2012年09月20日

武当山 太子坡

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 7

 バスで太子坡(たいしは)まで戻る。

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 バスターミナルにはこんな写真も。雪の南岩宮である。この時期なら観光客は来ないだろうな。

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 太子坡のターミナルから復真観の道は短い。高低差があまりないので楽だった。
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2012年09月16日

武当山 南岩宮(南巌宮)

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 6
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三日目(8月26日)
 朝食前に太極拳の指導があったが、わたしはパスした。

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 弟子の少女の髪は道士の髷。

   かたつむり頂く乙女道歩むいずれの日にか師父と呼ばれん  謫仙

 紫霄宮前からバスに乗り、さらに奥地を目指す。バスの終点である南岩地区である。ホテルは一泊だけなので、荷物は全部持っていくことになる。言い忘れたが、武当山地区のガイドがもう一人ついいていた。バス終点の南岩登山口で、そのガイドに一部の荷物を預け、必要な品だけを持って歩き出す。8時50分頃から歩き始めた。
「ここは一本道で迷うことはありません。もし離ればなれになってしまったら10時半までに出発点に戻ってください」

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 階段の多い道を、地形的にも高低差でも「ワ」の字のように下から歩いて、南岩宮まで行く。
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2012年09月13日

武当山 紫霄宮

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 5
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 玄岳門まで戻り、バスに乗って、現在の武当山の入り口まで行く。一般の車輌は武当山には入れない。ここで当地専用のバスに乗り換える。これは旅行団専用ではない普通の乗り合いバスである。
 道は緩やかに登っていく。老君堂の近くで左右に分かれる。右にたどり太子坡(たいしは)で乗り換え、紫霄宮(ししょうぐう)の近くまで行く。史飛(清塵道人)師と弟子の少女が一緒だった。途中の逍遙谷は大雨で水没して行けないという。
 天禄度暇村というホテルに入る。本来は道を左に行ってケーブル下駅の中観(道観)に泊まる予定だった。ところが宗教行事があるため泊まれなくなり、このホテルになった。

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 天禄度暇村
 荷物を置いて、道士服に着替えて、少し歩いて紫霄宮の見学に行く。

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 切り立った嶺が並ぶ。
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2012年09月10日

武当山 太和武術院

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 4
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 太和武術院に向かって歩いている。道は小型車しか通れない古い道。
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 沖虚庵が見えてきた。道観(道教の寺)か。ここは世界遺産のはず。
 沖虚庵で太極拳の型を見た。

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2012年09月08日

武当山 玄岳門

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 3

 襄陽から2時間ほどで武当山の麓に着く。現在の行政区では湖北省十堰市になる。適当な地図がないので、観光地図を載せる。

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 地図1 上が南になる。左が東で、襄陽の方向。

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 地図2 左下部分を拡大。
 まず武当山の旧門である玄岳門を見学する。(地図2の左、上下中央)
 門の脇の細い道に観光バスを停める。バスはそれ以上は入れない。

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 門の向こうが広い通り。
 倚天屠龍記のドラマで何回か見ているが、本当にここなのかと思うほどイメージが違う。
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2012年09月04日

襄陽古城

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 2

二日目
 まずは襄陽古城の見学。城といっても中国の城は城壁(牆壁)に囲まれた街のこと。
 その牆壁を見学する。
 この牆壁は新しく、宋と元の戦いの位置とはずれているという。
 漢水(漢江)を渡って、左に漢水を見ながら北東に進むと間もなく北門にいたる。

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 臨漢門

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 街から見る。門の外側は道を隔てて漢水。
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2012年09月02日

襄陽

武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅 1

「岡崎由美先生と行く中国の旅」に行ってきた。添乗員を含めて19人の旅だった。連日、トラブルに見舞われた旅だった。

─金庸「倚天屠龍記」「神雕侠侶」と明朝道教の世界─
旅行期間:2012年8月24日(金)〜28日(火)
訪問都市:襄陽・武当山・上海

1日目
 朝5時半に家を出て、上野からスカイライナー一号で成田へ。
 集合時間の7時半には余裕があったが、ほとんどの人がもう集まっていた。
 なんと、2年間かけてこの旅行を計画した旅行社の予定の添乗員が、私用で行けなくなったという。代わりの添乗員を紹介し、「尖閣問題で騒ぎになっていますが、全く問題ありません。もしかしたら空港の係員が、日本人だとジロリと睨んだりするかも知れませんが、対抗してガン飛ばしたりしないで、知らんふりをしてください」と言う。
 予定は、
09:25 成田発  11:25 浦東着(以下現地時間)
16:10 虹橋発  18:15 襄陽着
 上海までは予定通りに行けた。関西や名古屋からの人とも上海の浦東空港で合流できた。浦東空港から国内線の虹橋空港に行く。これがかなり遠いが予定通りだ。
 予定では襄陽には18:15に着くはずだったが、着いたのは18:40。これくらいは仕方ない。

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 夕刻、間もなく日が沈む。
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2012年08月20日

西遊記9

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第九十三回
 三蔵たちはさらに一箇月の旅をし、布金禅寺にいたる。
 ここは給孤独(ぎっこどく)長者の故事の土地であった。ならば舎衛(しゃえ)国である。
 もとは給孤独園寺(ぎっこどくおんじ)で祇園(ぎおん)といわれていた。
 ようやくインドらしい名前が出てきた。
 暗くなって月明かりで給孤園(ぎっこおん)の礎石を見つけると、とこからか父母を求める泣き声が聞こえてくる。
 老住持の説明では、1年前から、近くの城のお姫様(公主)を、魔物から守るために閉じこめてある。寺の僧たちは化けものだと説明してある。
 城に入って確認しようとしたが、城には公主がいらっしゃる。どうか明らかにしていただきたい。
 三蔵は承知して、翌朝出発し城に入った。
 城では公主の婿選びが行われた。鞠を投げて受け取った者を婿にする。
(大理の天龍八部城で行われたことなど、何回かこのような話を書いている。インドでもあっただろうか)
 偶然ではなく、公主が意図的に三蔵が受け取るように投げた。
 三蔵たちは王に接待される。

第九十四回
 悟空は、三蔵を婿に仕立て公主の正体を暴こうとする。
 公主が婚礼の当日は、醜いのがいやだから悟空たちを城外に追い払ってくれと願った。
 通行手形に書き込み、悟空たちだけで取経の旅に出るようにして、追い出す。
 悟空は城を出るふりをして、蜜蜂に化けて三蔵のそばにいる。
 いよいよ婚礼の場に向かう。

第九十五回
 公主に会うと妖気が漂っている。悟空はいきなり糾弾した。
 妖精(妖怪ではなく妖精といっている)は着ている物を脱ぎ捨て逃げだした。
 悟空と妖精の一騎打ちだが、妖精も強い。武器は杵そっくり。妖精は天門に逃げたが、天神に遮られ正体を現し、南に逃げ山の中に逃げ込む。天竺国に帰って害するといけないので、悟空は一度三蔵のところに帰った。国王たちに事情を話し、八戒と沙悟浄に三蔵たちを守らせ、また南の山まで行く。
 土地神と山神を呼び、山の名を聞く。山は毛穎山で、山には兎の巣穴が三つあるだけで、化けものはいないという。
 その穴に化けものがいると思い、捜すと妖精が飛び出した。また戦っていると、太陰星君が来る。
 妖精は太陰星君の広寒宮で玄霜仙薬を搗く玉兎であった。捕まえて国王の前で、本性を現させる。
 そして、布金禅寺に公主を迎えに行く。
 その公主も本性は「蟾宮(せんきゅう)に住む素娥(そが)であった(素娥は嫦娥のこと)。
 いつもの如く王の歓待を受けながらも、心ははやる。

第九十六回
 西へ旅立ち春も過ぎて初夏になる。
 銅台府地霊県の城(町)が見えた。斎を求めようとすると、寇員外がもてなしをしているという。そこを訪ねた。
 (員外とは無役の役人であるが、金持ちの意味もある。金持ちが役人の地位を買った。役人は無税になるからだ。しかし、天竺でもそのようなことがあるだろうか(^_^)。)
 寇員外は20年も前から、1万人に斎を施そうと願をたてていた。ちょうど4人に施して1万人であった。ここで半月ほど接待を受けた。そこで無理に旅に出たため寇夫人に悪感情をもたれてしまう。

第九十七回
 出発した次の日に、寇家に賊がはいり、財宝を奪い寇員外を殺してしまう。寇夫人が三蔵たちの仕業だと役所に届け出る。
 三蔵たちは、賊の一行と会い、宝を取り戻し、寇家に届けようと城に向かった。そこで役人に捕まってしまう。
 そして三蔵は一晩牢で苦しむことになる。ただの人が相手では、悟空たちにとって他愛もない。悟空が寇員外の鬼(幽霊)のふりをしたりして、簡単に解決してしまう。
 しかも冥界の地蔵王菩薩に、寇員外の寿命を12年延ばしてもらって生き返らせた。

第九十八回
 霊山が近づくと、玉真観の金頂大仙が迎えに来た。
 玉真観で一晩過ごして、錦の袈裟を着て、霊山の雷音寺に向かう。途中に川があって丸木橋がある。悟空以外は渡れない。もちろん八戒たちも法力を使えば渡れるが、それは求法の旅なので使えない。
 そこは凌雲の渡しであった。そこへ底のない舟が来て、そのふねに乗って対岸に渡る。
 ようやくお釈迦様の下へ着いた。
 釈迦の前に居並ぶ者は、八菩薩・四大金剛・五百羅漢・三千掲諦(ぎゃてい)・十一大曜・十八伽藍などなど。
 釈迦は、法・論・経の三蔵、全てで三十五部、一万五千一百四十四巻あると言う。
 阿難(アナン)と迦葉(カショウ)に接待させ、三蔵の経を選んで与えよという。なんとこのふたりが袖の下を要求した。そんなものを用意しているわけがなく、知らずに無字の経巻を渡された。そして直ちに帰ろうとする。いくら急ぐとはいえ片道14年もかかったのに、釈迦に一度挨拶しただけで、ここで学びもせず、もらった経巻を見もせずに帰るのか。
 燃灯古仏が気がつき、白雄尊者に、その経巻を奪い取りあらためて有字の真経を取りに来させるように命じた。
 白雄尊者がその経巻を奪うとき、経の包みがやぶれ、三蔵一行はこれが白紙であったと気づく。
 もう一度釈迦のところに行き、事情を話し、あらためて五千四十八巻の経をもらった。
 さて観世音菩薩は、今までの日数が5048日で8日足りない。八大金剛に8日間で三蔵たちを唐土に送り届けるように命じた。

 それにしても阿難(アナン)と迦葉(カショウ)が袖の下を要求するとは(^。^)。
大迦葉=マハーカッサパは2代目ともいわれる。3代目がアーナンダ。
阿難=アーナンダは釈迦の従者、マハーカッサパの弟子ともいわれる。経典の常套句、「如是我聞」の我とはこの阿難=アーナンダである。

第九十九回
 観音菩薩が、三蔵を守ってきた者たちに、今までの苦難を数え上げさせると、80回(数え方で何回にもなりそう)になった。九九(81)の数こそ真に帰すが、まだ一難が足りない。
 そこで八大金剛に一難を加えさせる。通天河まで来たとき一行を振り落とす。
通天河は第四十七〜九回に出てきている。
 そのときの亀の背に乗って河を渡ろうとしたが、三蔵が亀との約束を守らなかったため(亀のことを釈迦に訊かなかった)、水中に振り落とされてしまう。びしょ濡れになって対岸にたどりついた。さらに一晩中大風が吹いた。これは魔物の仕業。
 陳家の世話になり、あのおりのお礼に接待責めに会うが、夜のうちに抜け出す。
 すると八大金剛が待っていて、風に乗って唐土に向かった。

第百回
(最終回)
 長安では太宗皇帝が長安城外に貞観十六年に望経楼をたて、経を受け取ろうと毎年行幸していた。
 この時も望経楼に来ていたので、三蔵たちはそこで復命した。
 そして長安城に戻り、そこで細かく説明した。経の数は5048巻、距離は十万八千里、など。東閣で謝恩の宴を開くことになる。
 この年貞観二十七年であった。出発したのは貞観十三年である。14年の旅であった。
 ただし史実では貞観は二十三年で終わっている。

 本物の玄奘が取経の旅に出たのは貞観三年で、しかも許されず、密出国して出かけた。帰ってきたのは貞観十九年である。

 三蔵は皇帝に、経を広めるために複本を作ることを願い、その後、一行は八大金剛と共に西天に帰る。如来に新たに任命された。
三蔵は、栴檀功徳仏。
孫悟空は、闘戦勝仏。
猪八戒は、浄壇使者。
沙悟浄は、金身羅漢。
白馬は、八部天龍馬。

   十方三世一切仏 諸尊菩薩摩訶薩 摩訶般若波羅蜜。

   …………………………

 この話は中国の話なので仕方ないとはいえ、天竺も中国と同じ政治体制なのがおかしい。員外などいる訳がない。また一般の人に漢字が判る訳がない。(言葉が通じるのは仕方ないか。それを言ったら物語が成り立たない)
 阿難(アナン=アーナンダ)と迦葉(カショウ)が袖の下を要求するなど噴飯物。仏教を全く理解していない。そのような財産を捨てて出家したのに。阿難(アナン)と迦葉(カショウ)が財産を捨ててから何百年たったか。袖の下が欲しいならとっくに還俗している(史実の人物とこの物語の同名の人物は別だと承知しているが)。物語成立時の中国仏教の様子を反映しているのだろう。
 最後に三蔵と悟空は仏に任命されるが、仏とか羅漢などは任命されてなるものではない。このあたり、仏教が企業の一つとなった、後世の中国世界を反映している。
 インドでは出家とは家を出た人であり、全ての財産・権力・身分など捨てた人である。もちろん仏の身分などたとえあったとしても捨てている。そういう人を仏という。仏とは自称でもなく任命された身分でもない。
 当時の(今でも)インドは出家者を尊び食物を与える(喜捨)習慣があり、出家しても乞食(こつじきと読む、こじきではない)で生きていくことができた。中国ではそのような習慣はないので、企業にならざるをえない。これは日本でも同じ。

 途中でいつも思うが、洞窟の暗闇の世界でどうして花園があったり、果樹園があったりするのだ。どうして妖怪の配下たちは見えるのだ。どうして手紙を読んだり、飾ったりできるのだ、などというツッコミを何度も入れようとしていたが、毎回なので入れても仕方ない感じで入れ損ねた。
 それから、実際にやっていることと、悟空たちの力のアンバランス。如意棒の重さは一万三千五百斤(七千トンくらいか)。そんな棒で洞窟の扉を叩いたら、一度で破れそうなものだが破れない。八戒が打ち破ったりする。こういうことは笑って読み進める。
 肝腎の玄奘三蔵の人格が変わってしまって、ただの気弱な使者になってしまっている。物語の設定が変わってしまったようで、違和感がつきまとった。だから天竺でも全く修行をしない。経の確認もしない。これで経の意味が判るのか。翻訳ができるのか。
 それでいながら、妖怪がわんさか出てきても、おかしいとは思わない。それは最初からの設定どおりであるからだ。

          完
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2012年08月10日

西遊記8

第八十回
 冬は去り春も暮れるころ、行く手に険しい山が見える。三蔵が妖怪を心配する。いつも事の始まりはこのパターン。
 山の中を進み、悟空が斎をもらいにでかけたとき、山の中に女が一人、樹に縛り付けられている。その哀れな話に三蔵が助けようとしたとき、悟空が戻ってきた。見れば女は妖怪である。悟空と三蔵の押し問答の末、女を助けることにする。二三十里で寺があった。三蔵がそこに泊めてもらおうと行くと、荒れ寺であった。ところが寺男がいる。案内されて三の門を潜ると、立派な寺がある。
 寺は山賊や妖怪に占領されてしまい、仕方ないので新たな寺を建てた。そして棲み分けている。鎮海禅林寺というラマ寺であった。ということは、チベットまで来たことになるのかな。かなり雷音寺に近づいたことになる。
 表で待っている悟空たちを呼んだ。その寺には七八十人のラマ僧がいた。

第八十一回
 翌日の朝、三蔵の身体が悪い。3日も寝込んでしまった。その間に小坊主が6人行方不明になっている。
 悟空は妖怪退治をすることになる。夜に小坊主に化けて夜中に経を称えていると、女がやってきて誘う。戦いになるが、女は鞋を自分の化身として悟空と戦わせ、三蔵をさらって行ってしまう。陥空山無底洞に入ってしまった。この女こそ、前回助けた女だ。
 陥空山は南へ千里ほど。皆で助けに行く。

第八十二回
 妖怪ふたりを見つけあとをつけると、消えてしまった。陥空山無底洞という門があるが、入り口がなかなか見つからない。ようやく甕ほどの小さな穴を見つけた。なんと洞窟の内側が三百里もある広大な洞窟だった。
 妖怪のすみからしきものがあるので、悟空はハエに化けて入った。
 女はご馳走を作っている。悟空は酒の泡にはいり、女妖怪の腹の中に入るつもり。ところが女妖怪は酒を飲まないために失敗。悟空は鷹に化けて、テーブルを引っ繰り返してしまう。
 次は裏山の桃の木の稔った実となって腹に入るつもり。腹の中に入るのが悟空の得意技か。腹の中で暴れて、女妖怪に三蔵を外に連れ出させる。

第八十三回
 外に出ると悟空も腹から出てまたもや戦いになる。八戒と沙悟浄が三蔵をおいて、戦いに加わったため、女妖怪が逃げるとき、三蔵を見つけて洞窟の中に連れて行ってしまう。
 悟空はまた、洞窟の中を探し歩く。そこで祭壇があって、「尊父 李天王位」とある。なんと女妖怪は李天王の娘ではないか。
 天界に行き李天王を告訴して、女妖怪は金鼻白毛のネズミの精で勝手に「尊父 李天王」としていたらしい。
 李天王と第三子の哪吒(なた)三太子が、軍を連れて女妖怪を退治に行くことになる。
 洞窟に入っても、すみかがかなかな見つからない。隅っこの小さなところに入ってしまっていた。ところが小女怪がうっかり顔を出したところを見つけ、ようやく助け出すことができた。

第八十四回
 一行は西へ向かった。夏になった。
 滅法国につく。二年前から王は仏教僧を一万人殺そうと願を立てた。すでに9996人殺している。
 一行は馬喰のようなふりをして旅籠に泊まる。夜寝ている内にばれないように、大きな長持ちの中で寝ることにする(一行の能力から考えれば、こんな馬鹿なことはしなくてもいいはず)。
 その夜盗賊が入って、長持ちを盗んで城外にいく。しかし、官軍が気がついて盗賊を囲むことになる。官軍は長持ちを取り返し、朝になって王の決済を仰ぐことになる。

第八十五回
 悟空は夜の内に、王や妃をはじめ、宦官や下女まで全て坊主にしてしまう。
 王は僧を殺すのを止めることにする。そして長持ちを開けると三蔵たちがいることを知り、もてなすことになる。
 今回の災難は、相手が人なのでたわいない話だ。

 また西へと旅を続ける。また険しい山がある。また三蔵が妖怪を心配する。また悟空が励ます。
 山頂から見ると、美しい山のようで何かおぞましい。霧も出てきた。
 悟空が下見をすると、妖王が霧を出している。一度戻り八戒にお斎が貰えるとけしかける。八戒は散々な目に遭って帰ってくる。
 今度は妖王から手を出してきた。智慧者の配下がいたのだ。八戒・悟空・沙悟浄と順に挑まれ、三蔵一人になったとき、さらわれてしまった。

第八十六回
 山の中を捜していると石の門に「隠霧山 折岳 連環洞」という文字がある。ここだと攻めると小妖が生首を捧げて、三蔵の首だという。
 葬式を行い、仇を討とうと裏門から忍び込むと、三蔵は生きていることが判る。妖怪たちを眠らして三蔵を連れ出す。一緒に捕まっていた樵も助ける。妖王を引っ張り出し、洞窟は火をつけて手下を皆殺し。妖王は豹の化けものだった。
 樵の家に行き、貧しいながら接待を受け、見送られて旅立つ。残り千里という。

第八十七回
 天竺国の国ざかいの町鳳仙郡まで来た。三年来の旱で苦しんでいる。竜王を呼んで雨を降らせようとしたが、天帝の許しなしにはできない。さっそく天に行くと、三年前鳳仙郡の王が天帝に無礼を働いた。そのため雨を降らせなかった。王が善行を積めば降らせるという。
 王は善人なので、こういう話は簡単に解決する。王に善行を積ませ、諸神に雨を降らすように願って雨が降ることになる。悟空にとってたわいもない。

第八十八回
 天竺国の玉華県についた。玉華は帝の宗室。王は礼儀正しく三蔵を迎えるが、王子たちは悟空たちを化けもの扱いし、武術を競うことになる。もちろん力に違いがありすぎて、すぐに丁寧に弟子入りを願うことになる。
 悟空たちの武器は、人間には持つあげることもできない。同じようなものを作ることになった。そこで武器を工場に置いておいた。瑞気がひかり、それを七十里ほどの距離にある豹頭山虎口洞の妖魔に見つかり盗まれてしまう。

第八十九回
 妖魔は祝いの会をするため手下ふたりに羊や豚などを買いに行かせる。
 悟空はふたりを金縛りにし、悟空と八戒がそのふたりに化け、沙悟浄は商人として、洞窟に行く。さらに九霊元聖への招待状を見てしまう。妖魔は九霊元聖の孫の黄獅であった。会場に入り、それぞれの武器を目にすると、奪い返し戦いになる。妖魔は逃がしたものの、他は全滅させ洞窟は火をつける。
 九霊元聖は玉華県城を攻めようと取り囲む。

第九十回
 いつもの如く戦いになるが、頭が九つもある九霊元聖は意外に手強い。八戒は捕らえられてしまう。悟空は九霊元聖の配下の化けものを二匹取り押さえる。
 翌日交換しようとしていたが、翌日は話もできず戦いが始まる。悟空と沙悟浄が五匹の化けものと戦っているうちに、三蔵と王と王子が九霊元聖に咥えられてしまう。悟空は五匹の化けものを捕まえる。
 あくる朝、悟空と沙悟浄は竹節山に行き、竹節山九曲盤桓洞を探し当てる。戦いになるが今度は悟空と沙悟浄も咥えられてしまう。
 夜が更けると悟空は逃げだした。土地神などを呼び出し、九霊元聖の素性を尋ねると東極妙厳宮のものと判る。
 東極妙厳宮に行き、太乙救苦天尊に事情を話す。太乙救苦天尊の九つ頭の獅子元聖児であった。太乙救苦天尊が元聖児を連れて帰り、悟空は三蔵や王たちを助け出す。
 初めの計画通り、武器を作らせ、王子に武技を授け、また旅に出る。

第九十一回
 玉華県から五六日でまた城(まち)が現れた。城外も大賑わい。慈雲寺という山門がある。そこで世話を受けようとする。
 そこの僧は三蔵が唐から来たと知ると礼拝する。唐に生まれ変わりたいと。唐がそれほど優れているなら、三蔵たちが苦労して天竺まで行く必要はないはず。(^_^)。
 そこは天竺のはずれ金平府であった。そこでは元宵節(1月15日、中国では提灯をともして並べる)の為に多くの油を用意していた。そのための費用がなんと銀五万両。
 三妖邪が仏に化けてその油を要求していた。三蔵がさらわれてしまう。悟空は東北へ追いかける。高い山にがあり、青龍山玄英洞があった。そこには避寒大王・避暑大王・避塵大王という三匹の妖怪が住んでいた。悟空は三蔵を救おうとして三匹の妖怪と戦いになるが、夕刻になって大王の部下の小妖怪に囲まれて敗走する。
 悟空は三妖怪は犀と見破る。一度寺に帰り、八戒・沙悟浄と共に夜中に玄英洞を攻めることにする。

第九十二回
 悟空はホタルに化けて、扉の隙間から洞窟に忍び込む。三蔵の鎖を解いたが見つかり、三蔵を置いて逃げ出す。
 八戒が扉をぶち壊してしまうと、三妖怪と小妖怪が出てきて総力戦になる。そこで八戒と沙悟浄は捕まってしまう。
 天界に応援を求めに行くと金星に出会う。金星の勧めに従って玉帝に誓詞をもらい、四木禽星(4人)に助けてもらい、西海まで追いかけ、竜王にも助けられ、避寒は首を囓り切られて死んだが、避暑・避塵は生け捕りにした。
 金平府に連れて行き、訳を話して二匹の首を切った。この後、金平府では大量の油を用意しなくても良くなった。お礼の宴が繰り返されるなか、玄英洞の宝を置いて、一行は夜のうちに城を出た。
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2012年07月24日

西遊記7

第六十八回
 炎暑の時期、朱紫国につく。王は三年来の病で動くこともできない状態。三蔵が奥まで挨拶に行く。問われて、中華の歴史を語る。
 悟空と八戒が、市場で食糧を調達しようとすると、王のために医者を求めるという、張り紙が出された。悟空はそれを剥がしてしまい、経緯から、医者として王宮に乗り込むことになる。

第六十九回
 王が直接見せることを嫌がったため、金糸を通して診断した。ありったけの種類の薬を取り寄せ、その中の2種類の薬しか使わず、それに馬の小便を、イヤあの龍(三蔵の馬は龍の化身)のを加えて差し出す。薬を飲む水がいるので、竜王に雨を降らせる。
 王の病は治ったので、三蔵たちはご馳走にあずかることになる。だが王の気分は優れない。理由を問うと、3年前に王妃(正后)が妖怪にさらわれて、それが原因で病となったたのであった。
 悟空は妖怪退治を引き受ける。そこへ妖怪がやってきた。

第七十回
 麒麟山カイチ洞の賽太歳の手下だった。悟空は一撃で追い払う。祝杯を挙げていると、逃げていった妖怪は途中で西門に火をつける。その火も悟空の酒の一吹きで消し止める。
 このままにしておけないので、妖怪退治に行くことにする。南へ三千里は歩いて五十日でも悟空はひとっ飛び。
 賽太歳の武器は三つ一組の金の鈴で、煙や火や砂を大変な勢いで放射するもの。悟空は苦しむが、過去の悟空を知っているので変だなあと思ってしまう。そのくらいの火はどうと言うこともないハズだが。(悟空らしくないなあ)
 王妃には王から預かった腕輪を見せて信用してもらい、策を授ける。そして鈴を盗むが洞を出る前にばれてしまう。そして諸兵に囲まれ、驚いて鈴を手放してしまう。(悟空らしくないなあ)
 策は裏目に出、策でふざけたのが逆に危機となる。

第七十一回
 悟空は蝿に化けてもう一度王妃を説得した。同じ策である。そして王妃の従者に化ける。もう一度金の鈴を奪い戦いを挑む。
 賽太歳は悟空の置いておいたニセの鈴を出してくるが、悟空の持っている本物に絶体絶命。
 そこへ観音が現れた。悟空は観音の顔をたてて、賽太歳を引き渡した。正体は観音の乗り物金毛犼であった。
 そしてその理由が、前に王が東宮だったころ、孔雀明王の子を射たことがあり、その罰であった。

第七十二回
 朱紫国を出て、秋が去り冬が過ぎ、春になった。このように事件はめったに起こらない(^_^)。
 ある日、一軒の田舎屋が見えた。三蔵が斎をもらいに行くことになる。
 その家には女が七人いた。もちろんいつもの如く妖怪である。三蔵を歓迎し接待しようとする。三蔵が逆らうと腹から糸を出し、ぐるぐる巻きに捕まえてしまう。
 悟空が気がついて土地神に訊くと、そこは盤糸嶺という山で、盤糸洞という洞窟に七人の妖怪が住んでいた。
 七人の女は温泉に入った。悟空は女たちが脱いだ衣装を全部盗んでしまう。そして一度帰る。
 女たちが、衣装がないので、温泉から出るに出られない。そこへ八戒が退治に来て戦いになる。女たちは片手であそこを隠しながらも、例の糸で八戒をつかまえてしまう。そして義理のこどもたち(実は虫であるが)に、あとを委ねて伯父の家に行った。もちろん衣装をもらうため。
 悟空たちは簡単に三蔵を救い出す。

第七十三回
 西を目指して半刻もたたないころ黄花観があった。中に入ると道士がいる。この道士が七人の女妖怪の伯父であった。女妖怪もそこにいた。女妖怪が道士に事情を話し、道士は三蔵たちに毒を飲ませる。悟空だけは飲まなかった。
 悟空だけは逃げだし土地神を呼び訊くと、七人の女妖怪は蜘蛛の化けものだった。しっぽの毛を七十本抜き小悟空にして、七匹の蜘蛛を捕まえて、道士の目の前で殺してしまう。
 悟空は道士と戦うがなかなか勝負がつかない。
 道士が裸になって手を上げると、脇の下に千個もの目があって金色の光を放つ。悟空は眩しさと暑さで地の中を二十里ほど逃げると、その光は十里ほどの威力であった。
 黎山老姆(れいざんどうぼ、第二十三回に登場している)の登場。普通の女に化けている。
 南に千里行けば紫雲山があり、そこに毘藍婆(びらんば)という聖賢がいる。そのものならば、あの妖怪を降参させることができる、と言う。
 毘藍婆とは毘藍菩薩であった。昴日星官(ぼうじつせいかん)の母でもある。菩薩が黄花観まできて、刺繍針を放り上げると、金光は消えてしまう。道士は歩くこともできないありさま。三蔵たちに解毒丹を飲ませて助ける。
 道士は七尺ものムカデの化けものだった。毘藍菩薩が門番にすると引き取る。

第七十四回
 夏は去り、初秋となる。いつものように山があって妖怪がいる。
 老人(太白金星が老人の姿をしていた)に訊くと、山は八百里獅駝嶺で、三匹の魔王が住んでいて、手下は四万八千匹。
 悟空は下見に出ると、小妖を見つけ蝿に化けて近づく。「悟空は蝿に化けるから用心せよ」と仲間へ伝言している。悟空のことが知れ渡っていて、それなりに用心しているが、悟空の敵ではない。手下の小妖に化けた悟空の脅し文句で、命あってのものだねと手下の妖怪たちは散ってしまう。そして悟空は獅駝洞に入り込む。

第七十五回
 門を入り二の門を通りそれから七八里で三の門、その中に三人の魔王がいた。三人は、青毛の獅子、黄牙の老象、大鵬Gである。悟空には解らない。
 悟空はばれてしまい、簡単に捕まってしまう。
 宝瓶に入れられた。これが大変な瓶であった。高さは二尺四寸だが、陰陽の二気の宝。蓋を開けると、悟空を吸い込んでしまう。中は焔でいっぱいになり、四十匹の蛇が出てきて、四匹の火龍が出てきた。悟空が大きくなると瓶も大きくなる。錐をつくって小さな孔を穿ちそこから逃げた。
 もう悟空は溶けただろうと蓋を開けてみれば中は空っぽ。
 悟空は三蔵たちのところに戻る。今度は八戒を連れて戦いに出る。八戒は及び腰。
 戦いがあって悟空は大魔王に飲み込まれたように口の中に入ってしまう。八戒は悟空が飲み込まれたと報告。
 悟空は大魔王の腹の中で暴れることになる。

第七十六回
 大魔王が命乞いし、悟空が出ることになったが、三魔王(三番目の)が近寄って、口から出るとき噛んでしまえと言う。それを聞いた悟空は腹の中に細工をして鼻から出た。
 悟空が出ると、三人の魔王は攻撃してくる。悟空は細工した糸を引っ張ると、大魔王は痛さの余り飛び上がってしまう。そして三人の魔王は悟空にわびを入れることになる。そして三蔵を轎(カゴ)で送ると約束する。
 三蔵の下に戻ると、三蔵が泣いていて、八戒と沙悟浄が帰り支度をしている。悟空は事情を察し八戒を叱りつけた。
 悟空たちが待っていると、二魔王(二番目の)が挑戦してきた。
 悟空は八戒の尻を押す。案の定八戒は捕まってしまう。悟空は三蔵に叱られ諭され助けに行く。八戒は助け出し、二魔王は降参させる。
 三魔王が轎で送るふりをして捕まえようと悪巧みをする。
 三人の魔王に送られて四百里あまり行くと、城(まち)が見えた。なんと妖怪の城であった。そこまで来たところで三人の魔王は本性を出して戦いとなる。三蔵はさらわれてしまう。

第七十七回
 八戒と沙悟浄も捕まってしまい、さらに悟空も捕まってしまう。
 四人は蒸籠に入れられることになるが、悟空は分身をおいて逃げた。そして北海竜王を呼び出す。北海竜王が火が回らないようにして蒸籠が熱くならない。悟空はまわりの妖怪たちを眠らし、三蔵たちを蒸籠から出す。
 城壁を乗り越えようとしているところで、またもや悟空以外は捕まってしまった。
 また助けに行くと、すでに三蔵は殺された様子。悟空は如来のところに行って事情を述べる。
 如来は阿難と迦葉(かしょう)を使いにし、五台山と峨嵋山にいかせ、文殊菩薩と普賢菩薩を呼んだ。
 二匹の妖怪は文殊の青獅子と普賢の白象で簡単に取り押さえてしまう。
 二匹が山を下りてから7日になる。それを如来は下界では何千年にもあたる、という。天界の1日は下界の1年だったはず。(第四回)
 また文殊の青獅子は第三十九回にも出てくる。又逃げだしたのか(^_^)。
 三魔王は大鵬金翅Gで如来が引き取る。三蔵は生きていたので助け出す。

第七十八回
 数箇月すぎ、冬となった。もと比丘国いまは小子国という城に着いた。家々は鵝鳥のカゴにこどもを入れている。
 旅籠でわけを聞くと、三年前道士風の老人が王に娘を献上した。美しいので美后と呼び溺愛した。老人は国丈となのることを許される。
 国丈の献策によって、国王が長生きするため、1111人のこどもの心臓を煎じることになる。
 悟空は土地神などを呼び出してこどもたちを隠してしまう。
 悟空と三蔵が国王のもとに挨拶に行くと、国王は顔は痩せこけ元気がない。道士風に化けた妖怪が出てきた。国丈だった。王は国丈の言いなりだった。
 こどもたちがいなくなったことを知ると、国丈は、三蔵の心臓を煎じれば一億年生きるなどと言い出す。
 三蔵たちの宿に軍が来て、三蔵を捕まえに来た。悟空がニセ三蔵となって宮殿に行くことになる。

第七十九回
 悟空は宮殿で国丈は妖怪であることをバラして、国丈と戦いをはじめる。国丈は逃げてしまった。
 国王は三蔵を招いた。悟空は妖怪退治を申し出る。妖怪のいるところは南に七十里、柳枝坡清華荘。八戒と一緒にそこまで行ったが見当たらない。土地神を呼び出すと、清華荘はなく清華洞があることが判り、そこに入る方法を聞きだす。
 戦いになるが、妖怪は冷たい光となって東に逃げだした。悟空たちが追いかけると、南極老人星(寿星)が光を捕まえていた。寿星の乗り物の白鹿であった。洞窟に戻り美人を探す。逃げようとするのを殺してしまうと、白狐であった。一同比丘国に行き、国王に報告する。
 南極老人や三蔵一行は歓待を受ける。
 南極老人が言う。東華帝君が通りかかったので、引きとめて一局碁を打ったいるうちに鹿がいなくなってしまった。それで探しに来たのだった。
 こどもたちは戻ってきて、三蔵たちは一箇月も歓待を受けることになる。
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2012年06月24日

岡崎由美先生と行く中国の旅

 武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅
 今年は「岡崎由美先生と行く中国の旅」があり、わたしも参加する。
 一昨年の「横店の旅」では最後の日に初めて他の日本人観光客と遭遇した。添乗員が言った。
「このツアーがマニアックな場所ばかりまわっていたということがよくわかります…」
 その後、今度はどこに行こうかという話があり、「武当山」の希望者が多かったが、「土谷(添乗員)さんの行きたいところにしましょう」
わたしなど、武当山がどんなところか知らないから、任せた方がいい。決まったのが次のような旅。

 武当山武術発祥の地・世界遺産「武当山」を訪ねる旅
  ─金庸「倚天屠龍記」「神雕侠侶」と明朝道教の世界─
旅行期間:2012年8月24日(金)〜28日(火)
訪問都市:襄陽・武当山・上海


詳しくは鞄十一世紀旅行の 岡崎由美先生と行く中国の旅 を参照。

襄陽は「神雕侠侶」のクライマックス襄陽城の戦いのあったところで(史実)、郭襄(小東邪)の生まれ育ったところ(小説)。
わたしはドラマ「倚天屠龍記」で何度も出てくる武当山の舞台を見ておきたい。
小説の「倚天屠龍記」は元末で、武当山の建物などは実は明の時代にできたもの。
武当山武術体験もある。わたしは見学に回りたい(^_^)。
最終日には上海で武術博物館見学もある。そんな博物館があるとは。

予備知識として、旅の講座もある。これは旅行に行かない人も参加できるが、事前の申し込みが必要。
posted by たくせん(謫仙) at 07:19| Comment(6) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月21日

西遊記6

繰り返しますが、ネタバレを気にしないメモです。

第五十六回
 夏になった。いつもの如く前方に山が見える。
 その山で追いはぎ団にであう。ふつうの人間なので、悟空が退治するのは造作もない。ふたり殺してしまう。
 しばらくして屋敷が見えたので、一夜の宿を頼む。なんとこの家の息子が追いはぎ団の一人であり、仲間を連れて帰ってきた。先ほどの三蔵一行であることがばれてしまった。襲う相談をし、腹ごしらえしているうちに、家の主人は三蔵たちを逃がす。賊たちは追いかけてくる。悟空がさきの家の息子はじめ多くの人を軽く殺してしまう。
 妖怪ならともかく、人を簡単に殺しては三蔵も怒り出す。悟空を追い出してしまう。

第五十七回
 水簾洞へ帰れば子分たちに笑われそうだし、頭を下げるのはイヤ。行くところのない悟空は観音のところへ行く。
 観音は言った。まもなく三蔵は災難に遭って悟空を呼びに来る。そのとき三蔵を言い聞かせると。
 三蔵はなんとニセの悟空に荷物を奪われる。
 沙悟浄が水簾洞まで三日かけていき、ニセ悟空と争いになる。そして観音にお願いに行く。そこには本物の悟空がいる。悟空と沙悟浄は一緒に水簾洞へ行くことになる。

第五十八回
 水簾洞外でふたりの悟空が戦いになる。沙悟浄は報告のため戻ることになった。
 ふたりの戦いの場は観音のところまで移動する。観音には本物と偽物の区別がつかない。
 天界に行って玉帝に判別してもらおうとするが、玉帝にも区別がつかない。三蔵の前に行くが、三蔵も区別できない。冥界に行くが閻魔大王にも区別できない。ところが地蔵菩薩のそばにいる諦聴(たいちょう)なる動物が、ニセ悟空が判るという。ただここで暴くと、悟空なみの力があるので、宝殿でめちゃくちゃに暴れる。そこで地蔵は釈迦如来に見分けてもらうように提案する。
 釈迦如来は、六耳獼猴と見抜く。捕まえると正体を現した。それを悟空が叩き殺してしまう。これによって六耳獼猴の子孫は途絶えた。
 観音は悟空と一緒に三蔵の前に行き、事情を話して悟空を許してもらう。

 この話の京劇を2年前に見た。参考 : 京劇「孫悟空VS孫悟空」

第五十九回
 秋になったのに暑い。火焔山であった。山が燃えているので通ることができない。火を消すには鉄扇仙に芭蕉扇で扇いでもらわなければならない。
 西南の翠雲山の芭蕉洞にいる。そこまで一千四百五十里ほど。悟空が行き樵に訊くと、いるのは鉄扇公主でまたの名を羅刹女と判る。牛魔王の妻で、紅孩児(40回〜42回)の母である。
 悟空は芭蕉扇を借りようとするが、羅刹女は紅孩児のことで怒っていて戦いになる。戦いは悟空の方が圧倒的に強いが、羅刹女の扇でひと扇ぎされて、八万四千里も南に飛ばされる。そこは霊吉菩薩のいるところ。定風丹をいただき、芭蕉洞に戻る。今度は飛ばされないが、門を閉じられてしまう。
 悟空は羽虫に化けて忍び込み、茶葉の裏に隠れて飲み込まれ、羅刹女の腹の中に入る。 そして芭蕉扇を借りることになる。
 一行四十里ほど進むと耐えられない暑さとなる。芭蕉扇で扇ぐとさらに暑くなり、引き返すことになる。土地神からこれはニセの芭蕉扇と教えてもらう。

第六十回
 本物の芭蕉扇を借りるには牛魔王に頼まないとならない。牛魔王は2年前から積雷山摩雲洞にいる。そこの玉面公主に婿入りしてした。
 もちろん紅孩児のことで戦いになる。勝負がつかないうちに、下から牛魔王に宴会の誘い。牛魔王は戦いをやめて宴会に行ってしまう。場所は深い淵の中、悟空は蟹に化けて、忍び込む。見つかって捕まるが、騙して逃げる。
 そして牛魔王に化けて、鉄扇公主のところへ行き、なんとか騙して本物の芭蕉扇を手に入れる。

第六十一回
 牛魔王はそれを知り、先回りして八戒に化けて悟空を迎えに出たフリをする。そして芭蕉扇を奪い返す。
 またもや悟空と牛魔王の戦いになる。そこへ八戒が助太刀に入る。玉面公主の眷属が助太刀にくる。悟空たちは逃げだす。
 悟空たちはさらに土地神などの援軍を連れて、摩雲洞を攻めに来る。牛魔王はたまらず鳥となって逃げだす。八戒と土地神たちは摩雲洞を全滅させてしまう。
 悟空は牛魔王を追いかけ変身合戦。牛魔王は芭蕉洞に逃げ込むことになった。そこへ皆で攻め込む。
 牛魔王は逃げ切れず、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子の前で正体を現し、牛になって鼻輪を通されてしまう。
 鉄扇公主は芭蕉扇を差し出し、夫婦の命乞いをする。
 悟空は芭蕉扇で火焔山を49回扇ぎ、火の元を断ち芭蕉扇を返す。

第六十二回
 火焔山をすぎると、一日で八百里も歩く。なんで急にこんなに速く歩けたのか。八十里の間違いかな。原作者の。
 祭賽国に着く。四方の国が朝貢する帝都であった。人々はきれいな身なりをしているのに多くの僧が鎖に繋がれている。
 3年前、妖怪に金光寺の宝を盗まれて光が消え、四方の国が朝貢しなくなった。僧が盗んだと言う者がいて、難を受けている。
 悟空は僧を解き放ち、三蔵が塔を掃除していると、天辺の第十三層に妖怪が2匹いた。宝を盗んだのは万聖竜王で、第六十回で牛魔王をもてなした深い淵に住んでいる。国王に報告し、歓待を受ける。万聖竜王を退治し宝物を取り戻すために出かけることになる。

第六十三回
 悟空と八戒が淵に行くと、万聖竜王は娘婿の九頭駙馬と酒盛り中。悟空と八戒は九頭駙馬と戦うことになる。悟空たちが優勢。九頭駙馬は九頭虫(鳥)の正体を現す。八戒が不用意に近づいて噛みつかれてしまう。そうして淵に引きずり込まれた。
 悟空は蟹に化けて洞窟に入り、八戒を助ける。
 八戒が洞窟内で暴れ、万聖竜王を外におびき出したところで、悟空の一撃で殺してしまう。
 次の攻撃の相談をしていると、二郎顕聖が通りかかる。そこで宴会を開くことになる。翌朝八戒が洞窟に入っていくと万聖竜王の葬礼の最中。八戒の一撃で竜王の子を殺してしまう。外での戦いになり、九頭駙馬は血を流しながらも逃げてしまう。九頭虫は生き残る。
 宝を取り戻し、元の位置に安置し、寺は伏龍寺と名を変える。

第六十四回
 行く手に茨がめちゃくちゃに生い茂った山があった。悟空が見るところ千里のほど。
 八戒が荊を掻き分けて、一日で百里ほど進むと空き地があった。石碑があり荊棘嶺で長さは八百里とある。
 夜になったが明るいので休まず進み、次の日の夕方となる。古い廟があった。老人が出てきてパンを差し出す。怪しいと思ったら、三蔵がさらわれてしまった。悟空たちがいくら探しても見つからない。
 三蔵をさらったのは、この山の松・柏・檜・竹・楓・杏の妖怪。一同は詩を披露しあって盛り上がっている。若い娘に化けた杏の妖怪は三蔵に迫る。それを断り争っている間に夜が明け、悟空たちが助けに来た。妖怪は消えてしまう。悟空が妖怪の正体を示し、八戒が松・柏・檜・竹・楓・杏を倒してしまう。

第六十五回
 冬が過ぎ春になる。行く手に高い山が現れた。今回はこの高い山ではなんにもなく、山を越えて平らなところになっら、高楼殿閣があった。悟空にはどこか怪しい。
 雷音寺にとこか似た寺の名は小雷音寺。門を入り皆捕まってしまう。悟空も金の「じょうばち」に挟まれて身動きできない。亢金龍が角を突っ込み、悟空は小さくなってその角の中に入り、亢金龍が角を抜き出しようやく逃れた。そして金の「じょうばち」を叩き壊してしまう。
 妖怪の名は黄眉老仏といった。悟空は援軍と一緒に戦いになるのだが、黄眉老仏が白いだん袋を取り出すと、悟空を初め援軍一同がその袋に吸い込まれてしまう。一人ひとり縛り上げられてしまった。
 夜中になると悟空は抜け出して、三蔵たちを助け出す。蝙蝠に化けて、三蔵の大事な荷物を取り返しに行くが、音を立ててしまい、黄眉老仏にばれてしまう。四五千の妖怪たちは三蔵たちを見つけ包囲し戦いになる。そこへ悟空が荷物を取り返し戻って来た。またもや悟空以外は袋に閉じこめられてしまう。
 天神や天兵などがごっそり袋に入れられたてしまったので、天帝に助けを求めても疑われてしまう(この理屈は理に合わないと思うが)ので、武当山の蕩魔天尊(北方神武)に助けを求めた。

第六十六回
 南贍部洲(なんせんぶしゅう)の武当山に行くことになったが、説明では中国の中央部あたり。天尊は動けないため、亀と蛇と五大龍神を加勢に付けてくれた。
 この往復に二日。
 再び戦いになるが、加勢は袋に捕らえられてしまう。悟空が途方に暮れていると、日値功曹(つねに三蔵を守っている)がクイ山の(泗州にある)国師王菩薩に頼めと助言。
 援軍を頼むが、これまた袋に閉じこめられてしまう。万策尽きた悟空のところに弥勒菩薩が現れた。
 黄眉老仏とは、弥勒のそばにいる黄眉童子で、袋は後天袋と判る。
 弥勒の策で、悟空はまた戦いを挑み瓜畑に逃げ込む。そして熟した瓜に化けた。黄眉老仏が食べようとしたところ腹の中に入って、腹の中で暴れる。
 ようやく、弥勒が黄眉童子を捕まえた。手下の妖怪は悟空が全滅させた。捕まっていた三蔵はじめ神兵などを助けることができた。

第六十七回
 一箇月後、駝羅荘というところに着く。そこで一夜の宿を頼む。そこの老人がいう。この先三十里に稀柿ドウ(きしどう)という道があり、山の名を七絶という。径は八百里。柿の木が多く、悪臭を放つのでとても通れない。
 話しているうちに妖怪退治を頼まれることになる。前に僧や道士に頼んだが、埒があかない。
 その妖怪は大蛇であった。今回は神の援軍を頼まず退治した。そして八戒が汚穢のような悪臭の道を開き清めて、一行は村人に感謝されながら山を越えた。
posted by たくせん(謫仙) at 09:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月02日

西遊記5

第四十三回
 観音は善財童子を連れて帰り、悟空たちは西への旅を続ける。
 進むこと一個月あまりで川に至った。水は黒く、川幅は十里ほど。そこへ小さな舟が来る。この舟にまず三蔵と八戒が乗る。船頭が興した風で舟はひっくり返り、沈んでしまう。
 沙悟浄が水に潜ってみると四阿(あずまや)がある。門には衡陽峪黒水河神府とあり、化けものが坊主の肉を食う話をしている。
 沙悟浄は門をガンガン叩き、師匠と八戒を帰せと叫ぶ。
 いつものパターンだが、上から水の底に降りたのだから、何も門外に降りなくてもよいのに(^。^)。
 沙悟浄は化けものと戦うが埒があかない。引き揚げる。悟空と沙悟浄が話をしていると、黒水河の河神が現れて、妖怪に奪い取られた話をする。妖怪は西海竜王の親戚と判る。
 西海竜王のところへ行く。竜王の妹の九番目のせがれであった。妹の亭主つまり化けものの父は、第十回で唐の魏徴に斬られた竜王。
 西海竜王の軍が化けものを取り押さえる。
 黒水河の河神が水を止め、三蔵たちは河を歩いて渡った。

第四十四回
 またも春になった。城(まち)が近づくと、千万もの軍がときの声をあげているような声が聞こえる。
 悟空が見に行くと、全真教の道士が僧侶を奴隷のように働かせている。悟空は道士に化けて近づく。
 車遅国で王をはじめほとんどが全真教の教徒で、全真教なら托鉢は簡単だという。
 二十年前、旱になったとき、三人の仙人が救った。虎力大仙・鹿力大仙・羊力大仙でその道士の師匠である。僧侶は雨乞いで役に立たなかったので、こうして使っている。
 僧たちは言う。はじめは二千人もいたが今で五百人しかいない。自殺しようとしても神に助けられてしまう。間もなく悟空が来るのでそれまで辛抱せよ、と。
 悟空は僧たちを城外に逃がし、三蔵のところへ戻る。一行は城内の勅建智淵寺に入る。智淵寺の僧も飢え死に寸前になっていた。
 三清観では道士が星祭りをしていた。夜になると悟空たち三人は三清(元始天尊・霊宝道君・太上老君)に化けて、お供え物を食い尽くしてしまう。すぐに帰らずおしゃべりをしていて、見つかってしまう。

 前にも書いたが、全真教は唐代にはなかった。

第四十五回
 悟空たちはまた三清に化けると、三人の仙人などが探したが見つからない。祷りはじめたので、聖水を与えると称して、器に小便をしてそれを飲ませる。騒動になるが智淵寺に逃げてしまう。
 国王の前で道士と悟空たちが言い争いになる。近頃雨がないので、雨乞いの競争をすることになる。
 竜王などに知り合いの多い悟空は、そちらに手をまわして、雨乞いに勝つ。

第四十六回
 道士は判定に屁理屈を付けて自分の勝ちだと言い、さらに座禅勝負を言いだす。もちろん三蔵が勝つ。国王はふぬけでまだ道士の言葉に意志がふらふら。
 またも道士の言葉で、さらに透視比べをすることになる。
 さらに術比べで、三人の道士は絶命することになる。

第四十七回
 王が悲しんでいるで、悟空は三道士の正体を教える。虎力大仙は虎、鹿力大仙は鹿、羊力大仙は羚羊。これからは僧侶も大事にするように諭して出発した。

 夏が過ぎ秋になる。八月に入ったところ。河に道を阻まれた。石碑があり川幅は八百里を超える通天河であることが判る。近くに村がある。
 ここでは毎年男女の子供を妖怪霊感大王に捧げることになっていた。悟空と八戒が子供に化けて身代わりになる。

第四十八回
 悟空と八戒は妖怪を退ける。村の人は喜ぶが、このままでは来年も繰り返されることになろう。
 急に寒くなってきた。妖怪は雪を降らせ河を凍らせて、上を人が通るように見せかけ、三蔵たちが氷の上を通るように細工する。
 三蔵たちは出発する。村人は川向こうは西梁女人国という。あとで判るが川向こうではない。
 妖怪は途中で氷を割り三蔵を捕まえてしまう。悟空は飛び上がって逃れた。八戒と沙悟浄は沈んだもののなんとか泳いで逃げてきた。
 悟空たちは一度村に戻り、妖怪を退治して三蔵を救うことにする。

第四十九回
 水の中を百里も行くと、楼閣があり「うみがめの第(やしき)」とある。門の外も水がない。
 いつもの如く、悟空が門から入って様子を探る。三蔵は石の箱に閉じこめられていた。
 八戒が門を叩き、妖怪をおびき出すことになった。これは失敗し妖怪は逃げてしまった。門を閉ざし出てこない。
 また繰り返すが、水中の屋敷なら何も門の外に降りて外から呼ばなくても…、門の中にに降りれば済むこと。
 またもや観音に助けてもらう。妖怪は蓮花池の金魚だった。このときの観音の姿が村人に写され、「魚籃(ぎょらん)観音」と伝わる。
 そこに本来の水神である「うみがめ」が来て、一行を渡すことになる。

第五十回
 厳冬の季節となった。行く手に高い山がある。寒さをこらえて山道を行くと、楼閣が見えた。三蔵はそこに行こうという。しかも腹ぺこ。
 悟空は楼閣は偽物と思い、丸く結界をつくりそこから出ないように言って、斎をもらいに出かける。
 ところが八戒がデタラメを言い、三蔵たちは楼閣に行ってしまう。無人の楼閣にチョッキがあったので、それを着ると捕縛されてしまう。
 悟空が帰ってくると一行がいない。あたりを見渡すと、あったはずの楼閣が見当たらない。馬蹄のあとをたどることになる。途中で老人がいて聞くことができた。
 ここは金トウ(山+兜)山で金トウ洞があり独角兕(どっかくじ)大王が住んでいる。
 老人と童僕はこの山の山神と土地神だった。
 悟空と独角兕の戦いになるが、独角兕一党はかなり強く、まっ白い輪を持っていて、それで悟空は如意棒を取られて逃げだすことになる。

第五十一回
 悟空は、独角兕は天界から下った者と思い、玉帝のところに行って調べてもらう。ところが下った者はいない。
 また、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子のふたり、それに雷公ふたりに助けてもらい、独角兕に挑むが、哪吒の武器が全部取られてしまう。
 またもや天界に行き、火徳星君の助けをもとめ、火の力で攻めようとするが、火徳星君一党の武器は全て取られてしまう。また天界に行き、水徳星君の水の力と思うが、水は洞内には入らず、流れ出てしまう。また悟空が、にこ毛を分身にするが、これも全部捕らえられてしまう。
 仕方なく、悟空は蝿に化けて洞内に入り、如意棒を取り戻す。

第五十二回
 悟空に如意棒を取り戻されたと知り、独角兕は悟空を追いかけて山の上に来る。悟空と独角兕の戦いになるが勝負はつかず夜になった。独角兕は洞窟に引きあげる。悟空はコオロギに化けて、洞内に忍び込む。
 独角兕は寝るときも、あのまっ白い輪を腕に嵌めている。
 悟空のにこ毛が見つかり小猿にして洞内に火をつけさせ、また取られた武器を小猿に持たせ外へ出る。大勢の独角兕の子分たちが焼け死んでいた。
 翌朝、悟空やその助力者たち一同と独角兕の戦いになるが、またもや一同の武器を取られて元の木阿弥となる。
 悟空は、天界では無理と思い、西の如来に独角兕の正体を尋ねると、教えてくれず代わりに十八羅漢をよこす。それでも独角兕には歯が立たない。如来の言付けに「その場合は太上老君を尋ねよ」という。
 独角兕は太上老君の牛であった。白い輪は金剛琢である。
 太上老君が団扇で一扇ぎすると妖怪(独角兕)は青牛になった。太上老君は金剛琢を鼻輪にし、太上老君は牛の背に乗り、帰って行く。
 洞窟から武器を取り戻し、助力者たちも帰って行く。

第五十三回
 早春の候となる。
 第四十八回で、河の向こうは西梁女人国と言ったが、それから半年近く旅をしたことになる。
 きれいな小川に至る。小川と言うが相当広い。女船頭の舟で渡るのだが、のどが渇いていたので、三蔵と八戒は川の水を飲んでしまう。すぐに腹が痛くなる。
 なんと懐妊してしまった。川の名前は子母河という。しかももうじき赤ん坊が生まれるという。
 ここは西梁女人国。南の解陽山破児洞の落胎泉の水を飲めば、おろすことができるという。そこまで三千里。ちかごろ、如意真仙に占領されている。そんな遠くの事情をよく知っていること。村人が必要になったとき取りに行けたのか(^_^)。
 もちろん悟空はひとっ飛びで行ける。如意真仙は牛魔王の弟で紅孩児(第四十回に出た)の叔父になる。紅孩児のことで怒っていて戦いになる。悟空は一度引き返し、沙悟浄を伴って来て再度戦う。戦っているうちに沙悟浄が水を汲む。

第五十四回
 それから四五十里で西梁女人国の国境に至る。そして城に入る。してみると前回は西梁女人国ではなかったのか。男がいないことは同じなので、西梁女人国の支配する周辺の村なのだろう。
 城では男が来たと大騒ぎ。女王は三蔵を婿にし王位を譲る計画を立てる。悟空たちだけを通し、取経の旅を続けさせる予定。
 悟空も手荒なことをせず、三蔵を婿に仕立てて、計略で通り抜けようとする。通り抜けようとしたとき、三蔵は女妖怪に掠われてしまう。

第五十五回
 悟空たちは三蔵を探していると、毒敵山琵琶洞を見つける。女怪の目的は三蔵を情人とすること。口説いても承知しないので、ぐるぐる巻きに縛りあげ、廊下に引きずりだした。
 悟空たちは女怪と戦うも埒があかない。そこへ魚籃観音がきて、女怪は蠍の化けものと教える。また天界東天門の昴日星官(ぼうじつせいかん)に助力を願えと。
 この件は解決し西へ旅を続ける。
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2012年05月17日

西遊記4

saiyuki4.jpg

 本は雲外の峰で紹介し、こちらは内容のメモでネタバレを全く気にせずに書いています。

第三十二回
 春になる。険しい山にさしかかった。樵(実は日値功曹、陰で三蔵を守っているうちの一人)がいて、危険だと忠告する。
 山は六百里、平頂山という。蓮花洞(れんかどう)に2匹の魔王が住んでいる。唐僧を食ってしまおうと待ち構えているという。
 八戒を下見に出すが、さぼって嘘の報告をする。もちろん悟空にはばれている。もう一度下見に出す。
 2匹の魔王とは金角大王と銀角大王の兄弟。弟の銀角が山の見回りに出てくる。
 八戒は銀角の一行とばったり出会って、生け捕りにされてしまう。

第三十三回
 三蔵たちは、八戒が戻らないのは、何もないからではと、進み始める。
 銀角は唐僧が近くにいるはずと、もう一度見回りに出て、一行を見つける。洞窟の四五百の兵力では悟空の力には対抗できないとみて、騙すことを考える。この銀角は慎重。そこで、近くの道観の道士が怪我をしたふりをしている。
 三蔵は助けようとするが、道士を背負った悟空は妖怪だと見抜いている。悟空はわざと遅れる。
 三蔵たちが見えなくなってから、銀角は須弥山を悟空の頭に落とす。左の肩で受ける。今度は峨眉山を落とすと、右の肩で受ける。そして素早く走っている。さらに泰山を落とすと、さすがの悟空も動けなくなってしまう。

 最初に書いたように、 須弥山と極楽 に書いた世界図では、須弥山(56万キロの立方体)こそ超巨大で、それに比べて峨眉山や泰山は微小なもの。当時の中国精神世界における比重を表しているか。それが平頂山に収まるかという問題はおいといて。

 ともかく一行は捕まってしまった。
 金角は悟空の力が心配で、宝物を手下に持たせて捕まえようとする。赤銅の紅葫蘆(ひさご=瓢箪)と琥珀の浄瓶(じょうびょう)だ。
 口を下に向けて相手を呼んで、返事をすればその中に吸い込まれてしまう。口に「太上老君 急急如律令 奉勅」のお札を貼れば、中に入った者は溶けてしまう。
 悟空はここの山神と土地神に助け出される。宝物の威力を知り、悟空もにせの宝物を作り、金角の手下に天を封じ込めると言い出す。できたら宝物を交換することになる。悟空は玉帝に天を隠してもらう。まんまとふたつの宝物を手に入れた。

第三十四回
 金角の手下2匹、悟空から手に入れた葫蘆(ひさご=瓢箪)を試してみてにせ物であることに気づいた。殺されるかもしれないが、銀角に謝ることにして、洞窟へ帰っていく。悟空は蝿になって妖怪のあとをつけていく。
 金角と銀角は怒ったものの、手下を許してやり、残りの三つの宝で悟空を捕まえようとする。三つの宝とは七星剣と芭蕉扇と幌金縄(こうきんじょう)で、幌金縄は圧龍山圧龍洞にいる母親の所にある。唐僧の肉を食べに来てもらい、ついでに幌金縄も持ってきてもらうことにする。
 2匹の使いについていった悟空は、圧龍洞が近づくと、2匹を殺して、妖怪に化けて妖婆の所へ行く。
 妖婆はかごに乗って出かけるが、途中で悟空が退治してしまう。正体は九尾の狐だった。悟空は幌金縄も手に入れる。妖婆に化けて蓮花洞に乗り込む。
 妖婆が殺されたと連絡があり、悟空が化けていることがばれてしまう。戦いになる。金角は全てを返して手を引こうと提案するが、銀角は戦いを継続する。
 悟空は幌金縄を投げるが、呪文を知らないので効果なく、逆に幌金縄に捕まってしまう。見張りのいないときに逃げだし、別名で乗り込む。だが偽の名を呼ばれたとき答えると葫蘆に吸い込まれてしまう。偽の名でも答えさえすれば吸い込まれるのだ。
 本来なら溶けてしまうところだが、さすが悟空は溶けない。
 悟空の声で半分溶けたと思った銀角が、蓋のお札を剥がしたすきに、悟空はにこ毛を化けさせた偽物を残して出てしまう。酒盛りをしている金角銀角から葫蘆を取り返す。

第三十五回
 悟空はまたもや偽の名前(行者孫)で門前に来る。そして銀角と葫蘆(ひさご)を見せ合う。銀角が持っているのは悟空が作った偽物。お互い名前を呼び合う。悟空が返事をしても何ともない。銀角は「おう」と返事をすると、悟空の葫蘆に吸い込まれてしまう。間もなく溶けてしまった。
 悟空と金角の戦いになる。悟空はにこ毛ひとつかみの身外身の法で悟空の分身を作り、金角の子分どもを退散させる。
 1匹残った金角は、背中から芭蕉扇を取り出し、扇ぐと地上から炎がたち、天地を焦がす勢いとなった。
 悟空は1匹の分身を残して、にこ毛を回収し、蓮花洞へ行く。琥珀の浄瓶(じょうびょう)を見つけ外へ出ると、金角に追われ、觔斗雲で逃げることになる。三蔵たちの救出ができないままであった。
 金角は、弟銀角が死に子分どもも死に絶え、嘆き悲しんでいる。その後眠り込んでしまったスキに、悟空が芭蕉扇を奪ってしまう。
 再び悟空と金角の戦いになる。決着がつかず、夕方になると、金角は圧龍洞(母親の妖婆がいたところ)へ逃げだす。
 ようやく、三蔵たちを助け出すことができた。
 金角には叔父の狐阿七大王なる助っ人が現れ、悟空たちを襲う。戦いになるが、八戒がまぐわで狐阿七大王を倒す。狐の化けものであった。
 金角は逃げだす。悟空が琥珀の浄瓶を持って追いかけ金角大王と呼ぶと、「おお!」と答えた。当然浄瓶に吸い込まれる。
 山は清められ妖怪はいなくなった。三蔵一行はまた西へ旅を続ける。途中で「宝物を返せ」という盲人がいる。よく見ると太上李老君である。宝は老君のもの、金角銀角も老君の小者であった。悟空は監督不行届きだという。
 なんと南海観音が、三蔵たちの意志を確かめるために仕組んだことであった。

 おいおい、四年ほど旅をしてここまで来ている三蔵たちをまだ信用できないのかよ。おまえ本当に観音なのか。

第三十六回
 もう長安を出て四五年たっていた。
 実際にはインドまで3年ほどで着いている。通過した国が128国、3万キロという。

 またもや前方に山が見える。勅賜宝林寺という大きな寺があったので宿を頼むことにする。三蔵が直接住職に頼んでも断られてしまう。悟空が脅かして泊めてもらうことになる。僧の数は四五百人もいる。
 月のきれいな夜だった。三蔵たちはしんみり話をしていた。
 今回は何も起こらない。

第三十七回
 真夜中、三蔵が寝ようとしたころ、戸外に来て語る幽鬼がいる。
 ここから西へ四十里、烏鶏国の建国の王であった。5年前に旱となり、雨乞いをして3年たったが、井戸も川も干上がって、国は危急存亡の瀬戸際となった。そこへ鐘南山から全真派の道士がやってきて、風を呼び雨を降らせ石を金に変えた。王は弟として遇した。2年後、その道士に井戸に落とされ、その道士は朕に化けて3年たつ。
 つまり、その妖怪を三蔵の弟子に退治してもらいたい、というもの。
 年数が合わない。それはともかく。金庸迷なら判るが、王重陽が全真派を興したのは南宋の時代。唐の世にはなかった。(鐘南山は終南山と同じ発音)
 王の幽鬼は、明日太子が狩りに出るので、そのときこの次第を伝えてもらいたいという。証拠の品として、白玉の珪を出した。
 悟空はウサギに化けて、太子を宝林寺に導く。太子はことの次第を聞くと、兵は宝林寺に残し、単身王宮に乗り込み母の所に行く。

第三十八回
 太子は、この3年間、母に会わせて貰えなかったので、こっそり裏口から入る。
 母にことの次第を話して、宝林寺に戻った。
 悟空と八戒はふたりで王宮に乗り込む。空を飛んで来たのに、わざわざ門外に降りて、八戒は「門が閉まっている。どうして入ろうか」なんて言っている。いつものパターン。もちろん城壁を飛び越えて入る。
 井戸に八戒を入れて、王の遺体を引き揚げる。全然傷んでいない。

第三十九回
 王を生き返らせるため、太上老君の所に行く。九転還魂丹を一粒もらってきた。
 金丹(九転還魂丹)を王の口から流し込む。悟空が息を吹き込むと生き返った。
 一行は王を連れて王宮にのりこみ、にせ王を暴き、王を王座につける。妖魔は逃げだすが悟空が追いかける。妖魔は王宮に戻ってきて三蔵に化ける。これが見分けがつかない。
 三蔵が「緊箍児呪」をとなえると、悟空は金箍(金のたが)が締まって頭が痛くなる。それで見分けられた。
 再び逃げだしたのを追いかけると文殊菩薩が現れた。化けものは文殊菩薩の獅子王だった。

第四十回
 初冬のころ、烏鶏国を出て半月、高い山が現れた。山は険しく、窪みから赤い雲がだち登り火となる。そして裸の小さい子供が木に吊されて「助けてえ!」といっている。妖怪だ。
 悟空は縮地の法で三蔵たちを先に行かせたが、またもや後ろから「助けてえ!」の声。悟空は山をひとまたぎできなかったことを悔やむ。妖怪には空から見つかってしまう。
 また裸の小さい子供が木に吊されている。近くの村の子だという子供を助けると、馬はイヤだ、八戒はイヤだ、沙悟浄はイヤだ、で悟空が背負うことになる。もちろん悟空はひと目で妖怪と判っている。
 子供が急に重くなる。悟空が子供を石に叩きつけると、寸前に肉体を残して逃げてしまう。そして妖怪は大風をおこし三蔵を掠ってしまう。
 土地神が集まってきた。山の名を六百里鑽頭号山という。
 妖怪は山のなかほどの枯松カン(さんずい+閨j(こしょうかん)という谷のほとり火雲洞に住み、名を紅孩児といい、号は聖嬰大王という。
 牛魔王と羅殺女(らせつにょ)の子であった。牛魔王は第三回で悟空の兄弟分になっている。
 街道を百里ほどで妖怪の洞窟に至る。沙悟浄に馬と荷物の番をさせ、悟空と八戒で洞窟に向かう。

第四十一回
 悟空と紅孩児は戦うが悟空が優勢で余裕を持っている。それを見ていた八戒は、悟空が手柄を独り占めしてしまうと手を出したため、紅孩児は逃げてしまう。紅孩児は洞窟の前で車に乗って火を噴く。悟空と八戒は火から逃げだす。
 火の対策で、悟空は東海竜王の助力を頼む。四海の竜王が集まり悟空に助力して雨を降らせるが、紅孩児の三昧の真火は雨では弱められない。悟空は散々な目に遭う。
 悟空は竜王たちを帰らせ、南海観音に助力を頼むため、八戒を使いに出す。
 紅孩児はそれを知り、観音の姿に変わって、途中で待っている。そして八戒を洞窟に連れて行き、捕まえでしまう。
 悟空は怪しいと気づき、洞窟のの前で挑戦し、逃げるふりをして風呂敷に化ける。紅孩児の手下が拾ったため、悟空は洞窟に入ることができた。
 紅孩児は老大王を招待するため使者をだす。

第四十二回
 老大王とは牛魔王のことと知っている悟空は先回りして、牛魔王の化けて先で待っている。そして牛魔王として洞窟に入る。
 紅孩児は牛魔王に化けた悟空の話がおかしいと気づき、自分の誕生日を問う。悟空が知らないのでばれてしまう。悟空は金光と化して逃げたした。そして南海観音に助けを求める。
 観音は浄瓶を海に投げると、亀が浄瓶を背負って現れた。浄瓶はこの世の全ての水を飲み悟空にも持ち上げられない。
 この世の全ての水を飲んだのに、どうして亀は海から出てきたのだろう(^。^))。
 観音は李天王から36口(ふり)の天罡刀(てんごうとう)を借りた。
 浄瓶の水は谷川に流す。辺りの景色は普陀落山のようになった。
 観音は天罡刀を蓮台にした。悟空を囮にして、紅孩児が蓮台に座るようにする。蓮台が刀に戻る。刀が身体に突き刺さり、紅孩児を捕らえる。
 観音に帰依させ、善財童子とする。頭には悟空と同じような金環を頭に嵌めてしまう。
 悟空の場合は緊箍(きんこ)で「緊箍児呪」でしまる。善財童子の場合は金箍(きんこ)で「金箍児呪」でしまる。善財童子は刀から逃れると、反抗しようとしたが、「金箍児呪」で頭が痛くなる。
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2012年05月05日

西遊記3

第十八回
 夕方なのに、三蔵は袈裟が戻ったので出発しようとする。このあたりの三蔵はまるで子供。もちろん次の日の朝出発する。
 烏斯藏(うしぞう)国の高老荘に至る。高太公家に化けものが婿入りしていた。化けものだと判って、退治しようとするが、相手が強い。
 それを知った悟空たちは助けようとする。豚に似た化けものは大食らい以外はけっこう真面目。
 悟空と化けものとの戦いになり、化けものは逃げだすことに。

第十九回
 化けものは本拠地の雲桟洞に入り門を閉ざしてしまう。悟空は一度帰ることになる。
 高太公に「……あの化けものの言うことには、たしかに胃袋がでかくて、食うには食った。いいことだって、たくさんしてやった。ここ何年のもうけだって、みんなあいつのおかげだ、………」家を守って、娘には危害を加えず…で、人聞きが良くないが、悪い奴ではない。
 また戦うことになるが、悟空が三蔵のお供をしていることを知ると、化けものは三蔵に会いたいと言いだす。これが猪悟能だった。三蔵のお供をすることになり八戒の名をもらう。
 ひと月ほどして、烏斯藏国を出ると浮屠山があり、そこには烏巣禅師が修行していた。
 そこでは摩訶般若波羅蜜多心経を授かる。って、この経は後に玄奘が取経して訳したつまり玄奘訳の経。(^_^)。

第二十回
 旅を続けて蓮の花の咲く季節になった。民家に世話になったとき言われた。
 三十里先に、八百里黄風嶺という山があって化けものがごっそりいる。
 大風の中に虎の化けものが登場。悟空と八戒が追いかけたが取り逃がし、逆に三蔵が掠われてしまう。
 山中を探して黄風嶺黄風洞を見つける。主の黄風怪の食べ物に献上されていた。出てきた虎の化けものは簡単に退治してしまう。

第二十一回
 悟空は黄風洞に行き黄風怪と対決するが、黄色い風に負けてしまう。しかも目を痛めてしまう。
 当分三蔵の命は無事とみた悟空たちは、近くの民家に宿を頼む。そこで目薬をさして貰う。朝になると民家は消え失せてしまう。
 悟空は偵察に出かけると、風を平定できるのは霊吉菩薩だけだと判る。(霊吉菩薩という菩薩はいないはず)太白金星に教わり、霊吉菩薩を訪ね、黄風怪を退治してもらう。
 黄風怪は貂の化けものだった。

第二十二回
 夏が過ぎ秋になったころ、広い川の畔に出た。川幅は八百里(450キロ)当然ここにも妖怪が住んでいる。これもまた強敵。観音菩薩にわけを話すと、これが沙悟浄であると判明。従者にさせ、沙悟浄の持っていた9個のされこうべを舟にして、川を渡ることができた。

第二十三回
 秋が深くなったころ富農の家を見つけ一夜の宿を頼む。そこには女主人と三人の娘がいた。西牛貨洲(さいごけしゅう)の土地だという。いつの間に海を越えて別の大陸に行けたのか。
 一行を婿にしたいと言うのだが、八戒以外は相手にしない。
 翌日目が覚めると松柏の林の中。黎山老姆・南海菩薩・普賢・文殊が化けていたのだった。八戒には戒めの文が。このパターンが多い。林の中から八戒の悲鳴がする。

第二十四回
 八戒は悟空にからかわれながら反省し助けて貰い、三蔵のお供をして西天まで行くことを誓う。
 行く手に素晴らしい山が見えた。三蔵は雷音寺が近いのではないかと思う。だが、まだ十分の一しか歩いていない。
 この山は万寿山で、五荘観という道観(道教の寺院)があった。ここには不思議な植物があった。三千年に1回花が咲き、三千年に1回実がなり、三千年たって熟す。つまり、九千年に1回30個だけ実がなる。実の形は嬰児によく似ていて、人参果という。
 そのにおいを嗅いだだけで、三百六十歳まで生きられ、一個を食べると四万七千年も生きられる。
 主は鎮元大仙で48人の弟子がいた。鎮元大仙は大天尊に招待されて、弟子たちには、三蔵たちに人参果を2個与えて接待するように言いつけて、出かけていた。
 一行が中に入ると、もてなしてくれて、特に三蔵には人参果を2個出した。三蔵は形を見て拒否。傷んでしまうのでふたりの童子が食べてしまう。
 これを知った悟空は人参果を採りに行く。実をたたき落とすと、土地の中に消えてしまう。土地神を呼び出し事情を訊き、この実を3個採ってきて3人でたべる。
 鎮元大仙の弟子たちは三蔵に訴える。

 いま中国に人参果という果物がある。形は柿のようなピーマンのような。「岡崎由美先生と行く雲南旅行」のおりに食べたことがあるが、美味しいものではない。栄養価は高いらしい。

第二十五回
 遅ればせながら名前について、わたしはなじみの名を使用している。
玄奘三蔵は三蔵
孫悟空(行者)は悟空
猪悟能(八戒)は八戒
沙悟浄(和尚)は沙悟浄
 統一していない。

 鎮元大仙の弟子たちの言い草に怒った悟空は、人参果の樹を倒してしまう。
 鎮元大仙の弟子たちは三蔵たちを言いくるめ、閉じこめてしまう。
 いつものことだが、悟空を閉じこめても、出入り口の錠など建物ごと如意棒の一振りで壊せるはず。なぜかできない(^_^)。
 今回は簡単に鍵を作り錠を開けてしまう。そして一行は逃げだす。しかし、鎮元大仙が戻るといとも簡単に、「袖のなかの乾坤」で一行を袖の中に閉じこめてしまう。
 罰として悟空に鞭打ち三十回。
 三蔵にも三十回と言い出したので代わりに悟空が受ける。
 夜になると縄をすり抜け、逃げだす。そのとき柳の樹を四本代わりに置いてくる。
 次の日、大仙は三蔵を鞭打つが、それが柳の樹であることが判り、悟空の術を褒める。そして追いかけて、またもや一行を袖に閉じこめてしまう。
 今度は煮え立った油の中に入れようとする。悟空は石を身代わりにして、鍋を壊してしまう。 
 大仙は新しい鍋に悟空を後回しにして三蔵を入れようとする。またも悟空が身代わりを申し出る。

第二十六回
 悟空は「人参果の樹を生き返らせる。大仙は三蔵を放す」という約束をして、樹を生き返らせる薬を求めてあちこちに行く。蓬莱山・方丈の仙山・瀛洲(えいしゅう)の海島・東洋大海の落伽山(らくがせん)の普陀岩、そこで観音に会う。いつもの南海観音なら南海にいるはず。
 観音と共に万寿山まで戻り、観音の浄瓶(じょうびょう)の甘露水で人参果の樹は元通りになる。ここで観音は「三蔵はわたしの弟子」と言うので、南海観音ということになる。
 大仙は人参果10個で一同をもてなす。

第二十七回
 一行は万寿山を出るとすぐに高い山になる。
 山の中で三蔵はお斎(とき)を食べたいと言い出す。悟空は探しに遠くまで行く。その間に、この地の化けものが若い女に化けて「お坊さんにお斎供えたい」近づく。
 八戒も和尚(沙悟浄)も化けものだと判らない。悟空が戻ると、一目で化けものと判るので打ち殺そうとする。化けものは偽の死体を置いて逃げだす。判らない三蔵は悟空を叱る。
 化けものは八十歳ほどの老婆に化けて近づくが、悟空に見破られ、娘に化けたときと同じようになる。さらに老人に化けて近づく。同じようになる。
 三度とも見破れない三蔵は、悟空を破門にする。

第二十八回
 悟空は五百年ぶりに花果山に戻ることになる。荒れ果てた所でサルたちは小さくなって過ごしていた。四万七千ものサルが千ほどに減っていた。猟師や鷹などの敵が多かったのである。それでもサルたちは一目で自分たちの王であることが判ったのは、五百年も生きていたか(生死簿から削られたので不思議ではない)。
 悟空はサルたちに砕石を集めさせた。そして突風で砕石を吹き飛ばし千余の猟師を全滅させた。

 一方、三蔵たちはいつもの如く山にかかる。人家もないところで三蔵はお斎を要求。悟空がいないので八戒が探しに行くことになるが、どこまで行っても人家はない。途中で寝てしまう。いつまでたっても八戒は帰らないので、沙悟浄が探しに行く。その間に三蔵が少し歩いて、宝塔を見つけそこに行く。
 八戒と沙悟浄が戻ってくると三蔵がいない。探すと、金色に光っている宝塔を見つける。
 門前まで行くと碗子山波月洞とある。妖怪の巣窟に違いない。三蔵が捕らえられていることが判り、主の黄袍怪と戦いになる。

第二十九回
 この黄袍怪は強い。八戒と沙悟浄では歯が立たない。
 三蔵は捕らえられているが、そこに黄袍怪の妻が現れた。西へ三百里の宝象国の三番目の姫で、百花羞という。十三年前に掠われたのだった。百花羞は三蔵に文を託し、黄袍怪を騙して逃がす。
 宝象国ではその文を見て百花羞の消息を知り、三蔵たちに百花羞の救出を願う。八戒と沙悟浄が行くことになるが、敵うはずがなく、八戒はさっさと逃げだす。沙悟浄は捕まってしまう。

第三十回
 黄袍怪は百花羞が手紙を書いたと察し、百花羞を殺そうとする。それを察した沙悟浄が手紙なぞないと言いくるめてしまう。
 黄袍怪は納得し、宝象国に婿として挨拶に行くことになる。
 そこで三蔵を虎にしてしまう。驚いて退治使用とするが、三蔵は大勢の諸神が守っているので、傷を負うことはなくが、生け捕りにはされてしまう。
 黄袍怪は酔ったあげく正体を現してしまい、女官を一人食ってしまう。
 白馬は、龍の姿にもどり、黄袍怪と戦うことになる。しかし負傷して白馬に戻る。そこへ八戒が戻ってくる。八戒を説得し、悟空を迎えに行かせる。八戒としてはさんざん悟空の足を引っ張ったので、行きにくいが仕方ない。
 八戒が悟空の説得に失敗し、一人で花果山を降りていく。歩きながら悟空を罵っているのを小ザルが聞いて、悟空に伝える。
 悟空は怒って八戒を引っ捕らえる。

 八戒は何で歩いて山を下りたのだろうか、来たときのようにさっさと空を飛んで帰ればよさそうなもの。
 白馬も、いつもは手綱を引かれ、手綱を縛られたり、草のあるところに連れて行かれ、草を食んだりしている。龍になって戦うような能力が残っていたなら、手綱を引かれなくてもまともに歩けるし、草だって自分で探せそうなもの。
 こうしていつも能力とやっていることが一致しない。三蔵からして、強い意志どころか、子供の使い程度になってしまう。
 まあ西に行ったら、あっちこっち妖怪だらけというのも不思議なんだが、妖怪だらけなのに一般の人は交流ができるのがまた不思議(^。^)。

第三十一回
 八戒は事情を話し、悟空連れ戻しに成功する。
 悟空たちが波月洞に行くと黄袍怪は留守だった。黄袍怪の二人の息子を掠い、公主(百花羞)に沙悟浄を釈放させる。
 八戒と沙悟浄は息子を連れて、黄袍怪をおびき出しに行く。宝象国では息子を投げて肉団子にしてしまい、黄袍怪をおびき出す。
 悟空は公主に化けて黄袍怪を待ち、戦うことになる。黄袍怪が消えてしまう。悟空は天界に行って事情を話すと、調べて奎木狼であることが判った。星官が黄袍怪(奎木狼)を捕らえてしまう。
 悟空たちは公主(百花羞)を宝象国に戻し、三蔵を虎の姿から人の姿に戻した。また西への旅をはじめる。
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2012年04月22日

西遊記2


第九回
 唐の都長安である。
 樵と漁師が登場し互いに自慢をネタにした詞を披露し合っている。なかなかに学のある賢者だ。李白の詞なるものが伝わっているので、盛唐にもすでに詞はあったはず。ただ太宗の御代にあっただろうか。
 疑問というより、わたしが知らないので知っている方教えて下さい、という意味。詞牌は蝶恋花・鷓鴣天・天仙子・西江月・望江仙である。
 宋詞については、たくせんの中国世界李清照 −詞后の哀しみ− 参照

 漁師が占い名人の話をし、それが伝わって川の竜王が怒り、書生のふりをして翌日の雨を占わせる。帰ると玉帝からその占いの通りの降雨命令が届く。これを故意に時刻をずらしてしまう。
 占い師を責めるが、逆に玉帝の命令に背いた自分の身が危ない。当時の宰相魏徴に首を切られそう。太宗の夢に出て、命乞いをする。それを承知した太宗は翌日魏徴を召しだし、碁を打つ。

第十回
 太宗と魏徴は碁を打つ。この描写におかしな所はない。ただし間違っているわけではないが挿絵が不自然。イメージとして、太宗が碁盤の北側に、魏徴が東側にいる。西と南が空いている。
 さて魏徴は正午になると突然居眠りをはじめた。起きると外で大騒ぎ、竜の首が落ちてきた。それを見た魏徴は「たったいま夢で斬った」と話す。
 それが遠因で、間もなく太宗は病に伏し亡くなる。そのとき魏徴の手紙を持って冥界にいき、魏徴の友人の豊都の判官にあう。そこで台帳を見ると太宗の死は貞観一十三年となっていた。それを三十三に訂正して(史実は二十三)、太宗をこの世に戻すことにする。

 豊都は死の都、長江の中流域の豊都の道観が混同され、観光地となっている。

第十一回
 太宗は生き返り、冥界での約束によって、善政を施し大赦を行う。また太宗が冥界で借りたお金を現世で返そうとしたら、お金を受け取らない。そのお金で相国寺を建立した。さらに化生寺で施餓鬼法要を行うことになり(これも冥界での約束)、名僧たちを集め、そのその中から玄奘を檀主に選んだ。
(史実では玄奘はその十年前に密出国していて、長安にはいない)
 玄奘の父は海州の出の陳状元。わたしは海州の出の陳状元というと、海寧の陳家(陳家洛の生家)を思ってしまう。本物の玄奘は姓は陳だが海寧とは無関係。
 第十四回で、海州広農郡聚賢(じゅけん)荘の出身という。場所は不明、海州と広農郡では位置が異なる。

第十二回
 第八回で東に向かっていた観音は、すでに到着していた。氷蚕の絹の袈裟と杖を玄奘に贈る。
 玄奘には「それは小乗の教えのみだぞ。大乗の教えを説けないか」
 玄奘は大乗の教えを知らないことを言う。
 観音は、小乗の教えでは人を救えない、大乗経典を大雷音寺まで取りに来なさい、と教える。
 会は中止になり、大乗経典を取って来てから行うことになった。
 太宗は取経の希望者をつのると、玄奘が名乗り出て行くことになる。太宗の義弟とし、旅行手形を発給した。貞観十三年。
 本物の玄奘が取経の旅に出たのは貞観三年で、しかも許されず、密出国して出かけた。西遊記とは10年のずれがある。帰ってきたのは貞観十九年。

 なお、中国に仏教が伝来したのは1世紀頃で大乗仏教だったはず。遅くとも南北朝時代には、『華厳経』、『法華経』、『涅槃経』などの代表的な大乗仏典が次々と伝来ししている。玄奘が大乗を知らないことはありえない。さらに大乗のない時代に小乗という言葉はない。自らは上座部仏教という。それを大乗仏教が小乗と蔑称した。
 わたし(謫仙)の青年時代は「大乗は仏教と言えるのか」なんて話題で盛り上がったもの。

 「天龍八部」にも氷蚕が出てくる。同じものか。
 以下は取経の旅の話になる。

第十三回
 三蔵(玄奘はこれからは三蔵と記述されることが多い)は馬に乗り、ふたりの従者と一緒に旅に出る。途中はもてなされながらも順調。河州衛につく。ここまでが唐の領域。国境守備軍にもてなされる。
 次の日、鶏が鳴いたので出立するが、これがまだ夜中の午前二時ごろ。双叉嶺で暗くて道を間違え、一行は穴に落ちてしまう。そこで野牛の化けものと熊の化けものと虎の化けものに、従者二人が食われてしまう。三蔵は清らかなので、化けものは手を出せない。金星に助けられる。馬と荷物は無事だった。
 金星は街道まで案内すると、丹頂鶴(丹頂のことか、丹頂とは別な鶴か)に乗って去ってしまう。
 三蔵は一人で旅を続けることになる。行く手には虎や大蛇や他の猛獣などが待ち構えている。ここで地の文に曰く。
 ところで、三蔵というお人は、災難にぶつかっても、きまって救いの神があらわれるということになっているのですね。……
 これなど元は講談だったことをうかがわせる。
 この場は猟師(劉伯欣)に助けられる。猟師の家で一家の歓待を受ける。そして両界山まで送ってもらう。その山のこちら半分は唐の領土、向こう半分は韃靼の領土だという。河州衛から国境を出たはず。
 ここで声が聞こえた。「お師匠さまが来たぞ! …」

第十四回
 声は石に閉じこめられた孫悟空だった。三蔵に訳を話し山上のお札を剥がしてもらう。そして、石から出てくる。
 第六回で、太上老君によって、金剛琢(こんごうたく)を頭に嵌められていたはずだが、今はしていない。どうして外すことができたのか。太上老君が五行山に閉じこめたとき、外したか。著者が忘れてしまったか。
 孫悟空の名があることを告げると、行者(ぎょうじゃ)というあだ名をもらう。あらためて弟子として従うことになる。
 ある日の夕暮れ、民家に世話になる。姓は陳。そこで玄奘も、海州広農郡聚賢(じゅけん)荘の出身で法名は陳玄奘、となのる。
 翌日、その民家を出ると、六人の賊に囲まれる。悟空が全員を殺してしまう。三蔵が説教するので頭に来た悟空はいなくなってしまう。
 三蔵は一人で西を目指すと老婆に出会う。老婆は南海観音で、着物と金を嵌めた頭巾を貰う。
 悟空は竜王のところで茶を飲んで戻ることにする。三蔵とのころに戻ると、先の着物を着て、頭巾を被る。
 三蔵が「緊箍児呪」をとなえると、悟空は頭が痛くなり、頭巾を切り裂いてしまうが金環が残って外れない。
 この回は、悟空が三蔵のお供をし、しかも金箍(金のたが)を頭に付けられる回だった。

第十五回
 三蔵たちは秋に出発したが冬になっていた。谷川から龍が出てきて、三蔵の白馬を飲み込んでしまう。三蔵はめそめそして、出発したころとは別人になってしまう。
 悟空は観音に遣わされた諸神に三蔵を守ってもらい、龍を探すことになる。観音の助けで、龍は西海竜王のせがれ(第四回)とわかり、三蔵の乗馬となる。
 悟空は観音から三本の「救命にこ毛」をもらう。希望のものに変身する便利なもの。
 三蔵は裸馬に乗って行くことになる。
 すでにハミ国まで来ていた。
 夜は祠で休むことになるが、そこの老人に立派な馬具をもらう。つぎの日、出発すると祠はなく、更地になっていた。老人は観音の使いだった。
 季節は巡り早春となる。

第十六回
 ある日、観音院という大寺に世話になる。なんと院主は二百七十歳。これを三蔵が納得してしまうのが不思議。その院主は袈裟の収集が自慢、七八百も持っているという。それを披露する。悟空がつい競争心を出して、三蔵の袈裟を見せたため、院主は袈裟を手に入れようとして、夜に三蔵たちの泊まっている禅堂に火をつけ、焼き殺ろそうとする。気がついた悟空は禅堂以外の全院を燃やしてしまう。ただ、そのどさくさに袈裟は盗まれてしまった。
 230名の和尚や寺男などが宿無しになってしまった。悟空はその者たちに三蔵の世話を申しつけて、袈裟を取り戻しに行く。

第十七回
 袈裟をとったのは二十里ほど離れた黒風山に住む妖怪で、院主はその使い走りの妖怪だった。
 黒風山に住む妖怪と戦ったが埒があかないので、南海観音に頼む。袈裟は取り戻し、妖怪は観音の下で働くことになる。
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2012年04月12日

西遊記1

西遊記1
中野美代子 訳   岩波書店   2005
 本の紹介を 雲外の峰−西遊記 に書いた。
 こちらは細かい内容の紹介である。ネタバレなど気にしないで書く。時間がたって忘れたころに思い出すためのメモである。
 この本は全十册百回の物語。李卓吾本の全訳である。李卓吾本とは本の名前で著者ではない。清代には、作者は長春真人丘処機説もあった(^_^)。
     saiyuuki1.jpg

 第一回
 第一回はかなり「書庫」と重複する。
 中国の物語なのに、この世界は仏教の倶舎論の世界を展開していて、インドの地理概念と中国の地理概念が入り交じっている。
 さても本書は、このうちの東勝神洲のお話です。
 これは単なる間違いではなく、意図的にこうしたらしい。
 須弥山と極楽 にもあるように、この世界は、中央に須弥山(しゅみせん)、東に勝身洲(しょうしんしゅう)、南に贍部(せんぶ)洲、西に牛貨(ごけ)洲、北に倶廬(くる)洲が有る。
 勝神洲ではなく勝身洲である。
 そして南の贍部洲(閻浮提(えんぶだい)ともいう)が、我々の住む世界である。

 東勝神洲で石から猿(正しくは猴(コウ))が生まれた。長い時間がたって、石ザルはサルと共に生活し、花果山の滝の裏の水簾洞府を見つけ、サルの群れの王者となって美猴王となのる。
 ここで疑問が生じる(^_^)。石ザルはサルの群れで暮らしていた。「花果山福地 水簾洞洞天」と書かれた石碑を見つけて、それをすらすらと読む。それで水簾洞府というのだが、いつ字を憶えたのだろう(^_^)。
 それから数百年のち、不死を願って南贍部洲の古洞仙山を目指すことになる。筏に乗ると東南の風が吹き、西北の岸、南贍部洲につく。
 ここで上に書いた地理の話。南贍部洲は南西なので北西に行ってはたどり着けない(^_^)。
 ちなみに距離的には二百万キロ以上。物語では距離には言及していないので問題ではないが、どの程度の距離と考えたか。
 南贍部洲で七八年たったが古洞仙山が見つからず、また筏を作り西海をただよって、西牛貨洲に着くことができた。そこで霊台方寸山斜月三星洞を見つけ、仙人に弟子入りする。孫悟空の名をつけてもらうことになる。仙人は須菩提(仏陀の十大弟子の一人)。
 文の所々に詩や詞が入る。これは意訳で、原詩詞とは異なる。これも小説の一部だが、斜め読みでも差し支えないだろう。

第二回
 ここでは師匠からさまざまな術を教わる。他の弟子より見込まれたのか、悟空だけが教わる技が多い。觔斗雲の術もある。觔斗とはとんぼがえり。一度で十万八千里(明代1里=560m)を飛ぶ。地球一周より長い。このあたりの悟空はかなり頭脳怜悧で、並みの人間より頭がいい。
 兄弟子を師兄(スヒン)と言っている。
 術を師兄たちに見せたため、破門のような形で故郷に帰ることになる。故郷を出てから二十年たっていた。
 故郷のかつての部下たちは、水簾洞府を守るため妖魔の混世魔王と戦っていた。混世魔王を退治し、水簾洞府に平和が戻る。

第三回
 水簾洞府を守るサルたちに竹槍などではなく本物の武器を持たせようと、近くの傲来国から武器を奪う。自分用には東海竜王から如意棒(如意金箍棒にょいきんこぼう)を貰う。重さは一万三千五百斤(七千トンくらいか)。その昔、夏王朝の始祖の禹が治水の重りに使ったという。この如意棒は自由に伸び縮みできて、耳の中に収めている。もちろん仙力で持っているのであって、筋肉で持っているのではない。筋肉では、足場がこの重さに絶えきれず崩壊してしまうだろう。
 ここで六兄弟に出会う。牛魔王(ぎゅうまおう)・蛟魔王(こうまおう)・鵬魔王(ほうまおう)・獅駝王(しだおう)・獼猴王(びこうおう)・ぐ絨王(ぐじゅうおう)。おそらくのちに再登場するはず。
 そして冥界(閻魔大王の所)の森羅殿に乗り込み、生死簿から自分たちの名を抹消してしまう。
 悟空は齢三百四十二歳で終わることになっていた。この年がその年齢であった。
 東海竜王たちは玉帝に訴える。天界では、悟空を天界に呼んでおとなしくさせようとして、太白金星をつかわす。

第四回
 天界に誘われた悟空は、太白金星より先に天宮に飛んで行ってしまう。門を入ろうとしてもめるのだが、飛んで行ったのにわざわざ門前に降りて、門から入ろうとするのはどんな意味だろう。礼儀や権威のためか。玉帝の宮廷も礼儀作法は人界と同じ。
 悟空は弼馬温(ひつばおん)となって馬の世話をする。半月後、最低の位であると知って、水簾洞府に帰ってしまう。帰ってみるとすでに十数年たっていた。
 天界の一日は下界の一年。これは何の意味があるのだろう。一万年生きたとても体感的には一万日。下界のことに玉帝が首を突っ込んでも、いつも手遅れになりそう。
 悟空は斉天大聖を自称する。
 あらためて、悟空逮捕を命じられたのが、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子。
 水簾洞府の近くに陣を構える。ここで戦いになるのだが、両方の大将同士の一騎打ちで終わる。これなら軍を連れてくることはない。
 京劇のやり方に近い。京劇では背中の旗で何千人とか何万人とかの軍をあらわし、一騎打ちのようでも何万の軍の戦いを意味する。
 悟空逮捕に失敗した玉帝は、さらに強力な遠征軍を送ろうとするが、太白金星が「斉天大聖にして飼い殺しにする」ことを提案し、悟空を迎えに行く。

第五回
 悟空は斉天大聖に任命され、斉天府に住む。といっても仕事はなく、遊び暮らしている。
 問題を起こすといけないので仕事を与えることになり、蟠桃園を取り仕切ることになる。
 この蟠桃とは三種あり、例えばその一種は九千年に一度みのり、その身を食べると不老長寿になるという架空の桃だが、現実に蟠桃という桃がある。ザゼンモモ(座禅桃)といい、押しつぶしたような平らな形をしている。
 この九千年はおそらく人界の暦だろう。それでも天界の暦で九千日。
 悟空はこの 蟠桃を食べてしまったりする。西王母が瑶池で蟠桃勝会(ばんとうしょうえ)を開くため、仙女に桃の実を採りに行かせると、九千年に一度みのる桃は悟空に食べ尽くされている。
 悟空は自分が招待されていないと知ると、会場に先乗りして、食い荒らしてしまう。あとで大変なことをしたと思い、水簾洞府に逃げてしまう。ついでに酒も盗みだし、水簾洞府のサルたちに与える。
 玉帝は十万の天兵を動員し、天羅地網で花果山を取り囲む。

第六回
 今回の戦いは全面戦争で大将の一騎打ちではない。一度は追い払うが、顕聖二郎真君が派遣されて、悟空軍は負けてしまう。逃げ回っているとき、太上老君によって、金剛琢(こんごうたく)を頭に嵌められてしまう。
 天宮では、玉帝が「二郎真君を派遣して1日たつが…」と言っている。しかし下界でも1日しかたっていない。下界の一年が天界の一日という設定がすでに崩れている。おそらくこれ以降は下界と天界も同じになるのではないか。
 二郎真君は楊戩(ようぜん)の名を持つ。封神演義や長安異神伝(井上祐美子)でも活躍するが、北宋に実在した人物の名という。

第七回
 悟空は死刑になるはずだが、どうされても死なない。太上老君によって八卦炉に入れられても煙で目が「火眼金晴」になった程度。八卦炉が開いたとき、逃げてしまう。
 玉帝は如来に悟空退治を依頼する。如来は自称「釈迦牟尼尊者つまり南無阿弥陀仏」(自称に尊者はおかしいし、釈迦牟尼と阿弥陀は違う)という。
 ここで、悟空が地の果てと思える所まで行って五本の柱に文字を書いて帰ってくると、それは如来の指だった、という話があって、五行山で押さえつけられてしまう。ここで三蔵法師を待つことになる。

第八回
 如来は霊鷲山(りょうじゅせん)雷音寺に帰り、500年たつ。東土は唐の時代となる。三蔵(法・論・経)(正しくは法・律・論)の経典をつくり、東土から取りに来させようとして、観音を派遣する。観音は取教の道を探るため、地上に近いところを通った。
 途中の弱水で醜い妖怪に会う。帰依させて沙悟浄と名乗らせる。もとは捲簾大将。
 高い山で兇悪な妖怪に会う。帰依させて猪悟能と名乗らせる。もとは天蓬元帥。
 刑を受け、空中で泣いている龍に出会う。玉帝にねがい貰い受ける。西海竜王のせがれ。のちに三蔵法師の馬となる。
 五行山で孫悟空に出会う。帰依させて、三蔵法師のお供になることを約束させる。
 三蔵法師の三人のお供と乗る馬を得る。

   …………………………
 中国に猪(ブタ)という姓はないそうだ。わたし(謫仙)の知り合いに「猪瀬◯」という人がいる。中国では「姓は猪瀬、名は◯」と自己紹介し、手紙には「猪瀬 ◯」と書いて出すのだが、中国人からは「猪 瀬◯先生」とか「猪先生」と書いてくる、と嘆いていた。
posted by たくせん(謫仙) at 07:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月15日

少年楊家将3

 四郎は遼で介護されていた。
 六郎と八王は潘仁美の陰謀の証拠をつかみ、皇帝の前でさばきを受けさせる。潘仁美は命を賭けて遼と交渉に行くが、遼からは、もう役には立たないと相手にされず、射殺されてしまう。遼は遺体を開封に届ける。そして戦争になる。
 宋は六郎を将軍として籠城戦となる。開始直後宋軍兵士が大勢中毒になる。そして楊家の女たちが戦場に赴く。続々と遼軍が城内に入り込みそうになっている。そのとき六郎は、中毒が潘影の仕業と判って、長々となじり合っている。いまそんな状況ではないだろう。潘影に解毒の薬を出させるためとはいえ、イライラしてくる。
 皇帝の寵妃がそんなことをしていては、宋が遼の風下に立たされたのは当然だな。

いよいよ最後の第四十三集
 五郎と耶律斜が一騎打ちを行い、そこで停戦になってしまう。耶律斜は将兵に引き上げを命ずる。
 六郎と佘賽花は天霊を討つ。楊業の仇を討ったといえるのかな。
 六郎は楊家の当主となり柴郡主を娶る。五郎は出家してしまう。
 四郎は遼の銀鏡公主に婿入りか。これはここでは未定。
「楊門忠烈」の額のかかった「無佞楼」が完成してこの物語は終わる。無佞楼は楊家軍のこれからの根拠地になるところ。今まで住んでいたところは何だろう。仮の家?

   …………………………
 本来の楊家将演義はこれからが長いらしい。
 太宗の死後、八王(太祖の子)は七王(太宗の子)に皇位を譲った。この七王が真宗である。
 太宗の死を知った遼は再び戦いを起こす。楊家軍では六郎が中心だが、女将軍も出る。紆余曲折をえて、この戦いは何十年も続く。
 遼を倒したとき、間もなく六郎が亡くなり、八王も続いて亡くなる。
 ここまでも史実とはかなり異なるが、この後は史実から全く離れて創作の仙術合戦となってしまう。史実との差を考える意味さえなくなる。

 念のため史実を。
 太宗の時代に潘仁美という宰相はいない。潘美という将軍がいて重用された。楊業は潘美の副将となる。
979 楊家は宋の臣となる。北漢が滅ぶ。
981 八王(趙徳芳)が亡くなる。太宗に殺されたとも言われている。
997 太宗が亡くなり真宗が即位。当たり前だがこの時には八王(趙徳芳)はいない。だから八王が七王に皇位を譲るなんてことはもちろんない。
1004 宋と遼は澶淵の盟(せんえんのめい)という講和条約を結び、宋は遼の弟分となる。楊家将演義では逆に遼を倒したことになっている。
posted by たくせん(謫仙) at 07:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月09日

少年楊家将2

 若い娘で名医の羅氏女も登場する。俳優は劉詩詩(倚天屠龍記の黄衫の女)。
 四郎がかなり拗ねていて、楊家の生活を拒否したりする。四郎が怪我をして、羅氏女が治療。それで二人は恋仲になる。楊家との関係も修復。
 この後も四郎・六郎・七郎は勝手に動き回っては危機に陥る。計画性のないのが気になる。これで戦場を駆け巡ることができるのか。
 潘仁美は老体だが、宰相にしてかなりの武術者、ありえない。つまり、それならそれで今までのありようがおかしくないか、と言うのがわたしの疑問。

 武侠の武術とは何かと言えば、仙術の一部を人間が習得し使えるようになったもの。例えば5メートルもある塀を跳び越えるとか、20メートルの川を飛んで渡るとか。仙術の一部なので仙人のようにはいかない。現代風に言えば、エスパー合戦みたいなもの。ありえない技や毒などを次々と繰り出す。だから高齢でも女性でも若い男より強い場合がある。
 ただし、大変な修行がいる。絶技などと言われる技は、天才でないと一生かかっても習得できないほど。潘仁美ほどの技の持ち主が、こんなことをしているかな。

 第二十四集では楊家軍が前線の百水城に行くが、遼の毒により庶民に次々と死者が出ている。この時でも遼の将軍は開封でスパイ活動などしている。そんなことをしていていいのか。軍を指揮できるのか。
 第二十五集で四郎が開封に援軍を頼みに行く。開封近くで奇襲にあう。それを母親の佘賽花がたった一人で助けに来る。楊家将一番の槍使いのようだ。
 佘賽花とその師兄(四郎の師でもある)と八王が羅氏女を連れて助けに行く。毒でやられているので羅氏女が必要なのだ。
 遼の軍師的人物に天霊と言うのがいる。役者は巴音。10年間、遼で洞窟に監禁されていたが、経緯は自分で入ったようだった。宋を滅ぼそうとする最大の悪役といえる。

 宋の宰相の潘仁美は息子が死に、楊家を逆恨み。六郎を無実の罪でむち打ち刑にする。潘仁美には尼寺に預けられていた潘影という娘がいる。しかも尼寺の師を殺害して都に帰っている。それが楊家にきて、柴郡主と六郎を争う。この潘影がかわいい顔をして悪辣。後に皇妃となる。

 DVD9枚の内で八枚目、わたし的には今までが外伝で、ここから楊家将が始まる感じ。宋と遼は金沙灘で和議を結ぶことになり、太宗も行くことになるが、これが罠で、危険を感じ先発した楊家軍は金沙灘で一瞬にして壊滅する。
 報告を受けた太宗の前で、潘仁美はニタニタしながら援軍を拒否。そのあと七郎が援軍要請に来るが、潘仁美に毒を飲まされ、逃げたものの殺されてしまう。
 結局父楊業・大郎・二郎・三郎・七郎が亡くなり、四郎は行方不明。五郎と六郎だけになる。六郎が遺体を持ち帰り、葬儀を行う。楊家の葬儀に於ける「奠」の字が明朝体。ついそこに目がいってしまう。楊家将は宋朝の始まりのころだ。
 そして九枚目、太宗は潘仁美がニタニタしながら楊家軍の壊滅を論じるのを聞き、非を悟るが、潘仁美に支配されていて身動きができない。潘仁美を除くことを決意し、八王と五郎・六郎に相談しする。
 第四十一集では楊家の残った女たちが立ち上がるところまで。
posted by たくせん(謫仙) at 07:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月02日

少年楊家将1

 長いので三回に分けます。

少年楊家将
全43集(9枚)/2006年

   youkashou2.jpg

 楊家将演義を改編したもの。
 少年というように、楊業のこどもたちが中心になる。
 こどもたちは大郎・二郎・三郎・四郎・五郎・六郎(俳優は胡歌)・七郎、それに八妹。八妹は八歳だが大人顔負けの思考力の持ち主。
 中心となる六郎や七郎や敵役の耶律斜(遼の将軍)は、戦場でもきれいなつやつやな肌で、まるで宝塚。男たちが厚化粧をしているようで違和感がある。
 前に北方謙三の 楊家将 を紹介しているが、「少年楊家将」はすでに北漢が滅んで、楊家は宋に仕えているところから始まる。なお、北方楊家将はかなり演義とはかけ離れている。わたしは本来の楊家将演義を読んでいないので、詳しくは判らない。そもそも楊家将演義は日本語訳が出ているのかな。

 楊業の一家が都ベンケイ(開封)に住んでいて、遼の将軍がそこでスパイ活動、疑問だらけの始まりだった。
 はじめ音声が広東語で字幕が普通話で、見にくかったが、第三枚目の始まりで音声を変えられることに気づいた。音声を普通話にしたら、かなり見やすくなった。

 こどもたちの恋の物語で、その合間に、潘仁美+耶律斜 対 楊家で話は進んでいく。問題は皇帝(二代太宗)だ。態度が曖昧。潘仁美に操られている。この時は、先代の息子八王(八賢王)がまだ生きていて、楊家の後ろ盾となっている。
 潘仁美は奸臣である。宰相でありながら、敵将と通じて楊家を滅ぼそうと企む。それどころか皇帝になるつもりでいる。
 太宗はかなり切れる人物のはず。ここでは暗君扱い。兄(初代太祖)を殺害して皇位を奪ったとされている。
 六郎と柴郡主が太祖の宝藏を見て、そのことを知ってしまったため、六郎を除く楊家全員が入獄することになる。六郎と柴郡主はそのことを八王に知らせ救出を頼む。
 そして判った理由。太祖は財宝を集め、その財宝で燕雲十六州を買おうとして、太宗と言い争いになり、事故で太宗は太祖を殺すことになったというもの。

柴郡主 太祖の娘。六郎の恋人。
関紅 若い娘だが腕のいい鍛冶屋。五郎と耶律斜に好かれる。
 前半はこの二人が出番が多い。
 ここまでで三枚14話。
 子供のときに行方不明になっていた四郎も登場するが、まだ四郎とは言っていない。
 第十五集で四郎の行方が語られる。過去の戦場で行方不明。楊業は不眠不休で7日も探したが見つからない。部下は元帥がいなくては軍が動かないと、復帰を依頼する。
 楊業はそれを思い出しては涙。妻の佘(シャまたはジャ、余ではない)賽花はそれをしかる。気丈だ。
posted by たくせん(謫仙) at 10:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする