2012年06月21日

西遊記6

繰り返しますが、ネタバレを気にしないメモです。

第五十六回
 夏になった。いつもの如く前方に山が見える。
 その山で追いはぎ団にであう。ふつうの人間なので、悟空が退治するのは造作もない。ふたり殺してしまう。
 しばらくして屋敷が見えたので、一夜の宿を頼む。なんとこの家の息子が追いはぎ団の一人であり、仲間を連れて帰ってきた。先ほどの三蔵一行であることがばれてしまった。襲う相談をし、腹ごしらえしているうちに、家の主人は三蔵たちを逃がす。賊たちは追いかけてくる。悟空がさきの家の息子はじめ多くの人を軽く殺してしまう。
 妖怪ならともかく、人を簡単に殺しては三蔵も怒り出す。悟空を追い出してしまう。

第五十七回
 水簾洞へ帰れば子分たちに笑われそうだし、頭を下げるのはイヤ。行くところのない悟空は観音のところへ行く。
 観音は言った。まもなく三蔵は災難に遭って悟空を呼びに来る。そのとき三蔵を言い聞かせると。
 三蔵はなんとニセの悟空に荷物を奪われる。
 沙悟浄が水簾洞まで三日かけていき、ニセ悟空と争いになる。そして観音にお願いに行く。そこには本物の悟空がいる。悟空と沙悟浄は一緒に水簾洞へ行くことになる。

第五十八回
 水簾洞外でふたりの悟空が戦いになる。沙悟浄は報告のため戻ることになった。
 ふたりの戦いの場は観音のところまで移動する。観音には本物と偽物の区別がつかない。
 天界に行って玉帝に判別してもらおうとするが、玉帝にも区別がつかない。三蔵の前に行くが、三蔵も区別できない。冥界に行くが閻魔大王にも区別できない。ところが地蔵菩薩のそばにいる諦聴(たいちょう)なる動物が、ニセ悟空が判るという。ただここで暴くと、悟空なみの力があるので、宝殿でめちゃくちゃに暴れる。そこで地蔵は釈迦如来に見分けてもらうように提案する。
 釈迦如来は、六耳獼猴と見抜く。捕まえると正体を現した。それを悟空が叩き殺してしまう。これによって六耳獼猴の子孫は途絶えた。
 観音は悟空と一緒に三蔵の前に行き、事情を話して悟空を許してもらう。

 この話の京劇を2年前に見た。参考 : 京劇「孫悟空VS孫悟空」

第五十九回
 秋になったのに暑い。火焔山であった。山が燃えているので通ることができない。火を消すには鉄扇仙に芭蕉扇で扇いでもらわなければならない。
 西南の翠雲山の芭蕉洞にいる。そこまで一千四百五十里ほど。悟空が行き樵に訊くと、いるのは鉄扇公主でまたの名を羅刹女と判る。牛魔王の妻で、紅孩児(40回〜42回)の母である。
 悟空は芭蕉扇を借りようとするが、羅刹女は紅孩児のことで怒っていて戦いになる。戦いは悟空の方が圧倒的に強いが、羅刹女の扇でひと扇ぎされて、八万四千里も南に飛ばされる。そこは霊吉菩薩のいるところ。定風丹をいただき、芭蕉洞に戻る。今度は飛ばされないが、門を閉じられてしまう。
 悟空は羽虫に化けて忍び込み、茶葉の裏に隠れて飲み込まれ、羅刹女の腹の中に入る。 そして芭蕉扇を借りることになる。
 一行四十里ほど進むと耐えられない暑さとなる。芭蕉扇で扇ぐとさらに暑くなり、引き返すことになる。土地神からこれはニセの芭蕉扇と教えてもらう。

第六十回
 本物の芭蕉扇を借りるには牛魔王に頼まないとならない。牛魔王は2年前から積雷山摩雲洞にいる。そこの玉面公主に婿入りしてした。
 もちろん紅孩児のことで戦いになる。勝負がつかないうちに、下から牛魔王に宴会の誘い。牛魔王は戦いをやめて宴会に行ってしまう。場所は深い淵の中、悟空は蟹に化けて、忍び込む。見つかって捕まるが、騙して逃げる。
 そして牛魔王に化けて、鉄扇公主のところへ行き、なんとか騙して本物の芭蕉扇を手に入れる。

第六十一回
 牛魔王はそれを知り、先回りして八戒に化けて悟空を迎えに出たフリをする。そして芭蕉扇を奪い返す。
 またもや悟空と牛魔王の戦いになる。そこへ八戒が助太刀に入る。玉面公主の眷属が助太刀にくる。悟空たちは逃げだす。
 悟空たちはさらに土地神などの援軍を連れて、摩雲洞を攻めに来る。牛魔王はたまらず鳥となって逃げだす。八戒と土地神たちは摩雲洞を全滅させてしまう。
 悟空は牛魔王を追いかけ変身合戦。牛魔王は芭蕉洞に逃げ込むことになった。そこへ皆で攻め込む。
 牛魔王は逃げ切れず、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子の前で正体を現し、牛になって鼻輪を通されてしまう。
 鉄扇公主は芭蕉扇を差し出し、夫婦の命乞いをする。
 悟空は芭蕉扇で火焔山を49回扇ぎ、火の元を断ち芭蕉扇を返す。

第六十二回
 火焔山をすぎると、一日で八百里も歩く。なんで急にこんなに速く歩けたのか。八十里の間違いかな。原作者の。
 祭賽国に着く。四方の国が朝貢する帝都であった。人々はきれいな身なりをしているのに多くの僧が鎖に繋がれている。
 3年前、妖怪に金光寺の宝を盗まれて光が消え、四方の国が朝貢しなくなった。僧が盗んだと言う者がいて、難を受けている。
 悟空は僧を解き放ち、三蔵が塔を掃除していると、天辺の第十三層に妖怪が2匹いた。宝を盗んだのは万聖竜王で、第六十回で牛魔王をもてなした深い淵に住んでいる。国王に報告し、歓待を受ける。万聖竜王を退治し宝物を取り戻すために出かけることになる。

第六十三回
 悟空と八戒が淵に行くと、万聖竜王は娘婿の九頭駙馬と酒盛り中。悟空と八戒は九頭駙馬と戦うことになる。悟空たちが優勢。九頭駙馬は九頭虫(鳥)の正体を現す。八戒が不用意に近づいて噛みつかれてしまう。そうして淵に引きずり込まれた。
 悟空は蟹に化けて洞窟に入り、八戒を助ける。
 八戒が洞窟内で暴れ、万聖竜王を外におびき出したところで、悟空の一撃で殺してしまう。
 次の攻撃の相談をしていると、二郎顕聖が通りかかる。そこで宴会を開くことになる。翌朝八戒が洞窟に入っていくと万聖竜王の葬礼の最中。八戒の一撃で竜王の子を殺してしまう。外での戦いになり、九頭駙馬は血を流しながらも逃げてしまう。九頭虫は生き残る。
 宝を取り戻し、元の位置に安置し、寺は伏龍寺と名を変える。

第六十四回
 行く手に茨がめちゃくちゃに生い茂った山があった。悟空が見るところ千里のほど。
 八戒が荊を掻き分けて、一日で百里ほど進むと空き地があった。石碑があり荊棘嶺で長さは八百里とある。
 夜になったが明るいので休まず進み、次の日の夕方となる。古い廟があった。老人が出てきてパンを差し出す。怪しいと思ったら、三蔵がさらわれてしまった。悟空たちがいくら探しても見つからない。
 三蔵をさらったのは、この山の松・柏・檜・竹・楓・杏の妖怪。一同は詩を披露しあって盛り上がっている。若い娘に化けた杏の妖怪は三蔵に迫る。それを断り争っている間に夜が明け、悟空たちが助けに来た。妖怪は消えてしまう。悟空が妖怪の正体を示し、八戒が松・柏・檜・竹・楓・杏を倒してしまう。

第六十五回
 冬が過ぎ春になる。行く手に高い山が現れた。今回はこの高い山ではなんにもなく、山を越えて平らなところになっら、高楼殿閣があった。悟空にはどこか怪しい。
 雷音寺にとこか似た寺の名は小雷音寺。門を入り皆捕まってしまう。悟空も金の「じょうばち」に挟まれて身動きできない。亢金龍が角を突っ込み、悟空は小さくなってその角の中に入り、亢金龍が角を抜き出しようやく逃れた。そして金の「じょうばち」を叩き壊してしまう。
 妖怪の名は黄眉老仏といった。悟空は援軍と一緒に戦いになるのだが、黄眉老仏が白いだん袋を取り出すと、悟空を初め援軍一同がその袋に吸い込まれてしまう。一人ひとり縛り上げられてしまった。
 夜中になると悟空は抜け出して、三蔵たちを助け出す。蝙蝠に化けて、三蔵の大事な荷物を取り返しに行くが、音を立ててしまい、黄眉老仏にばれてしまう。四五千の妖怪たちは三蔵たちを見つけ包囲し戦いになる。そこへ悟空が荷物を取り返し戻って来た。またもや悟空以外は袋に閉じこめられてしまう。
 天神や天兵などがごっそり袋に入れられたてしまったので、天帝に助けを求めても疑われてしまう(この理屈は理に合わないと思うが)ので、武当山の蕩魔天尊(北方神武)に助けを求めた。

第六十六回
 南贍部洲(なんせんぶしゅう)の武当山に行くことになったが、説明では中国の中央部あたり。天尊は動けないため、亀と蛇と五大龍神を加勢に付けてくれた。
 この往復に二日。
 再び戦いになるが、加勢は袋に捕らえられてしまう。悟空が途方に暮れていると、日値功曹(つねに三蔵を守っている)がクイ山の(泗州にある)国師王菩薩に頼めと助言。
 援軍を頼むが、これまた袋に閉じこめられてしまう。万策尽きた悟空のところに弥勒菩薩が現れた。
 黄眉老仏とは、弥勒のそばにいる黄眉童子で、袋は後天袋と判る。
 弥勒の策で、悟空はまた戦いを挑み瓜畑に逃げ込む。そして熟した瓜に化けた。黄眉老仏が食べようとしたところ腹の中に入って、腹の中で暴れる。
 ようやく、弥勒が黄眉童子を捕まえた。手下の妖怪は悟空が全滅させた。捕まっていた三蔵はじめ神兵などを助けることができた。

第六十七回
 一箇月後、駝羅荘というところに着く。そこで一夜の宿を頼む。そこの老人がいう。この先三十里に稀柿ドウ(きしどう)という道があり、山の名を七絶という。径は八百里。柿の木が多く、悪臭を放つのでとても通れない。
 話しているうちに妖怪退治を頼まれることになる。前に僧や道士に頼んだが、埒があかない。
 その妖怪は大蛇であった。今回は神の援軍を頼まず退治した。そして八戒が汚穢のような悪臭の道を開き清めて、一行は村人に感謝されながら山を越えた。
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2012年06月02日

西遊記5

第四十三回
 観音は善財童子を連れて帰り、悟空たちは西への旅を続ける。
 進むこと一個月あまりで川に至った。水は黒く、川幅は十里ほど。そこへ小さな舟が来る。この舟にまず三蔵と八戒が乗る。船頭が興した風で舟はひっくり返り、沈んでしまう。
 沙悟浄が水に潜ってみると四阿(あずまや)がある。門には衡陽峪黒水河神府とあり、化けものが坊主の肉を食う話をしている。
 沙悟浄は門をガンガン叩き、師匠と八戒を帰せと叫ぶ。
 いつものパターンだが、上から水の底に降りたのだから、何も門外に降りなくてもよいのに(^。^)。
 沙悟浄は化けものと戦うが埒があかない。引き揚げる。悟空と沙悟浄が話をしていると、黒水河の河神が現れて、妖怪に奪い取られた話をする。妖怪は西海竜王の親戚と判る。
 西海竜王のところへ行く。竜王の妹の九番目のせがれであった。妹の亭主つまり化けものの父は、第十回で唐の魏徴に斬られた竜王。
 西海竜王の軍が化けものを取り押さえる。
 黒水河の河神が水を止め、三蔵たちは河を歩いて渡った。

第四十四回
 またも春になった。城(まち)が近づくと、千万もの軍がときの声をあげているような声が聞こえる。
 悟空が見に行くと、全真教の道士が僧侶を奴隷のように働かせている。悟空は道士に化けて近づく。
 車遅国で王をはじめほとんどが全真教の教徒で、全真教なら托鉢は簡単だという。
 二十年前、旱になったとき、三人の仙人が救った。虎力大仙・鹿力大仙・羊力大仙でその道士の師匠である。僧侶は雨乞いで役に立たなかったので、こうして使っている。
 僧たちは言う。はじめは二千人もいたが今で五百人しかいない。自殺しようとしても神に助けられてしまう。間もなく悟空が来るのでそれまで辛抱せよ、と。
 悟空は僧たちを城外に逃がし、三蔵のところへ戻る。一行は城内の勅建智淵寺に入る。智淵寺の僧も飢え死に寸前になっていた。
 三清観では道士が星祭りをしていた。夜になると悟空たち三人は三清(元始天尊・霊宝道君・太上老君)に化けて、お供え物を食い尽くしてしまう。すぐに帰らずおしゃべりをしていて、見つかってしまう。

 前にも書いたが、全真教は唐代にはなかった。

第四十五回
 悟空たちはまた三清に化けると、三人の仙人などが探したが見つからない。祷りはじめたので、聖水を与えると称して、器に小便をしてそれを飲ませる。騒動になるが智淵寺に逃げてしまう。
 国王の前で道士と悟空たちが言い争いになる。近頃雨がないので、雨乞いの競争をすることになる。
 竜王などに知り合いの多い悟空は、そちらに手をまわして、雨乞いに勝つ。

第四十六回
 道士は判定に屁理屈を付けて自分の勝ちだと言い、さらに座禅勝負を言いだす。もちろん三蔵が勝つ。国王はふぬけでまだ道士の言葉に意志がふらふら。
 またも道士の言葉で、さらに透視比べをすることになる。
 さらに術比べで、三人の道士は絶命することになる。

第四十七回
 王が悲しんでいるで、悟空は三道士の正体を教える。虎力大仙は虎、鹿力大仙は鹿、羊力大仙は羚羊。これからは僧侶も大事にするように諭して出発した。

 夏が過ぎ秋になる。八月に入ったところ。河に道を阻まれた。石碑があり川幅は八百里を超える通天河であることが判る。近くに村がある。
 ここでは毎年男女の子供を妖怪霊感大王に捧げることになっていた。悟空と八戒が子供に化けて身代わりになる。

第四十八回
 悟空と八戒は妖怪を退ける。村の人は喜ぶが、このままでは来年も繰り返されることになろう。
 急に寒くなってきた。妖怪は雪を降らせ河を凍らせて、上を人が通るように見せかけ、三蔵たちが氷の上を通るように細工する。
 三蔵たちは出発する。村人は川向こうは西梁女人国という。あとで判るが川向こうではない。
 妖怪は途中で氷を割り三蔵を捕まえてしまう。悟空は飛び上がって逃れた。八戒と沙悟浄は沈んだもののなんとか泳いで逃げてきた。
 悟空たちは一度村に戻り、妖怪を退治して三蔵を救うことにする。

第四十九回
 水の中を百里も行くと、楼閣があり「うみがめの第(やしき)」とある。門の外も水がない。
 いつもの如く、悟空が門から入って様子を探る。三蔵は石の箱に閉じこめられていた。
 八戒が門を叩き、妖怪をおびき出すことになった。これは失敗し妖怪は逃げてしまった。門を閉ざし出てこない。
 また繰り返すが、水中の屋敷なら何も門の外に降りて外から呼ばなくても…、門の中にに降りれば済むこと。
 またもや観音に助けてもらう。妖怪は蓮花池の金魚だった。このときの観音の姿が村人に写され、「魚籃(ぎょらん)観音」と伝わる。
 そこに本来の水神である「うみがめ」が来て、一行を渡すことになる。

第五十回
 厳冬の季節となった。行く手に高い山がある。寒さをこらえて山道を行くと、楼閣が見えた。三蔵はそこに行こうという。しかも腹ぺこ。
 悟空は楼閣は偽物と思い、丸く結界をつくりそこから出ないように言って、斎をもらいに出かける。
 ところが八戒がデタラメを言い、三蔵たちは楼閣に行ってしまう。無人の楼閣にチョッキがあったので、それを着ると捕縛されてしまう。
 悟空が帰ってくると一行がいない。あたりを見渡すと、あったはずの楼閣が見当たらない。馬蹄のあとをたどることになる。途中で老人がいて聞くことができた。
 ここは金トウ(山+兜)山で金トウ洞があり独角兕(どっかくじ)大王が住んでいる。
 老人と童僕はこの山の山神と土地神だった。
 悟空と独角兕の戦いになるが、独角兕一党はかなり強く、まっ白い輪を持っていて、それで悟空は如意棒を取られて逃げだすことになる。

第五十一回
 悟空は、独角兕は天界から下った者と思い、玉帝のところに行って調べてもらう。ところが下った者はいない。
 また、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子のふたり、それに雷公ふたりに助けてもらい、独角兕に挑むが、哪吒の武器が全部取られてしまう。
 またもや天界に行き、火徳星君の助けをもとめ、火の力で攻めようとするが、火徳星君一党の武器は全て取られてしまう。また天界に行き、水徳星君の水の力と思うが、水は洞内には入らず、流れ出てしまう。また悟空が、にこ毛を分身にするが、これも全部捕らえられてしまう。
 仕方なく、悟空は蝿に化けて洞内に入り、如意棒を取り戻す。

第五十二回
 悟空に如意棒を取り戻されたと知り、独角兕は悟空を追いかけて山の上に来る。悟空と独角兕の戦いになるが勝負はつかず夜になった。独角兕は洞窟に引きあげる。悟空はコオロギに化けて、洞内に忍び込む。
 独角兕は寝るときも、あのまっ白い輪を腕に嵌めている。
 悟空のにこ毛が見つかり小猿にして洞内に火をつけさせ、また取られた武器を小猿に持たせ外へ出る。大勢の独角兕の子分たちが焼け死んでいた。
 翌朝、悟空やその助力者たち一同と独角兕の戦いになるが、またもや一同の武器を取られて元の木阿弥となる。
 悟空は、天界では無理と思い、西の如来に独角兕の正体を尋ねると、教えてくれず代わりに十八羅漢をよこす。それでも独角兕には歯が立たない。如来の言付けに「その場合は太上老君を尋ねよ」という。
 独角兕は太上老君の牛であった。白い輪は金剛琢である。
 太上老君が団扇で一扇ぎすると妖怪(独角兕)は青牛になった。太上老君は金剛琢を鼻輪にし、太上老君は牛の背に乗り、帰って行く。
 洞窟から武器を取り戻し、助力者たちも帰って行く。

第五十三回
 早春の候となる。
 第四十八回で、河の向こうは西梁女人国と言ったが、それから半年近く旅をしたことになる。
 きれいな小川に至る。小川と言うが相当広い。女船頭の舟で渡るのだが、のどが渇いていたので、三蔵と八戒は川の水を飲んでしまう。すぐに腹が痛くなる。
 なんと懐妊してしまった。川の名前は子母河という。しかももうじき赤ん坊が生まれるという。
 ここは西梁女人国。南の解陽山破児洞の落胎泉の水を飲めば、おろすことができるという。そこまで三千里。ちかごろ、如意真仙に占領されている。そんな遠くの事情をよく知っていること。村人が必要になったとき取りに行けたのか(^_^)。
 もちろん悟空はひとっ飛びで行ける。如意真仙は牛魔王の弟で紅孩児(第四十回に出た)の叔父になる。紅孩児のことで怒っていて戦いになる。悟空は一度引き返し、沙悟浄を伴って来て再度戦う。戦っているうちに沙悟浄が水を汲む。

第五十四回
 それから四五十里で西梁女人国の国境に至る。そして城に入る。してみると前回は西梁女人国ではなかったのか。男がいないことは同じなので、西梁女人国の支配する周辺の村なのだろう。
 城では男が来たと大騒ぎ。女王は三蔵を婿にし王位を譲る計画を立てる。悟空たちだけを通し、取経の旅を続けさせる予定。
 悟空も手荒なことをせず、三蔵を婿に仕立てて、計略で通り抜けようとする。通り抜けようとしたとき、三蔵は女妖怪に掠われてしまう。

第五十五回
 悟空たちは三蔵を探していると、毒敵山琵琶洞を見つける。女怪の目的は三蔵を情人とすること。口説いても承知しないので、ぐるぐる巻きに縛りあげ、廊下に引きずりだした。
 悟空たちは女怪と戦うも埒があかない。そこへ魚籃観音がきて、女怪は蠍の化けものと教える。また天界東天門の昴日星官(ぼうじつせいかん)に助力を願えと。
 この件は解決し西へ旅を続ける。
posted by たくせん(謫仙) at 07:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月17日

西遊記4

saiyuki4.jpg

 本は雲外の峰で紹介し、こちらは内容のメモでネタバレを全く気にせずに書いています。

第三十二回
 春になる。険しい山にさしかかった。樵(実は日値功曹、陰で三蔵を守っているうちの一人)がいて、危険だと忠告する。
 山は六百里、平頂山という。蓮花洞(れんかどう)に2匹の魔王が住んでいる。唐僧を食ってしまおうと待ち構えているという。
 八戒を下見に出すが、さぼって嘘の報告をする。もちろん悟空にはばれている。もう一度下見に出す。
 2匹の魔王とは金角大王と銀角大王の兄弟。弟の銀角が山の見回りに出てくる。
 八戒は銀角の一行とばったり出会って、生け捕りにされてしまう。

第三十三回
 三蔵たちは、八戒が戻らないのは、何もないからではと、進み始める。
 銀角は唐僧が近くにいるはずと、もう一度見回りに出て、一行を見つける。洞窟の四五百の兵力では悟空の力には対抗できないとみて、騙すことを考える。この銀角は慎重。そこで、近くの道観の道士が怪我をしたふりをしている。
 三蔵は助けようとするが、道士を背負った悟空は妖怪だと見抜いている。悟空はわざと遅れる。
 三蔵たちが見えなくなってから、銀角は須弥山を悟空の頭に落とす。左の肩で受ける。今度は峨眉山を落とすと、右の肩で受ける。そして素早く走っている。さらに泰山を落とすと、さすがの悟空も動けなくなってしまう。

 最初に書いたように、 須弥山と極楽 に書いた世界図では、須弥山(56万キロの立方体)こそ超巨大で、それに比べて峨眉山や泰山は微小なもの。当時の中国精神世界における比重を表しているか。それが平頂山に収まるかという問題はおいといて。

 ともかく一行は捕まってしまった。
 金角は悟空の力が心配で、宝物を手下に持たせて捕まえようとする。赤銅の紅葫蘆(ひさご=瓢箪)と琥珀の浄瓶(じょうびょう)だ。
 口を下に向けて相手を呼んで、返事をすればその中に吸い込まれてしまう。口に「太上老君 急急如律令 奉勅」のお札を貼れば、中に入った者は溶けてしまう。
 悟空はここの山神と土地神に助け出される。宝物の威力を知り、悟空もにせの宝物を作り、金角の手下に天を封じ込めると言い出す。できたら宝物を交換することになる。悟空は玉帝に天を隠してもらう。まんまとふたつの宝物を手に入れた。

第三十四回
 金角の手下2匹、悟空から手に入れた葫蘆(ひさご=瓢箪)を試してみてにせ物であることに気づいた。殺されるかもしれないが、銀角に謝ることにして、洞窟へ帰っていく。悟空は蝿になって妖怪のあとをつけていく。
 金角と銀角は怒ったものの、手下を許してやり、残りの三つの宝で悟空を捕まえようとする。三つの宝とは七星剣と芭蕉扇と幌金縄(こうきんじょう)で、幌金縄は圧龍山圧龍洞にいる母親の所にある。唐僧の肉を食べに来てもらい、ついでに幌金縄も持ってきてもらうことにする。
 2匹の使いについていった悟空は、圧龍洞が近づくと、2匹を殺して、妖怪に化けて妖婆の所へ行く。
 妖婆はかごに乗って出かけるが、途中で悟空が退治してしまう。正体は九尾の狐だった。悟空は幌金縄も手に入れる。妖婆に化けて蓮花洞に乗り込む。
 妖婆が殺されたと連絡があり、悟空が化けていることがばれてしまう。戦いになる。金角は全てを返して手を引こうと提案するが、銀角は戦いを継続する。
 悟空は幌金縄を投げるが、呪文を知らないので効果なく、逆に幌金縄に捕まってしまう。見張りのいないときに逃げだし、別名で乗り込む。だが偽の名を呼ばれたとき答えると葫蘆に吸い込まれてしまう。偽の名でも答えさえすれば吸い込まれるのだ。
 本来なら溶けてしまうところだが、さすが悟空は溶けない。
 悟空の声で半分溶けたと思った銀角が、蓋のお札を剥がしたすきに、悟空はにこ毛を化けさせた偽物を残して出てしまう。酒盛りをしている金角銀角から葫蘆を取り返す。

第三十五回
 悟空はまたもや偽の名前(行者孫)で門前に来る。そして銀角と葫蘆(ひさご)を見せ合う。銀角が持っているのは悟空が作った偽物。お互い名前を呼び合う。悟空が返事をしても何ともない。銀角は「おう」と返事をすると、悟空の葫蘆に吸い込まれてしまう。間もなく溶けてしまった。
 悟空と金角の戦いになる。悟空はにこ毛ひとつかみの身外身の法で悟空の分身を作り、金角の子分どもを退散させる。
 1匹残った金角は、背中から芭蕉扇を取り出し、扇ぐと地上から炎がたち、天地を焦がす勢いとなった。
 悟空は1匹の分身を残して、にこ毛を回収し、蓮花洞へ行く。琥珀の浄瓶(じょうびょう)を見つけ外へ出ると、金角に追われ、觔斗雲で逃げることになる。三蔵たちの救出ができないままであった。
 金角は、弟銀角が死に子分どもも死に絶え、嘆き悲しんでいる。その後眠り込んでしまったスキに、悟空が芭蕉扇を奪ってしまう。
 再び悟空と金角の戦いになる。決着がつかず、夕方になると、金角は圧龍洞(母親の妖婆がいたところ)へ逃げだす。
 ようやく、三蔵たちを助け出すことができた。
 金角には叔父の狐阿七大王なる助っ人が現れ、悟空たちを襲う。戦いになるが、八戒がまぐわで狐阿七大王を倒す。狐の化けものであった。
 金角は逃げだす。悟空が琥珀の浄瓶を持って追いかけ金角大王と呼ぶと、「おお!」と答えた。当然浄瓶に吸い込まれる。
 山は清められ妖怪はいなくなった。三蔵一行はまた西へ旅を続ける。途中で「宝物を返せ」という盲人がいる。よく見ると太上李老君である。宝は老君のもの、金角銀角も老君の小者であった。悟空は監督不行届きだという。
 なんと南海観音が、三蔵たちの意志を確かめるために仕組んだことであった。

 おいおい、四年ほど旅をしてここまで来ている三蔵たちをまだ信用できないのかよ。おまえ本当に観音なのか。

第三十六回
 もう長安を出て四五年たっていた。
 実際にはインドまで3年ほどで着いている。通過した国が128国、3万キロという。

 またもや前方に山が見える。勅賜宝林寺という大きな寺があったので宿を頼むことにする。三蔵が直接住職に頼んでも断られてしまう。悟空が脅かして泊めてもらうことになる。僧の数は四五百人もいる。
 月のきれいな夜だった。三蔵たちはしんみり話をしていた。
 今回は何も起こらない。

第三十七回
 真夜中、三蔵が寝ようとしたころ、戸外に来て語る幽鬼がいる。
 ここから西へ四十里、烏鶏国の建国の王であった。5年前に旱となり、雨乞いをして3年たったが、井戸も川も干上がって、国は危急存亡の瀬戸際となった。そこへ鐘南山から全真派の道士がやってきて、風を呼び雨を降らせ石を金に変えた。王は弟として遇した。2年後、その道士に井戸に落とされ、その道士は朕に化けて3年たつ。
 つまり、その妖怪を三蔵の弟子に退治してもらいたい、というもの。
 年数が合わない。それはともかく。金庸迷なら判るが、王重陽が全真派を興したのは南宋の時代。唐の世にはなかった。(鐘南山は終南山と同じ発音)
 王の幽鬼は、明日太子が狩りに出るので、そのときこの次第を伝えてもらいたいという。証拠の品として、白玉の珪を出した。
 悟空はウサギに化けて、太子を宝林寺に導く。太子はことの次第を聞くと、兵は宝林寺に残し、単身王宮に乗り込み母の所に行く。

第三十八回
 太子は、この3年間、母に会わせて貰えなかったので、こっそり裏口から入る。
 母にことの次第を話して、宝林寺に戻った。
 悟空と八戒はふたりで王宮に乗り込む。空を飛んで来たのに、わざわざ門外に降りて、八戒は「門が閉まっている。どうして入ろうか」なんて言っている。いつものパターン。もちろん城壁を飛び越えて入る。
 井戸に八戒を入れて、王の遺体を引き揚げる。全然傷んでいない。

第三十九回
 王を生き返らせるため、太上老君の所に行く。九転還魂丹を一粒もらってきた。
 金丹(九転還魂丹)を王の口から流し込む。悟空が息を吹き込むと生き返った。
 一行は王を連れて王宮にのりこみ、にせ王を暴き、王を王座につける。妖魔は逃げだすが悟空が追いかける。妖魔は王宮に戻ってきて三蔵に化ける。これが見分けがつかない。
 三蔵が「緊箍児呪」をとなえると、悟空は金箍(金のたが)が締まって頭が痛くなる。それで見分けられた。
 再び逃げだしたのを追いかけると文殊菩薩が現れた。化けものは文殊菩薩の獅子王だった。

第四十回
 初冬のころ、烏鶏国を出て半月、高い山が現れた。山は険しく、窪みから赤い雲がだち登り火となる。そして裸の小さい子供が木に吊されて「助けてえ!」といっている。妖怪だ。
 悟空は縮地の法で三蔵たちを先に行かせたが、またもや後ろから「助けてえ!」の声。悟空は山をひとまたぎできなかったことを悔やむ。妖怪には空から見つかってしまう。
 また裸の小さい子供が木に吊されている。近くの村の子だという子供を助けると、馬はイヤだ、八戒はイヤだ、沙悟浄はイヤだ、で悟空が背負うことになる。もちろん悟空はひと目で妖怪と判っている。
 子供が急に重くなる。悟空が子供を石に叩きつけると、寸前に肉体を残して逃げてしまう。そして妖怪は大風をおこし三蔵を掠ってしまう。
 土地神が集まってきた。山の名を六百里鑽頭号山という。
 妖怪は山のなかほどの枯松カン(さんずい+閨j(こしょうかん)という谷のほとり火雲洞に住み、名を紅孩児といい、号は聖嬰大王という。
 牛魔王と羅殺女(らせつにょ)の子であった。牛魔王は第三回で悟空の兄弟分になっている。
 街道を百里ほどで妖怪の洞窟に至る。沙悟浄に馬と荷物の番をさせ、悟空と八戒で洞窟に向かう。

第四十一回
 悟空と紅孩児は戦うが悟空が優勢で余裕を持っている。それを見ていた八戒は、悟空が手柄を独り占めしてしまうと手を出したため、紅孩児は逃げてしまう。紅孩児は洞窟の前で車に乗って火を噴く。悟空と八戒は火から逃げだす。
 火の対策で、悟空は東海竜王の助力を頼む。四海の竜王が集まり悟空に助力して雨を降らせるが、紅孩児の三昧の真火は雨では弱められない。悟空は散々な目に遭う。
 悟空は竜王たちを帰らせ、南海観音に助力を頼むため、八戒を使いに出す。
 紅孩児はそれを知り、観音の姿に変わって、途中で待っている。そして八戒を洞窟に連れて行き、捕まえでしまう。
 悟空は怪しいと気づき、洞窟のの前で挑戦し、逃げるふりをして風呂敷に化ける。紅孩児の手下が拾ったため、悟空は洞窟に入ることができた。
 紅孩児は老大王を招待するため使者をだす。

第四十二回
 老大王とは牛魔王のことと知っている悟空は先回りして、牛魔王の化けて先で待っている。そして牛魔王として洞窟に入る。
 紅孩児は牛魔王に化けた悟空の話がおかしいと気づき、自分の誕生日を問う。悟空が知らないのでばれてしまう。悟空は金光と化して逃げたした。そして南海観音に助けを求める。
 観音は浄瓶を海に投げると、亀が浄瓶を背負って現れた。浄瓶はこの世の全ての水を飲み悟空にも持ち上げられない。
 この世の全ての水を飲んだのに、どうして亀は海から出てきたのだろう(^。^))。
 観音は李天王から36口(ふり)の天罡刀(てんごうとう)を借りた。
 浄瓶の水は谷川に流す。辺りの景色は普陀落山のようになった。
 観音は天罡刀を蓮台にした。悟空を囮にして、紅孩児が蓮台に座るようにする。蓮台が刀に戻る。刀が身体に突き刺さり、紅孩児を捕らえる。
 観音に帰依させ、善財童子とする。頭には悟空と同じような金環を頭に嵌めてしまう。
 悟空の場合は緊箍(きんこ)で「緊箍児呪」でしまる。善財童子の場合は金箍(きんこ)で「金箍児呪」でしまる。善財童子は刀から逃れると、反抗しようとしたが、「金箍児呪」で頭が痛くなる。
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2012年05月05日

西遊記3

第十八回
 夕方なのに、三蔵は袈裟が戻ったので出発しようとする。このあたりの三蔵はまるで子供。もちろん次の日の朝出発する。
 烏斯藏(うしぞう)国の高老荘に至る。高太公家に化けものが婿入りしていた。化けものだと判って、退治しようとするが、相手が強い。
 それを知った悟空たちは助けようとする。豚に似た化けものは大食らい以外はけっこう真面目。
 悟空と化けものとの戦いになり、化けものは逃げだすことに。

第十九回
 化けものは本拠地の雲桟洞に入り門を閉ざしてしまう。悟空は一度帰ることになる。
 高太公に「……あの化けものの言うことには、たしかに胃袋がでかくて、食うには食った。いいことだって、たくさんしてやった。ここ何年のもうけだって、みんなあいつのおかげだ、………」家を守って、娘には危害を加えず…で、人聞きが良くないが、悪い奴ではない。
 また戦うことになるが、悟空が三蔵のお供をしていることを知ると、化けものは三蔵に会いたいと言いだす。これが猪悟能だった。三蔵のお供をすることになり八戒の名をもらう。
 ひと月ほどして、烏斯藏国を出ると浮屠山があり、そこには烏巣禅師が修行していた。
 そこでは摩訶般若波羅蜜多心経を授かる。って、この経は後に玄奘が取経して訳したつまり玄奘訳の経。(^_^)。

第二十回
 旅を続けて蓮の花の咲く季節になった。民家に世話になったとき言われた。
 三十里先に、八百里黄風嶺という山があって化けものがごっそりいる。
 大風の中に虎の化けものが登場。悟空と八戒が追いかけたが取り逃がし、逆に三蔵が掠われてしまう。
 山中を探して黄風嶺黄風洞を見つける。主の黄風怪の食べ物に献上されていた。出てきた虎の化けものは簡単に退治してしまう。

第二十一回
 悟空は黄風洞に行き黄風怪と対決するが、黄色い風に負けてしまう。しかも目を痛めてしまう。
 当分三蔵の命は無事とみた悟空たちは、近くの民家に宿を頼む。そこで目薬をさして貰う。朝になると民家は消え失せてしまう。
 悟空は偵察に出かけると、風を平定できるのは霊吉菩薩だけだと判る。(霊吉菩薩という菩薩はいないはず)太白金星に教わり、霊吉菩薩を訪ね、黄風怪を退治してもらう。
 黄風怪は貂の化けものだった。

第二十二回
 夏が過ぎ秋になったころ、広い川の畔に出た。川幅は八百里(450キロ)当然ここにも妖怪が住んでいる。これもまた強敵。観音菩薩にわけを話すと、これが沙悟浄であると判明。従者にさせ、沙悟浄の持っていた9個のされこうべを舟にして、川を渡ることができた。

第二十三回
 秋が深くなったころ富農の家を見つけ一夜の宿を頼む。そこには女主人と三人の娘がいた。西牛貨洲(さいごけしゅう)の土地だという。いつの間に海を越えて別の大陸に行けたのか。
 一行を婿にしたいと言うのだが、八戒以外は相手にしない。
 翌日目が覚めると松柏の林の中。黎山老姆・南海菩薩・普賢・文殊が化けていたのだった。八戒には戒めの文が。このパターンが多い。林の中から八戒の悲鳴がする。

第二十四回
 八戒は悟空にからかわれながら反省し助けて貰い、三蔵のお供をして西天まで行くことを誓う。
 行く手に素晴らしい山が見えた。三蔵は雷音寺が近いのではないかと思う。だが、まだ十分の一しか歩いていない。
 この山は万寿山で、五荘観という道観(道教の寺院)があった。ここには不思議な植物があった。三千年に1回花が咲き、三千年に1回実がなり、三千年たって熟す。つまり、九千年に1回30個だけ実がなる。実の形は嬰児によく似ていて、人参果という。
 そのにおいを嗅いだだけで、三百六十歳まで生きられ、一個を食べると四万七千年も生きられる。
 主は鎮元大仙で48人の弟子がいた。鎮元大仙は大天尊に招待されて、弟子たちには、三蔵たちに人参果を2個与えて接待するように言いつけて、出かけていた。
 一行が中に入ると、もてなしてくれて、特に三蔵には人参果を2個出した。三蔵は形を見て拒否。傷んでしまうのでふたりの童子が食べてしまう。
 これを知った悟空は人参果を採りに行く。実をたたき落とすと、土地の中に消えてしまう。土地神を呼び出し事情を訊き、この実を3個採ってきて3人でたべる。
 鎮元大仙の弟子たちは三蔵に訴える。

 いま中国に人参果という果物がある。形は柿のようなピーマンのような。「岡崎由美先生と行く雲南旅行」のおりに食べたことがあるが、美味しいものではない。栄養価は高いらしい。

第二十五回
 遅ればせながら名前について、わたしはなじみの名を使用している。
玄奘三蔵は三蔵
孫悟空(行者)は悟空
猪悟能(八戒)は八戒
沙悟浄(和尚)は沙悟浄
 統一していない。

 鎮元大仙の弟子たちの言い草に怒った悟空は、人参果の樹を倒してしまう。
 鎮元大仙の弟子たちは三蔵たちを言いくるめ、閉じこめてしまう。
 いつものことだが、悟空を閉じこめても、出入り口の錠など建物ごと如意棒の一振りで壊せるはず。なぜかできない(^_^)。
 今回は簡単に鍵を作り錠を開けてしまう。そして一行は逃げだす。しかし、鎮元大仙が戻るといとも簡単に、「袖のなかの乾坤」で一行を袖の中に閉じこめてしまう。
 罰として悟空に鞭打ち三十回。
 三蔵にも三十回と言い出したので代わりに悟空が受ける。
 夜になると縄をすり抜け、逃げだす。そのとき柳の樹を四本代わりに置いてくる。
 次の日、大仙は三蔵を鞭打つが、それが柳の樹であることが判り、悟空の術を褒める。そして追いかけて、またもや一行を袖に閉じこめてしまう。
 今度は煮え立った油の中に入れようとする。悟空は石を身代わりにして、鍋を壊してしまう。 
 大仙は新しい鍋に悟空を後回しにして三蔵を入れようとする。またも悟空が身代わりを申し出る。

第二十六回
 悟空は「人参果の樹を生き返らせる。大仙は三蔵を放す」という約束をして、樹を生き返らせる薬を求めてあちこちに行く。蓬莱山・方丈の仙山・瀛洲(えいしゅう)の海島・東洋大海の落伽山(らくがせん)の普陀岩、そこで観音に会う。いつもの南海観音なら南海にいるはず。
 観音と共に万寿山まで戻り、観音の浄瓶(じょうびょう)の甘露水で人参果の樹は元通りになる。ここで観音は「三蔵はわたしの弟子」と言うので、南海観音ということになる。
 大仙は人参果10個で一同をもてなす。

第二十七回
 一行は万寿山を出るとすぐに高い山になる。
 山の中で三蔵はお斎(とき)を食べたいと言い出す。悟空は探しに遠くまで行く。その間に、この地の化けものが若い女に化けて「お坊さんにお斎供えたい」近づく。
 八戒も和尚(沙悟浄)も化けものだと判らない。悟空が戻ると、一目で化けものと判るので打ち殺そうとする。化けものは偽の死体を置いて逃げだす。判らない三蔵は悟空を叱る。
 化けものは八十歳ほどの老婆に化けて近づくが、悟空に見破られ、娘に化けたときと同じようになる。さらに老人に化けて近づく。同じようになる。
 三度とも見破れない三蔵は、悟空を破門にする。

第二十八回
 悟空は五百年ぶりに花果山に戻ることになる。荒れ果てた所でサルたちは小さくなって過ごしていた。四万七千ものサルが千ほどに減っていた。猟師や鷹などの敵が多かったのである。それでもサルたちは一目で自分たちの王であることが判ったのは、五百年も生きていたか(生死簿から削られたので不思議ではない)。
 悟空はサルたちに砕石を集めさせた。そして突風で砕石を吹き飛ばし千余の猟師を全滅させた。

 一方、三蔵たちはいつもの如く山にかかる。人家もないところで三蔵はお斎を要求。悟空がいないので八戒が探しに行くことになるが、どこまで行っても人家はない。途中で寝てしまう。いつまでたっても八戒は帰らないので、沙悟浄が探しに行く。その間に三蔵が少し歩いて、宝塔を見つけそこに行く。
 八戒と沙悟浄が戻ってくると三蔵がいない。探すと、金色に光っている宝塔を見つける。
 門前まで行くと碗子山波月洞とある。妖怪の巣窟に違いない。三蔵が捕らえられていることが判り、主の黄袍怪と戦いになる。

第二十九回
 この黄袍怪は強い。八戒と沙悟浄では歯が立たない。
 三蔵は捕らえられているが、そこに黄袍怪の妻が現れた。西へ三百里の宝象国の三番目の姫で、百花羞という。十三年前に掠われたのだった。百花羞は三蔵に文を託し、黄袍怪を騙して逃がす。
 宝象国ではその文を見て百花羞の消息を知り、三蔵たちに百花羞の救出を願う。八戒と沙悟浄が行くことになるが、敵うはずがなく、八戒はさっさと逃げだす。沙悟浄は捕まってしまう。

第三十回
 黄袍怪は百花羞が手紙を書いたと察し、百花羞を殺そうとする。それを察した沙悟浄が手紙なぞないと言いくるめてしまう。
 黄袍怪は納得し、宝象国に婿として挨拶に行くことになる。
 そこで三蔵を虎にしてしまう。驚いて退治使用とするが、三蔵は大勢の諸神が守っているので、傷を負うことはなくが、生け捕りにはされてしまう。
 黄袍怪は酔ったあげく正体を現してしまい、女官を一人食ってしまう。
 白馬は、龍の姿にもどり、黄袍怪と戦うことになる。しかし負傷して白馬に戻る。そこへ八戒が戻ってくる。八戒を説得し、悟空を迎えに行かせる。八戒としてはさんざん悟空の足を引っ張ったので、行きにくいが仕方ない。
 八戒が悟空の説得に失敗し、一人で花果山を降りていく。歩きながら悟空を罵っているのを小ザルが聞いて、悟空に伝える。
 悟空は怒って八戒を引っ捕らえる。

 八戒は何で歩いて山を下りたのだろうか、来たときのようにさっさと空を飛んで帰ればよさそうなもの。
 白馬も、いつもは手綱を引かれ、手綱を縛られたり、草のあるところに連れて行かれ、草を食んだりしている。龍になって戦うような能力が残っていたなら、手綱を引かれなくてもまともに歩けるし、草だって自分で探せそうなもの。
 こうしていつも能力とやっていることが一致しない。三蔵からして、強い意志どころか、子供の使い程度になってしまう。
 まあ西に行ったら、あっちこっち妖怪だらけというのも不思議なんだが、妖怪だらけなのに一般の人は交流ができるのがまた不思議(^。^)。

第三十一回
 八戒は事情を話し、悟空連れ戻しに成功する。
 悟空たちが波月洞に行くと黄袍怪は留守だった。黄袍怪の二人の息子を掠い、公主(百花羞)に沙悟浄を釈放させる。
 八戒と沙悟浄は息子を連れて、黄袍怪をおびき出しに行く。宝象国では息子を投げて肉団子にしてしまい、黄袍怪をおびき出す。
 悟空は公主に化けて黄袍怪を待ち、戦うことになる。黄袍怪が消えてしまう。悟空は天界に行って事情を話すと、調べて奎木狼であることが判った。星官が黄袍怪(奎木狼)を捕らえてしまう。
 悟空たちは公主(百花羞)を宝象国に戻し、三蔵を虎の姿から人の姿に戻した。また西への旅をはじめる。
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2012年04月22日

西遊記2


第九回
 唐の都長安である。
 樵と漁師が登場し互いに自慢をネタにした詞を披露し合っている。なかなかに学のある賢者だ。李白の詞なるものが伝わっているので、盛唐にもすでに詞はあったはず。ただ太宗の御代にあっただろうか。
 疑問というより、わたしが知らないので知っている方教えて下さい、という意味。詞牌は蝶恋花・鷓鴣天・天仙子・西江月・望江仙である。
 宋詞については、たくせんの中国世界李清照 −詞后の哀しみ− 参照

 漁師が占い名人の話をし、それが伝わって川の竜王が怒り、書生のふりをして翌日の雨を占わせる。帰ると玉帝からその占いの通りの降雨命令が届く。これを故意に時刻をずらしてしまう。
 占い師を責めるが、逆に玉帝の命令に背いた自分の身が危ない。当時の宰相魏徴に首を切られそう。太宗の夢に出て、命乞いをする。それを承知した太宗は翌日魏徴を召しだし、碁を打つ。

第十回
 太宗と魏徴は碁を打つ。この描写におかしな所はない。ただし間違っているわけではないが挿絵が不自然。イメージとして、太宗が碁盤の北側に、魏徴が東側にいる。西と南が空いている。
 さて魏徴は正午になると突然居眠りをはじめた。起きると外で大騒ぎ、竜の首が落ちてきた。それを見た魏徴は「たったいま夢で斬った」と話す。
 それが遠因で、間もなく太宗は病に伏し亡くなる。そのとき魏徴の手紙を持って冥界にいき、魏徴の友人の豊都の判官にあう。そこで台帳を見ると太宗の死は貞観一十三年となっていた。それを三十三に訂正して(史実は二十三)、太宗をこの世に戻すことにする。

 豊都は死の都、長江の中流域の豊都の道観が混同され、観光地となっている。

第十一回
 太宗は生き返り、冥界での約束によって、善政を施し大赦を行う。また太宗が冥界で借りたお金を現世で返そうとしたら、お金を受け取らない。そのお金で相国寺を建立した。さらに化生寺で施餓鬼法要を行うことになり(これも冥界での約束)、名僧たちを集め、そのその中から玄奘を檀主に選んだ。
(史実では玄奘はその十年前に密出国していて、長安にはいない)
 玄奘の父は海州の出の陳状元。わたしは海州の出の陳状元というと、海寧の陳家(陳家洛の生家)を思ってしまう。本物の玄奘は姓は陳だが海寧とは無関係。
 第十四回で、海州広農郡聚賢(じゅけん)荘の出身という。場所は不明、海州と広農郡では位置が異なる。

第十二回
 第八回で東に向かっていた観音は、すでに到着していた。氷蚕の絹の袈裟と杖を玄奘に贈る。
 玄奘には「それは小乗の教えのみだぞ。大乗の教えを説けないか」
 玄奘は大乗の教えを知らないことを言う。
 観音は、小乗の教えでは人を救えない、大乗経典を大雷音寺まで取りに来なさい、と教える。
 会は中止になり、大乗経典を取って来てから行うことになった。
 太宗は取経の希望者をつのると、玄奘が名乗り出て行くことになる。太宗の義弟とし、旅行手形を発給した。貞観十三年。
 本物の玄奘が取経の旅に出たのは貞観三年で、しかも許されず、密出国して出かけた。西遊記とは10年のずれがある。帰ってきたのは貞観十九年。

 なお、中国に仏教が伝来したのは1世紀頃で大乗仏教だったはず。遅くとも南北朝時代には、『華厳経』、『法華経』、『涅槃経』などの代表的な大乗仏典が次々と伝来ししている。玄奘が大乗を知らないことはありえない。さらに大乗のない時代に小乗という言葉はない。自らは上座部仏教という。それを大乗仏教が小乗と蔑称した。
 わたし(謫仙)の青年時代は「大乗は仏教と言えるのか」なんて話題で盛り上がったもの。

 「天龍八部」にも氷蚕が出てくる。同じものか。
 以下は取経の旅の話になる。

第十三回
 三蔵(玄奘はこれからは三蔵と記述されることが多い)は馬に乗り、ふたりの従者と一緒に旅に出る。途中はもてなされながらも順調。河州衛につく。ここまでが唐の領域。国境守備軍にもてなされる。
 次の日、鶏が鳴いたので出立するが、これがまだ夜中の午前二時ごろ。双叉嶺で暗くて道を間違え、一行は穴に落ちてしまう。そこで野牛の化けものと熊の化けものと虎の化けものに、従者二人が食われてしまう。三蔵は清らかなので、化けものは手を出せない。金星に助けられる。馬と荷物は無事だった。
 金星は街道まで案内すると、丹頂鶴(丹頂のことか、丹頂とは別な鶴か)に乗って去ってしまう。
 三蔵は一人で旅を続けることになる。行く手には虎や大蛇や他の猛獣などが待ち構えている。ここで地の文に曰く。
 ところで、三蔵というお人は、災難にぶつかっても、きまって救いの神があらわれるということになっているのですね。……
 これなど元は講談だったことをうかがわせる。
 この場は猟師(劉伯欣)に助けられる。猟師の家で一家の歓待を受ける。そして両界山まで送ってもらう。その山のこちら半分は唐の領土、向こう半分は韃靼の領土だという。河州衛から国境を出たはず。
 ここで声が聞こえた。「お師匠さまが来たぞ! …」

第十四回
 声は石に閉じこめられた孫悟空だった。三蔵に訳を話し山上のお札を剥がしてもらう。そして、石から出てくる。
 第六回で、太上老君によって、金剛琢(こんごうたく)を頭に嵌められていたはずだが、今はしていない。どうして外すことができたのか。太上老君が五行山に閉じこめたとき、外したか。著者が忘れてしまったか。
 孫悟空の名があることを告げると、行者(ぎょうじゃ)というあだ名をもらう。あらためて弟子として従うことになる。
 ある日の夕暮れ、民家に世話になる。姓は陳。そこで玄奘も、海州広農郡聚賢(じゅけん)荘の出身で法名は陳玄奘、となのる。
 翌日、その民家を出ると、六人の賊に囲まれる。悟空が全員を殺してしまう。三蔵が説教するので頭に来た悟空はいなくなってしまう。
 三蔵は一人で西を目指すと老婆に出会う。老婆は南海観音で、着物と金を嵌めた頭巾を貰う。
 悟空は竜王のところで茶を飲んで戻ることにする。三蔵とのころに戻ると、先の着物を着て、頭巾を被る。
 三蔵が「緊箍児呪」をとなえると、悟空は頭が痛くなり、頭巾を切り裂いてしまうが金環が残って外れない。
 この回は、悟空が三蔵のお供をし、しかも金箍(金のたが)を頭に付けられる回だった。

第十五回
 三蔵たちは秋に出発したが冬になっていた。谷川から龍が出てきて、三蔵の白馬を飲み込んでしまう。三蔵はめそめそして、出発したころとは別人になってしまう。
 悟空は観音に遣わされた諸神に三蔵を守ってもらい、龍を探すことになる。観音の助けで、龍は西海竜王のせがれ(第四回)とわかり、三蔵の乗馬となる。
 悟空は観音から三本の「救命にこ毛」をもらう。希望のものに変身する便利なもの。
 三蔵は裸馬に乗って行くことになる。
 すでにハミ国まで来ていた。
 夜は祠で休むことになるが、そこの老人に立派な馬具をもらう。つぎの日、出発すると祠はなく、更地になっていた。老人は観音の使いだった。
 季節は巡り早春となる。

第十六回
 ある日、観音院という大寺に世話になる。なんと院主は二百七十歳。これを三蔵が納得してしまうのが不思議。その院主は袈裟の収集が自慢、七八百も持っているという。それを披露する。悟空がつい競争心を出して、三蔵の袈裟を見せたため、院主は袈裟を手に入れようとして、夜に三蔵たちの泊まっている禅堂に火をつけ、焼き殺ろそうとする。気がついた悟空は禅堂以外の全院を燃やしてしまう。ただ、そのどさくさに袈裟は盗まれてしまった。
 230名の和尚や寺男などが宿無しになってしまった。悟空はその者たちに三蔵の世話を申しつけて、袈裟を取り戻しに行く。

第十七回
 袈裟をとったのは二十里ほど離れた黒風山に住む妖怪で、院主はその使い走りの妖怪だった。
 黒風山に住む妖怪と戦ったが埒があかないので、南海観音に頼む。袈裟は取り戻し、妖怪は観音の下で働くことになる。
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2012年04月12日

西遊記1

西遊記1
中野美代子 訳   岩波書店   2005
 本の紹介を 雲外の峰−西遊記 に書いた。
 こちらは細かい内容の紹介である。ネタバレなど気にしないで書く。時間がたって忘れたころに思い出すためのメモである。
 この本は全十册百回の物語。李卓吾本の全訳である。李卓吾本とは本の名前で著者ではない。清代には、作者は長春真人丘処機説もあった(^_^)。
     saiyuuki1.jpg

 第一回
 第一回はかなり「書庫」と重複する。
 中国の物語なのに、この世界は仏教の倶舎論の世界を展開していて、インドの地理概念と中国の地理概念が入り交じっている。
 さても本書は、このうちの東勝神洲のお話です。
 これは単なる間違いではなく、意図的にこうしたらしい。
 須弥山と極楽 にもあるように、この世界は、中央に須弥山(しゅみせん)、東に勝身洲(しょうしんしゅう)、南に贍部(せんぶ)洲、西に牛貨(ごけ)洲、北に倶廬(くる)洲が有る。
 勝神洲ではなく勝身洲である。
 そして南の贍部洲(閻浮提(えんぶだい)ともいう)が、我々の住む世界である。

 東勝神洲で石から猿(正しくは猴(コウ))が生まれた。長い時間がたって、石ザルはサルと共に生活し、花果山の滝の裏の水簾洞府を見つけ、サルの群れの王者となって美猴王となのる。
 ここで疑問が生じる(^_^)。石ザルはサルの群れで暮らしていた。「花果山福地 水簾洞洞天」と書かれた石碑を見つけて、それをすらすらと読む。それで水簾洞府というのだが、いつ字を憶えたのだろう(^_^)。
 それから数百年のち、不死を願って南贍部洲の古洞仙山を目指すことになる。筏に乗ると東南の風が吹き、西北の岸、南贍部洲につく。
 ここで上に書いた地理の話。南贍部洲は南西なので北西に行ってはたどり着けない(^_^)。
 ちなみに距離的には二百万キロ以上。物語では距離には言及していないので問題ではないが、どの程度の距離と考えたか。
 南贍部洲で七八年たったが古洞仙山が見つからず、また筏を作り西海をただよって、西牛貨洲に着くことができた。そこで霊台方寸山斜月三星洞を見つけ、仙人に弟子入りする。孫悟空の名をつけてもらうことになる。仙人は須菩提(仏陀の十大弟子の一人)。
 文の所々に詩や詞が入る。これは意訳で、原詩詞とは異なる。これも小説の一部だが、斜め読みでも差し支えないだろう。

第二回
 ここでは師匠からさまざまな術を教わる。他の弟子より見込まれたのか、悟空だけが教わる技が多い。觔斗雲の術もある。觔斗とはとんぼがえり。一度で十万八千里(明代1里=560m)を飛ぶ。地球一周より長い。このあたりの悟空はかなり頭脳怜悧で、並みの人間より頭がいい。
 兄弟子を師兄(スヒン)と言っている。
 術を師兄たちに見せたため、破門のような形で故郷に帰ることになる。故郷を出てから二十年たっていた。
 故郷のかつての部下たちは、水簾洞府を守るため妖魔の混世魔王と戦っていた。混世魔王を退治し、水簾洞府に平和が戻る。

第三回
 水簾洞府を守るサルたちに竹槍などではなく本物の武器を持たせようと、近くの傲来国から武器を奪う。自分用には東海竜王から如意棒(如意金箍棒にょいきんこぼう)を貰う。重さは一万三千五百斤(七千トンくらいか)。その昔、夏王朝の始祖の禹が治水の重りに使ったという。この如意棒は自由に伸び縮みできて、耳の中に収めている。もちろん仙力で持っているのであって、筋肉で持っているのではない。筋肉では、足場がこの重さに絶えきれず崩壊してしまうだろう。
 ここで六兄弟に出会う。牛魔王(ぎゅうまおう)・蛟魔王(こうまおう)・鵬魔王(ほうまおう)・獅駝王(しだおう)・獼猴王(びこうおう)・ぐ絨王(ぐじゅうおう)。おそらくのちに再登場するはず。
 そして冥界(閻魔大王の所)の森羅殿に乗り込み、生死簿から自分たちの名を抹消してしまう。
 悟空は齢三百四十二歳で終わることになっていた。この年がその年齢であった。
 東海竜王たちは玉帝に訴える。天界では、悟空を天界に呼んでおとなしくさせようとして、太白金星をつかわす。

第四回
 天界に誘われた悟空は、太白金星より先に天宮に飛んで行ってしまう。門を入ろうとしてもめるのだが、飛んで行ったのにわざわざ門前に降りて、門から入ろうとするのはどんな意味だろう。礼儀や権威のためか。玉帝の宮廷も礼儀作法は人界と同じ。
 悟空は弼馬温(ひつばおん)となって馬の世話をする。半月後、最低の位であると知って、水簾洞府に帰ってしまう。帰ってみるとすでに十数年たっていた。
 天界の一日は下界の一年。これは何の意味があるのだろう。一万年生きたとても体感的には一万日。下界のことに玉帝が首を突っ込んでも、いつも手遅れになりそう。
 悟空は斉天大聖を自称する。
 あらためて、悟空逮捕を命じられたのが、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子。
 水簾洞府の近くに陣を構える。ここで戦いになるのだが、両方の大将同士の一騎打ちで終わる。これなら軍を連れてくることはない。
 京劇のやり方に近い。京劇では背中の旗で何千人とか何万人とかの軍をあらわし、一騎打ちのようでも何万の軍の戦いを意味する。
 悟空逮捕に失敗した玉帝は、さらに強力な遠征軍を送ろうとするが、太白金星が「斉天大聖にして飼い殺しにする」ことを提案し、悟空を迎えに行く。

第五回
 悟空は斉天大聖に任命され、斉天府に住む。といっても仕事はなく、遊び暮らしている。
 問題を起こすといけないので仕事を与えることになり、蟠桃園を取り仕切ることになる。
 この蟠桃とは三種あり、例えばその一種は九千年に一度みのり、その身を食べると不老長寿になるという架空の桃だが、現実に蟠桃という桃がある。ザゼンモモ(座禅桃)といい、押しつぶしたような平らな形をしている。
 この九千年はおそらく人界の暦だろう。それでも天界の暦で九千日。
 悟空はこの 蟠桃を食べてしまったりする。西王母が瑶池で蟠桃勝会(ばんとうしょうえ)を開くため、仙女に桃の実を採りに行かせると、九千年に一度みのる桃は悟空に食べ尽くされている。
 悟空は自分が招待されていないと知ると、会場に先乗りして、食い荒らしてしまう。あとで大変なことをしたと思い、水簾洞府に逃げてしまう。ついでに酒も盗みだし、水簾洞府のサルたちに与える。
 玉帝は十万の天兵を動員し、天羅地網で花果山を取り囲む。

第六回
 今回の戦いは全面戦争で大将の一騎打ちではない。一度は追い払うが、顕聖二郎真君が派遣されて、悟空軍は負けてしまう。逃げ回っているとき、太上老君によって、金剛琢(こんごうたく)を頭に嵌められてしまう。
 天宮では、玉帝が「二郎真君を派遣して1日たつが…」と言っている。しかし下界でも1日しかたっていない。下界の一年が天界の一日という設定がすでに崩れている。おそらくこれ以降は下界と天界も同じになるのではないか。
 二郎真君は楊戩(ようぜん)の名を持つ。封神演義や長安異神伝(井上祐美子)でも活躍するが、北宋に実在した人物の名という。

第七回
 悟空は死刑になるはずだが、どうされても死なない。太上老君によって八卦炉に入れられても煙で目が「火眼金晴」になった程度。八卦炉が開いたとき、逃げてしまう。
 玉帝は如来に悟空退治を依頼する。如来は自称「釈迦牟尼尊者つまり南無阿弥陀仏」(自称に尊者はおかしいし、釈迦牟尼と阿弥陀は違う)という。
 ここで、悟空が地の果てと思える所まで行って五本の柱に文字を書いて帰ってくると、それは如来の指だった、という話があって、五行山で押さえつけられてしまう。ここで三蔵法師を待つことになる。

第八回
 如来は霊鷲山(りょうじゅせん)雷音寺に帰り、500年たつ。東土は唐の時代となる。三蔵(法・論・経)(正しくは法・律・論)の経典をつくり、東土から取りに来させようとして、観音を派遣する。観音は取教の道を探るため、地上に近いところを通った。
 途中の弱水で醜い妖怪に会う。帰依させて沙悟浄と名乗らせる。もとは捲簾大将。
 高い山で兇悪な妖怪に会う。帰依させて猪悟能と名乗らせる。もとは天蓬元帥。
 刑を受け、空中で泣いている龍に出会う。玉帝にねがい貰い受ける。西海竜王のせがれ。のちに三蔵法師の馬となる。
 五行山で孫悟空に出会う。帰依させて、三蔵法師のお供になることを約束させる。
 三蔵法師の三人のお供と乗る馬を得る。

   …………………………
 中国に猪(ブタ)という姓はないそうだ。わたし(謫仙)の知り合いに「猪瀬◯」という人がいる。中国では「姓は猪瀬、名は◯」と自己紹介し、手紙には「猪瀬 ◯」と書いて出すのだが、中国人からは「猪 瀬◯先生」とか「猪先生」と書いてくる、と嘆いていた。
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2012年03月15日

少年楊家将3

 四郎は遼で介護されていた。
 六郎と八王は潘仁美の陰謀の証拠をつかみ、皇帝の前でさばきを受けさせる。潘仁美は命を賭けて遼と交渉に行くが、遼からは、もう役には立たないと相手にされず、射殺されてしまう。遼は遺体を開封に届ける。そして戦争になる。
 宋は六郎を将軍として籠城戦となる。開始直後宋軍兵士が大勢中毒になる。そして楊家の女たちが戦場に赴く。続々と遼軍が城内に入り込みそうになっている。そのとき六郎は、中毒が潘影の仕業と判って、長々となじり合っている。いまそんな状況ではないだろう。潘影に解毒の薬を出させるためとはいえ、イライラしてくる。
 皇帝の寵妃がそんなことをしていては、宋が遼の風下に立たされたのは当然だな。

いよいよ最後の第四十三集
 五郎と耶律斜が一騎打ちを行い、そこで停戦になってしまう。耶律斜は将兵に引き上げを命ずる。
 六郎と佘賽花は天霊を討つ。楊業の仇を討ったといえるのかな。
 六郎は楊家の当主となり柴郡主を娶る。五郎は出家してしまう。
 四郎は遼の銀鏡公主に婿入りか。これはここでは未定。
「楊門忠烈」の額のかかった「無佞楼」が完成してこの物語は終わる。無佞楼は楊家軍のこれからの根拠地になるところ。今まで住んでいたところは何だろう。仮の家?

   …………………………
 本来の楊家将演義はこれからが長いらしい。
 太宗の死後、八王(太祖の子)は七王(太宗の子)に皇位を譲った。この七王が真宗である。
 太宗の死を知った遼は再び戦いを起こす。楊家軍では六郎が中心だが、女将軍も出る。紆余曲折をえて、この戦いは何十年も続く。
 遼を倒したとき、間もなく六郎が亡くなり、八王も続いて亡くなる。
 ここまでも史実とはかなり異なるが、この後は史実から全く離れて創作の仙術合戦となってしまう。史実との差を考える意味さえなくなる。

 念のため史実を。
 太宗の時代に潘仁美という宰相はいない。潘美という将軍がいて重用された。楊業は潘美の副将となる。
979 楊家は宋の臣となる。北漢が滅ぶ。
981 八王(趙徳芳)が亡くなる。太宗に殺されたとも言われている。
997 太宗が亡くなり真宗が即位。当たり前だがこの時には八王(趙徳芳)はいない。だから八王が七王に皇位を譲るなんてことはもちろんない。
1004 宋と遼は澶淵の盟(せんえんのめい)という講和条約を結び、宋は遼の弟分となる。楊家将演義では逆に遼を倒したことになっている。
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2012年03月09日

少年楊家将2

 若い娘で名医の羅氏女も登場する。俳優は劉詩詩(倚天屠龍記の黄衫の女)。
 四郎がかなり拗ねていて、楊家の生活を拒否したりする。四郎が怪我をして、羅氏女が治療。それで二人は恋仲になる。楊家との関係も修復。
 この後も四郎・六郎・七郎は勝手に動き回っては危機に陥る。計画性のないのが気になる。これで戦場を駆け巡ることができるのか。
 潘仁美は老体だが、宰相にしてかなりの武術者、ありえない。つまり、それならそれで今までのありようがおかしくないか、と言うのがわたしの疑問。

 武侠の武術とは何かと言えば、仙術の一部を人間が習得し使えるようになったもの。例えば5メートルもある塀を跳び越えるとか、20メートルの川を飛んで渡るとか。仙術の一部なので仙人のようにはいかない。現代風に言えば、エスパー合戦みたいなもの。ありえない技や毒などを次々と繰り出す。だから高齢でも女性でも若い男より強い場合がある。
 ただし、大変な修行がいる。絶技などと言われる技は、天才でないと一生かかっても習得できないほど。潘仁美ほどの技の持ち主が、こんなことをしているかな。

 第二十四集では楊家軍が前線の百水城に行くが、遼の毒により庶民に次々と死者が出ている。この時でも遼の将軍は開封でスパイ活動などしている。そんなことをしていていいのか。軍を指揮できるのか。
 第二十五集で四郎が開封に援軍を頼みに行く。開封近くで奇襲にあう。それを母親の佘賽花がたった一人で助けに来る。楊家将一番の槍使いのようだ。
 佘賽花とその師兄(四郎の師でもある)と八王が羅氏女を連れて助けに行く。毒でやられているので羅氏女が必要なのだ。
 遼の軍師的人物に天霊と言うのがいる。役者は巴音。10年間、遼で洞窟に監禁されていたが、経緯は自分で入ったようだった。宋を滅ぼそうとする最大の悪役といえる。

 宋の宰相の潘仁美は息子が死に、楊家を逆恨み。六郎を無実の罪でむち打ち刑にする。潘仁美には尼寺に預けられていた潘影という娘がいる。しかも尼寺の師を殺害して都に帰っている。それが楊家にきて、柴郡主と六郎を争う。この潘影がかわいい顔をして悪辣。後に皇妃となる。

 DVD9枚の内で八枚目、わたし的には今までが外伝で、ここから楊家将が始まる感じ。宋と遼は金沙灘で和議を結ぶことになり、太宗も行くことになるが、これが罠で、危険を感じ先発した楊家軍は金沙灘で一瞬にして壊滅する。
 報告を受けた太宗の前で、潘仁美はニタニタしながら援軍を拒否。そのあと七郎が援軍要請に来るが、潘仁美に毒を飲まされ、逃げたものの殺されてしまう。
 結局父楊業・大郎・二郎・三郎・七郎が亡くなり、四郎は行方不明。五郎と六郎だけになる。六郎が遺体を持ち帰り、葬儀を行う。楊家の葬儀に於ける「奠」の字が明朝体。ついそこに目がいってしまう。楊家将は宋朝の始まりのころだ。
 そして九枚目、太宗は潘仁美がニタニタしながら楊家軍の壊滅を論じるのを聞き、非を悟るが、潘仁美に支配されていて身動きができない。潘仁美を除くことを決意し、八王と五郎・六郎に相談しする。
 第四十一集では楊家の残った女たちが立ち上がるところまで。
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2012年03月02日

少年楊家将1

 長いので三回に分けます。

少年楊家将
全43集(9枚)/2006年

   youkashou2.jpg

 楊家将演義を改編したもの。
 少年というように、楊業のこどもたちが中心になる。
 こどもたちは大郎・二郎・三郎・四郎・五郎・六郎(俳優は胡歌)・七郎、それに八妹。八妹は八歳だが大人顔負けの思考力の持ち主。
 中心となる六郎や七郎や敵役の耶律斜(遼の将軍)は、戦場でもきれいなつやつやな肌で、まるで宝塚。男たちが厚化粧をしているようで違和感がある。
 前に北方謙三の 楊家将 を紹介しているが、「少年楊家将」はすでに北漢が滅んで、楊家は宋に仕えているところから始まる。なお、北方楊家将はかなり演義とはかけ離れている。わたしは本来の楊家将演義を読んでいないので、詳しくは判らない。そもそも楊家将演義は日本語訳が出ているのかな。

 楊業の一家が都ベンケイ(開封)に住んでいて、遼の将軍がそこでスパイ活動、疑問だらけの始まりだった。
 はじめ音声が広東語で字幕が普通話で、見にくかったが、第三枚目の始まりで音声を変えられることに気づいた。音声を普通話にしたら、かなり見やすくなった。

 こどもたちの恋の物語で、その合間に、潘仁美+耶律斜 対 楊家で話は進んでいく。問題は皇帝(二代太宗)だ。態度が曖昧。潘仁美に操られている。この時は、先代の息子八王(八賢王)がまだ生きていて、楊家の後ろ盾となっている。
 潘仁美は奸臣である。宰相でありながら、敵将と通じて楊家を滅ぼそうと企む。それどころか皇帝になるつもりでいる。
 太宗はかなり切れる人物のはず。ここでは暗君扱い。兄(初代太祖)を殺害して皇位を奪ったとされている。
 六郎と柴郡主が太祖の宝藏を見て、そのことを知ってしまったため、六郎を除く楊家全員が入獄することになる。六郎と柴郡主はそのことを八王に知らせ救出を頼む。
 そして判った理由。太祖は財宝を集め、その財宝で燕雲十六州を買おうとして、太宗と言い争いになり、事故で太宗は太祖を殺すことになったというもの。

柴郡主 太祖の娘。六郎の恋人。
関紅 若い娘だが腕のいい鍛冶屋。五郎と耶律斜に好かれる。
 前半はこの二人が出番が多い。
 ここまでで三枚14話。
 子供のときに行方不明になっていた四郎も登場するが、まだ四郎とは言っていない。
 第十五集で四郎の行方が語られる。過去の戦場で行方不明。楊業は不眠不休で7日も探したが見つからない。部下は元帥がいなくては軍が動かないと、復帰を依頼する。
 楊業はそれを思い出しては涙。妻の佘(シャまたはジャ、余ではない)賽花はそれをしかる。気丈だ。
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2011年10月31日

第7回武侠迷大幇会

   10月31日追記
   9月9日記
  …………………………
  
10月31日記
 予定通り武侠迷大幇会を楽しんできた。
11daihoukai1.jpg
 参加券

11daihoukai2.jpg
 裏側には黄蓉と数字。お蓉ちゃんの絵は初めてかな。これが今回の抽選番号となる。お蓉ちゃんの背中の棒は打狗棒で数十万人という武侠最大勢力丐幇の幇主の印。

 会場は新宿の「香港中華 九龍餃子房 新宿別館」。集まった人は五十人弱。
 各自それぞれ席に着いたが、幹事の仕事がなかなか終わらず、流れ開会。
11daihoukai0.jpg
 手前は張紀中の似姿

 二十分以上遅れて、幹事の開会宣言と、武侠小説十五周年を記念して、岡崎由美先生への感謝状授与。
 岡崎さんが初めて書剣恩仇録を翻訳してから今年で十五年になる。わたしは初期のころは図書館から借りて読み、後半は刊行の度に買って読んだ。図書館で読んだ本は改めて文庫本を買い求め、わたしの本棚には上製本と文庫本が半々。
 それから、笑傲江湖の題のついたノートがまわり、各自岡崎さんへの感謝の言葉を書き、そのノートを岡崎さんに差し上げることになった。
 最後は見なかったが、あまり長い文はなかったので、わたしの文はかなり長い方。
   続きを読む
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2011年10月24日

少林功夫 2

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少林寺
 これは前に紹介した。この中で唯一の日本語字幕。
 参考  少林寺

少林小子
 これは少林寺の続きとして製作されたらしいが、内容は全く別物。日本での名前は「少林寺2」。俳優はかなり重なっている。
 桂林あたりの村の、こどもたちの遊びを兼ねた少林武術修行。
 わざわざ見るほどのものでは…。

鷹爪鐵布衫
 鐵布衫、武器の攻撃を受けても平気な身体になる究極の功夫技。足技の達人が鐵布衫の老人と戦う。
 一部早回しで見た。好みではない。

笑太級
 はじめに自転車が出てくる。そんな時代。パス。

少林寺十八銅人
 一家全滅の憂き目に遭った赤子が、少林寺に預けられ、復讐のために少林寺武術を習得する。そして仇を討つのだが、その……、ラジオ体操的武術を除けば、ほとんど何もないような……。
 武術は迫力があるのだが…なんか昔のプロレスを見ているようだ。これを見ていて、改めてわたしはラジオ体操武術にほとんど興味がないことを再確認した。
 舞台は少林寺。仏教の寺のはず(^_^)。そこで育てられた赤ん坊が復讐のために…、何事にも例外があるということかな。

雍正大破十八銅人
 雍正帝(1678−1735)は康煕帝と乾隆帝に挟まれた、清朝第五代皇帝。在位13年ほど。帝位に就いたのは数え45(1722−1735)。
 康煕帝が亡くなり、遺詔を改竄するところから始まる。

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 「十四皇子」とあるのを「于四皇子」と改筆する。この四皇子が雍正帝となる。前にも書いたが、当時は満州語でも書かれていたはずで、満州語ではこのやり方では改竄できない。
 雍正帝が若い。そして、三年間少林寺に籠もって武術の修行をする。現皇帝が三年もそんなことをしていていいのか。もっともまともな弁髪ではないし(頭の前部を剃っていない)、実際の清の歴史は無視している。大人の童話である。

少林三十六房
 1978年製作の香港のアクション映画。
 劉裕徳は清に仲間や家族を殺され、命からがら少林寺へとたどり着き、出家して三徳と名を改める。
 少林寺には武術修行の過程に35房ある。身体を鍛える基礎訓練から始まり、刀・棒・槍・拳などを35房を5年で通り、新たな武器「三節棍」考案し、復讐したりする。そして第三十六房を開く。
 この35房での訓練はアクションの質が高い。今までのラジオ体操的武術ばかり見た目には本物のアクションに驚く。

少林三十六房続集
 少林搭棚大師(少林三十六房続集)というのが正しい題名。
 こちらはコミカルなところがある。続集といっても別な物語。染め物作業が安く買いたたかれる。ある青年がニセ三徳をやったりして抵抗するが、見破られる。
 少林寺に行きカンフーを習おうとする。しかし青年が命じられたのは、建物改修の足場作り(搭棚)。竹を組み合わせて縛り、一年かけて完成するが、その後に追い出される。見よう見まねで訓練していたのが、それなりの水準に達していたのだ。
 染め物作業の現場に戻り、悪人(?)退治をする。
   …………………………

 共通しているのは、弁髪でも頭の前半が長髪なこと。それで本物の清朝でないことを示しているのか。たんに俳優の都合でできなかっただけか。
 物語は復讐で終わることが多い。なんのための復讐か忘れてしまったようだ。最後の搭棚大師も、その後の工賃の値上げができたのか、今までの損害を取り戻せたか、心配になる。
 題名は「少林◯◯」が多い。しかしネットで探すと、「少林寺◯◯」ばかり。日本で放映されたときに「寺」が入っていたらしい。もともと少林という題名だったのか、後に寺を抜いたのか。
 最近は「少林寺」という言葉が使いにくくなったという。お寺の登録商標だとか。だから倚天屠龍記では、「あそこ」とか「あの寺」で代用している。テレビドラマでも使いにくいという。
posted by たくせん(謫仙) at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

少林功夫 1

武林泰斗之 少林功夫
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 カンフーものを集めたもの。全部で16編ある。前回紹介の少林寺もその中の一編である。紹介は2回に分ける。

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功夫之王
 ドラゴンキングダムという意味の判らない題名の映画を見たことがあるが、それの中国語版だ。
 李連杰(傑)(ジェット・リー)と成龍(ジャッキー・チェン)と劉亦菲(liu2 yi4 fei1)が主なところ。
 亦菲が化粧でこうも変わるのかと改めて見てしまった。感想は ドラゴンキングダム で書いたことから変わらない。

少林寺足球(少林サッカー)
 これはレンタルDVDで見たことがある。黄金の右脚と言われた男がシュートを外して、怒った観客に足を折られてしまう。前にいじめ抜いた同僚強雄の雑用係りとしてみじめな生活をしている。20年後、偶然見かけた少林武術の達人たちでサッカーチームを結成し、彼らと共に全国制覇を目指していく。
 無理やり笑わそうとしているところがあって、見ているのが辛いシーンもある。
 ヒロイン阿梅を趙薇が演じてかわいい。

密宗聖手
 四川一帯を治める漢族の名家、ツン家の一人娘チンランが、財産を狙う男の罠にはまって危機に陥る。タン・トウリャンという青年に助けられ、ふたりでチベットに逃れた。そこでチベット僧の秘技“密宗聖拳”を習得し、強敵に挑む。(1975年)

新少林五祖
 これは前に見た 洪煕官 だ。李連傑の子連れ狼。パス。

神腿鐵扇功
 パッケージの「南拳北腿」はこれかな。これは現代中国語、字幕と発音が同一である。字幕は旧漢字、ふき替えたのか。
 清朝末期か、ロシア人が我が物顔にふるまっていたころの話。
 次から次と戦っているが、半分はなんのために戦っているか判らない。
 清の地図を巡る攻防だが、ストーリーはあってないようなもの。(1977年)

拳精
 1978年、成龍(ジャッキー・チェン)主演の映画である。
 少林寺を襲う謎の人物がいる。ある夜、少林寺の経蔵に保管されていた門外不出の必殺拳「七?拳」の極意書が何者かに盗まれた。
 少林寺の最高位の僧は、断食修行をしていたが、実は三十年前に消えた武林の高手で、武林の盟主になろうと企んでいた。極意書を盗んだのはその息子らしい。
 寺男の成龍は(役の名はなんだろう)鬼(五人の妖精のような)に五行拳を学び、敵と対決する。なんかストーリーがよく判らない。
 時代は清代と思われる。弁髪で満州服。しかし、頭の前半分を剃っていないので、なんだろう。
 武術は型。お互い次はどう動くのか知っていて、一動作のたびに止まる。うまく演じた方が勝ちというような武術。これは古い香港武術映画の特徴。見ていて面白くも何ともない。飽きる。
 言葉は香港語で字幕とは合わない。

蛇形刁手
 「蛇拳」の名で日本でも放映されている。
 ジャッキー・チェンの最初のヒット作品という。
 時は清朝時代。拳法の2大流派、蛇形派と鷹爪派は激しい勢力争いを繰り返していた。
 蛇形派の道場に下男として住み込む簡福(ジャッキー・チェン)は、師範代にいいようにこき使われ、時には稽古で殴られ役をやらされて傷だらけの毎日。
 彼はある日町でトラブルに見舞われている老人を助ける。だが老人こそ、蛇形派の長老である白長天だった。簡福の惨めな日常に同情した白は簡福に蛇形拳を伝授する。その後いろいろな形で戦いがあるのだが、それはどうでもよい。

龍形刁手金鐘罩
 (刀ではなくよく似た(刁))。1979年
 雪原を馬で走っていて、遠くに二メートルほどの円錐形の、明らかに人の手によって作られたことが判る雪山を数個見つけ、馬から飛び降りる。一瞬にして下りたところは雪山の近くで馬から遠く離れている。数十メートルも跳ぶ、大変な軽功だ。雪山には人が入っていて、簡単に投げてのしてしまう。雪山に入っていたその忍耐力のある人にしてはあっけない。
 雪原山での戦いはのろくて、舞台演劇レベル。
 それから清朝宮廷になる。清朝が滅びたころの話。
 発音は普通話、字幕ははっきりせず読み取れない、と思ったら右から左に読むのだった。それにしても読めないが。早回しで見た。
 その後延々とカンフーの戦いが続く。清朝復興派と革命派の戦い?
posted by たくせん(謫仙) at 13:46| Comment(2) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月03日

少林寺


 武林泰斗之 少林功夫
 カンフーものを集めたもの。全部で16編ある。その中の一編である。

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 1982年作で、5年連続中国武術大会で総合チャンピオンに輝いた経歴を持つ李連杰の映画デビュー作。当時十八歳。
 なんと日本語字幕。はじめに少林寺の由緒や因縁が話される。少林寺と言えば笑傲江湖などで扱うように少室山の山上にあるようだが、実際の寺は麓にある。少林寺や近辺の映写もある。

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少林寺の門あたりか。それほどの大伽藍には見えないが? グーグルアースでも確認できない。
なお、武術の道場やショー劇場などは別なところにある。
 嵩山は少室山と太室山の二つの峰をもつ。
 達磨大師が座禅をしたと伝えられるところは小高いところにある。この写真を写しているあたりか。
 日本の少林寺拳法(少林寺武術とは別物)も紹介される。

 隋朝の末期、鄭王・王世充が暴政をふるっていた。小虎(李連杰)の父は逆らって殺され小虎は瀕死の状態で、少林寺に助けられる。出家し少林武術を習い、唐朝李世民の助けもあり、少林寺僧侶と共に王世充から少林寺を守り、仇を討つ。

 唐朝を起こした李世民も登場する。すでに皇帝なのに一人進軍路を探る。あり得ない。
 史実では王世充は李淵が唐の皇帝のときに降服した。李世民は唐朝創立の立役者であるが、まだ皇帝ではない。

 王世充の于承恵や計春華が若い(^。^)。
 少林寺の武術鍛錬の様子は迫力がある。スタントマンは使っていなくて、エキストラも多くの武術の高段者を使っているという。いつものラジオ体操武術ではない。
 解説などを読んでいたら、頭頂の6個の焼き印は、元朝からの習慣という。だから隋の時代の僧侶にはないものだとか。そうなると、一灯大師(射G英雄伝・神G侠侶)の印もおかしいことになる。もっとも笑傲江湖も含め金庸ものではいつも9個なので、そのこととは無関係に出家を現しているのかな。

 それにしてもなぜこれだけ日本語字幕なんだろう。
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2011年09月24日

女神捕

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 鉄飛花という女性が、冴え渡る推理によって犯人を追い詰める話らしい。
 父親(鉄蒼龍)が鉄捕頭といわれて、その方面の役人。鉄飛花そのものは権限はないが、事件に首を突っ込み推理する。
 柳児という少女のような侍女を連れていることが多い。
 二人とも武術を知っていて、鉄飛花はかなりの腕。推理だけでなく自ら現場に出向く。
 最初の事件は、杭州を中心とした、物資輸送事件。搬送する物資が倭寇に取られてしまうと言う。実際は内部の横流しらしい。
 第6集で欽差大臣(きんさだいじん)が登場した。これは清代の特命大臣。してみると清代かと思うが、弁髪ではない。
 弘治7年下命という。弘治は明代の元号(1488−1505)。第10代皇帝孝宗(弘治帝)の時代ということになる。
 第7集まで見終わったが、いっこうに話が見えてこない。推理劇ではなく、武侠劇のようだ。鉄飛花が凄腕の武術者というのは期待はずれ。このため不必要な決闘シーンが多くなり、推理の意味が小さくなる。
 一度終わりにする。続きは見る機会があったら。
posted by たくせん(謫仙) at 07:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月30日

還珠格格第三部 天上人間 2

 後半に入る。事情から小燕子も知画を受け入れないわけにはいかなくなる。そして知画が妊娠。
 ビルマ遠征の命令が下りる。主将のほか永hと福尓康を左右の将軍とする。その話をしているときの知画の様子はどうも策士の様子。知画はそれなりにかわいそうだが、悪巧みをして損している。
 遠征軍は雲南に向かう。歩兵はもちろん歩く。雲南まで一ヶ月かかった。できの悪い武侠映画なら数日で行ける(^。^)。
 ここで簫剣と再会することになる。
 そしてビルマの象部隊との戦になる。ここで大砲が登場するのだが、常識的には、まず大砲を撃って、それから突撃。ところが乱戦になってから大砲を放つ。おいおいそれでは味方を傷つけてしまうぞ。
 ようやく動きが速くなったと思ったら、画像がついていけずモザイクになってしまう。
 字幕の文字もはっきりせず、とても読む気にならない。

 ビルマでは王のほか公主(姫)がいる。劉涛(天龍八部の阿朱)が演じている。かなりの迫力。
 さて、永hと福尓康はそれぞれ一万を預かる左右の将だが、指揮する様子も少なく、最前線に出ている。それで負傷。清軍はそんな戦い方をしたのか。
 福尓康らしき死体が見つかり戦死と報告される。福尓康の服を別人の死体に着せていた。顔は見分けがつかないほど傷ついている。実は福尓康はビルマの姫に助けられている。そして永hたちは凱旋。
 これから福家のごたごた、特に夏紫薇の異常行動にハッとさせられるが、なかなか話が進まず退屈してくる。話す。口が動く、字幕が出る。それから6〜7秒たって音声。場面はすでに切り替わっている。
 第28回、ここまでくると、とにかく最後はどうなるかというそれだけで見ている。
 音声は元に戻った。知画もお腹が大きくなり、永hに堂々と小燕子との宣戦布告。
 小燕子も性格が変わってしまっている。もとは考えなしだが、情はあった。思いやりがあった。そして身軽であった。いまの小燕子の失敗を見ていると、武術を習得していたことを忘れるほど。
 知画が王子を生み、宮廷内の勢力が微妙に変わってくる。
 小燕子と永hが喧嘩になり、小燕子は福家に行ってしまう。永hは今までの小燕子の思いやりのなさが、実は知画の演技と知り、小燕子に謝りに行く。
 簫剣が福尓康はビルマで生きていると報告。福尓康はビルマの姫に婚姻を迫られている。
 ビルマ人も会話は中国語。福尓康は半年で髪の毛が肩まで伸びている(^。^)。
 いつものメンバーで雲南に行く計画を立てる。それが知画に聞かれてしまった。
 皇帝に全員呼ばれ一悶着あるが、文字の獄の責任者はすでに処罰したと書類を見せられる。そして、小燕子と永hは皇宮を出る決意をする。改めて晴兒を簫剣に降嫁させることを決定。
 このあたりまた音声がずれているので音を止めて見ている。
 第35回は一同が雲南に向かうための挨拶だけで終わってしまう。5〜10分位に縮めて欲しい。

 いきなり話が飛んで、福倫(福尓康の父)・小燕子・永h・晴兒・簫剣・夏紫薇が商人に化けて、ビルマに到着。
 囚われの福尓康は、福尓康とビルマの姫との婚礼の日に婚礼が中止になり自由の身になる。ごろつきに襲われ、現地の人に助けられるのだが、「中国語を話すので中国人か」と。
 その前まで、現地のごろつきさえ中国語を話していたのに。人の名前さえ中国風。ビルマでは庶民に至るまで中国語だった。それを容認していたのだから、「中国語を話す」と言っても…。
 どっちかに統一してくれないと。できればビルマの庶民には中国語が通じない方がいい。
 それに乾隆帝の時代に「中国人」とか「中国語」なんて言葉があったか(^。^)。
 福尓康が乞食のようになって、万引きをしている。芥子の毒(アヘンかな)によって自尊心にゆがみが来ていた。
 小燕子たちも福尓康を見つけ追いかける。この時あの武芸はどうしたのか。第一回で小燕子が登場したとき、武芸の冴えで簡単にこそどろに追いついた。第三部天上人間でもはじめは武芸ができるという設定だったはず。
 とにかく追いついて、福尓康の介護。小燕子兄妹の仮親の家に落ち着く。ようやく福尓康が治まって、晴兒と簫剣の雲南式(?)婚礼。
 とにかく後半はラブシーンが多く、キスシーンの合間に物語が進行している感じ。
 皇子の身分を捨てた永hと公主の身分を捨てた小燕子。公主の身分を捨てた晴兒と簫剣。4人は雲南で庶民として生活している。乾隆帝が雲南を巡回したとき、二組の夫婦のこどもたちに囲まれて大団円。
 それほど面白くはないが、なぜか最後まで見てしまった。疲れた。
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2011年08月15日

還珠格格第三部 天上人間1

還珠格格第三部 天上人間 1

 まず、象部隊との戦で始まる。この当時、清は南に西に侵略をして、国土を広げていた。象部隊が相手なので、戦場はタイやビルマなどの南方か。福尓康が矢を受けてハリネズミになる。そして3年前に話は遡る。
 いつもの如く、クライマックスを最初に持ってきて、興味を引く手法。
 乾隆帝の30年なので、第一部から6年後の話になる。
 一部二部とは大幅に俳優陣が入れ替わった。小燕子役の黄奕が趙薇のマネをしているようでさえない。自分なりの演技をすれば良かったか。もっとも監督からそんな演技を要求されたのだろうな。大人が子供のフリをしている感じだ。6年後だから大人には違いない。
 蔵書の虫干しから始まる。一天にわかにかき曇り、突然の雨が降る。
 慌てて本をしまうのだが、そこで小燕子は転んでしまう。そして流産する。
 夏紫薇はすでに2歳くらいの子がいる。
 そして第四次の南巡が始まる。新たに皇太后・皇后・令妃・晴格格も同行する。
 山東つまり夏紫薇の故郷まで行き、夏紫薇の母の墓に参る。民は飢えていて、餓死者も出ている様子。命がけの上訴もある。上訴者を地方の役人が殺してしまう。
 水戸黄門の貪官汚吏(たんかんおり)征伐みたいなものだが、スケールはでかい。
 さて、一同の前で簫剣の笛と夏紫薇の琴で、「浪淘沙」を奏でる。これは本当か。
   浪淘沙 ながくも聲をふるわせて うたうがごとき旅なりしかな 啄木
のイメージではなかった。

 これからは杭州での出来事となる。
 二十四橋なる橋が出てきた。揚州にあることは知っていたが…、固有名詞ではないという説もある。もちろん同じ名前の橋が杭州にあってもおかしくない(^_^)。
 ここで晴格格と簫剣の逢い引きがあり、そこへ官吏が捜索にきて、いろいろあるが、舟が火事になってしまう。晴格格が本気であることを知る。
 皇帝は夏盈盈なる妓女に夢中になる。これが夏雨荷(夏紫薇の母)と似ているため、生まれ変わりと考えてしまったようだ。
 この夏盈盈を貴妃に冊立しようとする。もちろんまわり中が反対する。皇后は血書をもって反対し、ついに皇后の位を捨て出家を決意し、髪を切ってしまう。
 乾隆帝がかなり落ちる。狄龍だからいいが、第一部や第二部のように張鐵林がやっていたら合わないだろうな。夏盈盈は説得されて北京に行くことを断る。
 杭州で皇太后が美女知画を気に入り、五阿哥に娶らせようとする。
 一行が北京へ戻ろうとするとき、簫剣と晴格格が駆け落ちをするも戻ってきてしまう。その経緯から福尓康が囚人となって北京へ向かう。それを聞いて戻ってきたのだ。で、福尓康は許され、正式に簫剣と晴格格の婚姻が決まった。
 もう15回目になる。回を追って、黄奕の小燕子が趙薇のマネから離れてきた。ただドシをするときは、わざとやっているようで、不自然になる。
 夏紫薇は聡明なまま大人になった。そのためどこかかわいげがない。一部二部のときは小燕子を助けることが中心であったが、ここではリードすることが多いせいか。
 北京では、皇太后に簫剣と小燕子きょうだいが、「文字の獄」で死んだ方一族であると知られてしまう。ところが小燕子は簫剣の妹ではなかった(らしい)。ここははっきりしない。
 ここで簫剣を助けることを条件にして、五阿哥が知画を娶ることを小燕子と五阿哥に承知させることになる。
 この当時、五阿哥は次の皇帝にもっとも近い人物である。そうなると、小燕子が皇后となる。皇太后はこれを嫌ったようだ。
 知画は小燕子たちを思いやり、婚礼はするものの、寝台からは抜け出してしまう。これはおつきの者たちが見ているし、あとで皇太后に体を調べられるので、それなりの工作をする。中国の皇族はたいへん。
 経緯はそうであっても小燕子の心は乱れ怒り、五阿哥はなだめきれず、騒動になる。
 福家では幼い子が天花(天然痘か)にかかり、大騒ぎになっている。
 両方ともおさまったところで前半の20回が終わる。
 細かいところはほとんど省いてしまったが、ここまでのところ、第三部は三組の恋愛劇心理劇になっている。特に北京の紫禁城内の話が多く、武侠的要素は全くない。
 字幕も細かく追うことはせず、判らない言葉に気がついても調べる気がなくなってしまった。

 登場人物
乾隆帝:張鐵林→狄龍
皇后 :趙敏芬 変わらず
小燕子:趙薇→黄奕
永h(五阿哥):蘇有朋→古巨基
夏紫薇:林心如→馬伊俐(馬依莉)
福尓康:周杰  変わらず
簫剣 :朱宏嘉→黄暁明(神G侠侶の楊過)
晴兒(晴格格):王艶 変わらず
知画 :秦嵐
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2011年06月03日

李連杰(李連傑)

李連杰(李連傑) JET LI

     dvd-1211.5.30.jpg
 DVD二枚組、一枚は現代もの八巻、はっきり言って面白くない。これはわたしが現代物に興味がないことを示しているのだろう。「木乃伊3」だけ見た。三話ほどはじめの五分ほどで終わりにした。あとは見ていない。
 二枚目は時代劇。
 投名状・英雄・洪煕官・太極張三豊・東方不敗・倚天屠龍記・方正玉1・方正玉2
 この中で、英雄・洪煕官・倚天屠龍記は見たことがある。
 これらの殺陣は本格的で迫力がある。香港の体操武術ではない。

 投名状
 これは評判になった割にはあまり面白いものではない。投名状とは日本語で言えば血判状であろうか。盟約を交わした三人だが、裏切りによって崩壊する。実話がモデルのフィクション。

 英雄(HERO)
 映画(HERO)で見たときは、映像が美しかったが、DVDはいまひとつ。去年横店を旅行したときに見たあの秦王宮が撮影現場であり、各場面の撮影場所が判って、別な楽しみがあった。
 しかし、映画HIROを見て感じた疑問はやはり消えない。
 迫力は素晴らしい。

 洪煕官
 中国版「子連れ狼」これは正規版(?)を見たときの記憶がはっきりしているので、今回は見なかった。
   参考 洪煕官
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2011年04月20日

還珠格格 第二部2

 五阿哥と福尓康は家を出て江湖の人となる決意で、小燕子と夏紫薇を救い出す。そして逃げた先に含香たちがいた。雲南には行かなかったのだ。結局そこも危なくなり、含香と麦尓丹は結婚して、蒙古へ逃げることになる。金鎖はなんとか助け出す。
 もちろん小燕子たちも逃げ出すことになった。小燕子・夏紫薇・金鎖・五阿哥・福尓康・柳青・柳紅・会賓楼で加わった簫剣(いままで書いていない)。
 簫剣は一過性の人物と思っていたが、香妃を逃がしたりするころからだんだんと重要になってくる。逃避行には一緒に逃げることになる。
 詩を読み、簫の名手で、小燕子が武術を挑んだときは、逃げ回っていたのに、本当は武術の達人。琴も造ることができる。
 逃避行の途中なのに小燕子はもめ事を起こす。闘鶏で稼いで乱闘。夜中にそれを盗まれて騒ぎながら昨日の現場に行くが、もちろん盗人がいるはずがない。とにかく小燕子に騒がせないようにするのが一苦労の一行。
 結局皇后の追っ手(皇后に報告している)に見つかり争いになって、その中で夏紫薇は視力を失う。追っ手の言葉が「殺不赦」。
 金鎖は怪我をし柳青に手当をしてもらう。二人は所帯を持ちそう。二人を残して一行は洛陽に向かう。
 福尓康は夏紫薇の為に目の医者を探しているとき、夏紫薇を預かった小燕子は碁に夢中になって、夏紫薇が掠われたのにも気づかない。
 福尓康は小燕子を許さない。簫剣の顔で土地の親分格に探して貰い、なんとか助け出す。夏紫薇の仲介でなんとか仲直りする。
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2011年04月10日

還珠格格 第二部1

長いので2回に分ける。 

 DVD2枚で48話、第一部の倍も入っている。そのため画質が非常に悪い。動きが速いときはモザイクになってしまう。しかも色も冴えない。顔色などカラーとモノクロの中間くらいの色合い。動きも悪い、テレビマンガをみているようで、口が動かないのに声は動いている。秒に数コマ。動画というより静止画像の連なり。全部がそうというわけではない。普通のところもある。
 これを24話で見せたら、第一部なみに面白かったと思われる。
 香妃の登場とその運命。その後は小燕子たちの逃避行。この二つの話題が中心となる。

 還珠格格と明珠格格(夏紫薇)が手枷足枷で、刑場に運ばれるところから始まる。民衆が集まり、「二人の死を許せ」と座り込み、一行を止めてしまう。
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2011年03月30日

還珠格格5

第十九集から第二十四集
 お忍びの途中で暴徒の群れに襲われ、夏紫薇が皇帝の身代わりになって短刀を胸に刺される。弾圧された宗教組織の計画的な反抗。

huanzhugege5-11.jpg
 夏紫薇は生死の境目にいる。
 なんとか夏紫薇は生き延びた。皇帝がつきっきり。夜遅くなり皇帝が引き揚げると、左手に傷を負った福尓康が見舞う。それを見ている小燕子は他人の恋のことは判る。(^_^)。
 傷が治って回廊を歩いていると、こどもたちがハネを蹴っている。小燕子が屋根に上げてしまい、飛び上がって取りに行く。屋根から落ちてしまうのだが、高飛びで屋根の上まで上がれる人が、落ちるなんてあるのだろうか。降りる方がやさしいはず。不思議だ(^_^)。
 遊んでいるときに「チベットから王が来た」と連絡があり北京に帰ることになった。
 小燕子は帰ってから奴婢たちに襲われたときの様子を話すが、それは講談調。そして晩餐には皇帝からの料理が届き、無礼講の許可。粋なこと。
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