきっかけとなる。
 四年後、広東仏山鎮で鳳天南一族の悪事から農民を守ろうとする。農民は殺され、鳳天南には逃げられてしまう。それから北京に行き、福府(福康安の邸宅)での武林掌門人大会の大乱闘まで。
 カスリー(香妃)が死んで十年後である。この時、胡斐は十八歳。
   hikogaidenchizu.jpg

   ……………………………………………………
 明末、李自成が反乱し明朝を倒したが、その時、胡・苗・范・田という四人の護衛がいた。翌年(1645)李自成死去。実は胡斐の先祖が偽の死体を作り、清に差し出し、李自成は密かに逃げた。このため胡斐一族はそのことを知らない他の三家に恨まれる。李自成は鹿鼎記で再登場する。
 それから約百年がたった。その子孫である胡一刀と苗人鳳は話し合いをするが決裂し、戦いの末胡一刀は死ぬ。その胡一刀の息子胡斐の成長物語である。胡一刀が死んで、二十七年後、胡斐と苗人鳳は戦うことになるが、これは「飛狐外伝」のつづき「雪山飛狐」の話になる。
   ……………………………………………………

 以下☆印は推定。★は基準になる年。年齢は満年齢。金庸小説は満年齢を使っている。

1644 李自成、北京を占領。明朝滅ぶ。李自成の天下は四十日。清軍に追われる。
1645 李自成死去。胡斐の先祖が偽の死体を作り、清に差し出し、李自成は密かに逃げた。このため胡斐一族はそのことを知らない他の三家に恨まれる。
1662 康煕初年、康煕帝九歳。
1673 康煕十二年、三藩の乱が起こる。
1723 雍正初年。
1736 乾隆初年。
1745 李自成死後百年。(史実基準)

  (四捨五入と言うわけではないが、1年のずれは仕方ない)
1750☆ 胡斐はこのころ生まれる。(仏山鎮で18歳なら、この年の生まれ)
1751☆ 山東・武定鎮の雨宿りの十三年前。胡一刀死去(胡斐の生まれはこのときのはず)。
1753  乾隆十八年、書剣恩仇録の始まり。
1758★ 書剣恩仇録の舞台が江南に移る。乾隆帝が六和塔に閉じこめられたりする。この年、カスリー(香香公主)が自決する。
1761☆ 山東・武定鎮の雨宿りの三年前。南蘭の父が持っていた宝刀が鐘兆文・鐘兆英・鐘兆能という鄂北鬼見愁鐘家の三兄弟たちに狙われた。父は死んだが、南蘭は苗人鳳に守られ夫婦になる。
1764★ カスリーの死から六年後。山東・武定鎮の雨宿りで物語が始まる。胡一刀の子胡斐はまだこども、14歳か。(13歳では仏山鎮で18歳にはならない)
 苗人鳳は3年前に「10年前に誤って胡一刀を死なせた」という。つまり13年前。(となれば13歳)
1768★ カスリーの死から十年後。また苗人鳳が南蘭を助けてから八年後(計算が合わない、七年後か)。逞しくなった胡斐が広東の仏山鎮で活躍。まもなく易家湾で鄂北鬼見愁鐘家の三兄弟との戦いがある。この時十八年前に生まれたという。

1778☆ 胡斐と苗人鳳が戦う。
1780 乾隆45年。「雪山飛狐」ではこの年に胡斐と苗人鳳が戦う。
1795 乾隆帝退位。
1799 乾隆帝死去。
   ……………………………………………………

   登場人物
胡斐  :(こひ)少年侠客、胡一刀のひとり息子。
平阿四 :胡斐の育ての親。片腕。
胡一刀 :故人、胡斐の父。
趙半山 :紅花会三番差配。千手如来といわれる。書剣恩仇録に登場する。
心硯  :紅花会当主陳家洛の従者。軽功の達人。
円性(袁紫衣):紫の衣を着た少女。母は鳳天南に暴行され妊娠した。そして円性を出産し、鳳天南に追われて逃げ、湯沛の下女となるが、湯沛に暴行され自決した。袁紫衣(仮名)は尼僧に助けられ、赤子のとき出家し円性となる。
陳家洛 :反清の紅花会当主。乾隆帝の弟。福康安(乾隆帝の息子)に似ている。
無塵道人・常かく志・常伯志・駱冰:紅花会の実力者。
カスリー:(香香公主)故人。ウィグル族の少女。

苗人鳳 :金面仏といわれ、打遍天下無敵手といわれる稀代の侠客。決闘で誤って胡一刀を殺してしまう。
南蘭  :苗人鳳の妻。田帰農に一目惚れし駆け落ちする。
苗若蘭 :苗人鳳と南蘭の娘。

田帰農 :南蘭と駆け落ちする。そのころは苗人鳳に睨まれて小さくなっていた。しかし、実体は天龍門北宗の掌門。実力者。
閻基  :胡家の武芸書のはじめの二枚だけで、かなりの力のある盗賊となる。

馬行空 :飛馬鏢(ひょう)局の鏢頭。百勝神拳といわれる。
馬春花 :馬行空の娘、徐錚と婚約するが、次の日には福康安の情婦になる。福康安の子を産む。
徐錚  :(じょそう)馬行空の弟子。馬春花の婚約者になる。後に馬春花と結婚し、飛馬鏢局の鏢頭になるが、腕が平凡なため、いい仕事がなく苦労する。仕事の途中で死ぬはめになる。

商剣鳴 :故人、商家堡の主人だった。
商宝震 :商剣鳴の息子。仇討ちを目標にしている。仇討ちの相手は胡一刀と苗人鳳。
商夫人 :商剣鳴の妻。商家堡の主人。凄腕。仇討ちを目標に商宝震を鍛える。
福康安 :乾隆帝の私生児。乾隆帝には重用されている。書剣恩仇録に登場する。武林掌門人大会を開き、江湖の抹殺を図る。
王維揚 :故人、商剣鳴の師父。
王剣英・王剣傑 :王維揚の息子、八卦門の使い手。
何思豪 :御前侍衛。

鐘兆文・鐘兆英・鐘兆能 :鄂北鬼見愁鐘家の使い手。三兄弟。
鳳天南 :広東・仏山鎮の実力者。五虎門の掌門。
鳳一鳴 :鳳天南の息子。
鐘阿四・鐘阿嫂 :仏山鎮の農民夫婦。鳳天南の暴力の犠牲者。
万鶴声 :故人。楓葉荘の主人で少林寺韋陀門の掌門。
劉鶴真 :少林寺韋陀門の凄腕、万鶴声とともに韋陀双鶴といわれた。

無嗔和尚:故人、毒手薬王といわれる。
程霊素 :毒手薬王の末弟子。学んだのはほとんど人を助ける薬の智慧。兄弟子たちは毒のことしか興味がないので、少女ながら毒手薬王に薬王神篇を託される。愛する胡斐の身代わりに死ぬことになる。
慕容景岳:毒手薬王の一番弟子。
姜鉄山 :毒手薬王の二番弟子。
薛鵲  :(せつじゃく)毒手薬王の三番弟子、姜鉄山の妻だが。
姜小鉄 :姜鉄山と薛鵲の息子。
石万嗔 :(せきまんしん)毒手薬王の兄弟子。

秦耐之 :開封府八極門の掌門。
周鉄鷦 :(しゅうてっしょう)鷹爪雁行門の一番弟子。
曾鉄鴎 :鷹爪雁行門の二番弟子。
汪鉄鶚 :(おうてつがく)鷹爪雁行門の弟子。
姫暁峯 :華拳門の使い手。
蔡威  :華拳門の長老、胡斐たちを裏切り馬春花の子を福康安のところに連れて行ってしまう。
大智禅師:少林派掌門、九十歳を越えて見える。
無青子 :武当派掌門、書剣恩仇録の陸菲青。
湯沛  :(とうはい)三才拳掌門。円性の母を暴行した。円性の母は自殺してしまう。
海蘭弼 :黒龍門掌門、満州人。
posted by たくせん(謫仙) at 06:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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