張翠山が江南に出て西湖のほとりで殷素素の琴を聞く場面がある。このとき、殷素素の手の動きと曲の流れが揃っている。初めて見た。複雑な音の時は手の動きは見せないが、それでも動きと音が合っているのがいい。今までのドラマでは手の動きと曲は一致しなかった。お約束の世界だった。
日本の琴はキンキラキンの音がする。中国の琴の音は思索的。むしろ日本の琵琶の音に近いか。
張翠山と殷素素が馬で杭州から王盤山島へ向かう。その場面が次。これは桃花島の海岸だった。こういう場面によく使われる場所だ。
ドラマ
桃花島の塔湾金砂
王盤山島では謝遜が集まった江湖の群衆を全滅させてしまう。
謝遜と屠龍刀
この屠龍刀を持つと天下を握れるといわれている。しかし、この屠龍刀を作った郭靖も襄陽城を守りきれず、非業の死を遂げたのに、それを持つと天下を取れるなんてことはありえない。それでも取り合う。
先の話になるが、この謝遜でさえ15年もたっても、屠龍刀の意味を理解できず、行方不明のままで天下を取れないのだ。
このようなミステリー性も金庸小説の特徴。殺陣も迫力があり、期待できそうだ。
杭州湾の王盤山島から謝遜が張翠山と殷素素を連れて船出したところまで。張翠山と殷素素は鎖で縛られている。
登場人物
張三豊 于承恵(笑傲江湖−風清揚、神G侠侶−黄薬師)
兪岱巌 張衡平(神G侠侶−魯有脚、笑傲江湖−陸伯、いつものヒゲがなくて気づかなかった)
張翠山 張智尭
殷素素 王媛可
謝遜 臧金生(笑傲江湖−不戒和尚)
第三集
王盤山島から船出して嵐に遭う。張翠山が鎖を切って、自由の身になるが、殷素素は荒れ狂う海に投げ出され、張翠山も海に飛び込み、海中を泳ぐことになる。ところが海面は波静か。太陽の光が輝き、エッと思っていたら、二人が海面に頭を出すと氷山の間の静かな海。ウワーー。嵐はどうなった。船はどうなった。船員はどうなった。氷山はいつ来た。緯度はどうなんだ。数十秒前に浮いていた船はもう跡形もない。
ここには相当の省略があったと思える。−−はじめは助かってさらに北に流され、氷の海で氷山に遇うところで船が沈み、なんとか海面に浮き上がった−−、まで。
謝遜は120斤を超える屠龍刀を持って泳ぐ。60キロの鉄の板を持っていてはオリンピック選手でも泳げないだろうな(^。^)。内力で泳いだ?
三人とも泳いで氷山に行く。張翠山はあまりうまくないがなんとか泳げる。
後に、張翠山と謝遜は泳げない、という殷素素の台詞がある。張翠山はともかく謝遜は泳ぎがうまいと思うぞ。
そして三人は氷山に上がり濡れた服のまま横たわる。太陽は輝いているが、服は濡れたままでは凍りつかないか。
その後、大きな氷山に移り、謝遜が狂いだし刀を振り回す。二人は謝遜と戦うことになるが、殷素素が謝遜の目に暗器の針を刺して、危機を脱出。そんな状態でも暗器を隠し持っていた。そして再び海へ。
しばらくあり得ないシーンが続く。氷山の水面下がほとんどなかったり(湖の氷の感覚か)、氷の下で呼吸したり。息継ぎとして二人のキスシーンが続くが…。髪の毛は水面にあるのだから、息継ぎなら頭を水上に出してやればいい(撮影の都合で仕方ないかな)。
ようやく火山島に上陸するが、それまでは目をつぶるしかない。話が続かないのはカットしすぎたのかも知れない。
火山島に来て、ようやく本格的な寒さの中に入ったようだ。
ここでなんとか生きていく方法を見つけたところに、謝遜が来る。そして三人の生活が始まる。
この火山島は架空の地理で、もちろん現実性はない。ファンタシィの一部、例えば、ホグワーツ魔法学校のようなもの、と考えなければならない。