一昨年予告を見て、編集作業に入ったと聞いたが、それからすでに一年数ヶ月。科白の吹き込み、字幕の挿入、おそらく音楽も変えたことだろう。
![hekiketukenhako.jpg](https://takusen.up.seesaa.net/alisan/hekiketukenhako.jpg)
第一話
改編と銘打ってあるように、出だしの設定はかなり変更されている。金庸自身の改編によるらしい。
袁崇煥が処刑され、一族が袁承志以外は皆殺されてしまうところが導入部。
ブルネイの張朝唐たちは出てこない。これは導入部として余計な気がしていたのでなくてもよいが、山宗の集まりや、安大娘の話がないと、間が抜けた感じだ。あとで思い出として、出てくるかもしれない。
そして華山で十二年の修行(小説は十年)して下山するときから物語が始まる。そこで官軍に囲まれ乱闘になる。
その途中に、安小慧と崔希敏が温青に黄金を奪われる原作にはないシーンが、挟まれている。これは事情説明のためだろう。同時進行と見るか。
二千両の黄金はどれくらいのものか。手荷物程度に小さく、いとも軽く持ち運ぶのが気になる。日本なら千両箱二箱分だ。一両17グラムとして、三十四キロ、37グラムとすれば74キロになる。明代の一両は何グラムだろう。女の子が手荷物で持てる重さではない。
![hekiketuken-2.jpg](https://takusen.up.seesaa.net/alisan/hekiketuken-2.jpg)
第一話ではないが、これが黄金二千両。軽々と持ち上げている。
第二話
袁承志は戦いで谷底に落とされ、そこで金蛇郎君の遺体を見つける。埋葬し、遺言により、衢州の温儀を訪ねることになる。そして山を下りてブルネイから来た張朝唐に会う。張朝唐はすぐにブルネイに帰るという。これは小説では十年前の話。
この設定の変更、あとがうまく合うのかな。翌年あたりに張朝唐が中国に来るはずだが、本来は十年以上たって、乱が治まったかと思ってくるのだ。
袁承志はそれから、浙江省の衢州に向かうが、江南で舟に乗ると、黄金を奪った温青が乗り込んでくる。
袁承志は華山で金蛇郎君を埋葬し、金蛇剣を習得し、山を下りて官吏の暴行を目にし、途中で張朝唐にあい、浙江省まで、一日か二日長くても数日ということになる。無理があるなあ。第一話で温青を出さず、ここで出せば問題ないのに。
温青はすさんで手が着けられないわがままなのだが、ドラマではそれは見られない。
浙江の舟上のシーン、竹の舟・浅い河・あたりの景色。撮影場所は桂林の漓江に似ている。武夷山らしい。
景色の様子では、一日たっても乗った船着き場から全然進んでいない。なぜ(^。^))。
![hekiketu23.jpg](https://takusen.up.seesaa.net/alisan/hekiketu23.jpg)
わたしは、05年11月、漓江くだりをした。漓江の竹の舟、筏というべきか。このような小さな舟が、人を乗せ、荷物を運び、土産物を売る。
この筏舟上の決闘もみもの。
以下適宜追記します。
そうです、あの襄陽城。それが北京城のつもり(^。^))。
でも襄陽と違って北京は知られている大都市。周辺には山はない。それを象山映視城で撮影して北京城にしたてるのは無理がありますね。
碧血剣は民衆の存在があり、現実感があります。殺陣などもかなり控えて、現実的にしたようです。
それ以外にも、温儀や温の五老のひとりとか、ドルゴンとか、顔なじみが出てきます。(^。^))。
>女優さんの質と量は神Gが圧倒的ですね
たしかに。あれは多くの恋愛物語をいっしょにしたような物語なので、そうなったのでしょう。◯◯も弾んだかも。だから女の物語ですね。男は脇役。
あの舟はともかく、竹の舟は実際に見ているので、はっとしました。竹は合理的なんです。節があるため、一カ所に穴が開いても問題ないし、材料はいくらでもあるし、木よりも浮力があるし。
でもあの格闘シーンはやり過ぎと思いませんか(^_^)。
それにしても二千両の黄金はあんなに軽いものか。(^。^))