ちょうど桃花島旅行のころ、中国ではテレビ大河ドラマ神雕侠侶(神G侠侶)の放送が始まっていた。
わたしたちはその放送を見ることができたのだが、なんと一度に数回分を放送してしまう。そして別なチャンネルでは別な部分を放送する。一日中見ていると、10回分くらいは見られそう。それを月曜日から金曜日まで毎日放送しているという。
日本ではNHKの多チャンネルが問題になっているが、中国ではそれ以上の多チャンネルだ。ただし放送の内容は似ているので、日本とは多チャンネルの質が違うのだが。
帰りの上海でDVDを手に入れた。
神雕侠侶(上) 55元 20回分だが全部で41回らしい。
侠客行 42元 21回
碧血剣(VCD) 価格を控えてないが70元くらいだったか。15回。
神雕侠侶は見終わり、いま侠客行を途中まで見たところである。侠客行と碧血剣は古く、いわゆる香港時代のもの。それに比べて神雕侠侶は中国が総力を挙げて作成したというイメージで、背景にしてもスターにしても構成にしても一流で、初めから世界を相手にしている気がする。しかも原作は金庸。その世界をCGを駆使して表現している。ついでながら日本語訳の原作は神G剣侠。
写真はヒロインの小龍女。俳優は劉亦菲さん。今年が弱冠(二十歳のことですが、現在中国の弱冠が20歳かどうかm(__)m、厳密に言えば弱冠は男だけ)。美少女と思っていたら、アクションスターの資格充分。
この写真は小龍女が古墓の中で眠るところ。
まず、ロープを張り、その上に飛び乗り両足で立つ。そのまま足を広げて腰を落とす。これが上。
左足を右足にそろえ上体を倒す。これが中。
そして、下のように眠る。
ワイヤーアクションと同じように撮っていると思われる。
劉亦菲さんはただのアイドルではなかった。演技もうまいし、ちょっとした顔色の変化だけで、感情を表せる。そして新体操を見るような武術の数々。
小龍女の武器は白無垢の絹の帯。戦いの場もまるで舞踏のよう。これでいて古墓派の2代目総帥。総帥といっても弟子は楊過ひとり、仲の悪い姉弟子がひとり。
これが九塞溝をバックに大アクションを繰り広げる。全編これ絵画を見るようだ。ただし古墓のある場所は終南山で、西安の南のほうである。秦嶺山脈の一部である。九塞溝はロケ地であって、設定では終南山の一部である。
古墓といっても、実は全真教の初代(教祖)が、対金のゲリラ戦のための食糧基地に作ったのであって、判らないように古墳のようにしたのだ。すでに金は滅び元が南宋を滅ぼそうとしていた。全真教も古墓派も2代目・3代目になって、食糧基地の役目はなくなっている。
舞台は終南山ばかりでなく、襄陽などあちこちに行く。桃花島も縁がある。黄蓉たちも現役で、黄蓉は二・三人目の子どもが生まれる(男女の双子 第20集ではまだ生まれていない)。原作ではその女の子の16歳の誕生日を巡って大活劇が展開する。
問題が一つある。楊過の年齢だ。初めはローティーン。それから2年後つまりミドルティーンの役者がかなりの年なのだ。そのため子どものようにはしゃぎ甘える姿が、浮き上がってしまう。16年後にちょうどよい年齢と思える。もう一人ミドルティーン役の役者が欲しかった。
続きが楽しみ(^_^)。
小龍女が楊過との結婚を諦め、死のうとするところがある。そして絶情谷に流され、そこの主、公孫止に助けられる。そこは桃源郷のような所だが、それでいて、すさまじい愛憎劇があった。それに巻き込まれるのだが、公孫止は悟ったようなことを言っていてとんでもない悪党。その妻も悲劇の女であるが、しかしそれも公孫止に負けず劣らずの悪党。
その間に公孫緑萼という娘がいて、これが清涼剤となる。この話が終わらないうちに20回目が終わる。
…………………………
4月9日にNHKで中国のドキュメント「天坑」の放送があった。その録画を見て、続いて「神雕侠侶」の第20集(上巻の最後)を見たら楊過たちが天坑から脱出する話であった。原作では深い穴だが、DVDでは天坑と言っている。穴はとっくり形だが、そのまわりが崩れ落ち水瓶の形になると天坑という。
原作の当時は天坑は知られていなかったので、そのその言葉は使わないが、同じものを考えていた。それを天坑にしてしまうテレビ業界。偶然とはいえ驚いた。ただあっと思ったのは、楊過たちがその穴に落とされたとき、下は深い水だったので命拾いするのだが、DVDでは岩に叩きつけられて何ともない(^_^)。
あちこち原作にないものを加えるとどこかおかしくなることが多い。また削ることもあってつじつま合わせに工夫するのは感じらる。
この日本語版の販売予約が始まった。http://www.maxam.jp/shincho/index.html
わたしは迷っている。何度も見るものではないし…、レンタル店に出るのを待つとするか。
あと2巻。。。
ドキドキ(ノ^^)八(^^ )ノ
あと2巻ということは小説ですね。
この長い物語も、読み出すと面白くて、あっという間でした。
このドラマの日本語版は買いました。いまもう一度見ようと思っています。
どらまもよくできていると思いましたよ。
近く武侠迷大幇会(オフ会)が開かれます。ぜひ参加して下さい。