始めに説明文がある。字幕を読むときは止めて見ている(爆)。
2008年 香港映画
武林第一の幇派は天下会。幇主の雄覇は江湖を統一しようとする。神のお告げがあったのだ。ただ、聶風と歩驚雲を得ることが必要。そうすれば武林の天下を得られる。
野心をもつ雄覇は聶風と歩驚雲の一族を殺してしまう。
少年の聶風と歩驚雲は仇を討とうとする気持ちを深く秘め、雄覇の門下に入り、機会をうかがう。そして物語が始まる。
二人の若者が話をしている。
風「雄覇を倒すには麒麟血がいる」
雲「魔に入ろうとするか。風師弟、大冒険だ」
塔のような建物の底には不思議な人物がいて、聶風にいろいろ教訓を垂れる。この人物はいったい何者。
そして、聶風は「忘情忘我」の魔になる。麒麟魔に変わると、「冰心訣」で魔を散じ、神に戻ることになる。聶風と歩驚雲が麒麟血を持って(先祖が麒麟血を浴びて遺伝的に)いるという。
これ以外に、力を発揮する条件がある。万能というわけではない。
「雲師兄、万一俺の魔性がやまなかったら、俺を殺してくれ」
そうしてあっさり仇を討つ。そして物語が始まるのだ。
聶風と歩驚雲が戦うことになるのだが、そこに讒言で朝廷軍に襲われ、異域に逃れた拝剣山荘(剣の製造業者)の若い当主傲決がからむ。題名はこの三人からきたか。
たとえば、数十トンはあろうかという、石などを持ち上げて投げたりする。この石を百メートル投げると、もちろんその力は筋肉の量では不可能だが、できたとして、それだけの力を出せば、その反動で、たとえば百キロの身体なら一キロメートルくらい後ろへ飛んで行きそうな感じがする。
そうならないのは、筋肉の力で飛ばしているわけではなく、麒麟血(?)の魔力による。
このようなこの物語のルールを知って、ようやく物語に入ることができる。
物語そのものには、時代性や地域性はなく、たとえば「白雪姫」のようなおとぎ話と思ってみるところ。ウルトラマンとかドラゴンボールとか。あるいは西遊記。
城外に住む、紫凝姐姐をリーダーとするこどもたちに命を助けられた聶風は、こどもたちが盗みをするのをやめさせ、一緒に蓬莱島を目指す。
それまでの紆余屈折が物語だが、かなり複雑で、とても説明できない。
特筆するのは、BGMが静かなことであろうか。とかく映画では、BGMが轟音で声より大きく、声が聞き取れなくなることがある。口が動いているので何か喋っていると判る。字幕の文字は今口を動かしいてる人物が喋っている言葉なのであろうと。
これはわたし個人の事情があるのだが、それはともかく、この風雲決では、話しているときは静かなBGMなので、台詞が聞き取れる。残念ながら意味は判らないのだが(^。^))。
全体的にはよくできたアニメだと思う。
雄覇役で千葉真一が出演して絶賛された映画やドラマなどもつくられたため、金庸原作ドラマのようにたいていの人は知っている設定があるため、アニメの序盤などは端折ったストーリーになっています。
このアニメは純中国産アニメ映画として過去最高の興行成績をあげました。(レッドクリフと同時期に公開)
昨年秋葉原で1回だけ字幕版の上映があったのを日帰りで見に行ったのが思い出されます(^^;
このアニメは昆明の書店で買った物です。
八雲幇主が解説を書いていたのを読んでいたので、タラさんが見つけてきたとき、わたしも買いました。
そうそう、>秋葉原で1回だけ字幕版の上映があったのを
この話も読んでいますが、秋葉原に映画館は記憶にないし、どこだったのだろうと。まあそのころはわたしは風雲についてなにも知らなかったので、八雲幇主の記事が全てでした。
こういう長い話を端折ったとき、どこかにストーリー矛盾が生じますが、ほとんど感じませんでしたね。
いまの中国アニメの実力を感じさせました。