2006年09月30日

笑傲江湖 2001年版1

9月26日記
   笑傲江湖2001年版1(著作権と女優)
 ついに買いました、笑傲江湖DVD全10巻。
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 宅配便で朝届いたが、一日中開封せずに、箱を眺めてそわそわにやにや。至福の時だった。(^。^))
 この物語は何度もリメイクされている。
 2001年に台湾で大河ドラマとして作成中、改変が多くて金庸先生の気に入らず、大陸で新たに作らせたのが今回のDVDだ。初めのころは原作通りと喜んでいたが、これも結末を変えてしまったため、金庸先生の怒りを買い、以後は変えないと約束するはめになった。その結果、射G英雄伝・天龍八部では、ほぼ原作に近い物語になった。もちろん画面の順序は映画向きに変えてあるが、その程度は仕方ない。今回の笑傲江湖は1〜4話までしか見てないが原作に近い。
 もしかすると、金庸によって、中国社会は著作権を認識させられたかも知れない。
 それまでは著作権は事実上なかった。勝手に改作したりコピーしたりして、勝手に売り出す。たとえばタイタニックなど、まだ日本では公開されないうちに、中国では多くの人が見ている状態だ。ただし、観客のざわめきまで聞こえるそうだが、どうやって作ったのか。
 話を戻して、金庸先生は著作権の概念を普及させたが、その方面に詳しい人の話では、まだまだ。
 神雕侠侶の上巻を上海で買ったとき、各種あって値段がまちまち。わたしは55元のものを買った。話によると「これらは極めて海賊版に近い。そもそも中国ではいわゆる本物と言うものは存在しない。どれだけ本来の放送に近いかで価値が決まる。CMが入っているので黙認しているともいえ……」

 この日本語版笑傲江湖は本物である。日本では声優に吹き込ませ、日本語字幕画が入り、リージョンコードも日本に変わった。
 そんなわけで、上海なら神雕侠侶上が55元(約700円)が笑傲江湖日本語版では19000円となる。
 残念なことに中国語字幕がない。これによって価値は半減した。これならレンタルでもよかった。

 さて、ストーリーは省いて華麗な女優たちを紹介する。

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 任盈盈(じんえいえい)(俳優 許晴)
 日月神教(魔教)の聖少女で「聖姑=せいこ」と呼ばれる。超恥ずかしがり屋で凄腕。顔をかくして登場するが、登場するときは一帯が嵐になる。嵐で聖姑様が来るとわかるのだが、おそらく最初だけだろう。登場するたびに嵐では、他の人はやっていられない。
 この任盈盈の扱いを金庸先生が痛く喜び激賞したという。

   gilin.jpg
 儀琳(ぎりん)(俳優 陳麗峰)
 恒山派の弟子。純真な尼僧。正直で嘘がつけない。大勢の前で師匠に説明しろといわれ、師匠に対する悪口まで直接話法で話して、また叱られたりする。
 この写真は、令狐冲が命がけで儀琳を助けようとして、その時の必死の冗談を聞いて笑ってしまったところ。このあと令狐冲を助けるために自決しようとする。
 
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 岳霊珊(がくれいさん)(俳優 苗乙乙)
 令狐冲の師匠の一人娘。令狐冲に夢中であるが、時が流れて、林平之に心が移っていく。
 父は華山派の総帥で、君子剣といわれている。

 なお主人公の令狐冲は李亜鵬が演じている。のちに射G英雄伝の郭靖を演じた人だ。

 武侠とは時代SFとでもいったジャンル。その中にはミステリーもあれば恋愛ものや時代ものなどいろいろ。
 金庸の小説は、時代小説であり恋愛小説でもある。更に登場人物のきれい事の建前の裏で、本音が暴かれ、ただの破落戸(ごろつき)に変じていく様子がすさまじい。そのため共産党の内部勢力争いを揶揄したのではないかと噂されることが多い。本人は否定している。もちろんイメージが逆に変わる人もいる。
 笑傲江湖では正派邪派の戦いだが、それさえ見方によって変わるのであり、ステロタイプなものの見方をする人はとまどうだろう。

 今読んでいる古龍は時代性が全くなく、内容も本毎に友情・恋愛・ミステリーなどに限定される。金庸とは対照的な武侠作家に思える。
posted by たくせん(謫仙) at 07:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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