陳家洛の母親が于万亭のコマになるのを拒み自決。
于万亭は文泰来を伴って皇宮に行くが、一人で部屋に入り乾隆帝を脅迫。
乾隆帝が拒んで于万亭は出て来る。そこで文泰来に乾隆帝が陳家洛の兄であることを教える。
紅花会のなかでも、最初から于万亭の計略に加わっている者と、知らない者がいる。まだ会としてはまとまっているとは言いがたい。
乾隆帝は乳母に出生の秘密を訊くが、乳母は自決してしまう。乾隆帝は、腹心の白震に于万亭と文泰来を捕まえろと命令。
于万亭と文泰来はなぜか覆面して少林寺に行く。そして于万亭は方丈に打たれる。
于万亭が少林寺の近く嵩山で死に(これは死んだふりだった)、居合わせた紅花会の葬礼はなぜか砂漠地帯。死んではいないのだからどこでもいいか。北京から嵩山までかなりの距離がある。西域はさらに遠い。情報は一瞬に伝わるようだ。どうやって連絡しているか。
九爺(于万亭)の存在は見ていて混乱する。小説には登場しない人物だ。ただし史実には登場する。(このことは次回布倩佳のところで書く)
李沅芷は父親が江南に栄転のため安西から杭州に向かう。いよいよ陳家洛を紅花会の二代目に迎えるための「千里の迎え」がある。
西域から江南に行くとき、車を嫌がり馬で江南に向かう李沅芷。
顔はどう見ても女の子だが、男装なので男の子に見える。ホチントンと陳家洛は李沅芷を男と思う。
「千里の迎え」とすれ違うはずだが、なんと追い抜かれる。安西から杭州へいく李沅芷たち。少林寺方向から安西へ向かう千里の迎え。方向が逆だ。
盟書奪還のため軍事移動中の回族のパオ。
一晩だけで動いていくパオにこんな荷物まで持ち運んでいるのか。上の写真のパオはこんなに広くない。
三道溝の安通客桟(そうとは言っていないが)
ここで、文泰来と駱冰が官兵に襲われる。そしてそこへ来た余魚同に助けられ、鉄胆荘へ向かう。
鉄胆荘でのアクションは迫力がある。鉄胆荘ばかりではない。あちこちのアクションが冴えている。香港時代は舞台アクション、中国に移ってお約束の世界。それがここでは、アメリカ流のリアリズムが意識されているように見うけられる。
書剣恩仇録は後の作品のようなSF的な技や事象は出てこない。ひとっ飛びで山を飛び越えるような軽功はないし、剣を振るっただけで山が爆発するような技もない。数滴垂らしただけで人体がそっくり蒸発するような毒も無い。吸血鬼のような怪人物は出てこないし、体に毒を持つ人物もいない。全くないと言うわけではないが全て常識の範囲内。
金庸作品のなかでは、最も現実的な小説だ。だからこのアクションが生きる。
安西の袁士霄
まわりの景色はどう見ても砂漠地帯の景色には思えない。オアシスがあっても山の上まで緑にはならない。
このあたりまでまったく話が判らず、もう一度最初から見直した。于万亭と九爺が同一人物と判って、ようやくあちこちの場面の意味が判った。それでこの文を書いている。
紅花会に対する感情がだいぶ変わってしまいました。
英雄好漢の集まりかと思っていたのに、黒幕が糸を引いているなんて・・・
まだまだ先になる場面のお話になるので、ここではあまり語らずにいますね。
しかし、皇帝を演じている「アダム・チャン」はもう60歳を過ぎていると小耳にはさみました。なんだか陳家洛との年の差に違和感を感じました。
また、お話読ませていただきに来ますね。
アダム・チャン・・・・アダム・チェン 鄭少秋でした。
そういう裏社会の集まりなので、きれい事ばかりとは行きませんよね。
鄭少秋は60歳ですか。このころの乾隆帝は47歳前後。それほどおかしくはないですね。
ただまわりの人たちが若いので違和感があります。即位した24歳のころは違和感が大きすぎました。
今ですと、布倩佳など、幼なじみにはとても思えません(^。^))。年上のはずの側近の方がかなり若く見えます。
陳家洛は18歳くらいでしょうか。47歳の皇帝と兄弟ですから…、お母さんは同じはず。
周綺が19歳、李ゲンシ19歳、ホチントンもそのくらいでしょう。
今までの武侠はストーリーを知っていることが前提でしたが、この書剣恩仇録は独自に完結しているようです。
もちろん小説の助けがないと、わたしなどお手上げです(^_^)。