
第三十六回
もう長安を出て四五年たっていた。
実際にはインドまで3年ほどで着いている。通過した国が128国、3万キロという。
またもや前方に山が見える。勅賜宝林寺という大きな寺があったので宿を頼むことにする。三蔵が直接住職に頼んでも断られてしまう。悟空が脅かして泊めてもらうことになる。僧の数は四五百人もいる。
月のきれいな夜だった。三蔵たちはしんみり話をしていた。
今回は何も起こらない。
第三十七回
真夜中、三蔵が寝ようとしたころ、戸外に来て語る幽鬼がいる。
ここから西へ四十里、烏鶏国の建国の王であった。5年前に旱となり、雨乞いをして3年たったが、井戸も川も干上がって、国は危急存亡の瀬戸際となった。そこへ鐘南山から全真派の道士がやってきて、風を呼び雨を降らせ石を金に変えた。王は弟として遇した。2年後、その道士に井戸に落とされ、その道士は朕に化けて3年たつ。
つまり、その妖怪を三蔵の弟子に退治してもらいたい、というもの。
年数が合わない。それはともかく。金庸迷なら判るが、王重陽が全真派を興したのは南宋の時代。唐の世にはなかった。(鐘南山は終南山と同じ発音)
王の幽鬼は、明日太子が狩りに出るので、そのときこの次第を伝えてもらいたいという。証拠の品として、白玉の珪を出した。
悟空はウサギに化けて、太子を宝林寺に導く。太子はことの次第を聞くと、兵は宝林寺に残し、単身王宮に乗り込み母の所に行く。
第三十八回
太子は、この3年間、母に会わせて貰えなかったので、こっそり裏口から入る。
母にことの次第を話して、宝林寺に戻った。
悟空と八戒はふたりで王宮に乗り込む。空を飛んで来たのに、わざわざ門外に降りて、八戒は「門が閉まっている。どうして入ろうか」なんて言っている。いつものパターン。もちろん城壁を飛び越えて入る。
井戸に八戒を入れて、王の遺体を引き揚げる。全然傷んでいない。
第三十九回
王を生き返らせるため、太上老君の所に行く。九転還魂丹を一粒もらってきた。
金丹(九転還魂丹)を王の口から流し込む。悟空が息を吹き込むと生き返った。
一行は王を連れて王宮にのりこみ、にせ王を暴き、王を王座につける。妖魔は逃げだすが悟空が追いかける。妖魔は王宮に戻ってきて三蔵に化ける。これが見分けがつかない。
三蔵が「緊箍児呪」をとなえると、悟空は金箍(金のたが)が締まって頭が痛くなる。それで見分けられた。
再び逃げだしたのを追いかけると文殊菩薩が現れた。化けものは文殊菩薩の獅子王だった。
第四十回
初冬のころ、烏鶏国を出て半月、高い山が現れた。山は険しく、窪みから赤い雲がだち登り火となる。そして裸の小さい子供が木に吊されて「助けてえ!」といっている。妖怪だ。
悟空は縮地の法で三蔵たちを先に行かせたが、またもや後ろから「助けてえ!」の声。悟空は山をひとまたぎできなかったことを悔やむ。妖怪には空から見つかってしまう。
また裸の小さい子供が木に吊されている。近くの村の子だという子供を助けると、馬はイヤだ、八戒はイヤだ、沙悟浄はイヤだ、で悟空が背負うことになる。もちろん悟空はひと目で妖怪と判っている。
子供が急に重くなる。悟空が子供を石に叩きつけると、寸前に肉体を残して逃げてしまう。そして妖怪は大風をおこし三蔵を掠ってしまう。
土地神が集まってきた。山の名を六百里鑽頭号山という。
妖怪は山のなかほどの枯松カン(さんずい+閨j(こしょうかん)という谷のほとり火雲洞に住み、名を紅孩児といい、号は聖嬰大王という。
牛魔王と羅殺女(らせつにょ)の子であった。牛魔王は第三回で悟空の兄弟分になっている。
街道を百里ほどで妖怪の洞窟に至る。沙悟浄に馬と荷物の番をさせ、悟空と八戒で洞窟に向かう。
第四十一回
悟空と紅孩児は戦うが悟空が優勢で余裕を持っている。それを見ていた八戒は、悟空が手柄を独り占めしてしまうと手を出したため、紅孩児は逃げてしまう。紅孩児は洞窟の前で車に乗って火を噴く。悟空と八戒は火から逃げだす。
火の対策で、悟空は東海竜王の助力を頼む。四海の竜王が集まり悟空に助力して雨を降らせるが、紅孩児の三昧の真火は雨では弱められない。悟空は散々な目に遭う。
悟空は竜王たちを帰らせ、南海観音に助力を頼むため、八戒を使いに出す。
紅孩児はそれを知り、観音の姿に変わって、途中で待っている。そして八戒を洞窟に連れて行き、捕まえでしまう。
悟空は怪しいと気づき、洞窟のの前で挑戦し、逃げるふりをして風呂敷に化ける。紅孩児の手下が拾ったため、悟空は洞窟に入ることができた。
紅孩児は老大王を招待するため使者をだす。
第四十二回
老大王とは牛魔王のことと知っている悟空は先回りして、牛魔王の化けて先で待っている。そして牛魔王として洞窟に入る。
紅孩児は牛魔王に化けた悟空の話がおかしいと気づき、自分の誕生日を問う。悟空が知らないのでばれてしまう。悟空は金光と化して逃げたした。そして南海観音に助けを求める。
観音は浄瓶を海に投げると、亀が浄瓶を背負って現れた。浄瓶はこの世の全ての水を飲み悟空にも持ち上げられない。
この世の全ての水を飲んだのに、どうして亀は海から出てきたのだろう(^。^))。
観音は李天王から36口(ふり)の天罡刀(てんごうとう)を借りた。
浄瓶の水は谷川に流す。辺りの景色は普陀落山のようになった。
観音は天罡刀を蓮台にした。悟空を囮にして、紅孩児が蓮台に座るようにする。蓮台が刀に戻る。刀が身体に突き刺さり、紅孩児を捕らえる。
観音に帰依させ、善財童子とする。頭には悟空と同じような金環を頭に嵌めてしまう。
悟空の場合は緊箍(きんこ)で「緊箍児呪」でしまる。善財童子の場合は金箍(きんこ)で「金箍児呪」でしまる。善財童子は刀から逃れると、反抗しようとしたが、「金箍児呪」で頭が痛くなる。


