今年見た武侠ドラマは琅琊榜(ろうやぼう)に、この韓棟版鹿鼎記であった。孫子大伝も見たが、それは武侠ではない。
この鹿鼎記、これが意外に面白かったんだな。主役の韋小宝は韓棟。少年時代は無理だが、大人になってからははまっている。
武侠ものは数回分見てがっかりして終わり、ということが多いのだが、これは50回の最終回まで見てしまった。
もっとも終わる場所は常春の雲南でも揚州でもなく、極寒の鹿鼎山で、この土地で牧歌的に隠棲というのは腑に落ちない。これでは揚州などの後日談が成り立たない。だから後日談がない。母親は揚州に置き去り状態。
韓棟版の特徴は、台湾編とロシア編と雲南からの往復の旅編がないことか。その辻褄を合わせるため、ストーリーはそれなりにいじっている。
それから7人の妻や九難や陳円円など女優たちが、みな若く同年配に見えるのが可笑しかった。陳円円と阿珂は賈青の二役なので、どちらが母か娘か判らないほど。そして他の女性たちと比べても特に美人ということはない。
三藩の乱のころ、九難は45歳ほどだが、年を感じさせないって、まるで弟子たちと同じ年代のようだ。
偽皇太后も若いとなれば、女性たちの年齢を考慮していないように思える。
また、康煕帝と韋小宝をはじめ男たちの頭は、ほとんどが、いつでもたった今剃り上げたばかりと言う状態。かすかに黒みが見える程度。康煕帝と韋小宝の顔は、まるで女優のようにつやつや。こんなことは黄暁明版では感じたことがなかった。今回はそれが目立つということかな。