2007年08月31日

西安満喫夏紀行 6 懿徳太子の墓

 ガイドの劉さんの日本語は今市であり日光には到らない(古い!)。また辞書で覚えた言葉も多く、古い言葉が混じったりする。
 濁る言葉を濁らないと判らなくなることがある。遺言をイゴンと言うような間違いもある。
 時代区分でサイシュウと言う。セイシュウの誤りとおもうが、正しくはなんと読むのだろう。文字では西周である。周の前期だ。
 なお後期に周は東西に分かれた。西周が本家、東周が分家だが、後期の西周が歴史に登場する事はほとんどない。周といえば東周を指す。
 あまりに熱心に喋るので訊いてみると、
「間もなく団体を案内する予定なので、今日はその練習です」

   始皇帝玄奘楊環武則天
       一日三秋の想い出となれ   謫仙


 古都西安というが、唐の時代の長安とは規模が異なる。別の都市といえるほど、小さく再建された城である。大雁塔の南東一キロほどの所に曲江があるが、そのあたりが長安の南東端だったはずだ。

 その日の夕食は、三人の女性による生演奏をBGMにしての食事であった。
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 劉さんが話題となる。
「あれでは団体の引率はちょっと無理ではないかしら」
 これは全員の感想である。わたしは言った。
「劉さんは九十三年の卒業で、去年の秋からガイドの仕事になったと言ってました。実際のガイドはあまりやってないようです」
「どこの大学かしら」
「えっ、小姐の先輩です」
「西安外語学院ですか。それでか。私の大学を訊くので、そう言ったら、先生は誰かと訊くの。知るはずないのにと思いながら、A先生、B先生、C先生、と言ったけど、誰も知らなかった」

 この夕食は西安名物餃子づくしであった。
 はじめはいつもの料理が出て、腹の膨れたころに各種の餃子が出る。ところがその餃子は美味しいとはいいにくい。空腹時に食べたいものだ。
 餃子は作りたてがよく、水餃子にいたっては冷めてしまっては食べられたものではない。長安の餃子の方がはるかに旨い。アッ、この「長安」は古都ではなく、わたしが時々行く、竹の塚の料理店です。
   
 舞台の後ろで福の字がひっくりかえっている。
「小姐、那是什ma?」 清げなる乙女よ、あれは何ぞ。
「倒福」        倒福なり。
「倒福?」       倒福とな。
「倒福」        さなり。
「倒福是什ma意思?」  されば、その心は。
「到福」        福到るなり。
「謝謝小姐」      尊答を謝す。
 と、どこかで毎週聞いているような会話が交わされたのであった。
 泊まった所は前にも書いたが、西安賓館である。
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 二十日、バスで二時間ほど走る。咸陽を過ぎるとリンゴの木が目につく。
 懿徳(いとく)太子の墓を見学するが、工事中でただ丘を見るのみ。
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懿徳太子の墓

     96-8-2-51.jpg
副葬品であろうか。

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 工事中だった。今では整備されて観光地となっていることだろう。

懿徳太子について 参考長安物語
posted by たくせん(謫仙) at 09:40| Comment(4) | TrackBack(0) | 西安 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは、たくせんさん。
中国の歴史にも地理にも弱いわたしですが、長安と西安とは別物でしょうか
初めてしる?徳太子とはどんな人でしょうか。
教えてください。
Posted by 龍之介 at 2007年08月31日 21:22
西安について、
まず、前漢の時代に長安城が築かれました。
隋の時代に、古い城を完全に壊し新しく長安城を築きました。位置もすこしずれています。唐はそのまま利用しています。
後に都が洛陽に移され、唐末の混乱で縮小されたといいます。
明のはじめに現在の西安が築かれましたが、唐の時代の九分の一程度の大きさです。だいたい現在の城壁は、長安の皇城(つまり皇居ですね)の跡に近いようです。
懿徳太子については、小説の「長安物語」の説明に書きましたので、そちらをご覧下さい。
Posted by 謫仙 at 2007年09月01日 08:23
通訳の良し悪しは、観光でも、ビジネスでも大きな差が出ますね。
私の中国はビジネスでしたが、一度は、学生で、専門用語について、
自分がわからないと、意味を聞いてきます。そのままいえば、
判るからといっても、自分がわからないと、通訳できない・・・
おかげで通訳とのやり取りばかりで、全然、話が進みません。

また、別な通訳では、「できない」というと、「何故出来ないか、
出来ないと、雇い主にいえない・・・」思わず笑いました。
もちろん、そのまま訳せと突っぱねましたが、どう通訳したのか・・・
Posted by オコジョ at 2007年09月02日 16:01
意味が判らないと通訳できない。これ半分は判りますねえ。でも半分は当人同士は判っているので、そのまま中国読みしたら、通訳には判らなくても当人は判ることもありますよね。もっとも誤解されることもある。
このあたり通訳の腕の見せ所でしょうか。

「できない」については、別な意味がありますよ。
自動車を運転できないと言うとき、
免許証を持っていないので、「不可」
運転技術が無いので、「不会」
ガソリンが切れて、「不能」
     (これで正しいかな?)
つまり理由によって、できないという言い方が違いますので、理由が判らないと「できない」といえない、といえる。そのまま訳せないんですね(^。^))。

ガイドは日本語そのものは、聞き取り・会話することができるので、観光客がそれをカバーできれば、なんとかなるでしょう。できなければ、通じなくなってしまうか。
当時はまだ大学を出るのはエリート、頭のいい人ばかりなので、経験が糧となったことでしょう。数回経験すればなんとかできるようになれることでしょう。

99年に会った女の子は、大学に進んだのは町でも二人だけだったと言っていました。2年で日本語を話せるようになり、卒業後は大学の講師(日本語初級)になりました。

今では大学を出たけれど……、という話を聞きます。
Posted by 謫仙 at 2007年09月03日 08:19
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