2007年10月02日

西域一九九九年 5 莫高窟

前回の最後に少し文を追加しました。

 さて三日目、真打ち莫高窟観光である。

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 前の川は水がない。

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 莫高窟の中心、大仏殿。
この左右に多くの石窟がある。だが自由に見られるわけではない。

 入場券をもらい、カメラなどを預けねばならないが、なんとザックまで預けるように言われた。
 帽子をザック代わりにしようにも、帽子はバスに置いてきたし、ハンカチは小さすぎた。
 財布など手放せない細かい物は、ばらばらのまま、すべで持って歩くことになった。これが困るので小さなザックを持ってきたのに。
 カメラ入りザックを預け、場内に入ってから、じつは入場料のほかにそれぞれの石窟ごとに別料金が必要であると知る。しかも予約が必要であった。最高二百元。財布を持ってきてよかった。

 客の足元を見た料金を聞き、心中さざ波がたつ。ガイド歴二十七年というベテランのガイドが各人の希望を聞いた。希望はばらばらであるが、それを参考にしていくつかの石窟を推薦した。
 わたしは予備知識がないので、なりゆき任せである。ほとんどの人は団体行動をとることにし、一人あたり五百元(約七千円)を払い予約した。
 中は暗くて見えない。ガイドの懐中電灯の灯りで見学。
 10分程度か、それで五十元・百元は、いくらなんでも高すぎないか。二度と行きたくないところだ。
 当時敦煌の工員の時給は一元という。月給にしても二百元に満たない。

 昼休みに市内のホテルに帰り食事をして、午後は見学の続きである。
 昼休みに帰るとき、添乗員とガイドの会話に耳を傾けたが、まるで判らない。ただ時刻についての話をしているのだけは判った。
 バスに乗ると添乗員は言った。
「今日は土曜日なので、午後は混みそうです。だからできるだけ早く来てくださいとガイドが言っています。予定より三十分早くします」
 ところが、予定通り集まらないため、結局ガイドを二十分も待たせることになった。
 最後に土産物屋に案内した。
「ここは高いかも知れません。しかし莫高窟を維持するための寄付と思って買ってください」
 こういう率直な言葉を中国人から聞くのは初めてではなかろうか。わたしがこの日に最も感動したのはこの言葉であった。詐欺にあったような莫高窟観光であるが、いくぶん気持ちが和らぐ。本を一冊買った。

 この日の夕食後、ホテルで無料のショーがあったが、見学者は少なかった。けっこうレベルは高い。翌日に見た飛天象と同じポーズがあった。但し曲弾きはできない。

四日目
 わたしとSさんは、朝早く市内の散策をする。まだ暗い。市の中心部にある飛天像のまわりでエアロビクスをしている人を見た。大型のテレビの映像に合わせて動くのであるが、みな慣れているように感じた。

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 頭の後ろに琵琶を回して曲弾きをする「飛天像」はこの市の象徴

 年間雨量三十九ミリ。降らないに等しいが、一週間前に雨が降り、市内の通常は水のない党河に泥水が流れている。

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 党河の泥流 深さは5センチ程度か。源流は祁連山脈であろう。

 帰りに、開いたばかりの露天商から、葡萄を買って帰った。
 この葡萄はそのまま口にすると必ず下痢をする。ガイドも4度くらい洗うそうだ。下痢の原因はなんだろう。農薬であろうか。わたしたちは皮を剥いてから口にした。
 ホテルに帰って朝食である。
posted by たくせん(謫仙) at 07:13| Comment(4) | TrackBack(0) | 西域一九九九年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
予約で一人あたり五百元は高いですね。
中国は外国人向けのところは高いですね。
私の常宿のホテルは、部屋の案内には800元とありました。
地元の企業の予約で泊ったので、約半分くらいでした。
ホテルのレストランで食べると高いので、町の食堂で食べると
ビールを飲んで食事をしても100元でたくさんお釣りがきました。

でも敦煌の莫高窟となると高いとは言っていられませんね。
私も見てみたいです。
Posted by オコジョ at 2007年10月03日 09:51
あそこが100元、ここが50元、そこは70元と加えていって、500元になりました。
これらの石窟は扉がついていて、鍵がかかっています。
例の敦煌文書の発見された小部屋も見ました。

ようやく外国人と中国人の二重料金体系から脱却したころでしょうか。
ここまで来て、高い安いと言っていても仕方ないでしょうね。一度だけ見てみる価値があるようです。
Posted by 謫仙 at 2007年10月03日 18:53
入場料高い!それも中は暗闇なんですもんね。。
一見の価値はありそうだけれど・・・莫高窟の中に大仏様が安置されているのですか〜奈良の大仏のような大きなものを想像します。

写真が大きくて臨場感溢れていますね〜(^_^)/
Posted by 千春 at 2007年10月04日 00:44
大仏といっても石窟の中ですから、それほどのものではなく、高さは人の三倍くらいでしょうか。はっきりした記憶がありませんがm(__)m
あの建物らしきものも石の壁に張り付いているのであって、実際はしたの入り口から洞窟の中に入り奥に大きな空間があります。ことによると新しく作られたのかも知れません。

広い部屋だと、他の団体とぶつかってしまいますが、おおむね我々だけでした。この見学時間の調整のために予約するんですね。

中は歩くことができる程の明るさはあります。知っていた人は懐中電灯を持ってきていました。
Posted by 謫仙 at 2007年10月04日 07:57
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