2011年02月26日

09年版 書剣恩仇録8 

 陳家洛と趙半山それに徐天宏たちは福建少林寺に向かう。
 徐天宏と周綺は偶然から徐天宏の両親の仇を見つける。

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 ここまできて、取り逃がしてしまう。相手は武術の素人。いつものようにひとっ飛びで捕まえられるはず。近くにある蝋燭でもなんでも投げても仕留められる。そんな能力がある人物と設定したはず。
  
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 いよいよ福建少林寺、小説は陳家洛一人だが、ドラマは趙半山と二人で奥に入る。
 そして問題の乾隆帝が陳家洛の兄である証拠書類を手に入れる。
 そこへ衛春華が報告に来て、さらに衛春華は西域の于万亭に報告する。このとき、章進が于万亭を見てしまい、口封じに于万亭に殺されてしまう。章進は小説では戦いで死ぬ。
 于万亭は北京まで出向く。まだ陳家洛たちは福建で相談している。
 なんと于万亭の命により、楊成協と蒋四根は衛春華と石双英に殺されてしまう。
 これで紅花会の主な人物14人のうち5人が死に、残るのは、9人となった。

 衛春華と石双英の二人は于万亭の下にいる。想像できない展開だ。
 于万亭は衛春華と石双英に指示を出す。
 陳家洛たちは衛春華と石双英に疑問を抱く。そしてついに于万亭と会っているところを見つける。ここで戦いになり衛春華と石双英は死に、無塵道人も死ぬ。
残った人は、半分になってしまった。
陳家洛
趙半山:紅花会の三番差配
文泰来:紅花会の四番差配
徐天宏:紅花会の七番差配
駱冰 :紅花会の十一番差配
余魚同:紅花会の十四番(小説ではすでに差配と認められている)
 紅花会が、こうしている間に回族は敗北し、ホチントンは行方不明、カスリーは囚われ北京にいる。

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 乾隆帝がカスリーのために宮廷内に作った回族村のカスリーのパオ。
 そんな状態なのに、陳家洛は乾隆帝は海寧陳家の子である大事な証拠書類を乾隆帝に渡してしまう。ここまで騙され続けてもまた信じているのか。
 陳家洛はカスリーを連れ出すことになった。そこで、「紅花会はまずカスリーを西域に送り、姉に会わせてその知らせを聞いてから…」
「あなたはどうしてわたしと一緒に行かないの?」
 細かいところはわたしには理解できないが、カスリーは乾隆帝のところへ帰る決心をする。
 小説では、陳家洛がカスリーを乾隆帝に売って、紅花会の目的を遂げようとする。つまり陳家洛が説得する。それでわたしは、金庸小説の主人公のなかで陳家洛だけは好きになれない。
 このあたりドラマでは、大幅な変更が加えられている。

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 カスリーは「わたしを乾隆帝のところへ送って…」
 小説とは逆にカスリーが説得している。
 カスリーが宮廷に戻ると、乾隆帝は紅花会を雍和宮に集め全滅し同時に雍和宮を燃やしてしまう計画。雍和宮には先帝の遺品があり、そこにも証拠があり、皇太后が乾隆帝を押さえる力の基になっていた。

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 乾隆帝が約束を守らないことに気づいたカスリーは乾隆帝の目の前で自決。
 雍和宮では福康安を人質にして何事もなく脱出。
 ドラマもここで終わった。

 全体を振り返ってみて、半分はこのドラマの創作である。乾隆帝を中心とした宮廷劇と于万亭の西域での暗躍は小説には無い。だから主人公が陳家洛ではなく乾隆帝である。そして残りのうちその半分はかなり改訂している。原作部分は4分の1程度であろうか。
 改訂部分や創作部分の説明のため、かなり時間を使っている。小説なら地の文を延々と会話で説明している感じ。
 大きなところではもうひとつ、地理や時間の問題。武侠は地理にいい加減であるとはいっても、限度がある。時間的には「千里の迎え」から終わりまで一年もかかっていない。例えば于万亭は、その間に西域と北京を何度往復したことか。一年中早馬に乗って移動していても、とても間に合いそうもない。それなのに、まるで西域に常駐しているような設定で、用事があるときだけ北京に赴く。
 特に39集では、西域で衛春華を殺し、次の場面では北京で皇帝に名誉回復をさせ、次の場面では西域で布倩佳の遺骨に名誉回復を報告し、次の場面でまた北京で皇帝と協議し、次の場面では、西域で陳家洛たちを攻撃しようとする。数日(?)の間に2回も往復する。ジェット機に乗らなくては無理だ。
 通信手段もまったく判らない。江南や北京の情報が、その日のうちに西域まで届いている。
 わたし的には、九番差配の衛春華がかなりの年であることが問題。必ずしも年齢順ではないので、九番でも間違いではないが、小説では若者という設定なので、他の人と間違えてしまったほど。

 それから金庸小説とは決定的に違うところがある。戦いの前に延々とお互い言い合っている。
 金庸小説の特徴は、何かのきっかけで話す余裕もなくいきなり戦いが始まる。その途中で問題が起こり、ようやく話ができるようになっても、新しい問題のため止められなくなってしまう。それが次の戦いの原因となる。「ちょっと手を止めて話し合えよ」と言いたくなるところ。ドラマでは充分に話してから戦う。そのことを考えると、もはや金庸小説から離れたと思う。もちろんストーリーは離れている。

 碁の場面が多いのでまとめて 雲外の峰−書剣恩仇録の碁 に載せました。  
posted by たくせん(謫仙) at 08:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 書剣恩仇録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中国のドラマが好きですか?
Posted by jessica at 2011年03月02日 00:51
好きなのは金庸小説です。
ドラマはおもしろれけば…
今は還珠格格を見ています(^_^)。
Posted by たくせん(謫仙) at 2011年03月02日 07:09
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