これはその大河ドラマ「天龍八部」の撮影が行われたところです。
雲南省大理の故城の近くにありました。時間がなく、門だけを見て中までは見られませんでした。
のち、2009年8月に見てきました。
参考 映画「天龍八部」の撮影地と雲南省を巡る旅
簫峯 ドラマでは主人公 乞食の組織の頭領です。
阿朱 簫峯の恋人となる。
簫峯が敵討ちに凝り固まっているとき、塞外での牧畜を勧める。
簫峯「…、阿朱、おれが塞外に行っても会いに来てくれるか」
阿朱「『羊を飼って』と言いましたでしょう? あなたが狩りをなさるなら、わたしは羊の世話をしますわ」
段誉 大理国の王子 武術の修行がイヤで家出する。
凌波微歩(りょうはびほ)を習得し、更に家伝の秘術も身につける。
射G英雄伝の南帝は段誉の子孫(孫)なのだ。
木婉清 男に顔を見られたら殺すか結婚するという。
段誉を好きになるが実は段誉とは兄妹(?)。
木婉清ばかりでなく、登場する女性は、段誉の父の愛人とその子が多い。しかも美人ばかり(^_^)。
黄眉和尚と悪貫満盈が碁を打つところ。
本では、石に線や○を刻むのだが、ドラマでは内力で空中に霞み網のような碁盤を作る。
王語嫣 武力も内力も全くないが、武術の知識は生き字引。
ひとの技を見るとき、一瞬このような鋭い顔になる。
中国語音声・日本語字幕がいいようだ。
エンディングの歌は、まるでメロドラマだ。でも悪くはない。もっとも耳に残っているのは、ナンタオアイビーヘン(難道愛比恨)、というフレーズだけだが(^_^)。
金庸小説は、英雄譚であると同時に熱烈恋愛ものでもあるので、それでもいいのではないかと思う。
先日の朝日新聞に莫邦富という中国人の文があって、日本を訪れた中国人から「なぜ日本の女優にはきれいな人が少ないのか」とよく聞かれるという。
それもそのはず、このドラマもそうだが、中国の女優は美人ばかり。ヤートウ(侍女など)から乞食まで美人(^_^)。
それはともかく。
ドラマ天龍八部は本とはかなり構成が違う。特にある謎解きの部分が、最初に出てきたりして、面食らった。主人公を簫峯(しょうほう)にしたためらしい。
それから、(わたし的には)この話の中心となる凌波微歩(りょうはびほ)の技が、笑ってしまう。この動きでは凌波微歩の名が泣く。
本来は思わぬ動きをして相手の技をよけるのに、こんな動きでは、一流の武芸者には通じないだろう。わたしはボクシングのフットワークのようなものを想像していたのだ。その技を得るとき、滝壺に落ちるのだが、その滝は高いが水はちょろちょろ。それなのに滝壺が深く怪我をしない。場面が切り替わると浅いところでばたばた。なんだこれは?。
万劫谷の入り口は秘密で、大理国の者たちが知らない、という設定だが、探し出したのが、なんでもない普通の入り口である。普通の武芸者なら、ひとっ飛びで越えられる。これでは、設定が違うぞ(^_^)。
第2巻では阿碧たちが舟を漕ぐが、それがまるで力が入っていない。しかもロセンが無く、艪が艫を滑っている。射G英雄伝の黄蓉でも似たシーンはあったのだが、それは内力で漕いでいると考えていた。どうやら撮影スタッフが舟を知らなかったらしい。
もう一つ加えると、鳩摩智(くまち)が阿朱に会うシーンがある。阿朱は奥の部屋に入って変装する。それが見破られ、戦いになるのだが、そこは湖上の四阿(あずまや)で、柱ばかりで壁が無く、すべてが見通せる所なのだ。
原文では普通の家であり、見破られたあと、湖上の四阿に移る。
こういう細かいところが雑で気になる。全体的にはとてつもなく面白い作品なのに…アア。