乾隆帝もかなりの策士、月氏国の公主を監禁し、九門提督に探せと命ずる。探せないので罷免し、息子の福康安を後任に指名し、月氏国の公主を救い出させる。
その他宮廷内のあれこれ、于万亭(九爺)の西域での行動。やたらに会話シーンが多く説明が長い。飽きてくる。本来登場しない人物を登場させると、話がいつまでたっても進まない。
ドラマはそろそろ半分近い。それなのに、小説では四分冊の第一巻で、乾隆帝はまだ登場しない。
そういえば箱は乾隆帝が中心、于万亭が副。陳家洛に至っては脇役扱いではないか。
小説では陳家洛は15歳で西域に行き、袁士霄(天池怪侠)のもとで10年修行して25歳。このドラマは15歳から3年なので18歳。しかし25歳と言っている。7年分どこかで見落としたか。
ようやく江南にたどり着いた。杭州は紅花会の本拠地である。
陳家洛と乾隆帝は三天竺の山の上で巡り会うはずが、どこかの池か川の近く。お供は衛春華。
玉如意が登場。美人といっても一目で惚れるような美しさではない。小説では 顔立ちは格別に美しいとは思えない。 とある。目がいきいきとして魅力的なのだった。頭がいいのだろう。それゆえ魅力的なのだ。
左 乾隆皇帝 47歳 右 陳家洛 25歳
母親が同じ兄弟。22歳の差がある。間に男が一人いて、現在の陳家の当主となっている。
海寧の両親の墓。背景がなんと絶壁! 海神廟のあるところとは景色が違いすぎる(^。^)。
銭塘江、水は右から左に流れている。海寧から見ると、右が上流で左が海。なんと急なこと。銭塘江の幅は杭州あたりで1キロほどある。海寧は銭塘江の河口で川幅は現在では2.5キロほどある。すでに杭州湾といってもよく、水が波立って流れるところではない。対岸だってはっきりは見えないだろう。
この様子は川の上流。川幅は百メートルほどにしか見えない。この急流で海嘯(銭塘潮)を表しているのだろうか。潮は海から来る、流れる方向が逆だ。
すぐ後ろは絶壁の岩山。無理があるなあ。海神廟や海寧の町があるはず。対岸も大きな岩山だが、今では飛行場もあるような平地なのに。
海嘯はいきなり来て、堤防を越える大波のため危険のはずが、ドラマではこのまま。それなのに堤防の強化を命じる。
海神廟を見たことがあるわたしには、このあたりはあまりにも杜撰で目を覆うばかり。
ここでは、気になったところだけを書いています。ストーリーはあらすじを。
さて、倚天屠龍記の後半が届きました。そちらを先に見ますので、書剣恩仇録の後半は倚天屠龍記の後になります。
原作は読んでないし、中国人ではないから本当のことはわかりませんが、想像すると、下のようなことはないでしょうか?
・中国人は清朝皇帝モノが好きである。
・もともと、中国が少数民族地域を侵略するのに対し、少数民族と反政府勢力が反乱する話であり、このままでは許可されにくい。
清朝皇帝モノが好きなのは間違いないでしょう。特に前半は名君が続出しました。
そして時代も近い。日本の時代劇が、戦国から徳川という近い時代というのに似ています。
この物語の骨子は、清朝に対する漢族の反乱であり、けっして許可されないようなものではありません。多くの制作者が原作の一部を変えて作成するが、今回はその変えた部分があまりに多く、逸脱していたということです。
いくらなんでもそれはないだろうと。
忠臣蔵でいうと、
大石内蔵助が吉良上野介の弟で、仇討ちまでに四十七士の半数を切ってしまい、決行の日に「隠居して、わしを吉良の当主にすれば助けてやる」と脅迫。上野介が承知して油断したところを、上野介の家来に切られてしまう。
上野介はさらに位を高めて万歳。
このくらいの改造をしています。だから違和感。