音楽を通した友情に「知音」という熟語がある。
わたしは音痴なのでその心境はうかがい知れないが、日月神教の曲洋と衡山派の劉正風は「知音」の間柄。その二人が作曲したのが「笑傲江湖」だ。
このドラマの歌の話が出るたびに、わたしは「あれっ、そうだったかな」と思ったりする。歌を覚えているのではなく、物語の一シーンとして、こんな歌があったということを覚えているだけなのだ。コメントには、間違いともいえるようなことを書いてしまったり。
そんなわけで、ここに一章をたてて、記録しておく。この人の名もすべてわたしには初耳で、どんな人なのか全く判らない。宋祖英だけは、後に日本で言う邦楽系のような歌手と聞いた。
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主題歌:笑傲江湖
作詞:易茗 作曲:趙季平 歌:劉歓・王菲
わたしは数十回(百回以上?)も聞いているのに、この項を書くまで、バックコーラスに気が付かなかったほど。詞が出ているのにどうして歌声がないんだと思っていた。コーラスは繰り返されていて、途中で大声になる。
王菲の歌う部分は曲調がまるで違い、挿入歌のようだ。
バックコーラス
一剣飄飄一生笑傲 剣を一振り風のように気ままに生きた
浮世滔々人情渺渺 世はうつろい人の情けも果てはなし
一剣飄飄一生笑傲
浮世滔々人情渺渺
男声:劉歓
伝一曲天荒地老 未来に永劫の曲を伝えるために
共一生水遠山高 共に歩んだ波瀾万丈の人生
正義不倒 正義が敗れることはなく
会盟天下英豪 天下の英傑はここに会盟する
無招勝有招 勝ち負けなんてどうでもいいのに
女声:王菲
英雄肝胆両相照 英雄は肝胆相照らし
江湖児女日見少 江湖の男女ははかなき仲
心還在 人去了 心残りて人去りぬ
回首一片風雨飄揺 振り返る日々風雪にたえたあの頃を
心還在 人去了
回首一片風雨飄揺
男声:劉歓、繰り返し。
伝一曲天荒地老 共一生水遠山高
正義不倒 会盟天下英豪 無招勝有招
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天地作和
第5集 笑傲江湖が完成し、初めて演奏する時にこの歌が流れる。
作詞:易茗 作曲:趙季平 歌:宋祖英
莽莽蒼蒼兮 茫々漠々として
群山巍峨 群山はそびえ立つ
日月光照兮 日月は照らす
紛紜錯落 光陰は入り交じる
絲竹共振兮 響き合う簫と琴
執節者歌 記すは音曲のみ
行雲流水兮 雲は行き水は流れる
用心無多 留意すべきは多からず
求大道以弭兵兮 大道を修め戦を鎮める
凌万物而超脱 万物を超越してこれを凌ぐ
覓知音固難得兮 知己を探し求めるもいかんともしがたし
惟天地与作和 ただ天地は合作するのみ
求大道以弭兵兮 (求大道于弭兵兮)
凌万物而超脱
覓知音固難得兮
惟天地与作和 (唯天地与作合)
終わりの4行、詞は繰り返しだが曲は異なる。( )内はこう書かれているものがある。テレビで流すときの歌詞が異なったようだ。日本語版の題名は「天地作和」であって漢文はない。
音程の移りが独特で、謡曲を歌っているようなイメージがする。
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有所思
第14集 令狐冲が竹の家から去るとき流れる歌。聖姑が歌っているという設定。物語では漢の時代の歌という。
作詞:易茗 作曲:趙季平 歌:王燕青
江湖紛争恨不休 江湖は争い絶えやまず
風雨飄零幾春秋 風雨をさまよう幾年月
人来人往都是客 来る者去る者いずれも旅人
依旧寂寞在心頭 寂寞(じゃくまく)は相も変わらず心に残る
多少話児難出口 いくつある口に出せない言葉の数々
一半歓喜一半羞 喜び半分 恥じらい半分
痴心児女無情剣 狂おしき男と女の無常の剣
酸酸渋渋在心頭 切なさとほろ苦さがわだかまるままに
挿入歌の2曲は、いずれも心にしみ入るような良い歌だと思う。ドラマでは翻訳文のみで、漢文はネットで調べた。ドラマの評判はあまりよくないが、この歌は好評のようだ。わたしはここに書くことで、両者の区別ができるようになった(^。^)。
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人心無窮大
歌:劉歓
五覇岡の集まりで、令狐冲が接待されているときに流れる歌が、「人心無窮大」であろうか。
この歌の原文を探したのだが見つからなかった。上の文を書き終えて、またDVDを見て、ここで歌が歌われていることに気づいたのだ。それまでどこで歌われていたのか、記憶がなかった。
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不在其中不流泪
歌:王燕青
どこかで歌われているはずだが記憶にない。この項を書こうとして見ていると気が付くのかな。残念だが、わたしの音楽能力はその程度なのだ。
以下追記
第37集 小師妹(岳霊珊)が死んだ時流れる歌だった。歌声だけのため、意味が不明だが、悲壮な感じのする歌だ。
この「笑傲江湖の歌が聞こえる」はもう一度観なおしたくなりますね。
月末からは碧血剣がスタートです。こっちは観てから読みますね。
ではまた
原作とはあまりに違うため、日本では評判が悪い。わたしもあきれた所です。
左冷禅は小説ではまだ死んではいないのに、ドラマでは殺されてしまいますね。そのあと、左冷禅の幽霊はだれがやったのだろう。老徳諾や林平之では無理だし、嵩山派では、それほどの手練れはいないはず。
聖姑をほったらかすのは、初めてではないが、聖姑はよく理解し耐えていますね。
原作にない部分が多くなりましたが、何度もリメイクされたので、その一つとして思われているようです。評価も最高と言うわけではない。わたしは前の作品を見ていないので、是非みたいと思っています。
さて、ここまで違うと物語がどう終結するのだろうか???ですね。
師娘は夫に失望し自決してしまう。→しない、令狐冲は岳の養子になる。
林平之は言い争いから岳霊珊を殺してしまう→林平之は老徳諾に誘われて拒否した岳霊珊を殺した。左冷禅側に誘われるけど・・左冷禅生きてるのかな?
岳不群は三尸脳神丹を飲まされる→まだ飲んでない。これがないと盈盈との接点があやふやになるし、壁邪剣法と真正面から戦うには令狐冲でも危うい
岳不群が元気なんですね。これじゃ儀琳に殺せないですね!
どうなるのかな・・・ちょっと心配です。向聞天がおどおどしてるのも気になります。・・・ではまた
このあたりから完全に原作を離れていますね。
あちこちで矛盾があり、説明不足は否めない。最終回は3回分を1回に縮めたような感じです。
林平之も、違うなあーと思ってしまいます。
原作を知っているからで、別な物語と思って、みて下さい。
儀琳の扱いは別格ですね。衣も儀琳だけ白い。恒山派でも特別扱いされているんですね。
中国の地震では、一万人をはるかに超える死者が確認されたようです。
中国政府の取り組みは早かったですね。阪神地震の日本政府のもたつきとは対照的。
それにしても問題が多い国ですね。庶民はその中で生きていかなければならない。
まぁ・・今回は全部録画できましたのでDVDに落としてライブラリにします。射Gとかも録画したいですね。・・ではまた!
いかに四山を束ねたと言っても、黒木崖へ攻め込む必然性は考えられませんよね。その前に恒山を攻めて、大勢を黒木崖に連れて行く。なんのために連れて言ったのでしょうか。攻める必要性もなければ、連れて行く意味もない。足手まといになるばかり。
やはり原作は自然で、流れに無理がないと思いますね。それを読んでいるので、不自然さが引っかかってしまう。
それでも従来の笑傲江湖と比べれば原作に近い。逆に言えば、今までのドラマは、原作から離れた名前だけの笑傲江湖と言えるのではないでしょうか。
わたしは原作に沿っていて欲しいと思います。
岡崎さんは、「金庸は小説そのままではドラマにしにくい」と言っていたのを思い出します。
剣術については、よく判りません(^。^))。
碧血剣で金蛇郎君の所に来るコントン派の人の武術、ある人に聞きました。「あの技は本当?」
全然関係ない、ということでしたね。少林寺や武当山とならぶコントン派は今でも細々と伝えられていて、東京でも道場があります。
もっとも金庸さんが独創した技が半分以上とか。名前だけでどんな技か金庸さんも知らないのではないでしょうか。
殺陣師は大変です。
「国際崆峒派武術協会公式サイト」があります。
劉歓の歌の歌詞の翻訳、正しくとても綺麗な日本語ですね。感心しております。
どなたが翻訳なさいましたか?岡崎由美先生ですか?それとも、謫仙ご自身ですか?
ドラマの歌詞は字幕で出てきたものです。
わたしはDVDを見ているのですが、中文音声・日本語字幕で見ています。
日本のテレビ放送ではどうなのか判りませんが、おそらく中文は出てこないだろうと思って、そんな人のためにこれを書いてみました。
テレビ放送の翻訳には、岡崎先生はタッチしていません。これは直接先生にお聞きしました。
特に「たくせんの中国世界」はわたしのメモでもありますので、必要以上に細かく書いています。
たくせんさんご自身の漢詩の和訳はとても素晴らしいものでした。
「たくせんの中国世界」に入って、中国人である私でさえ知らないもの、たくさん勉学でき、感心しております。
お役に立ちませんでしたが、懲りずにまたいらしてください。
なお、第8回武侠迷大幇会 参加者募集中です。http://daihoukai.seesaa.net/article/289014150.html
13日が閉め切りですが、時間がありましたら参加してください。(^。^))
もっと早く書けばよかったm(__)m。