2011年01月29日

09年版 倚天屠龍記10 

第三十七集
 宋青書が周芷若の夫と紹介され、動揺する張無忌。
 ここまできても、張無忌は場の空気が読めず状況が判らず、とんちんかんなことをしている。趙敏という参謀がついているから、なんとかなっているのだ。
 このあたり黄蓉と郭靖のコンビに近い(^。^)。郭靖の場合はそれでも自己は確立していた。張無忌は状況に流されてばかり、騙されてばかり。趙敏が謎解きをして、ようやく納得している。その趙敏をも味方とは思えきれない。
 小説にある明教の示威行動は行われない。
 いよいよ、屠龍刀と謝遜を巡る少林寺の戦いの場になる。

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 戦いの場は少林寺の大雄宝殿前。

 一応周芷若が勝ったことになる。負傷した張無忌は自らの傷を治し、峨嵋派の宋青書を治すことによって周芷若に謝遜救出の協力を申し出る。
 趙敏には「女の気持ちを判っていない。宋青書を治療してやっても喜んではいない」といわれてしまう。
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2011年01月22日

09年版 倚天屠龍記9

第三十四集
 いよいよ問題の婚礼シーン。趙敏が婚礼をやめさせ、張無忌を連れ出そうとしたとき、周芷若は趙敏を襲う。

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 花嫁衣装の下の爪は毒爪。周芷若がいよいよ本性を現わしたところ。ここまですると師命ばかりとは言いきれない気がする。
 張無忌は、婚礼を取りやめ、趙敏と二人で謝遜を救うため、少林寺に向かう。
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2011年01月17日

09年版 倚天屠龍記8

第二十八集
 小昭は母ティギスと張無忌を助けるため、ペルシャに行くことになる。張無忌とは永遠の別れだ。

 趙敏がいなくなり、殷離が仮死となり、屠龍刀もなくなる。霊蛇島に残された謝遜と張無忌は趙敏が殷離を殺したと思う。殷離を埋葬するが、それが砂浜の波打ち際。そこでは殷離は本当に死んでしまうぞ。

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 張無忌と周芷若は婚約することになる。この時の張無忌は、誓いをたてるのに「趙敏を殺して殷離の仇を討つ」となかなか言えない(^_^)。ようやく言うと周芷若は「趙敏に会ったとたん忘れないといいけど」。
 このころの周芷若は悪女の仲間入りをしている。今までの経緯を考えると無理もないと言いたいが、実は亡くなった師の命によるもの。
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2011年01月12日

09年版 倚天屠龍記7 

第二十五集
 張無忌と趙敏と小昭の三人は、早めに港に出て、趙敏の用意した船で金花婆婆たち(金花婆婆・殷離・周芷若)を待つ。
 万安寺の戦いのあと、張無忌は誰かに「南に行って船を用意してくれ」と命じたが、あれはどうなったんだろう。
 金花婆婆は船を南に向ける。金花婆婆の本拠地霊蛇島へ行くことになる。島には謝遜がいた。すでに金花婆婆は、北の海から謝遜を連れてきていた。

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 謝遜が丐幇の連中に囲まれて戦っている。長老が倒れた。陳友諒は義のあるようなもっともらしいことを言って、引き揚げようとする。口とは裏腹に、謝遜に断られた場合のことを考え、足元と手は次の手段を狙っている。油断ならない男だ。

 謝遜が屠龍刀を貸さないため、謝遜と金花婆婆が戦うことになる。
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2011年01月07日

09年版 倚天屠龍記6 

 倚天屠龍記の再開です。ストーリーは「倚天屠龍記のあらすじ」をどうぞ。ここでは気になったことだけを書いています。

第二十二集

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 このこぢんまりとした家屋の群れには、あの巨大な楼閣はない。
 判っちゃいるけど言いたくなる(^。^)。
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2010年11月29日

09年版 倚天屠龍記5

12月3日に第十六集以下を追記しました。

第十二集
 蒙古の汝南王が出てくる。そして娘のミンミンテムール(趙敏)も顔見せ登場。
 張無忌は朱長齢が5年過ごした岩棚に戻る。食糧は張無忌が与えていたはず。

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 そして張無忌は崖から落とされ両足を骨折。そこで蛛児(殷離=殷野王の娘なので張無忌の従妹)に助けられる。
 朱長齢はこれから先、食べ物をどうやって手に入れるつもりなんだろう。
 雲海の中を落とされたが下は晴れていた。よくあることだ(?)。
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2010年11月26日

09年版 倚天屠龍記4

第十集
 崑崙派の何太沖(鉄琴先生)のところでは毒蛇の話はなく、ただの毒の話になって、張無忌は、妾を助けたのに殺されそうになり、楊逍に助けられる。楊不悔の父親だ。楊不悔を預け別れる。少し変えてあるが基本は同じ。
 そして紅梅山荘に行くことになる。主は朱長齢、「射G英雄伝」の朱子柳の子孫だ。
 小説通り騙そうとする。それにしても大理国の高官の子孫が、道義的にここまで落ちるとは。
 武当山に集まった面々もそうだが、謝遜の行方を尋ねるが、本当は屠龍刀欲しさ。屠龍刀を持つと天下を取れるといわれるが、いま屠龍刀を持っている謝遜が、15年経っても盟主になれないどころか、行方不明であるのをどう思っているのか。

第十一集
 朱長齢はついに家屋敷に火を放つ。そこまでして張無忌を騙し、屠龍刀を手に入れたいのか。
 張無忌は騙されたことが判り逃げだす。

山の中腹から平原に出て草地を走っていて、岩陰に隠れたが、そこは絶壁。どうしてそんなところに行けたんだ。前方には探している人たちがいるようだがどうなんだろう。

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 ここを逃げて、

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 ここに隠れる。前方に先ほど走った草原があるらしい。
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2010年11月23日

09年版 倚天屠龍記3

第四集
 そこは火山の熱で鹿がいる。当然草木が茂っているはず。
 まわりには草木はない。燃料を見つけたので、遠くに林があるのだろう。
 鹿のいるあたりまで行けばそれなりに暖かく、楽に生きていけるはずなのに氷の洞窟にいる。死んだ白熊の肉や魚を食べていた場面があるが、それだけで11年は苦しいな。このあたりは原作にもかなりの無理があるので仕方ない。
 謝遜の思い出話があった。謝遜の妻子は謝遜の師匠の成崑に殺されたのだ。それがこの物語の始まりだった。成崑は諸悪の根源ともいえる重要人物。

第五集
 ようやく南に帰ることになった。筏作りをしているがそれが鹿皮らしい浮き袋の筏。
 殷素素の台詞に「あなた(張翠山)もお兄さん(謝遜)も泳げない…」
 船の難破からの経緯とこの言葉は矛盾しないか。
 しかも、この筏はあまりに小さくこれでは、とても海を渡れない。海岸の小さな波でひっくり返ってしまう。

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 この筏で、3人が北極の島から南の海に帰る。食糧や水などの荷物もないようだ。

 ここまでは導入部なので、こんなふうにして話が始まりました。という説明とみるか。
 殷素素の組織の船に救われ、陸に行き、武当山に向かう。
 途中で張無忌が掠われたところまできた。
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2010年11月17日

09年版 倚天屠龍記2

第二集
 張翠山が江南に出て西湖のほとりで殷素素の琴を聞く場面がある。このとき、殷素素の手の動きと曲の流れが揃っている。初めて見た。複雑な音の時は手の動きは見せないが、それでも動きと音が合っているのがいい。今までのドラマでは手の動きと曲は一致しなかった。お約束の世界だった。
 日本の琴はキンキラキンの音がする。中国の琴の音は思索的。むしろ日本の琵琶の音に近いか。

 張翠山と殷素素が馬で杭州から王盤山島へ向かう。その場面が次。これは桃花島の海岸だった。こういう場面によく使われる場所だ。

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 ドラマ

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 桃花島の塔湾金砂
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2010年11月14日

09年版 倚天屠龍記1

 射G三部作の三番目になるドラマ倚天屠龍記の張紀中版がでた。上下のうち上巻が届いた。
 前評判は低く、悪評ばかり目に付き、買うかどうか迷ったほど。実際に見てみると悪くない。かなり原作に忠実だ。

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第一集
 まず、崑崙三聖が登場し、覚遠との争いになる。それを少年張君宝(張三豊)も見ている。そして一気に張三豊の90歳の誕生日を迎える。その思い出話としての崑崙三聖の話であった。
 この思い出の中には郭襄(小東邪)は登場しない。
 ここまで一気に話が進む。相当の省略があるが、この物語ではかまわないはず。郭襄(小東邪)の話はほとんど関係なく、この思い出話だけで充分に話がつながり矛盾しないであろう。
 面白いので見逃しがちだが、関係の薄い話が長いのは、この小説の欠点でもある。思い切って別な小説としてしまうか、構成を工夫して思い出話の中に登場させるなどして、小説として一体感を保つべきなのだ。だからこのドラマのあり方は賛同できる。
 ただし、ここに重要な言葉がある。このドラマの導入部分は、崑崙三聖が「経典は皿の中にある」という言葉を覚遠に伝えるため。それだけのためにある。

 本では第一巻P89で崑崙三聖が「イン克西」から聞いた言葉を覚遠(少林寺)に伝える「金は油の中にある」
 第三巻P17で張無忌が猿の腹から楞伽経を取り出したとき、
「経(ジン)は猴(ホウ)中にあり」を「金(ジン)は油(ヨウ)中にあり」などと聞いていたのである。 と謎解きをする。

 さほど重要ではないのであらすじには書かなかったが、どうでもいいわけではない。百年来の謎である。こういうところは変えてはいけない。皿(min3)と油(you2)では発音がまるで違う。
 ドラマの中国語は 「経書是在油中」 だ。
 これがなぜか翻訳字幕は「経典は皿の中にある」となっている。これでは謎が解けない。
 判っているのになぜ「皿」にしたのか。
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2008年08月19日

倚天屠龍記のあらすじ 五

   五 選ばれし者
 張無忌と趙敏は関内を目指す。途中で重傷の趙敏を置いて、張無忌ひとりで先を急ぐ。
 廬龍で偽の印を追い遠回りしてしまい、廬龍に戻ると、周芷若が丐幇に捕らわれている。助けようと争っているとき、黄衫の女が、丐幇の史火龍幇主の娘史紅石を連れて現れる。簫を持つ四人の黒衣の少女と琴を持つ四人の白衣の少女を連れている。
 そこで史火龍はすでに殺され、皆の前にいるのは偽者と判る。陳友諒に操られていたのだ。その間に陳友諒と宋青書は逃げだしてしまった。

 捕まっていた韓林児を返して貰い、張無忌と周芷若の三人で南下する。大都では一悶着あったが、濠州に着き、張無忌と周芷若の婚礼ということになった。
 そこに趙敏が邪魔に入る。謝遜の毛を見せて、第二の願いで、婚儀を止めてすぐに助けに行けという。張無忌が趙敏の後を追うと、いきなり趙敏は花嫁衣装の周芷若に襲われ傷を負う。周芷若は義絶し弟子たちを連れて去る。
 趙敏の傷は爪によるものであり劇毒がついていた。花嫁衣装の下の爪が劇毒とは。
 張無忌と趙敏は謝遜の救出に向かう。途中モンゴルの一軍と出会う。父汝陽王と兄王保保であった。これをまくためにために苦労するが、少室山の麓に着く。謝遜は少林寺に捕らえられていて、少林寺では江湖の英雄を集めて、屠獅英雄会を開く予定。
 駆け落ち者のふりをして農家の世話になる。その老夫婦も並の人ではない。謝遜を殺そうと狙っている。男は謝遜の得意技獅子吼を防ぐため、自ら聾になっている。こうして謝遜を仇と狙う者が続々と集まっていた。
 謝遜は少林寺の近くの山頂の地下に捕らわれていた。守るのは三人の高僧。助けようとするが謝遜は高僧の感化によって、もはや助かろうという気はない。
 屠獅英雄会では、一番強い者が謝遜を殺す権利を得ることになり、武術試合が行われ、周芷若が勝つ。この時宋青書が夫として紹介されるが、戦いで大怪我を負う。山頂に行き、周芷若が張無忌を指名し、二人対三人の高僧との戦いとなる。
 結局戦いは引き分け、謝遜を助け出すことができた。山を下りようとするとき、謝遜は回りの少林寺僧の中に成崑がいるのが判り、仇討ちの戦いを挑む。この戦いで成崑は失明する。
 ここでもいろいろと黄衫の女に助けられるが、黄衫の女はことが終わったと見ると、丐幇の後事を張無忌に託して帰ってしまう。最期の言葉は、「終南山の後ろ、活死人の墓あり、神G侠侶、江湖に迹を断てり」
 少林寺僧も方丈を人質に取られていたが、明教が助け出したため和解する。その場で謝遜は出家する。
 続いて少林寺はモンゴルの軍に囲まれる。先に下りた峨嵋派も間に合わず引き返して、戦いに巻き込まれる。張無忌は担架の宋青書を救うが、周芷若は逃げてしまう。
 宋青書が重いので包帯をほどくと、折れた倚天剣と屠龍刀が隠されていた。中は空洞である。倚天剣には武術書が、屠龍刀には武穆遺書があったが、それは周芷若から趙敏が奪っていた。
 屠龍刀が鞴(ふいご)の火に焼かれたのに、中の書き付けが炭化せず残っているとは、玄鉄は熱を通さないのか。それではどうして作ったのだろう。
 周芷若が少林寺の僧に法要を頼んでいる。
 張無忌は山を下りる。そこへ山に登る少女がひとり。尾行すると少林寺に行く。そこでは法要が営まれ、そのときの話で、殷離を殺した(第四巻)のは周芷若と判る。少女はその殷離だった。生きていたのだ。
 この後、張無忌・殷離・周芷若・趙敏は仲直りする。そして殷離と周芷若は去ってしまう。
 明教軍はついにモンゴルを北に追い払うが、同時に内部では陰謀があり、朱元璋が有力者を陥れ権力を手にし、新王朝の皇帝となる。国号は明とせざるをえなかった。

      完

 大分端折ったが、それでもこんなに長くなってしまう。一冊に他の本の四五冊分のアイディアが詰め込まれているといわれるのを実感。
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2008年08月17日

倚天屠龍記のあらすじ 四

四 魔女と魔剣と
 張無忌は趙敏たちを追って薬を手に入れるが、武当山に帰って使ってみると、これが偽物で毒薬だった。そこへ趙敏が訪ねてくる。
 解毒薬と引き替えに三つの願い事を聞けといわれる。これでようやく二十年以上寝たきりの兪岱巌と殷利亭を治すことができた。殷利亭の看護に当たっていた楊不悔は、殷利亭に嫁ぐことになる。
 胡蝶谷で明教の大会を開いたが、ここで行方不明になっていた武当派の宋遠橋たちや少林寺僧などの消息が入る。大都(北京)の万安寺に幽閉されていた。
 助けるために北へ向かう。胡蝶谷から大都まで一日で着いた。(直線距離で九百キロ以上あるので、十日以上かかりそうだが)
 忍び込んでみると、趙敏が、捕らえた人に剣を振るわせては、その技を盗んでいた。それを助ける謎の行者がいる。この苦大師は長い間行方の知れなかった、明教の光明右使范遙だ。成崑を倒すため苦心していたのだった。
 万安寺の塔では、最期を自覚した滅絶師太が周芷若を峨嵋派四代目教主にして、倚天剣屠龍刀の秘密を伝える。郭靖黄蓉が、楊過の玄鉄剣を材料にして、倚天剣と屠龍刀をつくり、いつか元と戦うために、息子の郭破虜と娘の郭襄に伝えたもので、屠龍刀には兵法を倚天剣には武芸の秘訣を修めたという。
 滅絶師太は亡くなったが、その他の人たちはなんとか助け出した。
 趙敏に三つの願いの一つとして、屠龍刀を見せて欲しいといわれ、北海に向かおうとしたとき、峨嵋派と金花婆婆との諍いに遭遇する。周芷若は連れ去られたが、金花婆婆の話から屠龍刀があると察した二人は海に向かう。船を用意し、後から来た金花婆婆に従うふりをすると、金花婆婆は南へ霊蛇島へ向かった。島に着くと、謝遜が戦っている。海に詳しい金花婆婆は、北海から金毛獅王謝遜を連れてきていたのだ。だが屠龍刀は奪えないでいた。
 賊は退けたが、謝遜と金花婆婆が戦う。
 その時、ペルシャの明教宗家の3人の使者が現れた。明教教主の印である聖火令を巡って争う(謝遜が金花婆婆を守って)。
 張無忌・謝遜・趙敏・殷離は金花婆婆と別れて海上に逃れたが、船は爆破し、船で待っていた小昭と鎖でつながれていた周芷若とともに小舟で流される。
 ここでようやく謝遜に金花婆婆を巡る過去の話を聞くことになる。金花婆婆は決して敵ではないのだ。それが様々な経緯で戦うことになったのだった。
 殷離の傷が深いため、霊蛇島へ戻ることになる。途中でペルシャの船に遇い、また戦う。結局、小昭は金花婆婆ティギス(ペルシャ三聖女の筆頭)の娘であることが判り、ペルシャの明教宗家の教主になることで和解。小昭は一行と別れることになる。
 ある朝、殷離は顔中を傷だらけになり、周芷若は片耳を切り落とされ、趙敏と船はいなくなる。そして殷離は亡くなってしまったように見えた。後に生き返る。そのあくどいことをしたのは趙敏と思われた。ここで張無忌と周芷若は婚約する。
 しばらくして、モンゴルの船が迎えに来る。その船を乗っ取り北へ向かい、長白山(遼東)にちかい所で上陸した。
 そこで丐幇の幇会があり、宋遠橋の息子の宋青書が丐幇に入り、武当山に毒を盛る相談をしている。そこへ趙敏が張無忌のふりをして登場。張無忌と趙敏は二人で逃げることになる。宋遠橋たちも来て、莫声谷の死体を見つけ張無忌が疑われるが、宋青書が張三豊の七番弟子の莫声谷を殺した理由がはっきりして、疑いが晴れる。

   五 選ばれし者 に続く
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2008年08月15日

倚天屠龍記のあらすじ 三

   三 盟主の条件
 穴を抜け出た所は人の踏み入れたことのない別天地であった。
 しばらくして、白い老猿と巡り会う。猿の腹は膿んでいた。そこには九陽真経が隠されていたのだ。神G侠侶で、瀟湘子と尹克西が入れたのだった。あれから九十年以上たつ。猿がそんなに長生きするか。と言っても例外的にいたんだから仕方ない。崑崙の蟠桃を食べたことによる。
 九陽真経の鍛錬を始めた。どうせ玄冥神掌の傷によって間もなく死ぬ身。一冊目に四ヶ月。二冊目六ヶ月くらいか。三冊目は一年。四冊目は三年余りを要した。結局五年かかったことになる。
 玄冥神掌の傷も九陽真経によって完治した。
 十歳で北の海から戻り、二年武当山で過ごし、二年胡蝶谷で過ごし、それから朱長齢たちに騙されるまで一年としてもそれから五年、二十歳ほどになった。名医になり毒に詳しくなったのは十四歳の頃。まだこどもなのだった。
 崖の中腹にいる朱長齢は、張無忌に食べ物を分けて貰いながら、風雨にさらされてそのまま五年。これも凄い。
 九陽真経を会得して、朱長齢の前に現れると、また騙され崖から落とされる。藁山の上に雪が積もっていた所に落ちた。両足を骨折して、雪の中に横たわってると、村娘が食べ物を持ってきてくれた。これが蛛児といったが、殷離であった。張無忌の従妹である。
 張無忌と蛛児は峨嵋派に捕らえられ、魔教(明教)退治に同行する。この戦いの中で張無忌は明教に捕らえられ、この時、九陽神功が完成する。いつものことながら、偶然が何度も積み重なっているのはお約束。
 九陽神功によって、囚われの身から脱出し、逃げる成崑を追いかけると女の部屋に逃げた。その部屋は幼いときに別れた楊不悔の部屋だった。再会するもすぐに別れ、そこの侍女とともに寝台の下の洞窟へ成崑を追いかける。そして閉じこめられ、亡くなった明教教主夫妻の死体を見つける。そこで明教の絶技「乾坤大揶移神功」を身につけて脱出する。
 明教と諸派の争いの仲裁に入り止めさせる。この時、間違いで大怪我をし、伏せっている間に、諸派に攻め込まれる。そのどさくさに明教の教主にされてしまう。
 残った明教の全員が洞窟に逃げ込み、諸派の主力が帰ってから、洞窟から出て、再建を図る。
 張無忌と一部の人が謝遜を迎えに行くことになり(張無忌が出した盟主になる条件のひとつ)、崑崙の山を下りて砂漠地帯を中国に戻ろうとすると、先に帰ったはずの群雄たちが、殺されたり怪我をしたり、失踪したりしていた。
 武当派も被害あっていた。殷利亭は兪岱巌と同じく体中の関節が折られていた。楊不悔が看護に当たった。楊不悔は母に似ているので、殷利亭は婚約者と錯覚したりする。他のひとは行方不明。
玉門関を入ってからは、モンゴル兵が民をいたぶっているのを見る。助けようとしたとき、不思議な一団が現れ、民を助ける。その長は倚天剣を持っていた。滅絶師太が持っていたものだ。数日後、江城まで来ると、民を助けたひとりが、張無忌たち一行を招待するという。その長は男装しているモンゴルの姫であった。名は趙敏。
 招待された緑柳山荘は見事な作りだが怪しい。急いでそこを離れてから、一行は毒にあたったことに気づく。張無忌が毒消しを取りに緑柳山荘に戻ると、落とし穴に落とされる。その時趙敏の右手を掴み、二人で落ちる。
 出る方法を聞き出すため、靴下を脱がせ足の裏をくすぐる。耐えきれず白状した。そうして脱出し、一行の所に戻ると、モンゴル兵に囲まれていて、なんと小昭がみごとに指揮して防いでいる。
 その後、誤解を解くため少林寺に行くと、少林寺はほぼ全滅し、その犯人は明教と誤解されていた。そして次は武当山を襲うことになっている。あわてて武当山に駆けつける。
 ここで誤解を解くが、武当山はモンゴル兵に囲まれてた。その隊長はあの趙敏である。
 百歳を越えた張三宝は、太極拳と太極剣を完成させて、張無忌に伝え、その張無忌とモンゴルの代表が戦うことになる。
 なんとか退け、兪岱巌の骨を折った犯人が判り、治す薬も判るが、薬を貰い損ねる。

   四 魔女と魔剣と に続く
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2008年08月12日

倚天屠龍記のあらすじ 二

   二 黒い刻印
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   地図

 三人は助けられ、兪蓮舟とともに武当山へ行く。その途中で張無忌は掠われ、兪蓮舟は重傷を負う。
 なんとか武当山にたどり着くが、少林寺を始め武林の諸派が、謝遜の行方を尋ねて集まっていた。
 張翠山が龍門鏢局を71名殺しにしたことを追求してきた。犯人は張翠山ではないが、張翠山は殷素素が兪岱巌を傷つけた犯人と知って、結局自決してしまう。張無忌が戻ってきたが、玄冥神掌で重傷であった。殷素素も張翠山の後を追う。
 二人の自決によってその場は解散となる。張無忌の傷は二年経っても治らず、張三豊は少林寺の助力を得ようと二人で出向くが断られる。帰る途中で元軍と戦う明教の常遇春と遭遇する。また、その時の戦いで死んだ船頭の娘周芷若を武当山で引き取る。常遇春は蝶谷医仙といわれる胡青牛の所へ行くので、張無忌もいっしょに行って手当を受けさせたいと申し出る。

 金庸小説にはいつも偏屈な名医が登場する。さようこの蝶谷医仙も見殺し医者と言われる偏屈な名医であった。
 この偏屈にはわけがあった。偏屈なふりをしていたのだ。
 常遇春(1330−1369)は実在の人物で、朱元璋の下で活躍した。自他共に厳しい人だった。

 苦労して胡蝶谷の蝶谷医仙の所に行くが、結局治療してもらえたが、完治しない。胡青牛は完治したら張無忌を殺すつもりでいる。
 張無忌は治療の方法を聞き、胡青牛の書いた医学書を読み、2年経つと名医の仲間入りをする。ただ体は完治していない。胡青牛も自慢の医学を教えたがっていたのだった。

 ある日、胡青牛は天然痘にかかり、動けなくなる。そんな時にいろいろな致命傷を負った江湖の者が大勢押しかけてきた。
 張無忌が症状を話し、治療法を聞いては施す。その中には張無忌も知っている殷利亭の婚約者紀暁芙もいた。娘の楊不悔を連れていた。これらの傷は金花婆婆によるものだった。
 金花婆婆は咳き込んでいてよれよれでいながら、江湖の凄腕だった。胡青牛は金花婆婆が来ることを知り、天然痘のふりをして、その妻毒仙といわれる王難姑と対策を練っていたのだった。
 問題はこの夫婦の関係。毒仙は医仙より上になりたがる。そして、無辜の人に毒を盛る。医仙はそれを治療してしまう。毒仙はそれが悔しくて更に毒の研究。医仙はそれをやめさせるため、治療を拒むことになったのだった。張無忌は毒経も受け取り、後に毒にも詳しくなる。
 夫婦は逃げ出す。張無忌が江湖の者を治療して返したあとで、張無忌と紀暁芙は金花婆婆に襲われるが、紀暁芙の師父滅絶師太に救われる。滅絶師太は倚天剣を持っている。しかし、滅絶師太は楊不悔の父が楊逍と知り態度が激変。密計を紀暁芙に授けるが、拒否され紀暁芙を殺してしまう。とても出家のやることではない。
 張無忌は楊不悔を助けて、二人で崑崙山の楊逍の所へ向かう。谷を出ると、医仙毒仙夫婦の死体があった。金花婆婆から逃げることはできなかったのだ。
 二人は途中で飢えた人たちに会う。その中には後に明朝を興す朱元璋や徐達もいる。再会を約束して先を急ぐ。このころ十五歳。
 かなりたって、蘇習之と崑崙派の・春(せんしゅん)が争っている所にでた。二人とも毒で死ぬところだった。その二人の毒を消し四人で崑崙に行くことになる。長い日数をかけて崑崙にたどり着いた。そこでは何太沖(鉄琴先生)の五人目の妾が病で大騒ぎになっていた。毒蛇によるものと原因を突き止め、病を治す。
 その祝いの席で酒に毒が盛られていた。盛ったのは本妻だったのだ。張無忌を犠牲にして、他の人たちは助かろうとする。・春にしろ五人目の妾にしろ何太沖にしろ命を助けたのになんと冷たいこと。五人目の妾に毒を飲ませたふりをして、逃げ出すことになる。だが本妻に捕まってしまう。そこを楊逍に助けられる。楊不悔の父親だ。そのどさくさで腕を折られてしまうが楊不悔を預けて別れる。
 十日ほどして犬の群れに襲われ大怪我をし気を失ってしまう。朱九真の飼っている犬だった。助けられ紅梅山荘で養生することになる。
 主は朱長齢、娘は朱九真、「射G英雄伝」の朱子柳の子孫だ。
 武烈は武三通(射G英雄伝)の子孫。武青嬰は武烈の娘。衛璧は武烈の弟子。
 これらの人が、二ヶ月もかけて大芝居をして、ついに広大な屋敷まで焼いてしまう。張無忌を安心させて、謝遜の行方を教わるためだ。本当の目的は屠龍刀を手に入れ、武林に君臨するため。
 張無忌は逃げ出し、朱長齢と共に崖から落ちる。途中で木に掴まって助かるが上にも下にも行けない。張無忌だけは狭い穴から逃げ出すことができた。朱長齢は崖の中腹にそのまま取り残される。
 それにしても、一灯大師の弟子たちの子孫はできが悪い。満足することを知らない。栄華を極めた屋敷を燃やしてまで、武林の盟主になりたいのか。これはどの物語でも思うことだが。
 いま屠龍刀を持っている謝遜が、15年経っても盟主になれないことを、どう解釈しているのだろう。

    三 盟主の条件 に続く
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2008年08月09日

倚天屠龍記のあらすじ 一

   一 呪われた宝刀
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 神G侠侶での華山の別れから三年後。郭襄は神G侠楊過に再会したい一心で江湖をさすらい、楊過の行方を尋ねて少林寺に行く。羅漢堂の首座無色禅師が楊過の友人であったからだ。しかし、行方は判らず、華山で知った覚遠と張君宝に再び会う。
 少林寺は崑崙三聖なる西域の人物が少林寺に来るというのでは大騒ぎになる。この人物と郭襄のふれあいもあるが、それで別れる。
 郭襄は覚遠・張君宝と三人で少林寺を出て、間もなく覚遠は亡くなり、張君宝には襄陽の郭襄の両親の所に行くように言って、張君宝とも別れる。
 張君宝は襄陽に向かうが、途中武当山まで来ると、襄陽に行くのをやめ、そこで出家して武当山を開き、張三豊と名乗り、武当派という一門をたてる。
 そして一気に年月を飛ばし、張三豊の九十歳の誕生日を巡る話になる。この小説では百十歳を過ぎた頃、太極武術に開眼する。
 武当山の三番弟子の兪岱巌(ゆたいがん)は、福建で盗賊を退治し戻る途中、余姚県(よようけん、杭州湾のほとり)で江湖の屠龍刀争奪の争いに巻き込まれ重傷を負う。
 屠龍刀は重さ120斤ほど、「武林ノ至尊、宝刀モテ龍ヲ屠リ、天下ニ号令セバ、敢ヘテ従ハザル莫シ。倚天出デズンバ、誰カ与ニ鋒ヲ争ハン」と伝わっている。

 謎の人物が、龍門鏢(ひょう)局に兪岱巌の身柄を預け、武当山に運ぶように依頼する。条件は、謝礼は黄金二千両で、仕事に失敗したら龍門鏢局は皆殺し。鏢頭の都大錦は引き受けて、局の全力をあげて運ぶことになった。
 結局、武当山の中程で、間違えて兪岱巌を武当派ではない人に預けてしまい、兪岱巌は更に傷を負い、再起不能になる。
 五番弟子の張翠山は、兪岱巌に重傷を負わせた犯人を捜して江南に行き、杭州の西湖の西ある龍門鏢局に行くと、龍門鏢局の人は皆殺しにされていて、助っ人の少林寺の僧に犯人と疑われる。
 そこを逃げ出すと、自分と同じ恰好をしている人にあう。翌日六和塔で待ち合わせたが、妙齢の婦人であった。兪岱巌を送るように依頼し、龍門鏢局を皆殺しにした人物であった。詳しく聞くために船に乗ることになる。女は殷素素(いんそそ)といい天鷹教の教主の娘であった。
 船は杭州湾の入り口近く、王盤山島につく。
 天鷹教が屠龍刀を手に入れ、披露する会が開かれることになる。天鷹教の常金鵬・白亀寿以外に、高則成・蒋濤という崑崙派の剣客、元広波をはじめとする海沙派、麥鯨(ばくげい)をはじめとする巨鯨幇、過三拳をはじめとする神拳門、等々が集まっていた。
 そこに金毛獅王と言われる凄腕の巨漢謝遜が登場し、張翠山と殷素素以外は皆殺し(と同様)にしてしまう。そして三人で船出する。

 謝遜は手にした宝刀の秘密を調べるため無人島に行こうとする。だが、北に流され北極圏まで行く。船は壊れ氷山に乗り、火山島に上陸する。白熊のいるところ。そこは火山の熱で草木が茂り鹿もいる。架空の地理である。
 謝遜が狂ったりして問題が起こるが、それはともかく、そこで張翠山と殷素素の間に男の子無忌が生まれる。謝遜は張翠山と義兄弟になり、無忌の義父となる。無忌が十歳になったとき、謝遜を残して、親子三人は筏で南へ帰ることになった。順風で南に行くと、天鷹教と武林の諸派の船が争っている所に出会った。
 この辺り偶然があまりに多く、しらける人がいるかも知れない。偶然であろうが可能性があれば否定しないのが金庸小説。これ以降も偶然が満ちている。
   二 黒い刻印 に続く。

   ……………………………………………………

参考 :倚天屠龍記の碁     書庫−倚天屠龍記
posted by たくせん(謫仙) at 10:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 倚天屠龍記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月04日

倚天屠龍記の世界

 本は書庫−倚天屠龍記で紹介した。
 物語の始まりは、時代は元の末期、順帝(在位1333−1368)の至元二年(1336)、南宋が滅びて五十余年後。神G侠侶の最後の年(1259)から77年後である。

 その前に神G侠侶から三年後、冒頭で郭襄が江湖をさすらい楊過の行方を尋ねて少林寺に行く。少年張三豊や覚遠と再会する。そして三人は少林寺を出る。そして一気に年月を飛ばし、太極拳の始祖張三豊の九十歳の誕生日を巡る話になる。張三豊は伝説上の人物で、実在は疑わしい。太極拳はかなり後にできたので、始祖説はもちろん怪しい。
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posted by たくせん(謫仙) at 07:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 倚天屠龍記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月29日

魔教教主

 金庸の武侠小説「倚天屠龍記」のうち張無忌が魔教(明教)の教主となって、活躍を始めるまでを、駆け足で約二時間。原作を読んでいないと判りにくそう。
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posted by たくせん(謫仙) at 10:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 倚天屠龍記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする