2008年09月12日

飛狐外伝のあらすじ 一

   金庸  訳阿部敦子  徳間書店  01.3
飛狐外伝のあらすじ 一 風雨追跡行
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 山東・武定鎮で突然の雨で、商家堡に雨宿りする人がいた。
 飛馬鏢局の一行で鏢頭は百勝神拳といわれる馬行空、その娘馬春花と弟子の徐錚(じょそう)。何思豪など三人の役人。隻腕の男と痩せこけたこども。
 馬春花と徐錚はこの家の商夫人と息子商宝震の武術の稽古を見てしまう。その稽古は商宝震の父商剣鳴の仇である、胡一刀と苗人鳳を倒そうとするものだった。たが、胡一刀はすでに故人である。
 そこへ飛び込んできた駆け落ち者がいる。南蘭と田帰農だ。
 雨に濡れた南蘭に着替えを貸す馬春花。二人が着替えのため別室へ行くと、それを覗こうと立ち上がる役人。そこで徐錚と争いになり商宝震がことを収める。
 馬行空は十五年前に、商剣鳴に重傷を負わされたことがあった。その商剣鳴は胡一刀と苗人鳳に殺されていた。
 そこに、強盗団が来る。目的は飛馬鏢局の運送荷物だ。その強盗団の頭領閻基(えんき)は不思議な武術を使う。その技は、隻腕の男と痩せこけたこどもが求める技だった。守ろうとして馬行空は重傷を負う。
 結局田帰農が盗賊の味方となって、荷を奪われてしまう。
 田帰農が驢馬車で逃げようとしたとき、長身の痩せた男が、その車を停めてしまう。そして一同は家に入ることになる。男は苗人鳳であり、二歳の赤子を抱いていた。南蘭は苗人鳳の妻であり、その赤子の母だった。

 ここで苗人鳳が南蘭と知り合った回想が入る。
 十三年前、腕比べをするつもりで、(話し合いが決裂し戦いになったという記述もある)誤って胡一刀を殺してしまった。そして三年前、南蘭の父が持っていた宝刀が大勢に狙われていた。この賊の中に鐘兆文・鐘兆英・鐘兆能という鄂北鬼見愁鐘家の三兄弟もいた。南蘭の父は殺されたが、南蘭と宝刀は、浙南から来た苗人鳳が守った。その時毒に当たった苗人鳳を南蘭が看護して、夫婦になった。しかし、苗人鳳の失言から亀裂が入る。そして苗若蘭が生まれたが、南蘭の心は戻らず、ある日、客として来た田帰農に心を奪われて苗人鳳から去る。

 南蘭の心は帰らず、苗人鳳は娘を抱いて去っていく。押さえのいなくなった強盗団は居直るが、商婦人に抑えられる。
 馬行空は荷物を別の鏢局に頼み、商家堡で療養することになった。隻腕の男と痩せこけたこどもも世話になる事になった。
 このこどもこそ、胡一刀の息子胡斐だった。胡斐は優れた武術者だが、残念なことに家伝の武術書の最初の二枚がなかったため、問題があった。その最初の二枚を強盗団の頭領閻基が持っていたのだった。それを取り返し、めきめき上達した。
 八ヶ月後、商婦人が馬行空を引き留めた理由が明らかになる。夫商剣鳴の仇のひとりと思っていたのだった。
 商婦人の企みを知った馬行空は、商婦人が馬春花を商宝震の嫁にと言い出す前に、馬春花と徐錚の婚約を決めてしまう。
 その日、胡斐は商宝震の武術訓練の邪魔をして、商婦人に騙され縛り上げられる。それは自力で抜け出す。
 そんな日に王剣英・王剣傑兄弟などが、福康安の護衛として、商家堡にくる。ふたりは商剣鳴の兄弟弟子だった。福康安は書剣恩仇録に登場した乾隆帝の私生児である。
 馬春花はたちまち福康安に夢中になり、婚約した次の日には福康安の情婦になってしまう。この辺り伏線であろうか。
 皆が大広間に集まったとき、胡一刀が死んだことを知った商婦人はその息子の胡斐を殺そうとする。そこへ紅花会三番差配、趙半山か現れた。紅花会が紫禁城を騒がして、消息を絶ってから、六年になる。
 その大広間でいろいろと戦いになったとき、商婦人親子はそっと抜け出し、扉を閉めてしまう。そして外から火を焚いた。その大広間はいざというときそうできるように鉄板で囲われていた。床も天井も鉄板だった。
 胡斐や趙半山以外の無関係の人まで、いっしょに焼き殺そうというのだった。
 ここは、小さな穴があり、胡斐だけが抜け出せた。そしてなんとか扉を開けて、他の人も助け出すことに成功する。しかし、馬行空はまた商婦人に捕まり、商婦人とともに炎の中に入る。
 胡斐は趙半山と義兄弟となって別れる。
 さてそれから数年後、逞しくなった胡斐は、思い立って広東の仏山鎮に行った。そこは五虎門の掌門鳳天南が牛耳っていた。このころ18歳。
 鳳天南一味の悪行を聞き、懲らしめようと、鳳天南の店である、料理屋を荒らしたり、質屋を脅かしたり、賭場を荒らしたり、戦ったりするのだが、勝てないと気づいた鳳天南たちは、全財産を投げ出して見事に逃げてしまう。
 北京の福大帥府で掌門人大会が開かれると聞き、そこに行けば、鳳天南たちの情報が入るかも知れないと、北へ向かった。途中で、趙半山が乗っていた白馬を見る。乗っているのは紫の衣を着た若い女性だ。その後を追って衡陽の料理屋に入ったとき、自分の荷物を気がつかないないうちに盗られてしまった。白馬は消えている。
 仕方なく店の若い衆の勧めに従って、今夜のねぐらのために、楓葉荘の万老拳師の初七日に行った。
 そこで、万老拳師のあとを継ぐ少林寺韋陀門の掌門選出のための戦いが始まった。胡斐の見るところ凡手ばかり、そこへ紫衣の女が現れて、その争いに加わって圧倒してしまう。掌門となることになり袁紫衣と名乗った。そこへ異議の声があがる。万老拳師こと万鶴声とともに韋陀双鶴と言われた劉鶴真である。結局戦うことになったが、辛うじて袁紫衣が勝つ。
 その間に胡斐は白馬を盗み出す。そして荷物を取り戻すことができた。それなのに胡斐はまたもや騙され泥の中に落とされる。川の中で体を洗っている間に、袁紫衣は胡斐の衣を奪って逃げてしまう。
 胡斐は、若くして武林の絶技を身につけ、趙半山に見込まれ義兄弟となり、どこの組織にも属さず、自由に生きる。


参考 書庫−飛狐外伝
posted by たくせん(謫仙) at 07:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 雪山飛狐・飛狐外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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