2012年06月21日

西遊記6

繰り返しますが、ネタバレを気にしないメモです。

第五十六回
 夏になった。いつもの如く前方に山が見える。
 その山で追いはぎ団にであう。ふつうの人間なので、悟空が退治するのは造作もない。ふたり殺してしまう。
 しばらくして屋敷が見えたので、一夜の宿を頼む。なんとこの家の息子が追いはぎ団の一人であり、仲間を連れて帰ってきた。先ほどの三蔵一行であることがばれてしまった。襲う相談をし、腹ごしらえしているうちに、家の主人は三蔵たちを逃がす。賊たちは追いかけてくる。悟空がさきの家の息子はじめ多くの人を軽く殺してしまう。
 妖怪ならともかく、人を簡単に殺しては三蔵も怒り出す。悟空を追い出してしまう。

第五十七回
 水簾洞へ帰れば子分たちに笑われそうだし、頭を下げるのはイヤ。行くところのない悟空は観音のところへ行く。
 観音は言った。まもなく三蔵は災難に遭って悟空を呼びに来る。そのとき三蔵を言い聞かせると。
 三蔵はなんとニセの悟空に荷物を奪われる。
 沙悟浄が水簾洞まで三日かけていき、ニセ悟空と争いになる。そして観音にお願いに行く。そこには本物の悟空がいる。悟空と沙悟浄は一緒に水簾洞へ行くことになる。

第五十八回
 水簾洞外でふたりの悟空が戦いになる。沙悟浄は報告のため戻ることになった。
 ふたりの戦いの場は観音のところまで移動する。観音には本物と偽物の区別がつかない。
 天界に行って玉帝に判別してもらおうとするが、玉帝にも区別がつかない。三蔵の前に行くが、三蔵も区別できない。冥界に行くが閻魔大王にも区別できない。ところが地蔵菩薩のそばにいる諦聴(たいちょう)なる動物が、ニセ悟空が判るという。ただここで暴くと、悟空なみの力があるので、宝殿でめちゃくちゃに暴れる。そこで地蔵は釈迦如来に見分けてもらうように提案する。
 釈迦如来は、六耳獼猴と見抜く。捕まえると正体を現した。それを悟空が叩き殺してしまう。これによって六耳獼猴の子孫は途絶えた。
 観音は悟空と一緒に三蔵の前に行き、事情を話して悟空を許してもらう。

 この話の京劇を2年前に見た。参考 : 京劇「孫悟空VS孫悟空」

第五十九回
 秋になったのに暑い。火焔山であった。山が燃えているので通ることができない。火を消すには鉄扇仙に芭蕉扇で扇いでもらわなければならない。
 西南の翠雲山の芭蕉洞にいる。そこまで一千四百五十里ほど。悟空が行き樵に訊くと、いるのは鉄扇公主でまたの名を羅刹女と判る。牛魔王の妻で、紅孩児(40回〜42回)の母である。
 悟空は芭蕉扇を借りようとするが、羅刹女は紅孩児のことで怒っていて戦いになる。戦いは悟空の方が圧倒的に強いが、羅刹女の扇でひと扇ぎされて、八万四千里も南に飛ばされる。そこは霊吉菩薩のいるところ。定風丹をいただき、芭蕉洞に戻る。今度は飛ばされないが、門を閉じられてしまう。
 悟空は羽虫に化けて忍び込み、茶葉の裏に隠れて飲み込まれ、羅刹女の腹の中に入る。 そして芭蕉扇を借りることになる。
 一行四十里ほど進むと耐えられない暑さとなる。芭蕉扇で扇ぐとさらに暑くなり、引き返すことになる。土地神からこれはニセの芭蕉扇と教えてもらう。

第六十回
 本物の芭蕉扇を借りるには牛魔王に頼まないとならない。牛魔王は2年前から積雷山摩雲洞にいる。そこの玉面公主に婿入りしてした。
 もちろん紅孩児のことで戦いになる。勝負がつかないうちに、下から牛魔王に宴会の誘い。牛魔王は戦いをやめて宴会に行ってしまう。場所は深い淵の中、悟空は蟹に化けて、忍び込む。見つかって捕まるが、騙して逃げる。
 そして牛魔王に化けて、鉄扇公主のところへ行き、なんとか騙して本物の芭蕉扇を手に入れる。

第六十一回
 牛魔王はそれを知り、先回りして八戒に化けて悟空を迎えに出たフリをする。そして芭蕉扇を奪い返す。
 またもや悟空と牛魔王の戦いになる。そこへ八戒が助太刀に入る。玉面公主の眷属が助太刀にくる。悟空たちは逃げだす。
 悟空たちはさらに土地神などの援軍を連れて、摩雲洞を攻めに来る。牛魔王はたまらず鳥となって逃げだす。八戒と土地神たちは摩雲洞を全滅させてしまう。
 悟空は牛魔王を追いかけ変身合戦。牛魔王は芭蕉洞に逃げ込むことになった。そこへ皆で攻め込む。
 牛魔王は逃げ切れず、托塔李(たくとうり)天王とその第三子の哪吒(なた)三太子の前で正体を現し、牛になって鼻輪を通されてしまう。
 鉄扇公主は芭蕉扇を差し出し、夫婦の命乞いをする。
 悟空は芭蕉扇で火焔山を49回扇ぎ、火の元を断ち芭蕉扇を返す。

第六十二回
 火焔山をすぎると、一日で八百里も歩く。なんで急にこんなに速く歩けたのか。八十里の間違いかな。原作者の。
 祭賽国に着く。四方の国が朝貢する帝都であった。人々はきれいな身なりをしているのに多くの僧が鎖に繋がれている。
 3年前、妖怪に金光寺の宝を盗まれて光が消え、四方の国が朝貢しなくなった。僧が盗んだと言う者がいて、難を受けている。
 悟空は僧を解き放ち、三蔵が塔を掃除していると、天辺の第十三層に妖怪が2匹いた。宝を盗んだのは万聖竜王で、第六十回で牛魔王をもてなした深い淵に住んでいる。国王に報告し、歓待を受ける。万聖竜王を退治し宝物を取り戻すために出かけることになる。

第六十三回
 悟空と八戒が淵に行くと、万聖竜王は娘婿の九頭駙馬と酒盛り中。悟空と八戒は九頭駙馬と戦うことになる。悟空たちが優勢。九頭駙馬は九頭虫(鳥)の正体を現す。八戒が不用意に近づいて噛みつかれてしまう。そうして淵に引きずり込まれた。
 悟空は蟹に化けて洞窟に入り、八戒を助ける。
 八戒が洞窟内で暴れ、万聖竜王を外におびき出したところで、悟空の一撃で殺してしまう。
 次の攻撃の相談をしていると、二郎顕聖が通りかかる。そこで宴会を開くことになる。翌朝八戒が洞窟に入っていくと万聖竜王の葬礼の最中。八戒の一撃で竜王の子を殺してしまう。外での戦いになり、九頭駙馬は血を流しながらも逃げてしまう。九頭虫は生き残る。
 宝を取り戻し、元の位置に安置し、寺は伏龍寺と名を変える。

第六十四回
 行く手に茨がめちゃくちゃに生い茂った山があった。悟空が見るところ千里のほど。
 八戒が荊を掻き分けて、一日で百里ほど進むと空き地があった。石碑があり荊棘嶺で長さは八百里とある。
 夜になったが明るいので休まず進み、次の日の夕方となる。古い廟があった。老人が出てきてパンを差し出す。怪しいと思ったら、三蔵がさらわれてしまった。悟空たちがいくら探しても見つからない。
 三蔵をさらったのは、この山の松・柏・檜・竹・楓・杏の妖怪。一同は詩を披露しあって盛り上がっている。若い娘に化けた杏の妖怪は三蔵に迫る。それを断り争っている間に夜が明け、悟空たちが助けに来た。妖怪は消えてしまう。悟空が妖怪の正体を示し、八戒が松・柏・檜・竹・楓・杏を倒してしまう。

第六十五回
 冬が過ぎ春になる。行く手に高い山が現れた。今回はこの高い山ではなんにもなく、山を越えて平らなところになっら、高楼殿閣があった。悟空にはどこか怪しい。
 雷音寺にとこか似た寺の名は小雷音寺。門を入り皆捕まってしまう。悟空も金の「じょうばち」に挟まれて身動きできない。亢金龍が角を突っ込み、悟空は小さくなってその角の中に入り、亢金龍が角を抜き出しようやく逃れた。そして金の「じょうばち」を叩き壊してしまう。
 妖怪の名は黄眉老仏といった。悟空は援軍と一緒に戦いになるのだが、黄眉老仏が白いだん袋を取り出すと、悟空を初め援軍一同がその袋に吸い込まれてしまう。一人ひとり縛り上げられてしまった。
 夜中になると悟空は抜け出して、三蔵たちを助け出す。蝙蝠に化けて、三蔵の大事な荷物を取り返しに行くが、音を立ててしまい、黄眉老仏にばれてしまう。四五千の妖怪たちは三蔵たちを見つけ包囲し戦いになる。そこへ悟空が荷物を取り返し戻って来た。またもや悟空以外は袋に閉じこめられてしまう。
 天神や天兵などがごっそり袋に入れられたてしまったので、天帝に助けを求めても疑われてしまう(この理屈は理に合わないと思うが)ので、武当山の蕩魔天尊(北方神武)に助けを求めた。

第六十六回
 南贍部洲(なんせんぶしゅう)の武当山に行くことになったが、説明では中国の中央部あたり。天尊は動けないため、亀と蛇と五大龍神を加勢に付けてくれた。
 この往復に二日。
 再び戦いになるが、加勢は袋に捕らえられてしまう。悟空が途方に暮れていると、日値功曹(つねに三蔵を守っている)がクイ山の(泗州にある)国師王菩薩に頼めと助言。
 援軍を頼むが、これまた袋に閉じこめられてしまう。万策尽きた悟空のところに弥勒菩薩が現れた。
 黄眉老仏とは、弥勒のそばにいる黄眉童子で、袋は後天袋と判る。
 弥勒の策で、悟空はまた戦いを挑み瓜畑に逃げ込む。そして熟した瓜に化けた。黄眉老仏が食べようとしたところ腹の中に入って、腹の中で暴れる。
 ようやく、弥勒が黄眉童子を捕まえた。手下の妖怪は悟空が全滅させた。捕まっていた三蔵はじめ神兵などを助けることができた。

第六十七回
 一箇月後、駝羅荘というところに着く。そこで一夜の宿を頼む。そこの老人がいう。この先三十里に稀柿ドウ(きしどう)という道があり、山の名を七絶という。径は八百里。柿の木が多く、悪臭を放つのでとても通れない。
 話しているうちに妖怪退治を頼まれることになる。前に僧や道士に頼んだが、埒があかない。
 その妖怪は大蛇であった。今回は神の援軍を頼まず退治した。そして八戒が汚穢のような悪臭の道を開き清めて、一行は村人に感謝されながら山を越えた。
posted by たくせん(謫仙) at 09:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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